コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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久しぶりに1週間浸れたました
とてもとても感動しました。
別の映画で予告編を見て、必ず見ようと決めていました。
その期待を上回る感動をくれました。
すべての役者さんが素晴らしかったけど、
特に主役の ルビー が抜群でした。
私は特に、バークリーのオーディションのシーン。
出だしイマイチだったのをうまく救ってくれたV先生。
ふぅっと息を吸いながら気を取り直して歌い始め、
忍び込んだ家族に向かって手話で語りかけるように ”歌う” ルビー。
本当に美しい歌声。
美しい手話でした。
このシーン、映画を観ている事を、私は忘れていました。
見事という他はない。
素晴らしい作品に出会えた事を感謝します。
青春の光と影
聴覚障害のある家族の中で、唯一健聴者である主人公が、家族への愛と葛藤を抱えつつ、自分の生き方を求めていく姿を描く。世評の高さに引かれて観に行った。
音が聞こえない家族と、歌の才能を開かせていく娘という設定は、とてもつらいものがあるが、ユーモアとバイタリティに溢れていて、しっかりエンターテイメントに出来上がっていた。セックス関係のネタが多いのは、アメリカのハイティーン映画ならでは。
マーリー・マトリンの母親をはじめ、父親、兄の役者も、本当の聴覚障害者とのこと。特に、父親が素晴らしい。コンサートでの無音のシーン、そしてその後の娘ののどに手を当てて振動で歌声を聞くシーンは、ぐっとくる。
最近では「ドライブ・マイ・カー」でも印象的だったが、手話というのは美しいね。
音楽映画としては、マーヴィン・ゲイ、デビッド・ボウイといった選曲が良い。特にハイライトは、ジョニ・ミッチェルの「青春の光と影」(Both Sides,Now)。主人公にとっての夢と現実の両面という意味とともに、音が聞こえる人と聞こえない人の両方をつなぐ主人公自身の姿を表しているようにも思う。
最後は、主人公が音楽大学に合格して自分の行きたい道へ踏み出し、ハッピーエンドに見えるが、昨今言われる「ヤングケアラー」でもある主人公が独立して、そのあと家族はどうなるのか(漁はできるの?罰金はどうしたの?)が気になってしまった。現実を振り返ると、周囲の理解や支援が必要だと思うが、そこまでこの映画に求めるのは、ちょっと酷かな。
あるシーンで感じた映画体験感
面白かったです。ほとんど前情報なしで観に行ったんですけど、面白かった。
序盤からキャラクターがひとりひとりキャラ立ちしている。だから、各キャラクターに共感が持てるし、世界観にも『すっ』と入っていける。
お父さんの下ネタ手話の熱演とか、先生のクールさとか。モブキャラの『ハリーポッター』ですらキャラ立ってる。そんなこんなで、序盤から最後まで、ずっと感情移入しながら観てました。お父さん役の人アカデミー賞助演男優賞いけるんじゃないだろうか?ちょっと楽しみ。
ルビー達コーラスクラスのコンサートのシークエンスがとくによかったです。
夕飯のおかずとか、そんなん後にしろよ。などとハラハラしながら観ていたら、無音になるシーン。けっこう長い。お父さんの周りを見渡す表情が印象的で、『そうか、彼等はこういう世界で生きているのか』と。圧倒されて、涙が溢れた。
音楽のチョイスも素敵だった。歌の歌詞と主人公達の置かれている状況がシンクロする演出。あれ、最高だし、そういうの好きな人にはこの映画、最高だと思う。
とっても気持ち良い映画でした。
クソ親父
予告を観て気になるなぁ、位に思って
いた作品でした。
