エリザベート 1878のレビュー・感想・評価
全44件中、21~40件目を表示
宮廷パンク / 美尻トレーニング大事ですね
ヨーロッパの王室のことは複雑で全然覚えられないシャルルⅢ世です。あはは。
でも、面白かったです。
音楽もシャレていたし。
エリーザベト・フォン・エスターライヒ(1837 - 1898)は、オーストリア=ハンガリー帝国の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世(ハプスブルク家)の皇后。愛称はシシィ。1878年の40歳時の彼女のエピソードを扱った作品。背が高い痩身の美女で、体形維持に並々ならぬ努力をなさったらしい。原題はCorsageでコルセットのこと。キュツキュツと絞りあげたウエストの細いこと。馬術やフェンシング、吊り輪(トレーニング機具)で鍛えあげた痩身ヒップラインに魅せられました。案外ぽっちゃり童顔の人は老けないもんですが、このての美人さんはそりゃ老けますよ。タバコも吸うしね。紙巻タバコでした。葉巻じゃなくて。あの紙巻タバコは日本でいえば菊の御紋に賜の字が入ったハイライトみたいなもの。傷痍兵のベットに添い寝しながらタバコ吸うシーンはなかなかパンキーでした。時代考証にこだわっている映画ではありません。どう見ても現代風のトラクターをドーンと出しちゃうんだから、そっちは気にするな!エリザベート自身(ビッキー・クリープス)を楽しんでくれというメッセージと受け取りました。
なかなか、自由でパンクな映画。流れとしてはダイアナ妃のスペンサー ダイアナの決意(クリステン・スチュワート)とかヘイリー・ベネットの Swallow/スワロウに近い感じ。
とても高貴な方には見えないビッキー・クリープス。容姿の衰えを悲観するような柄じゃない。むしろ、熟女の武器を駆使して好き放題です。
なかなか変わったお妃で、7歳年上の旦那(映画では一回り以上に見える)も手を焼いていたご様子。惚れた弱みですかね。フランツ・ヨーゼフ1世は公務で多忙でお疲れ気味。背も彼女より低くて可哀そうに見えました。
フランツ・ジョセフ1世は実質的なオーストリア最後の皇帝で在位も長くて人気があるのも、発展家の悪妻に耐えてよく頑張ったよな~的な同情票が多いためらしいです。
当時40歳と47歳ですね。
だめですよ。自分の旦那と比べちゃ。
この時代、女性の平均寿命は40歳というセリフが挟まれます。40歳を過ぎて顔のシワが急に目立ってきたのを気にして、ほぼ顔全体を覆うような黒いベールを着けていました。妹を影武者にしたりして、ずいぶん迷惑かけますが、辛抱強くシシィを支えてくれます。ダメな旦那を置いて、好きな時に夜逃げ同然にすきなところにいって、素敵な男子と○○してみたいわと、ついつい妄想は膨らんじゃいますな。ちょっと気弱な息子は心配しつつも優しくしてくれるし、かわいい娘も慕ってくれる。お手伝いさん(女官)は使い放題。
モルヒネ?ヘロイン?なんかも打っちゃう。
何が不満なんだ!って怒りたくなりますが、それを言っちゃおしまいよ的な映画でした。
監督のマリー・クロイツァーさんはどのくらい満足したのでしょうか?とりあえず、カンヌ国際映画祭でビッキー・クリープスが主演女優賞貰えたのでおめでとうと言いたいですね。
私のすぐ後ろの60過ぎのとても品のあるおば様二人組(姉妹?)は終わったあと、あれはどーなのかしら、こーなのかしらと、ずいぶん首をかしげていらっしゃいました。きっとエリザベートの映画や演劇をたくさんご覧になっていらっしゃるからこそなんでしょうね。
エリザベート2022
現代から照射されたオーストリー皇妃エリザベートのなまなましい姿。
実際はどんな女性だったのでしょうか。
病院を慰問する場面もありますが、もう少しその功績を描いてもよかったのでは。
エリザベートはミュージカルが有名らしいので、そのへんの知識は観客は持っているという前提で、彼女の苦悩を描いたのか。
ただ、背景を知らないで見ると、これではわがままなこじらせキャラクターかと。
侍女も気の毒。
自由を渇望するエリザベートの気持ちは分かりますが。
濃縮された映像。見事な感情の瞬間。主演女優はもちろん。冒頭の失神含...
