護られなかった者たちへのレビュー・感想・評価
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社会派ドラマとしてもミステリーとしても中途半端な印象。原作既読なの...
社会派ドラマとしてもミステリーとしても中途半端な印象。原作既読なので犯人は初めから分かってましたが、なんでキャラ変えたんですかね。色々と設定に無理が出て来てしまいますよね。
心沁みる映画でした
護られなかった人はたくさんいる。震災、津波、生活保護、その中で死んではダメと言った人や、誰も見取られないまま死んでいく時代になったと言い放つ人。抗いつつも生きていこうとする力は、人に守られていると実感することなんだ。不正受給する怖い男に対し強気の態度に出る幹子のように。
おかえりなさい。その言葉に護られて。
最後の自分の息子を護れなかった阿部寛が救われた言葉。
心に残る物語。展開に少し難があるものの、登場人物一人一人が自分と重ね合わせて見るともう泣けて仕方ない。
考えさせられた
未曽有の大災害。誰しも誰を恨むことも出来ず、途方に暮れるばかり。
そんな中で失ったものを抱えながら寄り添った人々。
生き残った意味を問いながら。
捨てる神あれば拾う神ありで前を向いていれば助けてもらうことばかりなのだと。
あくまでも前を向いていれば。
背を向けたら終わりの合図なのだと。
声を上げて欲しい。
助かる命には助かって欲しい。
諦めずに、何度でも。
佐藤健さんの目の変化に魅力されまくりでした。人を信用してない目、人を護ろうとする暖かい眼差し。
すごい、の一言。
すごいすごいすごい (悲しいけど)
すごい。主人公が佐藤さんという点が重なるからか、白石和彌監督の「ひとよ」と俺が感じるところが似ていた。すごい。どうしようもない悲しさ。それを「絶望的」ということでなく、なにか心に訴えかけるように撮る。こういう映画を撮れる人って、すごい。
というわけで、とてもとてもとても悲しい内容。だけどちゃんと最後まで引っ張ってくれる。原作者の中山さんと瀬々監督のタッグ、そこに集った俳優陣が実現している。同じ瀬々監督の 「64」 では、NHKのドラマ版が凄すぎたので相対的に感動が小さくなっちゃったけど、今回は純粋に瀬々監督を堪能できた。
東日本大震災で、無縁となり、、短い間の同居生活を続けた、老婦人、若者、少女3人のその後の話。続けざまに起きる2件の殺人事件を追う刑事役の阿部さん。彼もまた震災で家族を失っている。老婦人の生活保護が、行われなかったという事実から、事件は解明され始める...
やはりこの「事件の謎を追う」というストーリーが、最後まで引きつけられる要素か。そしてその結末は、(最後まで観た今だからこそ言えるのだが)実に原作者の中山さんらしいエンディング。
そしてミステリーの姿をしているが、その本質は "生活保護" というセーフティーネット、国民の権利に対するみなの誤解を解いて、世の中をもっと明るくしたいというあふれる思い! 十分に伝わりました。日本では人口の1%、欧米では5%。
そしてさまざまな小道具がそれそれ小気味よくはまっていること。これは監督の腕だね。残された腕時計、黄色いジャンパー...
全編通して音楽で感情を誘導するタイプでない映画だった。特にラストシーンの波の音の中での会話劇は秀逸。黄色のジャンパーですべてがつながり、腕時計の音がまるでそれにこたえるかのように鳴り、波の音で終わる... うわ、この数行書いただけで再び泣けてきた。やばいやばい。瀬々監督、ナイスでした。
佐藤さんは、「悪い風、ヤンキー風」がぴったりはまっている。口下手もおみごと。
阿部さんは、刑事がめちゃくちゃ似合うようになった。沈思黙考し即行動というイメージがばっちり。
そしてなんといっても清原さん! これまではこの役は広瀬さん(すず)しかない感じだったけど、とうとうその域まで来たんですね。今後も楽しみ。今回も、特に終盤での闇の中での目のシーンは圧巻だったと思います。
他の俳優たちもみなすごい。こういう頼りになる俳優たちの映画って、みてて安心。
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以下は、ネタバレがあるかもしれないので、観終わった後で堪能してください。セリフ。
・ 権利なんだよ。声をあげていいんだ。声をあげなくちゃいけない。
・ 笑顔でいなさい。そうしたら人はみなあなたに優しくしてくれるから。
・ 声をあげるんです。声をあげれば誰かが答えてくれる。手を差し伸べてくれる。
・ 心を閉ざしていると、ひとりぼっちという気がしてしまう。声を上げると気づきす。気にかけてくれる人がいます。
・ あなたはひとりじゃありません。もう一度、いや何度でも声をあげてください。不埒な者たちよりも、もっと大きな声をあげてください。
・「(あんなこと)言わなければよかった。もう語ってこないんだもの。誰に怒ったらいいのか、わかんないよ}(涙)
→ 「(私も夢中で逃げた。でも)逃げてもひとり。なんで生き延びたんだろう。でも生きててよかった。あなたを抱きしめることができたんだから」
人は斬らない
斬新な生活保護ミステリー。家族愛あり。
悪くはない作品だが演出がやや地味か。
良い点
・役者
・描写範囲は狭いが瓦礫がリアル
・ありがとう
・タイトル
悪い点
・バレエの演出が中途半端
・刑事の心情がやや強引
・明かされるまでの途中がややわかりにくい
・手紙の内容がやや分かりにくい
震災とかトラウマとかミステリーの映画だと聞いてきたけど、生活保護プ...