劇中での歌の歌詞がストーリーに合っていて
引き込まれていきます。
下ネタばかりのクソ親父との印象しかなかった
父親がラストシーンで放った一言。
涙腺が崩壊しました
家族の絆の話
展開はありがちだと思いながら自然に涙が出てしまった。
俳優の演技が上手かったのかなんなのか。私にはハマったみたいで後半涙が出た。
家族はちょっと(いやかなり?)下品だけど、根は優しい家族思いの人達というのは序盤から感じ主人公が家族に振り回されていてもあまり不快感を感じず見れた。
仕事で健常者を雇って主人公の負担を減らそうかって話になるけどお金がないか無理ってなってたはずなのに、最後やっぱり健常者を雇っててあれ?って思った。
あとお母さんがちょっと自分勝手なところがあるかな。
後半はお父さんが顔や喉を触って声を出す振動で、どうにか主人公の声を聞こうとしている場面と。
オーディションで主人公が家族にどうにか歌を届けようと手話をしながら歌う場面で涙が出た。
どうしても歌を聞きたい。どうしても歌を届けたい。お互いの願いをお互い叶えよう。お互いに歩み寄ろうと必死になってる姿が感動したんだと思う。
母、父、兄役の人は実際耳が聞こえない俳優さんらしく。そのせいか演技が自然だった。
それでもやはり、展開的にはありがちだったので響く人と響かない人で別れるだろうなとも思う。
青春ドラマかな
家族というコミュニティで団結し育んできたものの終焉と新たなコミュニティの創成の物語。
家族が直面する現実の狭間で揺れ動く心の描写を丁寧に描いてて共感を覚えました。
そして娘の眼を通して聾の家族の日常の不安と喜び、ユーモアをうまく交えながら、新たな一歩を踏み出すまでを清々しく描いてます。
Codaって楽曲の終わりの記号だけど、この映画の感動はまだまだ終わりそうにありません
高校生のルビーは聾唖の家族のなかで唯一の健聴者。ロッシ家は漁業が生業。AM3:00に起きて漁を手伝ってから登校。授業中に寝ない訳がない。昔、朝の4時から豊後水道で関サバを釣って、午後から別府のビーコンプラザの講演会に出席。案の定、爆睡してしまった。起きたら周囲10メートルぐらいが空席で、人がひとりもいなかった。たぶん急降下爆撃機並みのイビキでまわりの参加者に迷惑をかけたのだ。穴があったら入りたかった。オペラ公演にも使われるすり鉢型のコンサートホールだったからなぁ😰響いたろうなぁ。「釣りバカ日誌」を地で行くような実話で大変恐縮です。
映画の冒頭からトロール船での漁のシーン。わくわく感でついつい前のめりでスクリーンを覗きこむ。おお、舌平目じゃ~、大きなオマールエビじゃ~
ルビーは赤いサロペットパンツ姿で海風に金髪をなびかせ、歌いながら作業をしている。
CODAとはChildren of Deaf Adults の略で、聾唖の両親を持つ健聴者の子供を意味する。その苦労のひとつは両親の秘密を幼いころから知らなければならないこと。お股にいんきんたむしができた両親を病院に連れて行くシーン。お父さんは「フジツボに焼けた大根を突っ込むような痛み」と表現し、「お母さんのあそこは茹でたてのオマールエビのハサミのようだ」と手話で話す。それを医者に通訳しなければならないルビー。お年頃の女子の苦悩をコミカルに描くシーンだ。両親のせいで恥ずかしめを受ける羽目に。やり場のない怒りをルビーは「2週間はセックスは禁止」を「一生セックスは禁止」と両親に通訳してしまう。
通訳はもううんざり❗
お兄ちゃんの「家族の犠牲になるな」
につながります。
はからずも、オヤジの水虫の薬を分けてもらって玉袋にぬるとき、局所が燃えるように熱くなって、かきむしりたくなる衝動を抑える辛さをこんなときに思い出すことになるとは!