濃縮された映像。見事な感情の瞬間。主演女優はもちろん。冒頭の失神含め、何度も身を投げるアクティングアウト以外になかったのか。精神病院慰問は、自身の投影でもある。
40年後に崩壊する帝国
ああいう立場の女性は見た目と国益が直結するという想像を絶する緊張に日々曝されていた上に自分の性欲との折り合いや子供との関係、夫とのぎくしゃく、そこはかとない男尊女卑などコルセットだけでは象徴しきれないようなストレスを抱え、そりゃああの手のモノにでも手を出さなければ正気を保てないなと思わせる。こうして呪縛に抗い続けた挙句自己を解放するために辿り着いたラストシーンはひょっとしたら彼女の勝利かも?
更年期なお年頃?
エリザベートで知っているのは、若き日のすこぶる美しい肖像画のみ。どんな人だったの?ワクワク感いっぱいで観にいったけれど???。この方、多くの女性が欲しがる沢山のものを持ちすぎ。美貌、地位、名誉、豪華な生活、立派な夫、まともに育っている子供達、男友達、お手伝いさん、旅行三昧、金に糸目を付けずに美の探求ができる‥なのにちっとも幸せそうじゃない。苛立ちと閉塞感感じる。荒涼とした大地を独り彷徨っているかのようなズタボロの寂しさも。美に対する承認欲求も強い。それがないと生きて行けないの?。美貌の衰え気にして無理なダイエットして、苛立って、煙草ばかりふかして、ごめんやけど全然上品に見えない。生い立ちとか政治的背景とかわからないけど、与えられた環境の中でもう少し楽しく生きようよ、スマイル、スマイル!なんて余計なお世話ですね😅失礼いたしました🙏
象徴を支える最大要素が美であり、それを維持する苦痛を描く
ダイアナ妃の憂鬱を19世紀のオーストリアに実在したエリザベート皇后に託したと言っても、あながち的外れでもないような。不満の方向性に無論差異はありますが、然るべき地位の女性の外部からは伺い知れぬストレスを描きます。なにしろ日中からして曇天覆い、とにかく暗い画面、夜はもちろん日中の屋外とてエリザベートの胸中とリンクしてどんより灰色が占める。ラストシーンのイタリア旅行での陽光輝く画面がほんと唯一の救い。
ヨーロッパ宮廷一と言われた美貌が総ての不幸の始まりか? 象徴と言う名の公務に美貌程有力な武器はないでしょう。それを維持する象徴としてのコルセットが頻繁にアップで登場する。身長172cm、ウエスト51cm、体重は43kgへの執念を要求されるシチュエーションが本作のベースとなってます。そして周囲からの厳格に反発する自由・進歩的な振る舞いが本作の要となりましょう。
当然に政治的関心も高く、夫であるヨーゼフ1世と長いダイニングテーブルの両端に座り、テーブルをバンと叩く怒りの応酬は本作のハイライト・シーンでしょう。殆ど四面楚歌の中孤軍奮闘のアンチ行動は、表面的には我儘にしかみえない。が、その根底に本作の作者はプリンセス・オブ・ウェールズの我儘の必然に重ね合わせている。ダイアナ再現に中指立ては難しいでしょうが、エリザベートならば可能と踏んだのでしょう。だからポスターも強烈な中指立てが最も本作を一言で表現できるわけです。
それにしても豪華絢爛の宮中の日常に目も眩む、ドアを開け門番よろしく立ち続ける従者、豪勢に会食時の多数の給仕の働き、皇后お付き女官達のそれぞれの役割などなど、リアルに再現し教科書のようで興味深い。バスタブひとつとっても随分と違いがあるのね。贅沢三昧の一方で、貧しい民衆や病人たちへのシンパシーもしっかり描かれます。
しかしそれにしても「ファントム・スレッド」で出世したビッキー・クリープスが美貌か否かが悩ましく、メイクも全然薄く、40歳の設定としても説得力が薄いのが個人的には惜しい。チェーンスモーカーも史実なのでしょうが、アンチを強調するにしても、食事の場でも喫煙をわざわざ再現ってのは違和感しかない。ベッドで戯れあってた従弟に「従者の男との仲はホントだったのね・・」と言い放ち行為を中断されるのが、あのバイエルン王ルートヴィヒ2世とは、合点がいきますね。きっと性格的には相性がよかったでしょうね。
