変わりゆく大切な“今”を描き出す「夜のピクニック」
2006年9月26日 12:00
※06年7月11日より、「ニュース&噂」は毎週火曜日・金曜日の週2回更新となりました
変わりゆく大切な“今”を描き出す「夜のピクニック」

高校の全生徒1000人が一昼夜をかけて80キロを踏破する伝統行事「歩行祭」。ひたすら歩くだけの一夜を通し、浮かび上がってくる様々な人間関係を丁寧に描き出した青春映画「夜のピクニック」が、間もなく公開される。原作は恩田陸の同名小説で、小川洋子の「博士の愛した数式」が第1回、リリー・フランキーの「東京タワー」が第3回を受賞した、全国の書店員が一番売りたい本に贈られる「本屋大賞」の第2回受賞作品だ。
「人が動いて物語が動く。主人公の心の動きが、すなわち物語になっているのが魅力的でした」と原作の魅力を語るのは、本作のメガホンを握り、「ココニイルコト」「青空のゆくえ」など、人物の心の機微を的確に捉えた演出で評価を得てきた長澤雅彦監督。今回は実際にキャストやスタッフを交えて60キロを歩いてみたり、「主人公はあくまで1000人の中の2人だということをちゃんとやらなくちゃいけない」と、総勢1000人のエキストラに300パターンほどの演出シートを作って渡し、エキストラにも“心”を与えるようにするなどの工夫を凝らしたという。
「いろんな人間がいることこそが面白いから」と語る監督。「そういう風景こそが青春だったんだと思いますね。毎日同じ学校で、好きも嫌いも含めて何十も何百も同い年のいろんなヤツが集まってた……その後の人生でそういうことってないですよね」
そして、そんな青春時代はずっとは続かない。
「『ウォーターボーイズ』とか『スウィングガールズ』みたいな“なにかを始めよう”って物語は、わりと思い描きやすいだろうし、これ(本作で描いてる歩行祭)は特殊な行事だから同化しづらいかもしれない。けれど、歩くことで刻々と風景が変わっていくように、少しずつ自分も周囲も変わっていく。(青春の真っただ中にいる人たちには)なかなか実感がわかないでしょうし、当たり前のことなんですが“今というのは今しかない”ということを伝えたいですね」
「夜のピクニック」は、9月30日より全国ロードショー。
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