お母さん役のマーリー・マリトンは赤ん坊の時に麻疹により聴力を失った。「愛は静けさの中に」でアカデミー賞主演女優賞とゴールデングローブ賞に輝いた実力者。お父さん役のトロイ・コッツアーも聴覚に障害をもつ俳優。兄のレオ役のダニエル・デュラントも聴覚障害がある俳優。しかも、漁のシーンを撮るのに実際に漁船に乗って、作業を教わり、マスターするまでかなりの時間を割いたという。まるでドキュメンタリー映画のはじまりのようだったわけだ。監督がみずから進んで手話をマスターし、聾者の役者を選び、直接コミュニケーションを計った。ロンドン生まれのエミリア・ジョーンズはアメリカ手話をこの素晴らしい3人の役者から親切に教わったと言う。この映画は一切手抜きすることなく、丁寧に手作りされたのだ。暖かみが違う。だから家族愛が違う。愛おしい極上のテイストに仕上がっているわけだ。
この映画は耳の聴こえない人も聴こえる人も一緒に見て、同じ時間と経験を共有して理解を深めるきっかけにきっとなるだろう。立場の違いを越えた助け合いの大切さに気づかされる。
トラックのステレオの音をMAXにして、ヒップホップの重低音の振動を楽しんでいるファンキー父親がトラックの荷台でルビーに今日の歌を自分のためにもう一度歌ってくれと頼み、ルビーの喉に触れて、懸命に感じとろうとするシーン。感動的でした😭
V先生のオーディションのピアノ伴奏での隠し技。言葉を使わない合図というか、もっとがんばれー。ちょっと、バレバレだったけどね👍
難聴者だけの操船は本当にアブない。
ましてや、モーターの音がわからないで操業すると、簡単に手や指を失いかねない。心配で心配でたまりませんでした。一家の置かれた困難を際立たせるとても上手な設定でした。レオお兄ちゃんには素敵な恋人ができたから、一緒に夫婦船でやってくれるから大丈夫だと思いました。あの娘は絶対にいい女将さんになりそう。だから、ルビーを送り出してあげられる自信があったんだと思いました。
漁師と歌のコラボ映画としてですが、
「フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛を込めて」との二本立て上映があったらいいね👍
監督の地元のマサチューセッツ州のグロスターの漁港や Cape Anne (アン岬)の水産物取引所がロケ地だそうです。パンフレット買いました。久しぶり(20年ぶり)にサントラCDも買っちゃいました😅
Codaって楽曲の終わりの記号だけど、この映画の感動はまだまだ終わりそうにありません。
言葉はいらない愛の物語
私は予告編から既に泣きそうでした。自分の夢のために一生懸命に頑張る自分とそれでも家族のためにこれからの事を考える自分の葛藤激な娘、そしてCodaの3人父、母、息子
娘は家族の通訳係そして高校三年生というそこから自分は感情移入ができました。私が印象的だったのは、母がルビーが産まれてくる際「本当があなたも耳が聞こえい方が良かった」と言ったシーンでは、今後の不安な事を考慮した母の優しさであり
兄の「お前が産まれなかった方が楽しかったという」セリフも逆にルビーが苦しんでしまい大変な思いをしてしまうという兄の気遣いだと私は思う。
父も同様にルビーの今後を応援したいが、父の漁業も成功させたい。
音楽の先生も然りこのルビーの歌声を世に教えて上げたい気持ちどれもが素晴らしい感情だと思いました。
さらにルビーの友達も決してルビーの家族をバカにせず自分も手話を覚えて家族を支えたのは、泣きました。合唱コンクールも大学の試験もどのシーンも素晴らしかったです。自分も少しずつ手話を覚えたいと思いました。
結論 人間に言葉はいらない 新年から最高の映画に出会いました。2022年ベスト10入り確定です。
追記
now(2022/08/27 でAmazonプライムで本日に2度目の鑑賞を致しました。やはりこの作品は、素晴らしく綺麗に描かれています。全てに悪がなく全てに愛が込められているなと感じ取れます。
ルビーは本当に優しい娘で自分の夢と家族の幸せどちらか1つを選べと言われても不可能に近しいだろうに
