戦局を変える“個の力”が説得力を持ち得た最後の戦争
サム・メンデスが全編ワンカット風の映像を選んだ理由。第一義的には、伝令兵が戦場で見る景色、聴く音、過ごす時間、緊張と感情を、観客に体感させるためだ。兵と一体化して前線を駆け抜ける感覚になるか、少なくとも彼らと並走している気分になる。
1917年という設定も、友軍1600人の絶体絶命の危機を“個の力”で救おうとする命懸けのミッションに説得力を持たせるのに有効だ。第一次大戦は砲撃の距離と精度が... 続きを見る
淡い恋の話、明日はもっとじわじわ来る
とても淡い恋の話で、音楽や演出も少なく、淡々と進みます。これだけ豪華で経験豊富な俳優陣が、こんなに自然、、、というか、たどたどしい演技があるのかと。セリフなのか?アドリブなの?と思ってしまうほど、自然な空気感。ドキュメンタリーのよう。
ストーリーも、ある意味ありがちかも知れないけど、現在と過去と2重のストーリーがとても上手く絡まる。
広瀬すずと森七菜の透き通るような純真無垢なイメージがと... 続きを見る
フォースのインフレ状態で完結する寂しさ
創造主ジョージ・ルーカスの手を離れたレイ三部作で、2作を監督し1作で製作総指揮を務めたJ・J・エイブラムス。「最後のジェダイ」のレビューで「リメイク物やシリーズ物を手がけたらそつなく手堅くオリジナルや過去作の世界観を再現(中略)、バランス感覚に優れた職人」と書いたが、その印象は覆らず。旧作をオマージュした場面や展開の数々、死者も含め過去のキャラが多数“復活”する同窓会的な大団円など、これほど... 続きを見る
多民族・多宗教のインドに対する豪出身監督の誠実なまなざし
ムンバイで2008年に起きた同時多発テロ事件が題材。デヴ・パテルが演じるアルジュンは複数のホテルマンをモデルに創作されたが、勇敢で冷静な料理長などは実在し、物語の大部分は実話だという。事件直後は日本でもそれなりに報じられたはずだが、ご多分にもれず記憶にほとんど残っていない。だからこそ、ホテル従業員と宿泊客らの勇気ある行動や自己犠牲の精神を伝える本作が日本公開されたことに感謝したい。
アルジ... 続きを見る
【王道を貫く傑作。 何度観ても涙が溢れる作品である。】
ー 公開初日に鑑賞。ー
・余りの作品のレベルの高さ及び人種を越えた人間性肯定のメッセージ性の凄さに圧倒される。
(途中から涙止まらず・・。特にラストシーンは忘れ難き作品である。)
・初見後、2019年3月30日 一カ月を置かず、再鑑賞したが、矢張り堂々たる傑作であった。
<2019年3月1日 今は無き、TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて鑑賞>
<2019年3月30日 ユナ... 続きを見る
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