戦場記者
劇場公開日:2022年12月16日
解説
テレビ特派員として世界の紛争地を駆け巡ってきた日本人記者・須賀川拓が、“戦場の今”を映し出したドキュメンタリー。
TBSテレビの中東支局長として、中東・ヨーロッパ・アフリカ・アジアなど世界各地のニュースを日本の報道番組に届けてきた須賀川拓。その一方で、時間の制限ゆえに事実のみを伝えることが多いテレビ報道の枠を超え、YouTubeやSNSを駆使してニュースの裏にある真実を発信し続けている。
2022年3月開催の「TBSドキュメンタリー映画祭」で上映された「戦争の狂気 中東特派員が見たガザ紛争の現実」をベースに、さらなる取材を重ね、パレスチナ、アフガニスタン、ウクライナなど様々な地域の戦場の実態をレポート。それを世界に伝えるべく奮闘する須賀川自身の物語も盛り込みながら、ドラマチックに描き出す。
2022年製作/102分/G/日本
配給:KADOKAWA
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2022年12月27日
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鑑賞方法:試写会
ロシアがウクライナへの攻撃と侵攻を開始したのが2022年2月24日。TBSテレビの中東支局長である須賀川拓氏がウクライナで爆撃を受けている町やチョルノービリ原発を取材し、他のパレスチナやアフガニスタンでの取材映像も合わせ、自ら監督としてドキュメンタリー映画を完成させ同じ年の12月に劇場公開した、このスピード感たるや。もちろん須賀川監督だけの力量だけでなく、製作に関わった大勢の尽力によるものだろうが、なんにせよウクライナ侵攻を扱った劇場向けドキュメンタリー映画としては他国を見渡しても最速の部類に入るのではないか。
“戦場記者”と聞いて、鑑賞前は銃弾や砲弾の飛び交う最前線で取材を敢行するジャーナリストをイメージしたが、須賀川氏はどちらかと言えば戦禍に巻き込まれた町の人々の現実を伝えることに力点を置いている印象を受けた。もちろん命懸けの取材であることに変わりはなく、空襲警報を聞いて他の取材者たちと一緒に大急ぎで防空壕に駆け込む場面なども収められている。タリバンが支配を取り戻したアフガニスタンで、貧困とドラッグ禍が深刻化している現状を映し出した映像も衝撃的だ。
戦闘に巻き込まれたり人質に取られたりといったリスクと背中合わせの取材がこの先も続くのだろうが、須賀川氏には今後もどうか身の安全に十分留意しつつ意義のある報道を続けていっていただきたい。
2023年1月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
他の局でも何度となく観たことのある映像 特に以前報道特集で観たものが!やはり劇場公開するならもっと目新しい映像や議論させるシーン 解説やナレーションも!
2022年12月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
ロシアがシリアで試したことをウクライナ侵攻に振り向けたという視点は貴重に感じたが、初期の攻撃結果しか出ていないので、今となっては古びた感じを受ける。確かに、取材することを生業としている須賀川記者自身の偽善を問い直す姿勢は貴重かもしれない。多くは脚色であろうけれども、映画『クレッシェンド』に集った若者たちは、互いに自分とは違う見解と向き合う機会を得ることができ、相互理解につながる可能性もみせてくれたが、須賀川記者の取材では、それぞれの主張の矛盾は指摘するものの、結論としては、当事者同士の解決に見切りをつけており、展望が感じられない。アフガニスタンでの閣僚取材において、西側諸国の女性の権利保障への批判を偽善だと媚びるような言い方をする必要があったのだろうか。その閣僚の言い分では、西側諸国の統治による悪弊の結果だというわけで、その前がどうだったのか検証されているわけではない。須賀川記者の言うような薬物依存症者への治療という人道支援をしようとしたときに、タリバン政権がその方向で動いてくれることを期待するのは難しいように思える。故中村哲氏の名誉回復が行われているようなので、ペシャワール会の活動成果も含めてアフガニスタン支援の展望を探ってもらいたいと考えた。
2022年12月20日
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鑑賞方法:映画館