映画 五等分の花嫁

劇場公開日:

解説

「週刊少年マガジン」で連載された春場ねぎの同名コミックを原作とするテレビアニメ「五等分の花嫁」の完結編となる劇場版。勉強嫌いで落第寸前の五つ子姉妹を、家庭教師として高校卒業まで導くべく奮闘する貧乏高校生の上杉風太郎。これまでの努力が実を結んで無事3年生に進級できた五つ子は、修学旅行も終え、卒業へ向けてそれぞれの将来について考え始める。一緒に過ごしてきた中で風太郎への恋心を自覚する五つ子と、徐々にひかれていく風太郎だったが……。声優陣には松岡禎丞、花澤香菜、水瀬いのりらテレビアニメ版の豪華キャストが再結集。テレビアニメ「異世界食堂」シリーズの神保昌登が監督を務める。

2022年製作/136分/G/日本
配給:ポニーキャニオン
劇場公開日:2022年5月20日

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(C)春場ねぎ・講談社/映画「五等分の花嫁」製作委員会

映画レビュー

4.5記号的な表現の面白さ

2022年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

マンガやアニメが記号的な表現でなければできない物語だ。5つ子の入れ替わりを生かしたコメディ展開を持ち味にしている作品だが、そもそもマンガやアニメは、同じ顔でも身に着けている衣装や髪型、色などを記号的に変えだけで別キャラと認識し得るシミュラークルだからこそ、そういう物語が成り立つ。そして、マンガやアニメの絵は、記号的な特徴を押さえておけば、異なる作者が異なる絵柄で描いてても同一キャラだと認識し得る。(だから二次創作も楽しめる)
そんな記号的な表現の限界と面白さを巧みにラブコメディの図式に組み込んでいるのが本作の上手いところ。主人公は、当初は5人を見分けることができない。ヘッドフォンやリボンなど、記号的な特徴を入れ替わってしまうと、たちまち勘違いしてしまう。しかし、例えば、5つ子の祖父は5人を見分けることができる。なぜなら愛があるから。そうして、愛情が深まっていくにつれて主人公は、記号的な特徴に頼らずに5人を見分けることが可能になる。つまり、愛があれば記号的表現の限界を乗り越えられるのだ。愛と記号の見事な組み合わせだ。

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杉本穂高

4.5原作マンガの作画クオリティーと比べると弱さを感じるも、内容が魅力的なので目が慣れれば問題なし?

2022年5月26日
PCから投稿

本作は「週刊少年マガジン」で連載された原作マンガの映画化ですが、その前に2クールのテレビアニメ版があります。
つまり映画では、その2クールのアニメの続きの「完結編」で、原作マンガの84話から122話(最終回)までを描いています。
私は時間の関係でアニメ版を見ず、原作マンガの「1話」だけを読み、作風をざっくりと押さえる程度で映画を見ました。それもあってか最初はそこまで満足度が高くありませんでした。
まず、感じたのは原作マンガの作画のクオリティーが非常に高い、ということで、アニメ化すると、やや作画クオリティーが落ちている気がしました。
そこが気になっていましたが改めて2回目を見た時に目が慣れてきたようで、ようやくキチンと判断できる状態になれました。
結論から言うと、「この作品は見れば見るほど発見もあり面白い」です。
そもそものコンセプトの「ヒロインがひとりだって誰が決めた?」という視点も良いですし、五つ子だから「それぞれの喜びや悲しみなども5人全員で五等分」というのも姉妹の絆を描ける上手い設定です。
5人のヒロインと1人の主人公、という構図だと男性向けの作品という印象になりますが、それぞれのヒロインの葛藤などもキチンと描いていたりと、女性も十分に楽しめると思います。
最後に誰と結ばれるのか、という作品ではありますが、その結果だけに意味があるわけでなく、本作の魅力は、5人姉妹と上杉風太郎の6人の関係性にあります。
そのため繰り返して見ても、常に「視点が変わる面白さ」があり、様々な発見や感情が出てきます。
原作マンガの84話から122話までを136分でまとめるのは無理があったという見方もあるのでしょうが、私は上手く再構築されていたと思います。
例えば原作マンガも「読み切り」から連載に変わった際に、1話の構成がより洗練されたのと同様な感じでした。
声優陣も豪華で設定が優れた良作です。

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細野真宏

4.0空虚感

2024年10月28日
PCから投稿

たひとつの学園純愛物語の終わりを見届け、空虚感といわゆる「賢者タイム」に心が満たされ、溢れそうです。こういうちょっと萌えオタっぽい青春アニメが終わるたび、作品への感慨だけでなく、その頃の萌えオタだった自分に対する思いも湧き上がります。あの頃は作品に夢中になりながら、日々を幻想で満たしていた自分が懐かしくもあり、何とも言えない気持ちになりますね。

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kiritohyx

5.0これが、集大成。これぞ、集大成。

2024年10月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

萌える

これほどまでに感動した作品はあろうか。四葉推しではないのでエンディングに関しては少しモヤが残るが、それには目をつぶって、
最初から最後までのストーリーのテンポがよく、五つ子たちの最後の文化祭と失恋、そして旅立ちまでを描ききった本作は原作、アニメのノウハウを全て凝縮し、これぞ集大成と言える感動作品だ。

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Kenty Michael

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