かそけきサンカヨウ

劇場公開日:

かそけきサンカヨウ

解説

人気作家・窪美澄の同名短編小説を「愛がなんだ」「街の上で」の今泉力哉監督のメガホンで映画化。高校生の陽は、幼い頃に母の佐千代が家を出て、父の直とふたり暮らしをしていた。しかし、父が再婚し、義母となった美子とその連れ子の4歳のひなたとの4人家族の新たな暮らしが始まった。そんな新しい暮らしへの戸惑いを、同じ美術部に所属する陸に打ち明ける。実の母・佐千代への思いを募らせていた陽は、絵描きである佐千代の個展に陸と一緒に行く約束をする。陽役をドラマ「ドラゴン桜」「ゆるキャン△2」などで注目され、今泉監督の「パンとバスと2度目のハツコイ」「mellow」にも出演した志田彩良、直役を井浦新が演じるほか、鈴鹿央士、石田ひかり、菊池亜希子らが顔をそろえる。

2021年製作/115分/G/日本
配給:イオンエンターテイメント
劇場公開日:2021年10月15日

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(C)2020 映画「かそけきサンカヨウ」製作委員会

映画レビュー

3.5今泉力哉監督らしさが、いまひとつ

2021年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

幸せ

今泉力哉監督、大好きな作り手の一人であり、春に公開された「街の上で」も今年の私的ベスト10に入れたいお気に入りだったので、本作も当然楽しみにしていたが、期待値を上げすぎてしまったか。

窪美澄の短編小説の映画化だそう。幼い頃に母親が家を出て行き、高校生の今は“主婦業”もけなげにこなす陽(志田彩良)。父の直(井浦新)から、再婚を考えている相手・美子(菊池亜希子)に引き合わされる。美子の幼い連れ子もすっかり直になついているのを見て、気持ちは複雑…。

子供の頃そういう境遇になったらそれはもう混乱して思い悩むだろうというのは想像できる。だから似たような経験がある人なら共感できるはずとも思う。でも、それを超える深い何か、経験や立場が違う大勢にも響く普遍的な力が足りない気がする。人物の繊細な心情の丁寧な描写などはもちろんこれまでの今泉作品に通じるのだけれど。

あと、好みの話になってしまうかもしれないが、大勢がわちゃわちゃした感じになるシチュエーションや、笑っちゃうほど意外な展開など、個人的に好きな今泉映画の要素(「こっぴどい猫」や「退屈な日々にさようならを」などがそう)が足りないからかもしれない。挙げた過去作3作はいずれもオリジナル脚本だが、小説の映画化でも「アイネクライネナハトムジーク」はとても好きだ。

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高森 郁哉

3.5志田彩良の眼差しは今後も要注目

2021年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

窪美澄の短編小説を今泉力哉監督のメガホンで映画化したもの。
主演の志田彩良にとって、今泉監督とは3度目のタッグ。ましてや今作では“座長”となったわけだが、余計な気負いは感じられず、所属事務所の先輩で父親役を演じた井浦新、菊池亜希子らに見守られながら伸びやかに役を生き切っている。
今泉作品は若者の姿を切り取ったものが多く、今作でも主人公の陽をはじめとする同級生たちの絡みもあるが、今作に至っては「家族」の切り取り方に新たな今泉作品の可能性を感じた。
また、ドラマ「ドラゴン桜」で共演している鈴鹿央士も参加している。
撮影の順番でいうと「かそけきサンカヨウ」からの「ドラゴン桜」。ふたりがこの作品でどのようなことを吸収し、「ドラゴン桜」の現場に向かったのか考えながら観直すのも一興かもしれない。

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大塚史貴

3.5人間

2024年11月27日
iPhoneアプリから投稿

空気と言葉を紡いで物語を魅せる今泉監督の作品の雰囲気がとても好きです。
笑顔で隠さず、心を確かめ合うために言葉を発する。
嘘がなく、対等で、関係性が積み上がっていくのがちゃんと見えて、素敵だなと思いました。
家族になっていく。家族に気づく。家族を作る。
それぞれの形が見えました。

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みのすけ

3.0サンカヨウ

2024年8月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

高校生らしい繊細な感情がすごく伝わってくる。
父の再婚相手である母親とその子供に対する感情。
自分の存在や将来に対する漠然とした不安。
父親に会えない、頼れない寂しさ。
好きという気持ちを模索する。

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ABCD