とは言え、こんなエリザベートの日常を点描してゆくのみで、まるで事件も騒動も描かれず、ことにも前半は退屈地獄でもあります。折角の豪華爛熟を宮廷絵画のように極色彩で描けば、映画的にメリハリついたでしょうに、そうしなかったのは、ひとえにエリザベートを悲劇のヒロインに、単純に収斂させたくなかった意図がまた、ダイアナの背景であるイギリス王室への忖度かもしれませんね。
コルセットからの解放
原題は〔Corsage〕で、
フランス語では元々は婦人服の胴部・身ごろのことらしく、
コルセットに近いものの意か。
とりわけ現代ではフェティシズムの、
しかし本作では女性の身体と精神を共に束縛する象徴として示される。
慣れない者が長時間装着すれば、
それだけで体調を崩すほどの
ほぼ拘束具に近いモノではないか。
邦題の1878年は、主人公が不惑を迎えた最初の歳。
しかし、当時の一般庶民の女性の平均寿命となっても
彼女の心の不安はいや増すばかり。
一つは、当時のヨーロッパ宮廷一といわれた美貌の衰え。
ほぼほぼ食事を摂らぬ厳しいダイエットを自身に課し、
体重を徹底管理、体形を維持しようとする。
男と同等の乗馬やフェンシングにも精を出し、
筋力を維持することにも抜かりない。
それでも、悲しいコトに容姿は日々衰える。
寄る年波への抗いは、並大抵のことではない。
また、旺盛な好奇心は、当時の欧州の情勢へと当然のように向かう。
しかし、政治は男の世界の仕事であり、
彼女が口出しすることはおろか知識として取り込むことさえ許されぬ。
どこまでも籠の鳥。
自身の存在意義は、その美貌を人前に曝し、
夫である皇帝の横で微笑むプロパガンダ的な役割だけなのか。
結果として、窮屈な宮廷や行事を抜け出し、
日々を旅の中に過ごす。
そこには新鮮な出会いも存在する。
また、傷病兵士や、精神病院への慰問も
一時の心の安寧を得る場であったろう。
もっとも、彼女を束縛する旧弊の数々は、
自身のレゾンデートルでもある。
名門の出であり、
オーストリア皇后との立場がそうさせている
なんともアンビバレンツな状態も、他方
使用人を多く使い、我儘を通し放題の暮らしを成立させている
バックボーンでもある。
そこの矛盾に、本人は懊悩することはない。
主演の『ビッキー・クリープス』は
エグゼクティブ・プロデューサーとしても名を連ね、
本作が彼女の強い意志の元に制作されたことが判る。
加えて実年齢も39歳と近似。
過去の中に現在を織り込むことで、
イマイマの女性が置かれている環境のメタファーにもなっている。
女性の身体と精神の解放は、
今だしである。
観たい度○鑑賞後の満足度○ 【自分に課せられた皇帝の伴侶、皇室の象徴としての任務・義務に徹しられなかったワガママ女と見るか、籠の鳥の様な宮廷生活からの自由を求めた進んだ女性と見るか、で評価別れるかな】
①19世紀後半の欧州における超セレブ「エリザベート皇后」の一年間を追った映画。
私にとっての映画におけるエリザベート皇后としては、ルキノ・ヴィスコンティ監督の『ルードウィヒ~神々の黄昏』(1972)でのロミー・シュナイダーが一番印象深い。
この映画に出演依頼したときにヴィスコンティはロミー・シュナイダーに「シシィをやってくれないか?」と言ったそうだけど、ロミー・シュナイダーの娘時代の代表作がエリザベート皇后の娘時代を描いたシシィ三部作(もちろん、私、観たことありません)。かなりお転婆に描かれているそうだから本作のエリザベート像には繋がるようだ。
他にはジャン・コクトーの『双頭の鷲』(確か美輪明宏さんも舞台で演じた筈)のヒロインもエリザベートだし、本作にも登場するルドルフ皇太子の有名な心中事件を扱った『みじかくも美しく燃え』にも出ていた筈(誰が扮したかは知りません)、その再映画化の『うたかたの恋』(なんとオマー・シャリフがルドルフ皇太子!)ではエヴァ・ガードナーが貫禄たっぷりに演じてました。
