北野武、久々のヤクザ映画は「あまりの痛さに笑っちゃう」
2010年2月8日 20:05

[映画.com ニュース] 北野武監督最新作「アウトレイジ」の完成報告会が2月8日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、北野監督ほか椎名桔平、加瀬亮、三浦友和ら主要キャストが勢ぞろいした。
主要キャストはすべて北野組初参加で、北野監督は「たまには1回も組んだことがない役者さんとやってくれませんかと言われて、いかに今までどんだけ当たってないかってことなんだけど」と毒づいてみせたが、椎名は「北野組の撮影の仕方はかなり独特で大胆。テストも役柄の説明もあまりなく、一発本番を淡々と繰り返していく現場だったが、あがったものを見るとすごく面白い」と絶賛。加瀬も、「現場は今まで経験したなかで一番というくらい、スピードが速かった。監督もどんどんその場でアイデアを思いついていくので、ついていくのがやっと。完成した映画は、僕が読んだ台本からできた映画とは思えず、予想外の展開ばかり。自分の役も思っていた以上に多面的になっていた」と振り返った。
ほかのキャストも、北野監督の早撮りには一様に驚いた様子だったが、北野監督は「いつも以上に速くできたのは、ほとんど問題ないので、あまりダメ出しせずにパッパッといったから。やはりこのクラスの役者さんはスゴイなと思った」と舌を巻いていた。

同作は、「その男、凶暴につき」(89)、「BROTHER」(00)などのヤクザ映画で知られる北野監督が原点回帰し、金と権力をめぐってヤクザたちが繰り広げる抗争を描くバイオレンス映画。全編にわたる暴力描写で「座頭市」(03)以来のR15+指定作品にもなったが、「笑わせる気は全然ないんだけど、あまりに痛かったり暴力的にすごいと、極限状態で笑うしかなくなると思う。笑うべきでないところで笑ってしまうけど、そういう人間の追い込まれた状況がうまく出たと思うし、久々にエンタテインメントとして発表できる映画」と自信をのぞかせていた。
会見にはこのほか國村隼、杉本哲太、塚本高史、中野英雄、石橋蓮司、小日向文世、北村総一朗が出席。「アウトレイジ」は、6月12日から全国で公開。
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