そして音のない世界に突然飛ばされたら私は、絶望に嘆くだろう。辛い・分かってあげれない・バカにされる・自分の娘、息子の声を聴くことさえ許されない。そんなの信じたく無いだろうに、、、
兄のルビーを信じている優しさ、家族ばかりに気を遣わず本当のお前を解放しろという。気持ちに胸が込み上げて来ました。
母は、2つの意味で自分の娘を祈った。まともに会話出来なくなってしまい最低な母親になってしまう気持ちと、わかり合いたくても意思疎通が出来ず疎外感を与えてしまうじゃないかと、思う気持ち。その2つは、ルビーに辛い人生を送って欲しくないと言う親の気持ち。父も同じで音楽会後の2人のシーンでも耳は聴こえなくともその本人の喉に触れる事でルビーの一生懸命さを感じ取ることが出来、決心する事が出来たんだと思います。娘の幸せを奪い取るのは、父として果たして正しい判断なのか父にも葛藤はあったと思います。ルビーは、優しい子だから自分の夢を捨て私たちと共に来るだろう。だけれどもそれは、私たちが実の娘をただただ苦しめるだけでは、無いかと感じたんだと思います。
そしてV先生です。やはりこの先生は、沢山の種からひと握りの素晴らしい粒を見つけ出す天才だなと感じました。先生は、初めからルビーを世に出したい一心だったと思います。その熱い眼差し気持ちがきっと父にも繋がったんだと思います。
今日は、24時間テレビです。世の中の障害を持つ少年少女の頑張る姿を皆で見守る番組です。酷い意見も多く「やる意味がない」「障害者き〇い」などと酷い言葉を並べてヤジを飛ばす糞健常者は、この世にいりません。昨今では、その方たちが、どれだけの苦労をしているのかを容易に知ることが出来、更には自分達で発信やドラマで伝えりしていることが多くなっています。もっと増やしていいとわたしは思います。普通の人の何十倍も頑張っている人たちを私は応援したいです。
Codaを2回目観れて良かったです。本当にありがとうございます。
愛と人生を両側から見る話
はじめは両親のルビーに対する扱いにもやっとした、特に母親
本人には深刻な悩みなのに"反抗期"とか軽く笑われて扱われることに、無理解を感じて
一度大学行くのやめるって決めた時も、その決断下した娘に感謝してほめるんだ?と思って
途中まではこの関係は依存であり自己犠牲であり、パワーバランスが崩れててルビーばかりが背負ってるように見えた
でも後半の合唱の発表から見え方が変わる
ルビーの歌声が聴こえず無音のままの数分間、私達は家族と同じ立場で会場を眺める
その時初めてわからないとはこういうことなんだと知る
せっかく歌ってるのに今日のご飯の話をしているのも、仕方ない
何が起きてるかわからず立ち続けてる娘を見続けるのはなかなか難しいことだから
両親はルビーのドレスなど視覚的なものばかりをほめることも
だけど周りで泣いてる人がいる、周りからの視覚情報でしかルビーの歌を感じとれない
けれどそこから、父親が初めて娘の歌を真剣に全力で聴こうとする姿に泣いてしまった
わからなければ知らなければ、興味を持つこともその価値を知ることも困難だ、それは私達だって他の事に関してきっとそうだ
それでも身体すべて使ってルビーの歌を聴いたのは愛で
ろう者でしかわからないことがある
出来ないことは山ほどあるけど、いつだって誰かに助けてもらう立場でいることはきっと苦しいし、本当は自分達だけの力で立ちたい
オーディションで手話しながら歌う姿で、歌った曲の歌詞で、あぁルビーはけしてただ犠牲になってたわけじゃないんだとわかる
大変だけど漁での日々は楽しかったし、家族に伝えようとすることで彼女の歌がのびのびと届いていったし、家族を本当に愛していて力になりたい気持ちも本当で、どちらかが犠牲になったとかではなく与えもらい合う関係だった
頼りすぎてはだめだ、でも支え合うことで成り立ってた
きっとお互いがお互いじゃなければよかったなんて一ミリもないんだろう
お互いがお互いだから今この生き方をしてるんだろうと思わせてくれる
面倒で愛しくて楽しい、家族の愛が描かれてた
さっきの歌を私に歌って欲しい
健常者の少女以外が皆、
耳が聴こえない家族のなかで、
成長し、周囲の協力を得て
人生を切り開いていく少女と
家族の話しでした。
集団で個人の成長と