②事程左様に言わずと知れた人で且つ様々な劇・舞台・映画に取り上げられてきた人ですから、新たに取り上げるには何か新解釈があるのかと思ったけれど、もともとかなり奔放な人だったらしく、その点では新しい驚きはない。
「狂王」と呼ばれたルードウィヒ2世との関係(ゲイだったルードウィヒ2世が唯一愛した女性だったらしいが勿論肉体関係はなし)も『ルードウィヒ~神々の黄昏』で描かれていた通り。
③それを言えば、皇帝と皇后とのセックスシーンを描いたのは映画史上初めてではないだろうか。
④「男社会」という籠の中で女性が少しでも強く自己主張すると奇異な目で見られるのは古今東西、現代に至るまで何時でも何処でも一緒。というか現代でも人類はその籠を取り払おうとしているのかと思う。
『バービー』のテーマと通底しているが、『バービー』の方が一歩先に進んでいるかな。
そういう意味から言うとテーマとしてはそう斬新なものではない、という感想です。
可哀想なビッキー・クリープスとなってしまった。
俳優より格段に本物エリーザベトが美し過ぎる。
しかし、製作総指揮はビッキーなんだから、
この自信にはビックリーです。
そして史実はもっと無惨で、
さらにこれから大戦へと展開される序幕なのだ…
彼女の苦悩は、
時の令和皇后雅子様が皇太子妃で在られ病弱だった頃を思い出す。
公務と言うのも大変なお勤なんですね…
それよりも映画を見る前に、
サラエボ事件を紐解いておいた方があの陰気な時代が分かり良いです。
ラストは史実とは違う様ですが、
喪服を纏っての⚫︎⚫︎⚫︎は圧巻でした。
お楽しみください。
(o^^o)
ヨーロッパ宮廷一の美貌と称されたエリザベートの40歳の1年間にスポットを当て、
若さや美しさという基準のみで存在価値を測られてきた彼女の知られざる素顔を大胆な解釈で描き出す。
1877年のクリスマスイブに40歳の誕生日を迎えたエリザベートは、
世間のイメージを維持するために奮闘を続けながらも、厳格で形式的な公務に窮屈さを感じていた。
人生に対する情熱や知識への渇望、若き日のような刺激を求める彼女は、
イングランドやバイエルンを旅して旧友や元恋人を訪ねる中で、
誇張されたイメージを打ち破ってプライドを取り戻すべく、ある計画を思いつく。
オーストリアの気鋭マリー・クロイツァーが監督・脚本を手がけた。
ある程度の知識を要する映画。予習してみていくのをお勧め。
今年287本目(合計937本目/今月(2023年8月度)26本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
この映画を見ていろいろな感想はできると思うし、個々人のそれを否定するものではないですが、少なくとも「コルセットの是非」とかといったことを問うものではない、ということは明確に言えます。
映画では明確に固有名詞が出てくる割に何の説明もないのでわかりにくいのですが、映画で描かれているのは、彼女と彼女の夫となるヨゼフ1世による、オーストラリア・ハンガリー二重帝国という特殊な成り立ちで成立した、「国王と国王の配偶者」というところが結構あり、この「二重帝国」に関してはかなりの知識が必要な映画です(映画内ではこれらの単語は1回しか出ないし、二重帝国についてそのあとの流れの説明もない)。
※ この説明がないのは、本映画はオーストラリア映画枠であり(より広く解しても、西洋一般程度)このことは常識扱いされているものと思われます。
彼女の夫、つまりこの二重帝国の国王であったヨーゼフ1世は、この当時(1850~)の中では国王であった割に、当時、国王に一般的に求められていた「憲法成立」についてかなり後退した思想をお持ちの方で、「ドイツやフランスのような国民の権利を認めるのはけしからん」ということで、なんと300年も400年も前の「王権神授説」を持ち出して、19世紀中旬~の時代にはちょっとあり得ない憲法を制定させて国中が混乱させてしまった部分は確かにあります。
