マシュー・ボーン IN CINEMA 赤い靴

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マシュー・ボーン IN CINEMA 赤い靴

解説

英国バレエ界の奇才マシュー・ボーンがクラシック映画の名作「赤い靴」を基に振付・演出を手がけ、ローレンス・オリビエ賞2冠に輝いた傑作バレエをスクリーン上映。2020年1月にサドラーズ・ウェルズ劇場で上演された舞台を収録。踊るために生まれてきた少女ヴィクトリアは伝説的プロデューサーのレルモントフに才能を見いだされ、レルモントフ・バレエ団のスターとして活躍するように。時を同じくして、若き作曲家ジュリアンも同バレエ団に入団する。情熱と才能に満ちた2人は、アンデルセン童話を基にした新作「赤い靴」に、それぞれプリマドンナと作曲家・指揮者として抜てきされる。舞台は大成功を収め、ヴィクトリアとジュリアンは恋に落ちるが……。アダム・クーパーが20年ぶりにマシュー・ボーン作品に出演し、レルモントフ役を演じた。

2020年製作/97分/G/イギリス
原題または英題:Matthew Bourne's the Red Shoes
配給:ミモザフィルムズ
劇場公開日:2021年2月11日

スタッフ・キャスト

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(C)Illuminations and New Adventures Limited MMXX 【Photo by Johan Persson】

映画レビュー

3.5オーソドックスに美しい

2021年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画がうろ覚えだったので、「もう一度予習しときゃ良かった」と後悔した。
ただ、この舞台作品が、映画をなぞっているわけではないことは分かった。
本作では、音楽家としてのジュリアンの役割が後退し、レルモントフがより前面に出ていると思う。
劇中劇(正確には、“バレエ中バレエ”だが)もたくさん出てくるし、映画とこの作品で“相乗効果”を楽しめた。

振付については、自分は詳しく知らないが、クラシックの入った折衷的なコンテンポラリー・ダンスで、もっと過激なダンスを予想していただけに、意外とノーマルだった。
マシュー・ボーンについて、自分は何も知らないが、本作ではオーソドックスに美しい作品に仕上げたという印象だ。

音楽の平凡さには辟易した。
ダンスに集中させてくれる心地よい音楽だが、亜流的・折衷的だし、舞台を盛り上げてくれる感じがしない。

舞台セットや演出には感動した。
昔風な水着を着たダンスは、南仏にいることをアピールするし、イーストエンドの卑猥なダンスホールのシーンでは、ヴィクトリアのきわどい衣装に驚かされた。
舞台は狭いが、セットのバリエーションが多く、驚くほどトランジションがスムーズだ。
レルモントフの調度品に満ちた豪邸かと思えば、抽象的な舞台に早変わりする。
また、吊り下げられた緞帳を回すことで、カーテンコールのオモテとウラを表したりする。
素晴らしい、の一言だ。

実際の舞台では、休憩時間が十分とられたのかもしれないが、この映画を観る限りは、ヴィクトリアは出ずっぱりで、体力に驚かされる。
マシュー・ボーンのバレエ・カンパニーとのことだが、それにしても、ものすごくダンスがスムーズだ。
プレミアが2016年12月で、この映画の撮影が2020年1月とすれば、3年間。なるほど、“こなれている”はずである。

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Imperator

3.0どうしても映画と比較してしまうが

2021年2月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

物語のメリハリというか、どのシーンに尺をどのくらい使うのかという点では映画の方が良かった気がする。
劇中劇のシーンは、映画版だとテクニカラー!色彩!トリック!と当時の映像技術で出来得ること全てを詰め込んで、とにかく面白いなあとワクワクするような感じ。

一方で今回のマシュー・ボーン版は引き算の美しさを感じた。
赤い靴とドレス以外は、背景は真っ白にアンサンブルは黒と色彩を削ぎ落として赤が引き立っていた。
最新技術としてプロジェクションマッピングも活用して、空間の制約がある中で場面展開に違和感がないどころか、どこか知らない所に連れてってもらえるような面白さもあった。
照明、舞台美術、衣装のセンスが良すぎて本当に洗練されていて、映画とは全く別の感覚。

ダンスはバレエ要素だけでなくて、結構アクロバティックな印象があり、ダンサーさんも踊るのが大変なのではないかなと。他のバレエ団の方と比べて、割としっかりした体型で筋肉質な身体なのかなと思ったけれど、そういう身体でないと踊りきれないのかも。

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ありきたりな女

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