グッバイ、リチャード!

劇場公開日:

グッバイ、リチャード!

解説

ジョニー・デップが主演を務め、余命180日の大学教授が残された時間をありのままに生きることで人生の愛おしさを見いだしていく姿をユーモラスに描いたヒューマンドラマ。美しい妻や素直な娘と何不自由ない暮らしを送る大学教授リチャードは、医師から突然の余命宣告を受ける。追い打ちをかけるように妻から不倫を告白され、死を前に怖いものなしとなった彼は、残りの人生を自分のために謳歌することを決意。ルールや立場に縛られない新しい生き方はこれまでにない喜びをリチャードに与え、そんな彼の自由な言動は周囲にも影響を及ぼしていくが……。共演は「レイチェルの結婚」のローズマリー・デウィット、「ゾンビランド ダブルタップ」のゾーイ・ドゥイッチ、「ワンダーウーマン」のダニー・ヒューストン。

2018年製作/91分/R15+/アメリカ
原題または英題:The Professor
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2020年8月21日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12

(C)2018 RSG Financing and Distribution, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

映画レビュー

2.5よくある余命系映画と一線を画すドライさ

2020年8月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 この映画の主人公は、死期を悟ったからと言って明るく楽しいイベントで余生を充実させたりはしない。自分を粗末にした人間に中指を立て、息苦しい分別を踏みつけにすることで自分を解放し、人生の憂さを清算する。

 リチャードは肺がんで余命半年の宣告を受けた直後、娘からレズビアンをカミングアウトされ、妻から不倫を告白されるが自分の病気のことは家族に言い出せない。
 この夫婦のやり取りが終始超がつくドライさで、そのためか作品全体の雰囲気まで何だかシュールだ。共感は全く出来ないが(気持ちが付いていけず中盤少し眠くなった)、この雰囲気のお陰かお涙頂戴感や病気物特有のウェットさはかなり排除されている。
 性に解放的になり、仕事中含め好きな時に酒もクスリもやる。その姿もどこかコミカルに描かれておりあまり悲壮感はない。親友のピーターなど極一部の人間には病を打ち明けるが、その打ち明けた相手とさえ感傷的な距離の縮め方はしない。(ピーターのような親友が一人いればある意味幸せな人生と言えそうだが)
 シニカルな姿勢で余生を突っ走るリチャードの行く末は…えっここで終わるの?これってつまり…そして犬は…

 最後まで、普通の余命系映画に帳尻合わせすることはない。

コメントする 1件)
共感した! 19件)
ニコ

3.5余命を宣告されていっそう自由奔放な大学教授!?

2020年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

悲しい

病で余命を宣告された主人公たちは、様々な方法で人生の最後を締め括ろうとする。ジタバタせず時の流れに身を任せたり、自暴自棄になったり、旅に出たり、等々。しかし、ジョニー・デップが演じる大学教授のリチャードの場合は、ちょっと違う。自分のゼミを受講する学生を片っ端から追い出したり、酒やドラッグでヘロヘロになったり、××××したり、等々、自暴自棄に自由奔放さと、常に真顔な分、独特のユーモアと、さらにペーソスが追加されるのだ。何よりも、常識にとらわれない破天荒な行いは、役の設定を飛び越してジョニー・デップ本人をイメージさせて独壇場なのだ。惜しむらくは、前半のぶっ飛びぶりに比べて、後半が若干凡庸な展開になること。だが、それも含めて、キャラクターアクター(性格俳優)と呼ばれて久しいジョニー・デップならでは個性が詰まった久々の日本公開作なのだった。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
清藤秀人

3.5年々増えてきた“終活もの”の1本

2020年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

ジョニー・デップにしては珍しく、小規模予算のインディペンデント映画での主演。ティム・バートン監督作での奇人変人、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジャック・スパロウといった濃い劇画的なキャラや、ギャングやスパイなどハリウッドスターなら誰でもやりそうな役を延々とこなし続け、そろそろいい歳だし“普通の男”を演じてみたいと思ったのか。

重病で余命宣告を受けた主人公が、しがらみや建前や世の決まり事に縛られる生き方を改め、思ったことを言いやりたいことをやって限りある生を謳歌するという、まあありがちな筋。デップが演じることでユーモアとペーソスがおのずと立ち上がるし、たとえばゲイの教え子によるアプローチへの反応などは今どきのセンスを感じさせる。これが2本目の監督作で脚本も兼ねたウェイン・ロバーツの演出は、それなりに手堅さはあるものの、個性を発揮するには至っていない印象だ。

コメントする 1件)
共感した! 3件)
高森 郁哉

2.5余命を知り死生観が芽生える

2024年10月15日
Androidアプリから投稿

精一杯に生きてきたか、
悔いなく生きられたか、
目を背けてきたことに
真っ正面に受け止められるか。

最後、遠くに向かうとき
右でも左でもなく、
道なき道を進む
終わり方が印象に残りました。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
to