カラオケ行こ!のレビュー・感想・評価
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紅に染まった この俺を
野木亜紀子ファンです
鑑賞動機:評判9割、野木氏1割
原作未読。
個人的にツボに入ったのは「傘」「間に歌わずにはいられないんですか」そしてやっぱり『紅』シャウトシーンだろうか。
綾野剛が(裏声気持ち悪いと言われてたけど)なかなか歌が上手くて驚く。でも最大の功労者は齋藤潤君。狂児への態度の変化とか、部活動での顔、家族の前での顔、ヤクザを前にした時の顔、それぞれでの変化の付け方とか、上手いなあ。
もちろんこんなヤクザはファンタジー何だけど、楽しい時間を過ごせた。
副部長の酸いも甘いも噛み分けてる感よ。
こんな気の良い893ばかりなら世の中平和だが。
2回目行きました
紅が頭から離れない
八木さん推しと山下さんも好きで。爽やかな青春映画だった。主演の子の...
八木さん推しと山下さんも好きで。爽やかな青春映画だった。主演の子の揺れ動く感性がいい。
坂井真紀さんは関西弁はもちろん、いつものようにいい。
綾野さんは、人懐っこく、人の懐にグイグイ入っていく感じがいい。MIUもそうだった。この意味で今回もバディもの。
映画部が良く、文系の中学生たちの今の感じが良かった。羽根さんの先生も距離感あって淡々としつつ、子どもたちを受け止めてるのがいい。
ヤクザも怖すぎて面白かったし、さすが北村一輝さん。
脚本がいい!
40年越しの角川二匹目のドジョウ
綾野剛にもうちょっと恐いリアルヤクザを期待していたのだが大阪弁が足かせとなったらしく脚本から1ミリも逸脱しない原作通りの漫画映画で1981年に角川でヒットした「セーラー服と機関銃」の現代男子中学生版である。思えば監督の山下敦弘は相米慎二に風貌が少し似ている。目高組の時代にはまだ組間の抗争や巨悪との対峙があったが、今や暴対法を経てヤクザという社会的存在は完全に形骸化してしまっておりアタマから道化キャラで恐さと笑いのアンビバレンツが微塵もないのだ。少なくとも(いくら原作通りとはいえ)中学生とヤクザが出会ってすぐカラオケボックスは無いだろう。現代の若者たちはバックボーンのめんどくさい部分は全部端折ってこのシチュエーションコメディをいきなり楽しめるのだろうか?音楽と映画の親和性にのみ依拠し熱唱するおやじたちや変声期のリアル中学生齋藤潤を愛でるだけの映画。これがヒットしてしまうことを憂う。
「観てよかった」と素直に思える映画でした
主演のお二人がとにかく素晴らしく、終始楽しく鑑賞できました。特に「成田狂児」というあまりにも複雑な人間を、綾野剛さんが見事に演じていらっしゃたと思います。
基本的にほのぼのとした映画ですが、齋藤潤くんの歌唱シーンは圧巻。少年が大人に近づく一瞬を見事に切り取っていました。
この時期の彼にしか演じられない、もう二度と観れないんだと思うと、少し寂しさも感じます。
コメディシーンが多いためか、鑑賞中も他の観客からくすくすと笑いが起き、鑑賞後もあちこちから「楽しかったねー」と聞こえました。なんだか見ず知らずの人と一緒に楽しめたような気がしてほっこりとした気持ちになりました。
知らないオジサンに付いて行ってはいけません。
タイトルで損してるよなぁ、この映画。
コミック原作だから仕方ないのかもしれないが、このタイトルではまるで興味が沸かない。何とかならなっかったのだろうか。
ありがとう、"御守り"さん。
物語は冒頭で30代のイケメンヤクザが15歳の男子中学生(美少年)を強引にナンパしてカラオケボックスに連れ込みます。
