砕け散るところを見せてあげるのレビュー・感想・評価
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ストーリーは良かったです
予告を見て興味があったのですが、ストーリーがよく分からず映画館へは行かずDVDで鑑賞しました。
いじめられている子をヒーローが助けるという話やそれが広まってクラスでも友達が出来ていく感じや、根本の家庭環境などストーリーは良かったです!
しかし、『UFO』というワードで現実に戻される感じや見ている人を置いてけぼりにする感じのどんでん返しは少し納得できないと感じました。
また、作品のスピード感もバグっていると思いました。前半はよく言えば丁寧に進んでいったのに、後半はポンポンポンと進んでいって頭の処理が着いていかなかったです。
いじめられている少女と男子高校生の恋愛モノでスタートするが、父親に...
ヒーロー
ん〜文学的!
抑圧されたヒロインの姿が印象的!!
同年公開の「まともじゃないのは君も一緒」を観た後だったので、ヒロインが清原果耶だったら良かったなと思いながら観始めました。主にヒロインの演技によるものですが、園子音の「ヒミズ」のような重苦しさが次第に漂ってきました。男の子がヒロインの事を好きなのがいまいち伝わりませんでしたし、ラストはポエムで終わって消化不良でした。男の子の母親が堤真一を引き留めて、根掘り葉掘り聞き出そうとするシーンは、怖くて良かったです。
中川大志さんの役が良かった
濱田はヒーローに憧れていた。
そんなある日、玻璃がいじめられているのを見て、助けた。
濱田は玻璃のことをほっておけなくなり、関わっていくうちに二人は仲良くなった。
そして、二人はヒーローの話をして悪い奴をやっつけようと決めた。
玻璃は父親から虐待を受けていたので、濱田はそれをやっつけようとしたという内容だった。
話の終わり方が意外でしたね。あんな感じで最初と結びつくなんて思わなかったです。
中川大志さんの役よく似合っているなともいました。第三者を傷つけることなく、誰かを守るために行動するのってすごいなと思いました。
玻璃の父親は訳がわからなったですね。ただのサイコパスなのかと思いました。
石井杏奈さんの魅力充分
鍵の受け渡し
むかしからよく見る英字4文字の監督。(ちなみにこの名前見るたび同じ音のゲイ雑誌思い浮かべます。)長いキャリアだけど演出はへた。しかもみょうに賞に媚びたアートな作風。幸福の鐘蟹工船MissZOMBIE天の茶助・・・お粗末さにそぐわない気取り、なんかありそうでじつはなんにもない、辺境のアワードを獲ってきてはベテラン監督面さげてるスカベンジャー。だいきらい。
同情で稼ぐちんぷでくさい話。典型的なザ日本映画。原作に文句はありません。ラノベならそれでいい。文には想像の余地がある。でも映画になったら、そういう土俵で見られる。
なんつうかザ日本映画の監督は抑制ができない。
わかってもらえるか、わからないが、なんでもぜんぶやりすぎる。かわいそうな設定なら、それをベタ一色のかわいそうな設定に染め上げる。憎まれ役なら単細胞のガキ大将にしちまう。
なんつうかキャラクタライズ上の妙味が、ザ日本映画にはぜったいにない。ことごとく単純に同情させる(もしくは憎ませる)位相にする。シンパシーのかせぎ方が外国映画の大人度にくらべて圧倒的にださい。それを見るとこじんてきに「このえいがをつくったひとは○○だ」と思います。
かんぜんな商業映画、プロダクトとしての監督業ならば、さらさら文句はありません。でもこのひと、いわゆるアートなの標榜して、にんげんの深淵見つめてますよ──てなポジショニングでいくつも撮ってるよね。その立脚点に反吐が出ます──という話。
ひとさまがご苦労をされてつくった映画をけなすわたしはほんとにいやなやつです。きらいなかんとくのきらいな映画をレビューするつもりはありませんでしたが、ひとつどうしても言いたいことがあって書きました。
濱田くんが公衆トイレの清掃用具置場のパーティションをよじ登って、そこに隠れている玻璃を見つけます。濱田くんは足場のないパーティションによじ登り全身を腕で支えているため苦しげです。踞座している玻璃のかたわらに置場の鍵があります。で、濱田くんは鍵をよこせと頭上から手をさし出します。・・・。いくつかの会話のあと、ふたりは大変な労を負って鍵の受け渡しを完遂します。
しかしトイレの下には隙間があり、そこから光が漏れています。ぜひこのシーンを見て下さい。人類の叡智を否定するシーンです。
扉の下に隙間のない公衆トイレは引き戸のトイレだけです。どうやったら二人がもっとかんたんに鍵の受け渡しができたか、にんげんならおわかりになるとおもいます。小さなことかもしれません。が、わたしはかれらの○○さかげんとその物理的矛盾を成立させたかんとくの○○さかげんがどうしても許せませんでした。トイレの構造的理解がないひとが映画なんかつくれるはずがありません。0点。
タイトルなし(ネタバレ)
前半ゆっくりでテンポ悪いなぁと思ったら逆に後半はダイジェストみたいにどんどん場面が変わっていってその感じが私には合わなかった。
田丸とのそっち側の人間になるな的やり取りってなんなの?
虐められっ子と仲良くしたらそんなにダメなのか。
清澄母は何かを察してあんなに質問攻めにしたのかと思いきや本当にただ喋りたかっただけ?
