ストーリー・オブ・マイ・ワイフ
劇場公開日:2022年8月12日
解説
「心と体と」で2017年・第67回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したハンガリーのイルディコー・エニェディが監督・脚本を手がけ、「アデル、ブルーは熱い色」のレア・セドゥが主演を務めたラブストーリー。
ハンガリーの作家ミラン・フストの小説を原作に、出会ってすぐに結婚した男女の官能的で切ない愛の行方を描き出す。1920年、マルタ共和国のとあるカフェ。船長のヤコブは友人と、店に最初に入ってきた女性と結婚するという賭けをする。現れたのはリジーという美しい女性で、ヤコブは初対面の彼女に結婚を申し込む。そして週末、ヤコブとリジーは2人きりで結婚の儀式を行う。幸せな時間を過ごすヤコブとリジーだったが、リジーの友人デダンが現れると、ヤコブは2人の仲を疑って嫉妬するようになり……。
ヤコブを「マイ・フーリッシュ・ハート」のハイス・ナバー、デダンを「グッバイ・ゴダール!」のルイ・ガレルが演じる。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
2021年製作/169分/PG12/ハンガリー・ドイツ・フランス・イタリア合作
原題:A felesegem tortenete
配給:彩プロ
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上映時間を見て驚いた。ひゃ、169分っ!?果たしてそれだけの語るべき中身があるのかどうか。私の関心はまずそこだった。結論から言うと、これは何か巨大な展開や仕掛けがあるというよりは、船長を生業とする主人公と妻との数ヶ月おきにしか会えない特殊な関係性を、じっと見つめた作品という点で面白い。手掛けるのは『私の20世紀』『心と体と』の異才監督。海上では天候や波風を的確に予測し、どんな緊急時も迅速に対処できる船長なのに、なぜか地上では妻の内面や私生活のあれこれに至るまで、何ら想像力を働かせることができない。そんな船長の迷走ぶりをあくまで彼の主観に基づいて描いた作品なのである。これを面白いと思えるかどうかは人それぞれだが、主演陣がどちらも抜群に上手いのは特筆すべきところ。レア・セドウはもちろん、船長役のハイス・ナバーもさながら陸に打ち上げられた鯨のようで、刻々と揺れ動く心理も含めて、妙に見応えがある。
2022年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
イルディコー・エニェディ監督のベルリン金熊賞受賞作「心と体と」は、ともに孤独な中年男性と若い女性が「鹿になった夢を見る」という奇妙な共通体験から距離を狭めていく不器用な恋模様を描いた珠玉作だった。レア・セドゥも好きな女優で、当然ながら新作の期待値は高かったが、さてどうだったか。
イルディコー監督のオリジナルストーリーだった前作とは違い、「ストーリー・オブ・マイ・ワイフ」は監督の出身と同じハンガリーの作家ミラン・フストが1942年に発表した小説が原作だ。1920年のマルタ共和国のカフェで、オランダ人船長のヤコブは美しいフランス人女性のリジーと出会い結婚する。だが幸せな生活は長く続かず、リジーの男友達デダンの登場により、ヤコブは嫉妬に苦しむことになる。
映像は美しく、雰囲気もいい。マルタのほか、ブダペスト、ハンブルクでロケ撮影を行っていて、100年以上ほとんど変わっていないであろう古い街並みの趣が物語を盛り上げる。20世紀前半の欧州の都市生活を再現する衣装や美術にも相当な労力が払われただろう。ヤコブ役のハイス・ナバー、妻役のレア・セドゥの演技も悪くない。
でもこの2時間49分の優雅で高尚な恋愛物を、はたしてこの混迷する2020年代に観る意義はどれくらいあるのか、と素朴な疑問を感じてしまう。まあ、別世界に現実逃避する効用はあるだろうか。イルディコー監督と原作の相性がよくなかったかなとも思う。次回作はぜひまた、オリジナルストーリーでお願いしたい。
2022年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
週刊誌などの映画評で評判が良く、札幌で最初に上映した際に見逃していたので、嬉々として鑑賞。
しかし、長い、長すぎる。ストーリーも今ひとつ入っていけず。
けれどもレア・セドゥは妖艶であった。
2022年9月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
久しぶりなヤツ。ポランスキー作品みたいな男と女の絵巻物。だからね、これはリア・セドゥだから良いものの。ん?それって、セドゥで客寄せのアイドルものなんかよ?
お金は掛かってそうだった。ワタクシは明らかにターゲットじゃなかったと思いますが。なんせ。ほら。セドゥだからw
今日は、この後、セイントフランシス観て帰ります。
って事で。