護られなかった者たちへのレビュー・感想・評価
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原作の改悪で台無しになったダメ映画
俳優陣の好演が素晴らしいが、脚本がダメという、最近の邦画にありがちな残念作品。
原作を改変し過ぎて、どう見ても改悪の面が強く、台無しになっています。
3.11震災、生活保護など重いテーマを扱っていながら、核心を鋭くえぐるような深味は無し。
殺人の真相についても、違和感あり過ぎで、リアリティーが無さ過ぎ。
良い場面も幾つかあるのだが、何でこうなる?と納得いかない箇所が多くて感情移入しにくい。
時系列が分かりにくい構成も、のめり込みにくい一因。
ただ、俳優さん達の演技はとても良くて、それだけに脚本の不味さが惜しいと感じる。
倍賞美津子が特に素晴らしく、他の映画で見かけた時も思ったけれど、本当に良い女優さん。
清原果耶は良い演技をしていたが、この映画のストーリー上では役柄的にミスキャスト。
中心となるキャラクター数名の過去や背景を上手く描いてないので、伝わりにくい箇所も惜しい。
そもそもあの犯行に意味があるのかも、この脚本では全く理解不能。
あと、佐藤健と清原果耶が会話をしている背景で、バレエを踊っている女が謎で意味不明。
俳優さん達は良かったけれど、どうにも入り込めないストーリー展開で星2の低評価。
この映画に護られた。
ありがたいことに、映画.com 独占試写会で9月初旬に一足先に観させて頂いておりました。
松竹試写室で、初めて見た時苦しくて苦しくて映画一本でここまで感情が爆発する体験は初めてでした。
真っ先に思ったのはこの作品に出会えて生きててよかったなということです。
私は震災ではなく、リーマンショックで身内が実際に護られず亡くなりました。
リーマンショックが起きた2008年頃、社会全体が困窮し雇い止めや非正規雇用が当たり前になり貧困層は更に苦しみました。
溢れ落ちる層は、翌年の自殺率に反映されています。
「死んだらおしまい」残された環境、境遇にもよると思いますが利根が劇中で言ってたように【その人の生きる理由に値しなかった】と感じてしまうことはよくあります。
けいさんには、本当に利根君とかんちゃんのために2人だけのために生きて欲しかった。
3人のうどんを食べる時間が永遠に続いて欲しかった。
利根が、笑う瞬間•行ってきます、ただいまと言える瞬間全てが愛おしくて涙が出た。
【扶養照会】
私はこんなもの憎くてしょうがないです。
映画でもよく取り上げて下さったなあと心が締め付けられました。
全員が全員、血の繋がりによって助け合えるわけじゃない。なのに原理原則はそんな事情は考慮してくれない。
血の繋がる娘に知られる背徳感の様なものから逃げたい気持ちも痛いほど分かりました。
生活保護に辿り着く時点で、親類を頼れない親類と何らかのわだかまりがあるはず。
自殺者も、ほとんどの人が何か病名の診断のつく状態であると聞いたことがあります。
福祉という行政を最後の砦にせざるを得なかった人に扶養照会という壁は高すぎます。
けいさんのように、良くない方向に導いてしまう可能性になりやすいし壁を乗り越える気力を削がれてしまう。
どうか、最初で最後の砦というセーフティーネットをもっと頑丈に。何重構造でも足りない現状がコロナ禍で広がっているのをひしひしと感じる。
個人的な感情は入っているが、絶対にどんな人にとっても他人の話ではない。
日本という先進国に生まれながら、人間らしく死ねないのは悲しい。
かんちゃんの、メッセージを日本中が受け取って欲しい。衆議院選挙で選挙カーの中という安全地帯にいた議員候補の方達にも是非鑑賞して本当に必要で必ず行き届く政治をしてほしい。
1番良かった点。
私は、途中でこれは声をあげてねというメッセージのこもった映画だと悟ったが最後の最後で面食らった。それが一番私がこの映画をオススメする理由である。
声を上げてください。
わかる。
でも、それだけじゃなかった。
飛び越えて
原理原則を破って
命を救って
ここらへんでもう号泣してしまって苦しかった。
極め付けの、最後の一声で私は座席で苦しくて苦しくて声を必死に抑えた。
【もう一度、いや何度でも
もっと大きく、図太く】
福祉にはあらゆる救済措置があるが、書類が何枚も必要で手書きが多くまずそこにつまづく申請者は多い。
そんな事情を汲み取ってくれた台詞だと感じた。
