JUNK HEAD
劇場公開日:2021年3月26日
解説
孤高のクリエイター・堀貴秀が独学で7年の歳月をかけて制作し、カナダ・モントリオールで開催されるファンタジア国際映画祭で最優秀長編アニメーション賞を受賞するなど世界的に高く評価されたSFストップモーションアニメ。原案、絵コンテ、脚本、編集、撮影、演出、照明、アニメーター、デザイン、人形、セット、衣装、映像効果のすべてを堀監督が1人で担当し、総ショット数約14万コマという膨大な作業を経て完成させた。環境破壊が進み、地上はもはや人間が住めないほど汚染された。人類は地下開発のための労働力として人工生命体マリガンを創造するが、自我に目覚めたマリガンが反乱を起こし地下を乗っ取ってしまう。それから1600年後。遺伝子操作で永遠に近い命を手に入れた人類は、その代償として生殖能力を失った。絶滅の危機に陥った人類は、地下で独自に進化を遂げたマリガンの調査を開始。政府が募集した地下調査員に名乗りをあげたダンス講師は、調査中に死と隣り合わせになったことで命を実感し、マリガンたちと協力して人類再生の道を探る。
2017年製作/99分/G/日本
配給:ギャガ
スタッフ・キャスト
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2022年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
独学でストップモーションアニメを学んだ堀貴秀監督が、ほぼ1人でつくりあげた地下世界の描写はリアル造形物だからこその強烈なインパクトがあり惹きこまれます。ユーモアとグロさが同居した不思議な感覚のディストピア劇にはクセになる面白さがあって、音楽やキャラクターの声も監督自らつくっているのは驚きです。本作は3部作の1作目。物語やキャラクターにはまだまだ謎が残されていて、続編が楽しみです。
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やはりストップモーションアニメは、注ぎ込まれた手間と熱量、それによって生み出される世界観の構築が肝で、本作は見せたい絵を成立させるための途方もない情熱がひしひしと伝わってくるので、観ていてもつい頬がほころんでしまう。グロい、というより、小学生みたいな下ネタ的ビジュアルが頻出するのだが、それもまたデザインと世界観にきちんと取り込まれていて、まあとにかくセンスにあふれている。全体に素人っぽい部分はあるのだが、この魅力的な別世界を味わえる喜びに比べたら些細な事だろう。
監督のあるツイートが女性差別的だと炎上してニュース記事にまでなってしまったが、発言の言葉選びに問題があったことは否定しないものの、あきらかにチ〇コとウ〇コのモチーフがわんさか出てくるこのヘンテコな映画を、大勢の女性客が観てくれて本当にありがとうという趣旨だったし、「奇女」を性別を分けない「奇人」と入れ替えたら、それはそれで意図が違ってしまったはず。思いがけないところで言葉選びの難しさを突き付けられることになったが、まあ、この映画を観ていただければ、誰も監督の発言の本意を疑ったりはしないんじゃないだろか。
2023年4月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
何よりこれだけのものを殆ど一人の情熱と労力で創り上げたことに脱帽する。
B級作品を観るノリで楽しんでいたが、ラストシーンの格好良さに涙が出てきた。
続編を制作中とのことなので、期待して待つことにする。
国産ストップモーションアニメ。
雰囲気はスタジオ・ライカ作品より『犬ヶ島』に近い。
キャラは毒があるデザインながら愛嬌があって、みんな可愛く見えてくる。
ストップモーション・アニメーションは作家性が高い作品が多いが、本作も作家性が溢れていて正に唯一無二。
三部作みたいなので、続編も観てみたい。
「ネー、ポンチョ?」