はい、アウト。
こうして文章に起こしてみるとまるでコミック原作というより薄い本だな。
まあファンタジーですからね。今日びセンチュリーに乗ったヤクザなんて居やしないし。
こんなアンチヤクザな映画こそ東映で配給して欲しかった。
そういえば昔ヤクザと(大)学生の友情を描いた「さらば愛しのやくざ」っていう映画が有ったな(名作)。あれは完全な東映映画だったけど。
なんかあまり中身に触れてないけど、コレと言って書くこと無いんだよ(身も蓋)。
人生に悩むヤクザと二次性徴に悩む少年がカラオケを通して交流する話だ。それだけだ。
でも面白かったんだよ。
物語は淡白なのにテンポは良くキャラも立ってて観ていて弛れ場が無い。地味に凄いよねこれ。
思えば同監督の「リンダリンダリンダ」もバンド作って文化祭で演奏するってだけの話だが、青春映画の傑作だった。ペ・ドゥナが可愛かったなぁ。
山下監督はドラマ「深夜食堂」でもそうだが、なんて事ない話の中でしっかりとクライマックスを盛り上げるのが上手い。かなりの手腕の持ち主で実はエンターテイナーだ。
似た様な作風の是枝裕和監督とはこの点ではっきりと違いが有ると思う。
(是枝監督のゆる~い感じも好きだけどね)
ひとつ難点を挙げるなら狭い室内のセット撮影が多くて、あまり大スクリーンで見映えし無い事だが、(むろんどんな映画が有っても良い)
「リンダリンダリンダ」とライトなBLが好きな人に、
オススメ。
蛇足
「饅頭怖い」の伏線回収は、ちょっとやり過ぎ。
ぶっ飛んだ設定とリアル設定を融合した意欲作
カラオケを通してヤクザと中学生の交流をコミカルに描いたぶっ飛んだ設定の作品である。高評価作品なので気になって鑑賞した。
ある日、中学校の合唱部長・岡聡美(斎藤潤)は、ヤクザの成田狂児(綾野剛)にカラオケに行こうと誘われる。そして、組のカラオケ大会で最下位になった時の恐怖の罰ゲームから逃れるために、狂児は聡美にカラオケのレッスンを懇願する。狂児の歌う曲は、X JAPANの『紅』。聡美は嫌々レッスンを引き受けるが、カラオケレッスンを通して、二人は次第に親密になっていく・・・。
ぶっ飛んだ設定の割には違和感があまりなかった。それは、ヤクザのカラオケ大会と中学校の合唱大会を同日にし、ヤクザと中学生の交流というぶっ飛んだ設定に中学校の合唱大会というリアル設定を巧みに織り込んだからである。
さらに言えば、ヤクザ役の綾野剛が、場面によって、優しさ、凄味、コミカルという3要素をタイミングよく演じ分けた巧演の賜物だろう。素っ気ない、ぶっきら棒、単刀直入な中学生役の斎藤潤も新人とは思えない安定した演技で、綾野剛とのやり取りを熟している。
本作は、狂児と聡美のやり取りのシーンが多い。百戦錬磨の綾野剛が斎藤潤をリードしている感はあるが、斎藤潤の大健闘が光る。
喜劇の原点である大真面目な綾野剛のカラオケシーンが観客の笑点を刺激し自然に笑いに導かれる。聡美のアドバイスで曲を変更しても綾野剛の大真面目さは変わらない。これまで色々な役を熟してきたが、喜劇役者としての才能もある。正しく演技の天才である。
聡美のきめ細かい指導を受け狂児は上達していく。一方、聡美は変声期を迎え高音発声が難しくなり悩んでいた。二人は夫々の大会を乗り切れるか不安になったが、ぶっ飛んだ作品らしい幕切れだった。ラストシーン。狂児への想いに溢れた透明感のある聡美の『紅』歌唱は絶品。胸が熱くなった。
ぶっ飛んだ設定にリアル設定を織り込んだ意欲的で面白いフィクション映画だった。
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