「ザ・リング」全米デビュー。アメリカ国民の反応は?
2002年10月22日 12:00

ドリームワークスが製作したハリウッド版「ザ・リング」がついに全米公開となった。ところで、実は最初に「リング」のリメイク権に興味を示したのは、「オースティン・パワーズ」シリーズなどを手がけるニューラインの傘下である、ファインラインというスタジオ。しかし、親会社であるタイム・ワーナーがAOLと合併し、グループを合理化したことに伴い、この企画を推進していた人物がスタジオを去ってしまった。やがて、宙に浮いた権利をめぐってほぼすべてのスタジオが争奪戦を繰り広げることに。結局、ディズニーとドリームワークスが最後まで争った結果、ドリームワークスが落札に成功したわけだ。「グラディエーター」などをプロデュースしたドリームワークスのウォルター・パークスは、「リング」に入れこんだ理由について、「何といっても“人を殺すビデオテープ”というシンプルで優れたアイデアが気に入ったんだよ」と語る。リメイクに関しては、「極力オリジナルを尊重するようにつとめた」とのこと。
ドリームワークスの秘蔵っ子と言われるゴア・バービンスキー監督(「マウス・ハント」「ザ・メキシカン」)によってリメイクされた「ザ・リング」だが、映画評論家の評価はまっぷたつに分かれている。「2002年に公開された映画のなかで、一番怖い」(US ウィークリー)、「スタイリスティックな恐怖映画」(ローリングストーン誌)と絶賛する評論家がいる一方で、「じらすだけで、実体がない」(ニューヨーク・タイムズ)、「不気味な映像を詰め込むだけ詰め込んで、使いこなせていない」(ニューズデイ)とこき下ろすものも。ただ、「マルホランド・ドライブ」で注目されたナオミ・ワッツの演技に関していえば、そろって賞賛している。
オープニング成績は1500万ドルで、見事ボックスオフィスで第1位を記録。こうなると当然続編の可能性が出てくるわけだが、ゴア・バービンスキー監督、主演のナオミ・ワッツともに関心を示している。このまま好成績が維持できれば、フランチャイズ化もありえない話ではなさそうである。
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