これに対して映画内で描かれているエリザベートは「自由にさせるものは自由にさせればいいじゃない」という考え方であり、そもそも「性格が違っていた」のです。そう書くと、ヨーゼフ1世をはじめとする側近たち「だけ」がそういう思想だったのか?と思われるかもしれませんが、オーストリア・ハンガリー帝国(二重帝国)の特殊性故(世界史ではこのようなことを経験した(近現代の国は)ここがはじめてだった)から、「国王がそうお考えなら仕方なし」というのが多くの(宮廷内での)考え方で、そこでエリザベートが浮いてしまった点はどうしてもあげられます。映画内ではこの点明確な描写がないのですが(この憲法制定の話等出ないため)、エリザベートが心を病んだのは、「考え方が違う一人が宮廷内で取り残されてしまって誰に相談するのも難しかった」という部分は言えます。
映画内ではこれらの説明が一切ないので、「150年ほどの近現代といえる40代女性の美しさ」「コルセットはありかなしか」というような行き方になってしまいそうなところ、映画ではその話は一切出ないので注意です。
採点にあたっては、以下を考慮しています。
--------------------------------------------------------------
(減点0.3/高校世界史での当該部分を復習しておくのが前提になってしまう)
・ ここは復習が必要かな…という気がします(「オーストリア・ハンガリー二重帝国」という語句がわかる方には不要?)。一つの目安にどうぞ。
Cut
皇妃エリザベートが40歳になり、世間での自身のイメージと実際の自分の葛藤に苦悩する話です。エリザベートについての知識が全くと言っていいほど無いので、要所要所というか、分からない場面が多くありました。これは勉強不足ってやつです。
40歳から41歳までの期間に変化する環境を生々しく描いており、歴史を知らない自分でも、注目される人の苦労や建前が画面上からひしひしと伝わってきました。
ただまぁワガママで周りの人を振り回しまくるので、共感性はそこまで無かったです。物語も淡々と進んでいくので、その面でももっと起伏が欲しかったなと思いました。
終盤、自分の長い髪をバッサリ切って、ある種生まれ変わって清々しい表情になって光を浴びているシーンはなかなか良かったと思います。
エリザベートの事を知らないとスッとはこの映画の事は飲み込めないんじゃないかなと思います。もっと世間体に反抗するものを求めていたというのもあると思いますが、刺激が欲しかったです。惜しい。
鑑賞日 8/26
鑑賞時間 15:15〜17:15
座席 B-2
自己を解放する方法
後年のエリザベートの姿を新解釈した設定に舌を巻いた。
本編ではエリザベートが宮殿に居つかない生活に至った経緯や、美の「維持」ではなく「追求」のために彼女自身も主体的に動いていたことがあまり説明されないので、史実のエリザベートを知らずにこの作品を観た人には、劇中の彼女の振舞いが有閑マダムの気まぐれやぶっ飛んだ身勝手のように見えたのではないだろうか。
そういう意味では、予備知識なしに観た人には、彼女自身も執着し公的な存在理由でもあった「美貌」について決断を下すシーンの重みが十分に伝わらないのでは、という心配が過った。
エリザベートをテンプレ的な「抑圧され続けた女性」として描かなかった点や、他者からだけではなく自分からも解放する物語とした点は非常に面白く、ポスタービジュアル同様に挑戦的なものを感じた。しかし、彼女を構成してきた個人史をカットすることで観客が感情移入しづらくなったり、その結果劇中のエリザベートの選択の重みが理解されづらくなったとしたら、アイディアが良い作品なのに勿体ないとも感じる。
1800 年代後半のヨーロッパ王妃の風景を堪能。メッセージ性は・・
ワシ、前述のとおり、日本史は詳しいが世界史無知、
教養の意味は知識ではないと思われる。