私自身、生活保護ではないがある申請をした申請者の立場であった。1回目、書類不備で突き返された。
しかし、2回目は付き添ってくれたケースワーカーさんのおかげで受理された。
職員の方達は一生懸命寄り添おうとしてくれてるのは分かるし、かんちゃんような職員に救われた事も事実。
しかし、複雑な手書きの書類
本人の意思
原理原則が時代とニーズに絶対的にあっていなく、足枷となっている事がこの映画を通じて世に伝わって欲しいし伝わる力を持っていると感じた。
私はこの作品に出会えて、護られた1人です。
この映画が、今まさに劇中のように苦しんでいる人たちに今じゃなくても数ヶ月後、数年後に観て生きてて良かったなと思える日が訪れる日本になって欲しい。
ちょっと期待し過ぎたか
犯人探しの物語ではない。
あの震災で一体誰の何が護られなかったのか。命か。物質的な何かか。人権か。それとも生きるという本質か。大切な場所、そして大切な人をたった1日で失った多くの人達。時には知らない誰かと助け合い、寄り添い背中を擦り合いながら1日を終える。そうやってほんの少しずつ進んでゆく。
究極の状況下にあっても人は食べなくては生きていけない。食べるためにはお金がいる。生活困窮者に対して当然与えられるべき支援、生活保護。一方で国の世話になりたくない。恥ずかしいと思わせてしまう日本社会の構図。その最前線に立つ職員と受給希望者。青天井ではない。限られた中で誰が本当に支援を受けるべきなのか。後を絶たない不正受給。決してうまく機能しているとは言い難い。その不条理に斬り込んだ作品。
ただ、震災後のある死をきっかけにした生活保護の問題と、そこに絡んだ9年後に起こる連続殺人事件となかなか忙しい内容。結局犯人探しのサスペンスみたいになってしまっていてそこは残念。重要なのはそこじゃないでしょう。配役は非常に豪華でした。清原果耶素晴らしいですけど、個人的におかえりモネの最終回の日に観に行ったのは完全に失敗でした。
やや重い社会派サスペンス
東日本大震災が原因の事件になっているがコロナ過で護もられなかった人がいるのではないか?
東日本震災で離れ離れになった人たちが、疑似家族のように支えあった姿が生きる力になったのは間違いない。倍賞美津子の家が佐藤と清原がただいまと帰る所だった。生活保護の問題で子供だった2人は倍賞が生活保護を断った理由が分からなくて生活保護課の職員を殺害していくミステリーになっていて、犯人を捜す刑事を阿部寛がなり犯人と思われる佐藤を追い詰めていく。佐藤の汚れ役は(ひとよ)で見ているが、今回は迫真の演技で凄いと思いました。役人のあるべき姿たと現実は難しいと思いますが、寄り添ってくれる人もいるが問題提起していると思います。清原の演技の凄さも再認識しました。涙する場面も多々ありましたが、震災で阿部さんの子供が流されて行くのを目撃したのが佐藤だったと告白する場面も納得でした。
心が痛い
良い映画でも嫌な気持ちにさせる映画
心が重くなりました
佐藤健くんのファンなので内容を二の次で見に行きましたが心が重くなる内容でした。
役の上で倍賞美津子さんは生活困窮にも関わらず頑として生活保護は受けず亡くなってしまいますが、現実でも真面目に働いていても楽な暮らしにならなず老後も少ない年金で死ぬまで質素に暮らしてる方がたくさんいます。また宵越しの金を持たない生活をし老後は生活保護でちゃっかり暮らしてる方もいます。中には年金より生活保護費に方が多くなってる場合もありますからね、楽しく生きて最後は生活保護ってなんだかねと思います。映画の倍賞さんようなお年寄りは無理せず生活保護受けて頂きたいです。そして生活は貧しくても心優しいお年寄りを演じられた倍賞美津子さんの演技に引き込まれました
行き場の無い感情
理不尽に争う
自分的にはイマイチ腑に落ちなかったかな
震災被災者と格差社会が映し出す日本の衰退、そんな事は分かっているけど、あの時冷静ではいられなかった
もうあれから10年。既にありふれた東日本大震災の被害、毎日報道されているそして失われた30年により衰退する日本の中で切り捨てられていく弱者。
そんな、とても重いことなのに、皆ありふれてしまったように感じるテーマを実力派の俳優陣が重厚に肉付けして演じていて引き込まれていく。
確かに映画で描かれるほど日本の公的サービスは冷たくはないのかもしれないし、殺人に至る動機も弱く感じる人も多いかもしれない。