組織の維持運営を
天秤にかけたとき、どう考えるか。
という重いテーマ。
主人公の少女のルビーは、
夢を諦めて家族のために残ると
宣言する。
それに、兄貴は反発。
親父と母親は娘の意思を喜ぶ。
兄貴はよく言った 。
両親の態度には少しがっかり。
けれど、
親としてよくわからない世界に
娘を送り出すということと、
一家の生活を考えた時、
通訳のいない生活を拒む気持として
そうなるのはしかたがないのかなと。
しかし、
自己犠牲ではない家族愛が
次のシーンでは
待っていました。
発表会での、娘の歌声を感じる事が
できる人々が示す様子で
娘の才能を知った時の反応に
心を奪われました。
そう
あなた方の娘は
特別のギフトを持っている。
そして、
星空の下で、
さっきの歌を私に歌って欲しいと
言って
ある行為をして娘の才能を肌で感じた
親父。
決心した家族の思いは
素晴らしいと思いました。
普通なら…
他の親や学校や近所や自分の耳で
知ることのできる情報も
彼らには入ってこない。
判断材料が少ない。
そんななかで、
自分の子供の将来を
いい方向に送り出すことが
難しい環境で、
何が一番いいのかを考え
生活を変えていこうとする
行動力が凄い。
その思いに
鼻の奥が熱くなりました。
自分が思っていたことが間違っていて
周りの人から気付かされるって
ないでしょうか。
そういう出来事も
最近ないし、
しかってくれた人も
今はもう
近くにいないけれど
意固地な自分に気づいたら
変わらないと、自分だけでなく
周りもいいことない。
「エール」も好きな作品だったので
この作品がいいよと教えてもらってから
楽しみにしてました。
・星空の夜の親父との会話
・入学試験での恩師の登場
・旅立ちのシーン
でほっこり。
人とは違う自分の大切なものは
なんですか。
それを守るために何ができますか。
そんな作品でした。
おすすめ
静寂に感動する
自分以外耳の聞こえない家庭で生まれ育った少女が歌手になるという自分の夢と家族との間で葛藤する話。
障害者のある家族を題材にしているけど、自分の夢を理解してくれない親、家族のためを思って自分の夢を諦めるかの葛藤、保守的な親世代と子供世代とのギャップなどなど、めちゃくちゃ普遍的な家族の話。
最後のオーディションで先生に助けられて上手く歌えたルビー、個人的にちょっとずるくない?と思ったけど、この"ちょうど良いアシストの仕方"がハンディキャップのある人への理想的な姿勢なのかなと思った。
この"ちょうど良いアシスト"のバランスが難しくて、フランクが漁業関係者達に向かって演説する時に通訳するルビーはアシスト(演説する行動はフランク発信)で、値段交渉をする時に割り込むルビーはアシストじゃないんだろうな。
漁業監視員の人は立場的にちゃんとフェアに監視しているからあの行動に出たのだとは思うけど、だったら警備船も音だけじゃなくて光でも警告するというアシストは必要だよね。
そして、耳の聞こえない世界を体感させられる瞬間がこの映画の中で1番感動した。歌で泣かすところに逃げてないフェアな映画だと思った。映画館が静寂に包まれる瞬間、映画館で見て良かったなと心の底から思いました。
家族の絆と依存
親の下事情知るとか17歳には地獄だと思う。
お兄ちゃんがカッコいい
ルビーの歌が上手い。役者の声?アテレコ?どっちだろ
普通の家庭ならコンサートで娘の進学を認めるんだろうけど聞こえないからまだ信じきれないんだよね。
その後家に帰ってそばで歌ってもらって、声の振動とか唇の動きで感じ取るシーンで泣いてしまった。
手話習いたくなる。拍手だけ既視感あると思ったらミッドサマーだった。
こんな時代だからこそ一歩踏み出す勇気と感動を与えてくれるこんな作品が必要
海上で波に揺れる船から聞こえてくる歌声、はじまりから良い作品の予感。
テンポ良く、主人公の仕事、家庭、学校での生活を見せてくれる。
主人公をはじめ、お父さん、お母さん(マーリー・マトリン!)、お兄ちゃん、親友、彼氏、そしてV先生。みんないい人、魅力的。
最初の食事のシーンや両親の激しいセックスシーン、聞こえないから音を立てていることに無頓着なことや、生まれてきた子どもが耳が聞こえたら寂しいと思うことなど、はっと気づかされることが多かった。
