オン・ザ・ロック

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オン・ザ・ロック

解説・あらすじ

ソフィア・コッポラが監督・脚本を手がけ、「ロスト・イン・トランスレーション」のビル・マーレイと「セレステ∞ジェシー」のラシダ・ジョーンズが父娘役で共演。ニューヨークで暮らすローラは順風満帆な人生を送っていると思っていたが、夫ディーンが新しい同僚と残業を繰り返すようになり、結婚生活に疑いを抱き始める。そこでローラは、プレイボーイで男女の問題に精通している父フェリックスに相談を持ち掛ける。フェリックスはこの事態を調査するべきだとアドバイスし、父娘2人でディーンを尾行することに。アップタウンのパーティやダウンタウンのホットスポットを一緒に巡る内に2人は距離を近づけていき、自分たち父娘の関係についてある発見をする。ディーン役に「G.I.ジョー」のマーロン・ウェイアンズ。

2020年製作/97分/G/アメリカ
原題または英題:On the Rocks
配給:東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
配信開始日:2020年10月23日

その他の公開日:2020年10月2日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

4.5ソフィア・コッポラの父殺し

2020年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ソフィア・コッポラによる父殺しの物語と言えるだろうか。仕事に追われる夫が浮気しているかもしれないと気になる主人公は、プレイボーイの父に相談する。ビル・マーレイ演じる父のプレイボーイぶりは、おそらく他の役者がやっていたら、現代では相当鼻につく高感度の低いものになっただろう。プレイボーイは女性をもののように扱っても、なぜか許されるような、そんな魔力だが、本作のビル・マーレイには確かにそれがある。そんな父の影響を否定したくても受けている主人公は、いかにそういう男性像から抜け出せるかが課題となる。主人公は、古いジェンダー観を父から刷り込まれている部分がある。
軽やかなタッチで描かれるが、その主題は現代人にとって切実かもしれない。ジェンダー観のアップデートと父離れの主題が重なる。ソフィア・コッポラ作品の中でもとりわけ素晴らしい作品だと思う。

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杉本穂高

3.5破綻父娘の再生

2025年5月5日
Androidアプリから投稿

ソフィア・コッポラに言わせると本作はとてもプライベートな作品らしい。要するに、お父様フランシス・F・コッポラとの父娘関係を映画にトレースしたということなのだろう。とすると主人公ローラ→ソフィア、その親父フェリックス→フランシスの分身てことになるのかな。そのローラ役にクインシー・ジョーンズの実娘ラシダ・ジョーンズをキャスティングしているところに、ソフィアらしいセンスの良さを感じる1本だ。

フェリックス役には、いつも酒を飲んで酔っぱらってるように見えるビル・マーレイが演じているのだが、この人根っからの自由人なのか、俳優のくせに専属マネージャーを付けていないらしい。ゆえにスケジュールを抑えることが大変難しい“ボブ・ディラン”のような俳優さんなのだ。『ロスト・イン・トランスレーション』以来のタッグだそうなのだが、今回はあくまでも役ありきのキャスティングらしい。

“ON THE ROCKS”をググってもらえばお分かりいただけるのだが、🥃の飲み方以外にも、“座礁して”とか“破綻して”とかいう意味が他にあるらしい。あらすじを簡単にまとめると、出張の多い旦那の浮気を疑ったローラが、外に女を作って家族を捨てた過去がある父親フェリックスに相談した結果、浮気調査のため二人でこっそり旦那をストーカーする、といったお話になっている。

一見すると本作タイトルが旦那とローラの破綻しそうな夫婦関係を暗示しているような印象を受ける。が、実はこの映画、過去に実際“破綻”した父親フェリックスとその娘ローラの和解をメインに描いているのだ。画商をしているらしいフェリックス、思わず笑ってしまうほど顔が広い。尾行の際のスピード違反も、取締り警官の父親をフェリックスが知っていたことが判明した途端、見逃してくれちゃったり…

有名人を親に持つと何かと比較されて嫌な思いをすることが多いとは聞くが、この映画はその逆で、顔の広いフェリックスのおかげでセレブ気分を味わったローラのまんざらでもない様子がさりげなーく描かれているのである。これがパリス・ヒルトンやキム・カーダシアンのように露骨過ぎると嫌味でしかないのだが、育ちの良さげなソフィアならではの“さりげなさ”が実に心地よいのである。

お互い映画監督として忙しい日々を送っている二人だけに、父娘らしい思い出は普通の家庭よりもずっと少なかったはず。思い出話を聞かれた時ソフィアは決まって、ディズニーランドの駐車場に🚁を無断着陸させた笑いばなしを持ち出すのだが、おそらく数少ない思い出話の中でもとっておきのネタなのだろう。父親らしいことは何一つしてやれなかった娘ローラのために、本作のフェリックスもまた何か思い出に残ることをしてあげようと今回思い立ったのではあるまいか。

旦那が浮気しているかどうかなんてのは二の次で、家族を捨てた贖罪の気持ちを何とか娘にわかってもらいたい、その一心だったのではないだろうか。お嬢さま育ちのソフィアらしい、娘にとってなんとも都合の良いリッチな父親像が本作には描かれているのだが、モネやホイッスラーの絵画なんか見たことも聞いたこともないプアホワイトにとっては、ちょいと鼻につく演出なのであるが…

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かなり悪いオヤジ

3.5良かった

kさん
2025年5月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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k

3.5なんか良かった

2023年7月19日
iPhoneアプリから投稿

笑える

単純

台車が現れてビルマレーがちょこんと乗ってるシーンが可愛かったand
特に会話の最中の視点の切り替わりが好き

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keisuke