震災とかトラウマとかミステリーの映画だと聞いてきたけど、生活保護プロパガンダ映画だった。脚本がよくない。もちろん主張にはほぼ同意だし、賠償千恵子の老年の演技はもう女優として素晴らしいし、佐藤健の刺すような鋭さ、阿部のいつもより抑えた演技などよかった。林くんがそんな中でオアシスでもあった。
おもしろそうだったのになぁ‥
3.11、生活保護、殺人ミステリーの映画で、主人公の二人は、密かに怒りと不満とやるせなさを抱いている。怒りの演技は、笑いの演技よりもたやすいのだな。眉間に皺寄せ、無愛想にしてれば良いのだから。とはいえ、主人公二人の目力はすごくて、目が大きくないと俳優にはなれないんだなぁと思わせてくれた。で、瑛太、オリバーな犬でのチンピラ役から、この小役人役、振り幅大きく、やってくれたね。とてもよかった。
この映画は、殺人ミステリーを入れなくても、3.11後の生活保護の問題や、人々のやるせなさをすくい取って、もっと問題提起して描けたのではなかろうかと思った。だって、最後のシーンはどうしたって現実的に無理っしょ😫なんぼ、サイコパスだったとしても。そういう点で、脚本に難あり、重いテーマなのに薄っぺらくて、私の心には残らなかった。
映画から学ぶ日本の現実
3.11から今年でちょうど10年。
あっという間に時間が過ぎて、次から次へと日本国内では災害やコロナといったものがニュースとなり、その都度私たちは過去に起こった大切な事や人を置いてけぼりにしていっているように思う。
ただ、本作を見て、過去を振り返ることができ、現在を改めて見直すことができた。
自分自身の身に起きた事でなければ、なかなか想像力や人の話を聞いただけではことの重大さに気付くことができない。残念やけど。
実際にこの映画の当事者のような人たちがたくさんいて、そんな方々はこの映画を見て何をどう感じるのか。
東日本大震災以降、この日本という国で、人間が大切にされる世の中になったという実感が私には湧かない。そもそも、苦労したことのないおっちゃんが首相してたんやから、それもそうかと。
本当に必要とする人達へ、行政からの助けがいかないのは生活困窮者だけではない。いろいろなケースがある。
何度も何度も児童虐待など悲しいニュースを目にするが、そこも似たような事が問題なんじゃなかろうか。
本作品に出演していた役者さんが皆どのような気持ちでこの作品に挑まれたのか分からないが、よくこの映画に出ることを決め、素晴らしい演技でこの映画を世に送り出してくれたなと思う。
清原果耶さんへの評価がとても高くされているように思うが、将来が確かに楽しみな女優さん。
アミューズの映画!感アリアリですが、良い映画を鑑賞できたなぁ。。。健くんの演技力には今回も大満足させていただきました。静かな正義と激しい怒りを見事に演じ、魅せてくれました。
世の中にはいろんな価値観や考え方があるけれど、護られなければいけない人が、その立場を権利を声に出せる世の中を私達は作っておかないと、自分がその立場になってから動くではやはり遅いんですよね。
期待し過ぎた
初めてこの映画のポスターを見た時から
面白そうだな、絶対見ようと思っていた作品。原作も読んで公開を待ってました。
結果は、、
うーん 原作の方がずっといい。
ミステリーとしてのハラハラや謎も薄れ、原作にあるどんでん返し部分も
早々に明かしてしまってあっさり。
ケイと二人の話に重点置いたのかと思いきやそっちもあっさり。涙なしでは見られないと謳ってたようだけど泣けなかったな。
ただ役者陣の演技はみんな良かった!
