テリー・ギリアムが10日間、ミラノ・スカラ座の芸術監督に
2007年6月8日 12:00

200年の歴史を誇り、ロッシーニやベルディらの歌劇が初演されてきた伊オペラの殿堂、ミラノ・スカラ座の芸術監督を、「モンティ・パイソン」出身の映画監督テリー・ギリアム(「未来世紀ブラジル」「フィッシャー・キング」)が務めることが明らかになった。英ガーディアン紙が伝えたもので、ギリアムがオペラの演出を手掛けるのは初めてのことで、来月上演される。演目は、フランス革命時、ギロチンの露と消える詩人の悲劇を描いたウンベルト・ジョルダーナ作曲の歌劇「アンドレア・シェニエ」(第3幕のアリア「ラ・マンマ・モルタ」は、「フィラデルフィア」でマリア・カラスの歌が使われたほどの名曲)。
同歌劇のスカラ座での初演は1896年のことだが、同じ演出の舞台を見たギリアムは、「全シーンが上品な色彩でまとめられたものだったが、“これで正しいのか? テロルの時代じゃなかったのか?”と自問したものだ。誰にもギロチンを見せていないんだよ。巨大な(ギリシア神話に登場する)“ダモクレスの剣”みたいなギロチンがステージの上で首をはねるのはどうだろう。好都合にも、リッスネー(スカラ座支配人)がスカラ座を薦めてくれた。革命を描くのに、オペラよりいいものがある?」
美術監督は、マーティン・スコセッシ監督の「ギャング・オブ・ニューヨーク」「アビエイター」の美術で知られるダンテ・フェレッティが務める。ギリアム監督とは“劇場が爆破される”シーンがある「バロン」以来の共同作業になる。
ギリアムは「決して劇場では仕事をしなかったが、これまでの僕の映画では劇場は爆破されてばかりだ。それはメタファー(暗喩)で、空想力がつぼみになる魔術的な場所だからだ。が、常に攻撃にさらされているがね」
一方、映画とはご無沙汰気味のギリアム監督だが、新プロジェクト「The Imaginarium of Dr. Parnassus」に進展が見られ、「ブラザース・グリム」のヒース・レジャーと、トム・ウェイツがキャスティングされた模様。

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