オーストリア🟰ハンガリー帝国は全然知らない。ただ第一次大戦への雰囲気は知ってるよ。それで良し。
時代がゆえの、皇室の王妃の息苦しさ、コルセットの締め付け
ただ、当時は「描写中 エジソンならぬ ルイ・ル・フランスという人の映像の発明は出てくる」
映像なんてないから
意外と、素顔は隠せた可能性大、イギリスのダイアナさんと時代が違う。
ということで、上映中は予備知識なく
1800年代後半の風景、王妃の行動 堪能した。
史実に基づくフィクション 盛り とも言う
当時の庶民は、農作業に追われ、化粧や美容どころでは無いはずだが
主人公は 閉ざされた皇室しか知らないから
行き詰まるような閉塞感を 裏で発散。
ここはフィクションも入るのだけど、実際も性に奔放だったり、あちこち気晴らしは事実だと思う
いゃぁ今のデジタルネイティブ世代は知らんだろけど
昔は、公式行事以外は、全部秘密にできた。写真ですら、撮りにくいモノクロ時代だから
有料パンフで事後的に確認。イヤイヤ 目次のあるパンフ初めて見た。
知識としての歴史ではなく、映画内容に沿った補足で面白いパンフだった。
勿論メッセージ性は明白、敢えて言わない
政治問題に敢えて口を出して、皇帝が激怒。
イングランド🏴バイエルン漫遊、性の奔放、麻薬、乗馬、タバコ🚬、刺青
負傷兵病院慰問での スミレの砂糖漬けは 食ってみたい
ただ、今のイギリスの ハイ・ティー🫖みたいな皇帝の食卓除けば
料理はあんまり美味くなさそうなのは、奇妙にリアル
昔はスポーツジムもジョギングの概念もなかったから、体重維持は大変❗️
なんで着衣のまま浴槽入るか不思議❓
でも本作は、映像に身を委ね、1877の風景に感じ入る作品。不便だけど優雅、優雅だけど窮屈でクーラーないから暑苦しい
本人物は、ミュージカルや映画で取り上げ済みの人物であるが、新解釈で斬新。
当時の 時代の香りを感じて、疲れない 好作品でした。まあまあです。
ベンガル虎
オーストリア皇后エリザベートの40歳の頃の話。
歴史に疎くこの方が有名な方なのかは存じ上げませんが、オーストリア=ハンガリー皇帝の妻で母親でありつつも奔放な様子をみせる主人公。
鑑賞後Wikiで調べたけれど、なんだか映画の様子とはだいぶイメージが違うような…どちらが実際に近いのか、どちらも全然違うのかわかりませんが。
奔放が故に窮屈さを感じる生活に疲れ発奮しつつも、慰問の際等にみせる顔やそれを経て口にする国への思いとか、ある意味意外な一面もみられて面白くはあったけれど、特段功績がある訳でもないし映画の題材の人物としてはありがちな感じもして、ふ〜ん…という感じ。
Wiki情報ではあるけれど、没し方にインパクトがありそうなのに何でそれはみせなかったんだろう…。
迂闊
ポスターに惹かれ何の下地もなく観賞。
置かれた所で咲けばいいじゃん、
食うに困らないと余計なことしか考えないって
大体なんでこんなに混んで…
あ!
ここ日比谷だった!!!
ガチ勢の皆さんスミマセン
勉強し直します
加齢で存在意義と生き方に悩む女性の姿
エリザベートと言えばミュージカルや映画でお馴染みな、オーストリア=ハンガリー帝国皇妃をこんな描き方で!とおどろきました。
宝塚などでは結婚初期の姑との確執だったり、しきたりの多い宮殿を嫌って自由に(外遊を口実の)海外旅行をしたり、(愛人との)恋多き女像だったりを描くことが多く。
また、ドラマでは、晩年に息子(皇太子)の死を経て鬱になり、旅行中にテロで刺されて死ぬまでを描くことが多いのですが……
本作では、40歳!
『Corsage』の原題通り、美貌で人気を得てきた「飾り物」、皇室の「象徴」「宣伝素材」のような女性が、老いと共に美しさを失いつつあり、すべての視線を息苦しく感じるようになる。
締め付けたコルセットや様々な飾りのように、美醜へのこだわりを続けるのか、外すのか?
存在意義と生き方に悩む姿を描いていました。
ルッキズムにとらわれている人や、妙齢に達した女性に観てほしい作品でしたね。
全44件中、21~40件目を表示