「アントキノイノチ」モントリオールで会見 感無量の榮倉「すごくうれしい」
2011年8月20日 15:34
[映画.com ニュース] 第35回モントリオール世界映画祭(8月18~28日)のワールド・コンペティション部門に正式出品された映画「アントキノイノチ」(瀬々敬久監督)が、8月19日(現地時間)にプレミア上映され、瀬々監督、主演の岡田将生と榮倉奈々が、上映前に会見を開いた。榮倉は「この作品に出られたことも光栄ですが、この作品でモントリオールに来られたことがすごくうれしいです。すごく緊張していますが楽しんで帰りたいと思います。メルシー・ボクー」と挨拶した。
原作は、さだまさしの同名小説。過去に傷を負った若者2人が、“遺品整理業”という職業を通じて出会い、人と人とのきずなに触れ合ううちに再生を遂げていく姿を、「余命1ヶ月の花嫁」「Life 天国で君に逢えたら」などで、命というテーマに向き合い続けてきた製作チームが描く。
「命と精神的暴力」というテーマを盛り込んだ理由を問われた瀬々監督は、2000年代に入っての最大の悲劇として米国での9.11テロ事件を挙げ、「復讐から復讐へ繋がるという社会になっていきました。これからは憎しみの連鎖がつながるのではなく、命がつながっていくことをテーマにしたいと思いました。本作の中では暴力も描きましたが、最終的に映画で描きたかったのは、新しい生が誕生すること、命が次の世代につながっていくこと、より良く生きていくにはどうしたらいいかを探っていこうとした作品です」と作品に込めた思いを説明した。
心に傷を負い、少ない言葉で気持ちを伝えようとする難役を演じた岡田は「言葉で言うことは伝えやすくて、僕自身も言葉にすればすぐに伝わるのにと思っているのですが、今回は心が傷ついた青年役で、言葉に出せない役柄でもあったので、とても苦労しました。僕の表情で伝わっているのかどうか毎日毎日監督に確認していました」と役作りの苦労を明かした。
モントリオールは、賞を競うコンペティション部門のある映画祭としては、カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界3大映画祭に次ぐ位置づけの映画祭で、昨年は、李相日監督作「悪人」に出演した深津絵里が主演女優賞を受賞。2009年は「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」の根岸吉太郎監督が監督賞に輝き、08年には滝田洋二郎監督作「おくりびと」がグランプリを獲得した。
「アントキノイノチ」は、11月19日から全国で公開。
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