コンサートでのデュエットシーン、それまで練習風景で何度も聞かされた歌をここでまたか、と思ってたら、、やられた。驚きから感動。なんて粋な演出なんだろう。
技術でなく、魅力と才能でバークリー音楽大学に合格する主人公を演じたエミリア・ジョーンズの魅力と才能に拍手したい。
たくさんの気づきと感動を与えてもらうことができました。
爽やかな湖でのシーンも含めて、いつまでも多くの人に愛される作品になるだろうな。
こんな時代だからこそ多くの人に観て欲しい作品だけど、残念ながら映画館観客ひとりきりの貸し切りでした。
レビューのタイトルに「ラストは○○○」て書く人なんなんだろう。
大分バージョンアップしてます
エール!に比べると大分バージョンアップしており楽しめました。キャストも魅力的でファミリー全てが個性的です。私はお母さん以外はとても素敵に感じました。お母さんはあまりに利己的でせめて最後は理解を示すシーンが欲しかったです。
先生もエール!より魅力的でオーディションの時もよりリアルな流れになってました。歌のセレクトも練られており、歌詞に深い意味が含まれていた。ルビーの歌も感動的で心に響きました。物語のそこかしこに対比を取り入れているのも巧いと感じました。
が、もう少しルビーが去った後のプランを示したり、事業が好転してる事を分かりやすく描いてもよかったのでは?それと特にこのリメイクでは恋愛要素が無くても成立したのではないかな。その方がもう少し本質を濃く描けたのではないだろうか。
期待し過ぎていたけど、とてもウェルメイドな良い作品でした。泣きはしませんでしたが。
父さん!
予告の段階からやられてたから予想はしてたが、そりゃあまあもちろん良い映画でしたよ。
CODAの主人公は今時でいうヤングケアラー。自分も大事だけど家族も大事。そんな彼女が自身の夢を見つけ歩んでゆく。
ありきたりなストーリーといえばそう。でもそれだけじゃ終わらないのがルビーの家族。
特に父さんの表情語りの豊かさが素晴らしい。日常シーンの愛嬌に始まり、彼氏(当時未満)への爆笑アドバイスなんてもし自分がルビーなら絶縁ものだ。
それでも憎めないのは、自分が娘の枷になっていること、現状このままではいられないことをちゃんと考えているから。「ずっと大人だ」この言葉に全て詰まっている。
感動を指先から感じとったり、発声しないからこそ、言葉の代わりの手や指先もとても表情豊かに描かれていて良い。
愛にあふれた家族がいて、背中を押してくれる恩師がいて、彼氏はまあ、どっちでもいいけど、最高じゃないか!
蛇足:予想外に父さんにしてやられたので、これは父さんモノとして鋼の錬金術師と同列。
さいこう
散々家族のことや自分のことを馬鹿にされてきて、全然自信がなかった主人公が、歌の力や自分の努力で人生を上向きにしていく話。
歌っているときが1番生き生きしていて…
どんどんと表情や佇まいが素敵になっていって…
勇敢で、頑張り屋さんで、どんどんと前に進む主人公に、エールを送りたくなった!
あと、家族が本当に魅力的。
憎らしいしブチギレちゃうけど、妹が家族のために人生棒に振ろうとするのを止めようとする愛すべきバカ兄貴。(自分だって健聴者に頼りたいだろうに)
セックス大好きでデリカシーなくてバカみたいに明るくてでも、娘が家を出て行ってしまう寂しさが溢れる愛すべき両親。
おかあさんが、「耳の聞こえない子が生まれてほしいと願ってた…」って、聴こえない人たちとあまり関わったことのない人たちにとっては新しい視点じゃないかな?
途中、無音になる演出。
館内にいる全員でデフ家族を体感する、数奇な時間、静寂に息をのんだ。
賑やかな拍手と静寂な時間の対比が印象的。
お父さんが喉に手を当てて、歌を感じている時間、すごく愛おしかった。
全く、退屈な時間がなくて、2時間本当にあっという間だった。
愛しい人に、愛を伝えよう。
自分のできることをめいっぱいやろう。
気になることはどんどん挑戦しよう。
そういう気持ちにさせてくれる映画でした。
こういう映画に出会えるから、生きててよかったと思う!!
