リボルバー・リリー

劇場公開日:

リボルバー・リリー

解説

綾瀬はるか主演で、ハードボイルド作家・長浦京の代表作「リボルバー・リリー」を映画化したアクションサスペンス。「窮鼠はチーズの夢を見る」「パレード」「世界の中心で、愛をさけぶ」など、さまざまな話題作を送り出してきた行定勲監督がメガホンをとった。

大正末期の1924年。関東大震災からの復興で鉄筋コンクリートのモダンな建物が増え、活気にあふれた東京。16歳からスパイ任務に従事し、東アジアを中心に3年間で57人の殺害に関与した経歴を持つ元敏腕スパイ・小曽根百合は、いまは東京の花街の銘酒屋で女将をしていた。しかしある時、消えた陸軍資金の鍵を握る少年・慎太と出会ったことで、百合は慎太とともに陸軍の精鋭部隊から追われる身となる。

冷徹非情な美しき諜報員として「リボルバー・リリー」と呼ばれた百合を、綾瀬が演じる。共演に、長谷川博己、羽村仁成(Go!Go!kids/ジャニーズJr.)、シシド・カフカ、古川琴音、清水尋也、ジェシー(SixTONES)、阿部サダヲ、野村萬斎、豊川悦司ら豪華キャストが集結した。

2023年製作/139分/G/日本
配給:東映
劇場公開日:2023年8月11日

スタッフ・キャスト

監督
原作
長浦京
脚本
小林達夫
行定勲
企画
紀伊宗之
プロデュース
紀伊宗之
エグゼクティブプロデューサー
和田倉和利
ブロデューサー
高橋大典
石塚紘太
溝畠三穂子
キャスティング
杉野剛
音楽プロデューサー
津島玄一
ラインプロデューサー
竹岡実
撮影
今村圭佑
照明
中村裕樹
録音
伊藤裕規
美術
清水剛
装飾
田口貴久
衣袋デザイン監修
黒澤和子
ヘアメイクデザイン
稲垣亮弐
編集
今井剛
音楽
半野喜弘
シニアVFXスーパーバイザー
尾上克郎
スタントコーディネーター
田渕景也
全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第47回 日本アカデミー賞(2024年)

ノミネート

最優秀主演女優賞 綾瀬はるか
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(C)2023「リボルバー・リリー」フィルムパートナーズ

映画レビュー

3.0ビジュアル全振りのファンタジー活劇

2023年8月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 3件)
共感した! 30件)
ニコ

4.5これまでで最も美しい綾瀬はるかが躍動

2023年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

興奮

長浦京氏の原作は、非常に映画的でありながら、映像化困難な設定だった。
ましてや感動大震災後の帝都・東京が舞台ということで、大正時代のセットを作り込むことは潤沢な予算が必要になってくるということも言わずもがな。
それでも、紀伊宗之プロデューサーと行定勲監督は見事にやってのけたと言っても過言ではないだろう。一寸の隙も無いキャスト陣を揃え、俳優陣もまたその期待に応えた。
その中心にいたのが綾瀬はるか。これまでで最も美しい綾瀬はるかをスクリーンで観ることができるはず。そして改めて、アスリート並の体感と運動神経だなあと感嘆せざるを得ない。
羽村仁成、ジェシー、古川琴音ら若手キャストの奮闘も目を見張るものがあるが、長谷川博己、野村萬斎、豊川悦司らの匂い立つような存在感と大きなアクセントを加えたことも言及しておく。

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共感した! 49件)
大塚史貴

3.0役者ってすげー

2024年11月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

難しい

1924年帝都東京、かつての敏腕女スパイが一人の少年との出会いから陸軍に追われる身に。
はたして彼女たちは生き延びることができるのか。

バラエティなどではおっとりした印象の綾瀬はるかが、本作では冷静に銃撃戦を行うような役回りに。
普段の印象とは全く違う姿に、役者ってすごいなあと感心しました。
もっと派手にドンパチやる映画かと思っていたら物語の大半は陸軍の思惑や各種背景の説明で、銃撃戦のシーンは思ったよりあっさりしたのがちょっと残念。
予告でそういう映画だと勝手に思ってましたw

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共感した! 0件)
黄金竹光

3.0耳障りな銃声

2024年10月30日
PCから投稿

開戦前の上層部では海軍と陸軍がいがみ合い、天才投資家がつくった裏金「バニシング」をめぐって混迷している。

山本五十六(阿部サダヲ)は──
『(その金をつかって)10年、開戦を先に延ばしてみる。その10年の間に戦争を回避し、この国が生き残る道をみつける』
──と言ったが叶わなかった。

日本のいちばん長い日にも陸海の犬猿が描かれているが、戦争を回避するための奔走が無に帰す感が強く、映画のストーリーよりも「陸軍と海軍がいがみ合ってたら戦争なんか勝てるわけない」──を感じる映画だった。

おりしも衆議院議員総選挙(2024/10/27投開票)をひかえ、メディアをひらくと与野の諸声が聞こえてくる時期ゆえ、各政党の思惑・野心が繰り広げられる様子にたいして(じぶんは「政治ガー」言う玉じゃないし「政治ガー」言いたくもないが)なんとなく似た空気を感じたのだった。

国内評価はさほど伸びていなかったが、映画は想像したよりも悪くなかった。見どころは大正モダン衣装と銃撃戦、役者では長谷川博己と古川琴音がよかった。とくに長谷川博己がよかった。かれは常に「セリフをくっきりしゃべろうとする気配」が出る俳優でそれが個性になっていると思う。

綾瀬はるかはこのようなHarshな役回りが似合わず「奥様は、取り扱い注意」に見えてしまっていた。竹内結子が演じたらはまり役だったにちがいないと思った。

銃の音がやかましく耳障りだったことに加え、銃弾が味方にはぜんぜん当たんないのと、ぜったいあんた死んでるだろ──という重傷から回復してしまうことでおとぎ話っぽさが増幅されて、シリアスなのかヒーローアクションなのか、しまいまで解らなかった。

なんか綾瀬さんてきれいといえばきれいだし最大公約数的な好ましさをもっている人だとは思うがフェミニン値ゼロのサンドラブロックタイプで、女優なのはわかりすぎるほどわかるのだが女とは思えないというアクロバチックな印象をもっていて、個人的には好きも嫌いも良いも悪いも、これほど何にも感じない俳優がいるだろうか──という感のある女優さんなので、そういう女優さんが日本一の人気女優であることに、疎外を感じる。じぶんの感性が他者とちがうことは、ときどき気分がいいことでもあるが、ときどき疎外を感じることでもあるという話。

ところで平岡(佐藤二朗)と百合(綾瀬はるか)が交わした密約がなんだったのか答え合わせがなかったのでもやもやした。

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津次郎