ネット社会に対するアンチテーゼ
本作は、東日本大震災と“生活保護”が物語の重要な背景 となっていて、特に“生活保護”に対する社会の認識が重要なテーマであり核となっていますが、あまりにもタイムリーな有名ユーチューバーのネット炎上騒動があった後の公開だったので、ネットを利用している人々にとっても色々と考えさせてくれる作品だったと思います。
そうした事を考えると、本作はまさにネット民に対する映画民からの回答の様な作品であり、言い換えると両者の価値観の違いに対する回答の様に思えました。
ネット世界にはインフルエンサーという存在がいて、それのファンというか信奉者も多くいるようだけど、物事を合理的かつ功利的に考え、それを優先に沿った生き方を煽る様な発言が目立ち、聞いていても何か引っかかり気持ち悪く釈然としないモノが多く、こういう作品を観ることで自分をニュートラルに戻すことが出来ます。
本作での行政が考える仕事としての福祉の在り方への問題提起は、映画では児童虐待や介護が絡んだ作品は今までにもよく見かけましたが、“生活保護”についての作品はあまりなかったので、それを真正面から問うた作品としても非常に意味のある重要な作品になったと思います。
それと本作はサスペンス映画であり、事件が起こりそこに被害者と加害者がいる訳ですが、その両者共に単純な善悪では図り切れない様々な人間の感情や態度や行動があり、そういう細かな事を感じらる感性や想像力こそが、現在ネットやマスメディアに氾濫している乱暴で無神経で無責任な発言に対しての唯一の防衛・対抗手段であるとの映画人からのメッセージだと私は受け止めました。
本作は「最近はネットばかりで、テレビも映画も全く見ない」という人にこそ是非観て欲しい作品でしたが、そういう人は結局観ないのでしょうね。
佐藤健が泥水に顔をつけているシーン
素晴らしい作品でした。
気になる点が2つ。
予告で流れてるいる佐藤健が『ふざけるなーー』と叫びながら泥水に顔をつけているシーン。予告で楽しみにしていたシーンはてっきり警察官に取り抑えられてると思いきや、配給の割り込みをして震災の避難所の一般市民に抑えられてるという点。いやいやそこまで一般市民が抑えつけないでしょ。やり過ぎですよ。
永山瑛太と緒形直人が生活保護の権利や法律、建前のことで佐藤健に役場前で大声で煽るシーン。公務員の人で煽る人も探せばいるかも知れないけど、少し現実的ではないかなと。もう少し公務員を描くならリアリティが欲しかったです、あのシーンは脚色しすぎです。
清原果耶は演技も良かったです。可愛いです。
テーマ、着眼点は非常にいいと思うのだが…
俳優陣は豪華だし、テーマもいいと思うんだけど、それをサスペンスと結びつけちゃったのがまずかったのかなと思ってしまいました。
現実的問題なのに、これ無理だろって思う事件。それでもう、あれれってなっちゃったんですよね。ラストの伏線回収も見事でしたが、結果的にもったいない感じしました。
作られた物語が予想外に面白いものだった
震災のことなど関係のない創作ものだったけれど、決してこじつけとか興味本位の付け足しという印象は受けなかったし、かなり巧妙に本筋に絡ませていて、予想外の面白さを味わえたような気がしました。
物語の落とし方は、相当微妙だと思いましたが、あの震災から・・・とはじまる物語としてみると、全く想像しなかったし、しかもかなり難しい感情に持っていかれたので、やられてしまった感があります。
絵は終始鈍い印象を受けましたが、それは内容に即した演出だと感じることが出来て、それ故に非常に力強さも感じました。
あの悲しみをただ悲しいとばかりに嘆くのではなく、こうして悲しみを利用して涙を誘うような作品を創作していく逞しさのようなものを勝手に感じた次第です。
果耶ちゃん凄い
犯人は?動機は?と予想しながら鑑賞してたけど、全部ハズレ。結構重い、切ない話であちこちで涙が出てくる。それもここまでかなと思った更に後で、震災当日助けられなかったという利根くんの告白。これはヤバかった。
佐藤健くんも阿部ちゃんも他の役者さんもみんなよかったけど、果耶ちゃんは凄い。元々若手ながら凄い女優さんだと思ってたけど、この作品での果耶ちゃんは…本当にヤバイです。
やり切れない想いの果てにあるもの
全ての希望も喜びも一瞬で流された弱きものたちの一縷の望みにすがる想いが踏み躙られ、そのことが与えるどうしようもない憎悪、その吐口すらないままま生きる人の行動。
許されないことを自覚しつつも、その衝動に突き動かされる哀しみにどうしようもなく心を奪われました。
そして捕まり死を自覚したものたちがおもう想いとはどんなものだったのだろうか。
それぞれの哀しみを誰が背負い分かち合う事が出来るのだろう。もしそのことが出来なくても寄り添い生きることの重要性を謳ってる様に思いました。
最後の言葉と倍賞美津子さんの姿がとても印象的でした。
監督不在の脚本映画 監督はプロヂューサーを務めていたようだ。
呆れるほどの煩悩監督ぶりに、普段では見えないようなものまでもが視れてしまった。
撮影をはじめ、優秀な全スタッフと優秀な演者はみな 自分のギャラぶんの仕事はきちんとこなしているようだった。
映画を観ていると、”脚本には「右を観る」「頭をかく」「目を左右に動かして 落ち着かない様子を示す」等の演技までもが精細に書かれていた”事さえも判ってしまいます。
そして、各カットは存在するが、そのカットが繋がらず 映画としての連続性がまるでない。
予告編にせよ、シナリオにせよ、最後の顛末に向けた布石であることは、途中から解ってしまい製作者側の浅知恵に呆れかえってしまった。
東日本大震災を題材にしているが、あくまでもきっかけであって、本題ではない。
生活保護の問題点をエグル社会派映画に成るべきなのに。。。原作があるとは思えない”内容の雑さ”にも呆れた。
倍賞美津子さんはドーラン化粧して、外見は老人ポイが元気良過ぎ!
この映画を観るよりも東日本大震災を題材とした映画作品では「凪待ち」や「裸のいとこ」を観た方が良い。ずっと心をえぐる。
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