「聴こえない」ことに対する考えを深める面もあって、気づきの多い、本当にいい映画でした。
音楽、歌詞もよかった!!
耳が聴こえなくても届く歌
家族の中で唯一健聴者のルビーが歌手への夢を目指し始めたことで生じる家族との摩擦。
健聴者の観客にも多くの気付きがあるエピソードや演出が随所に。特にコンサートでの演出には耳(目)から鱗。
笑える場面?も多く、娘が手話を通訳していると解っているはずなのに容赦ない言葉選びをするパンクな父親。年頃の娘にあの場面でSuck my dickを代弁させるなんて…汗。
実際に聾唖の役者さんが配役されていて、監督は彼等とコミュニケーションを図るために手話を習得したとパンフで読みました。その誠実さは作品のエモーショナルな部分に大きく影響していると強く感じました。
なんと言っても本作の出演が決まり手話と歌唱を初めて練習し見事にルビーを演じ切ったエミリア・ジョーンズの魅力。オフに家族役のみんなと食事に行って実際に彼女が手話を通訳してみんなの注文を店員に伝えたエピソードがとても好きです。
今まで観た音楽を扱う作品の中で一番好きです。今日はクラッシュとデヴィッド・ボウイを聴きながら帰ろう♪
"You're All I Need To Get By…"な映画
ティッシュとハンカチを握りしめて、泣く気満々で見始めたんですが…ホロっと来た程度で、号泣とはいきませんでした(笑)
見終えて、「あぁ、アメリカ映画だなぁ」と…(笑)
悪い映画では決して無かったんですけどね…でも、合唱部の歌にマービン・ゲイ&タミー・テレルなんて、いいセンスしてます!(笑)
*タイトルの"CODA"とは、「Children of Deaf Adults= “⽿の聴こえない両親に育てられた⼦ども”」との事(この場合、子どもは聾唖者でも健聴者でも、こういう言い方をするのだろうか?…この作品の主人公ルビーは健聴者ですね)。
*"聾唖者を親に持つ子どもが抱える問題"という作品テーマについて言えば、かなり楽観的な物語でした。主人公は良き友人や教師などの理解者に恵まれ、また最後には聾唖の家族の理解も得て、独り立ちする事が出来たんですから…。
しかし、多くの場合、そうではないのだろうという事が想像出来ます。
*この作品の中には、聾唖者と健聴者のズレとして、あるある?なエピソードが多く挿入されていたのが面白いなと思いました(一部私見ですが…)。例えば、配膳の時の音がうるさいとか放屁しても音の大きさが分からないみたいな事から、大麻とかSEXとか感覚的な刺激が強いもの?or優位なもの?に強く流されやすいとか、手話と共に顔の表情を混えるせいか自己主張が強く取られやすいとか…。
*この作品の印象深い場面に、ルビーが所属する合唱部のコンサートに、両親と兄が鑑賞に来るシーンがあります。ルビーが歌唱する最もハイライトとなる部分で、途中から全くの無音声となります…。健聴者の私にとっては、なんとも虚しいというか、なんだか心許ない場面でした…そして、とても不安感が増しました。聞こえないということが、…場の共有の困難さ、意思疎通の破綻、そして孤立化・疎外感…まるで言葉の通じない知らない国へと放り出されたような気持ちになりました(ちなみに、手話は、日本語・英語などのように、一つの言語として認識されるものであると昔学びました…手話言語ということばがあります)。
バークレー大の試験の時、ルビーは家族に対して手話をまじえて歌います。家族はルビーの声を知りません。その声がボブ・ディランのようなダミ声なのか、あるいは天使のような声なのか、想像すらつかないのです…。
その心は伝わったのでしょうか?