でも、僕も失業した時に助けを求めた役所に笑いながら門前払いを喰らったことがある。役所だって組織の論理があり、予算があり、出来ないことはあるだろう。それは十分に分かっているし、努力している職員だって多いはず。
それに、大切な人が見殺しにされたとしても、佐藤健のセリフじゃないが「死んでいい命なんてない」ことも分かってる。
だけど、あの震災の時、みんな普通じゃなかった。異常な状況に置かれ、それぞれに受けた傷は様々だった。
被災者は何をして良いか分からず、無気力になって、毎日パチンコ屋だけが大繁盛だった。
被災地に来たボランティアの中には「ボランティアに行くと単位がもらえるんっすよ、ラッキー!」と言い放った大学生がいた。
ボランティアを顎で使って怒鳴り散らし、何もしない被災者もいた。
東京の会社の上司は無関心で「震災で売上減りましたなんて理由になんねーんだよ、いいから仕事しろよ!」と怒鳴り散らしていた。
そして僕は、故郷が壊滅的な被害が出ているのに、母を助けにいくこともできず、土日のボランティアで傷つき、何も出来ない自分に呆然となって絶望していた。
あの震災の時、みんな普通じゃなかった。そして多分いまも普通じゃない。心の傷はいまも癒えない。形を変えた被災者が、あるいは社会的弱者があの頃より増えている様な気がする。
この映画には不自然な内容もあったかもしれない。傑作なのかどうかなんてわからない。
だけど、僕は最初の遺体安置所のシーンから涙が溢れ出して止まらなかった。泣き続けた2時間になった。多分そうなることが分かってたから、妻を誘わず一人でこの映画を見に行った。
あー、僕の心はあの時に壊れたままだったんだと気付いた映画だった。
映画の批評もいいけど、震災の被害者はまだ苦しんでる。震災に関係なく弱い人たちがどんどん増えて苦しんでいる。
そんな人達に寄り添いたい人が少しでも増えて欲しい、そんな風に思った2時間だった
映画のレビューじゃなくなったかもしれないけど、被災者の心は僕が想像もできないくらいに傷付いた、そのことを、どうか覚えていて欲しい、そして震災に関係するかしないかに関わらず、どうか少しでも弱者に手を差し伸べて欲しい。
お願いします。
立場、立場による言い分、
佐藤健の役者としての光った作品だった、瑛太、緒方直人の立場に立った言い分も理解出来る演技やそれを掘り起こして行く阿部寛の演技もやはり目を引く物があった、邦画が久しぶりに社会を深く掘り起こした問題を投げかける作品でした。
余計な演出が多いなぁ
3.11をベースにするのは、ちょっと嫌な感じ。
いろいろ思い出してしまった。
地震の間、間もなくして雪降ってたこと。
夜、停電で真っ暗で星が綺麗だったこと。
翌朝、うっすら雪が積もってて、朝日が綺麗だったこと。
ボランティアだらけだけど、あまり役に立つ働きができる人は少ない。
でも、みんな一生懸命に頑張ってた。
他人の優しさを身にしみて感じたこと。
途中で誰が犯人かはわかった。
けど、無理があるよね。
ラストの海を見ながらの阿部さんと佐藤くんの二人の会話と無言の表情で感情を語る演技が凄かった。
二人とも素晴らしい役者さんだなぁと思った。
コロナ禍の今のほうがこのストーリーは書きやすいかも。
いきなりバレエしてたり、なんか、ところどころに不自然さがあって、ちょっとイラッとした。
3.11.殺人、生活保護、孤独。
ちょっと、盛り沢山すぎた。
政治のにおいがした
円山さんがカンちゃんと分かってからは、カンちゃんが犯人でそれを悟った佐藤健がかばうというストーリーが見え透いてしまい、それ以上なかったのが凄い残念。
3人の愛情にはものすごい感動したからこそ、ストーリーに不満がある。
何もしてないのに公務執行妨害で逮捕されるのかわいそうだし、公務執行妨害で逮捕したのに、傷害未遂罪で逮捕と報道されるし、そもそも傷害未遂なんて罪あるの?ってつっこみどころがちらほら。
女性にあの犯行は無理でしょ!3.11関係あるの?法改正の話いる?と言いたい。
黄色いジャンパーの伏線はよく分からない。阿部寛が息子とカンちゃんを重てて、それを護ろうとした佐藤健の構図なんだろうけど、最後に佐藤健が黄色いジャンパーの少年を救えなかった話をするのも唐突で、無理矢理過ぎる。
阿部寛、佐藤健、倍賞さんの演技は半端じゃなかった。
あと、政治のにおいがした。
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