ただただ不快な場面だった。
警察に通報する前に2人でスーツケースを探しに行くのも不自然すぎる。
キャストは豪華なのに残念な内容だった。
映像化するべきではない
タイトルで敬遠しないで
理由はよくわからない
自分にとって3.5点はかなり高評価。ただなぜだろう。助演と知りつつ清原果耶目当てでNetflixで鑑賞。つまらなかったら途中で切るつもりだったが、違和感のない演技演出だった。
最初のシーンでクスクスっと笑い、原田知世の表情も、あっけにとられた顔に見えた。二回目に同じ場面が現れた時、全く違う感慨を持って見られた。このシーンにしか出てこない原田知世も、全く違う意味を持って立っている。表情の意味も全く違っている。
前半は前半で、いやな話ではあるが、井之脇海や清原果耶、木野花など気持ちがいい人物もいて、素直に見ていられる。
そして問題の後半。思いもよらない展開になるが、もう今更戻れない思い入れに引きずられてしまう。最初に死因が描かれているためここで死ぬことはないとわかっているが、ではどうつながっていくのか。
それにしても、矢田亜希子、いくら何でもあの場面ではしゃべり過ぎだよ。。。
いじめ描写がキツかったが
ヒーローvs UFO
先の読めない展開が新鮮だった。
語り口の上手さに脱帽する。まさか、そんな形でタイトルに帰結するとは思いもしなかった。
主演2人が抜群にいい。
清原さんも流石の存在感だった。
中川氏は言わずもがななのだが、石井さんが抜群だった。初めて彼女を観たのは「秘密」だったか…。俺的には拍子抜けのキャスティングだったのだけど、今作は登場した時から物語を牽引しまくりで、素晴らしかった。難しい役所だとは思うのだけど、見事だったなぁ。
守ってあげたくなる。
そんな感情を作為でもなく嫌味でもなく、自然に纏っていた「玻璃」
彼女を受け入れられなければ、この作品は総崩れになっていただろう。その最大にして根底にある前提をものの見事に突破してくれてた。
プロローグとしては、よく分からない所から始まる。
最後まで観てても良い話しだったなぁとは思わない。
人を想う気持ちが色々な形で差し込まれていて、この世で起こる全ての事は、アクションとリアクションによって形成されていくようでもあった。
「2人」の集合体。
家族であっても、友達であっても、その都度向き合うのは「ただの1人」なんだか漠然とそんな感想を抱く。
砕け散るモノは人ではなく、未確認飛行物体で…ソレを何に置き換えるのかは、分からない。
未確認、なので。
ソレを砕いた本人達にも分からないのかもしれない。得体の知れないモノの比喩、または精神的な負債の比喩とするならば、秀逸何例えであった。
語り部のトーンは明るいわけでもなく、イジメやらDVやら殺人まで起こり…場面的には高校時代でもあり、ヒロインがヒロインらしくもなく、てっきり砕け散るのは、ヒロインの精神とか、甘酸っぱい思い出とか、突っ走った青春時代とか、そんなものかとハラハラしながら観てはいたのだが…ちゃっかりハッピーエンドな感じだった。
とってつけた感もなくはなく…っていうのも、タイトル的にはその前のシークエンスで終わっているからだ。
しかも、かなり収まりがいい感じで。
プロローグとエピローグが丸ごと無くてもいいんじゃないかと思ってしまう。
最後のカットは主演2人の恋の始まりというか、2人の人生が重なり出すカットで終わる。
ヒマセン的には言うならクロスする状態である。
その後の壮絶な時間を見てきた僕らではあるものの、石井さんの恥じらう視線だとか、中川氏の緊張感だとか…とても初々しい2人に救われる。
あのカットのおかげで、暗い気持ちが晴れた。
…助かった。
無かったら、とても小難しいレビューになっていたような気がしてる。
恐ろしくスケールの小さな作品
イライラ
映画で珍しくイライラしました。
まず、学校でいじめが堂々と行われていて先生は知りながら何もしない。主人公も介入はするけど何も注意しない。結局いじめてたクソガキどもは何も痛い目に遭うことなく終わりました。1年のいじめっ子が3年生である主人公の顔面におはぎをぶつけるシーンでは、いじめっ子の存在を認知できてないのか?って思ってしまうぐらい何も起こらない(怒らない)。モヤモヤとイライラで気持ち悪くなります。
キャラクターも不安定だと思いました。
ヒロインが吃音になったり饒舌になったり。父親に対してどういう感情を持ってるのか理解し難い。
ヒロインの同級生は突然親友みたいになるも、やっぱり何も分かってなかったわ〜と突然泣き崩れたる。もう少し距離感を縮めるシーンを入れるべきだったのでは?
主人公の親友も終盤今ならまだ引き返せる、オレの側に残ってくれと意味不明なことを言い出す。終始そこにいるだけ親友だったのに。
ヒロインのオヤジ関連はもはや無理矢理すぎて現実味がない。最初から怪しすぎるし、本来なら今回の件以前に主人公が通報しなくても捕まってそうな人物。
肝心のストーリー自体がセリフを長々と言ってるだけでとても浅く、退屈だと思いましたが雰囲気は悪くないので、俳優陣が好きな人なら楽しめるかもしれません。
UFO
高校生活でのテンポの良い会話が良い。印象的なフレーズがちらほら。
ハリの抱えた秘密が明らかになっていく過程は鮮やか。
それが明らかになればなるほど堤真一演じる父親の怖さを感じてくる。
物語の前半は、いじめのシーンこそあれどそこまでしんどい展開はなく、どちらかと言うとけっこう平和。だからこそ後半の暴力シーンに衝撃。
主人公が最後、川に溺れた女の子を助けるシーン。
彼はあの赤い部屋で眠ったままのハリを助け出そうとした。それは彼が昔見たあの笑顔をする彼女のことが好きだったことを表す。
自分が死んでもなお自分の息子を通して、彼女と共にいる。
最後の大人になったハリのあの笑顔から、ハリのUFOが砕け散ったことがよく分かる。
青春物でもあり、サスペンス物でもあり、奥が深い文学的作品でもある、稀有な映画だった。
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