たとえ音は無くとも、ルビーの手話もまたその歌声と同じだけ価値のある表現であったのでしょうね。そんな気がしました。
*音楽教師が、ルビーや生徒たちに指導する場面が、最高に面白い…個人的には、この映画最大のハイライトでした。アメリカ映画で、スパルタ指導なシーンが登場すると、なんかドキドキします(笑)
*ルビーが大学入試の際に歌うのは、ジョニ・ミッチェル作の『青春の光と影』(Both Sides, Now)。歌唱中、対訳が字幕として出るんですが、???…昔、初めて聴いた時も、歌詞カードに載っている対訳を読んだ覚えがあります。ちなみに、その時もチンプンカンプンでした(笑)この歌は、ちょっと内容が抽象的で、胸にストンと落ちて来ないんですよね…笑
*母親役のマーリー・マトリン(Marlee Matlin)は、かつて映画『愛は静かさの中に』で主演した女優さんと知って、ちょっとビックリ(笑)
この映画、めちゃくちゃいいんですよねぇ…観た当時の個人的ベスト・ワンでした(笑)この映画も、オススメ!笑
歌の素晴らしさと対比する「音のない世界」。2014年のフランス映画「エール!」をリメイクした本作は、オリジナルを超えた!
とにかく選曲が良い!マービン・ゲイ、ジョニ・ミッチェル、クラッシュ!そして海と木々の美しさ・壮大さを収めたカメラも良い。
「エール!」はコメディ色が強く、主人公であるCODA(Child of Deaf Adults)ポーラの恋や家族との関係が中心に描かれており、エンタメ性が強調され単なるいい話で終わってしまっていたが、本作は、聾者の心情、社会での孤立感、CODAとしての葛藤や自立に焦点を当てたことで、しっかりとしたヒューマンドラマとして見ごたえのあるものとなっている。
実際に聴覚に障害のある俳優を起用したことで、聞こえない人の暮らしぶりや話し方のリアリティが増し、意思疎通の難しさが伝わってくる。
母親が「ルビーが生まれて聞こえる子どもだと分かった時、気持ちが通じ合えるかどうか自信がなかった」と話すのだが、言語の相違、文化の相違がいかにコミュニケーションに大きな影響を及ぼすかというセリフだ。
聾者は低音が響く音楽を大音量で流すのが好みであるとか、性についてあけすけであるとか、人の輪の中にいても話がわからずに孤立してしまうとか、常にバカにされているという意識をもってしまうなど、聞こえない人たちを丁寧に取材した成果で特徴をわかりやすく表現されているが、これらは実際に体験してみないと理解できないことだろう。
「サウンドオブメタル」は聞こえなくなることに対する受容と克服が主題だったが、本作は、CODAであるルビーと聞こえない家族それぞれが、聞こえない世界の扉をもう一枚開いていくという物語だろう。
子どもの頃から聞こえない家族の通訳として、大人として振る舞わなくてはならなかったCODAルビー。自分の時間を犠牲にし、それを当たり前のこととして対処してきたルビーが、「自立」して自分の人生に踏み出すには、やはり家族の理解と自立が必要なのだ。
ルビーの兄、母、父がそのことに気付いて彼ら自身がルビーから自立することが、本当の家族になるということなのだろう。
ヤングケアラーという問題が顕在化している昨今だが、困難な状況にある人の社会的支援や相互理解の一助になればよいと感じる作品でもある。
答えは無くて良い、行動する事で答えは見つかる
素晴らしい映画でした。
事前に聾唖者の家族の中で唯一の健常者の主人公という設定だけは頭に入れていたが、映画の中では様々な問題(障害者と健常者の壁、いじめ、ヤングケアラー)が扱われている。
正直な所、どれも映画の中で明確な答えは出ていない。
しかし、彼女の歌は周囲の生徒達の偏見を拭い去り、組合を作る事で壁がとっぱらわれるきっかけが出来、大学進学を最後には家族が後押しする事で彼女は独り立ちできる。
しかしそれが解決の答えといえばそれはNOである。
明確な答えは映画では示されていない、でもそれで良いのだと思う。
一歩踏み出す事、たとえその道が茨の道であろうと、行動する事の大切さを教えてくれる。
そしてそれを支える家族、友人、彼氏、先生、色々な愛が行動する者を後押しする。
進学、就職、転職等、将来に不安を覚える方々には特に勇気を与えてくれる映画だと感じました。
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