1917 命をかけた伝令のレビュー・感想・評価
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119分間の重み
ドキュメンタリーを観ているかのような感覚で、戦場を主人公と同じ時間軸で体験した気分になった。
なんと長い119分間だろう。気絶している時間もあるので若干のずれはあるものの、主人公の任務の行程を舐めるように見せつけられる。
息詰まる凄惨な戦場を駆け抜けて、戦友を失い、他の部隊に出会い、銃撃戦を耐え、証明弾の中を駆け抜け、言葉の違う女性と赤ん坊に出会い、滝下りまでやってしまう。
最後に任務は全うできたものの、虚しさが募るラストだった。ほとんどセリフがないので、主人公のバックグラウンドが語られず、想像するしかないが、それがかえってリアルである。
主人公が経験した119分間は、肉体的にも精神的にもとてつもなく密度の濃い時間であるが、私は冷房の効いた部屋でAmazonプライムビデオでのうのうと鑑賞している。
時間は機械的な尺度であって、その中に詰め込まれた内容によっては、たった119分間でも人生を変えてしまうようなことだってある。
そんなことを映画で想像しながらこんな感想を書いていられる平和って、いいものだなあと思った。
クリスマス迄には帰れると....
サムメンデスとスタッフ、演者に拍手
敬愛なるサムメンデス師匠が手がけた衝撃のワンカット映画爆誕。
最初から最後までホントに途切れない。逆にカットした箇所を探すことが困難と思わせる。
映画館から出てきた私の姿はさしずめスコフィールド上等兵と共に戦場を駆け抜けた新米兵を思わせた風格だったに違いない。知らんけど。
今までカットという視点をあまり意識せず映画を観ていたがこの作品だけは違う。没入感、臨場感に極限まで拘った撮影にサムメンデスのこだわり、魂を感じた。
「これ途中NG出したら最初からだよな、、」と鑑賞中何度も思ったが、んなこと思ってんなら没入してねえじゃねえかよというツッコミはご勘弁おねしゃす。
カンバーバッジやコリンファースなど俳優陣も豪華、アカデミー賞3部門受賞も納得。
今まで観てきた戦争映画の中ではトップクラスの没入感と臨場感だった。
ラストシーンはグッと込み上げるものがあった。
92点/100
ゲームのムービーみたい
前半はおもしろかったのですが、中盤以降どんどんリアルさがなくなって興醒めしてしまいました。「そんな行動取るわけない」「そんなことあるわけない」と何度もツッコんでしまい、最終的にファンタジー演出まで出てきて・・・・撮影技術的には全編ワンカットですごいのでしょうが、映画としては首をひねるところが多かった。ゲームのムービーみたい。
55点
映画評価:55点
戦争の過酷さと、理不尽さが
否応なしに体感できます。
表紙のせいで
一番大きなネタバレをされてしまっているので
その辺はマイナスですが
無難に良作だと思います。
メインタイトルより
サブタイトルが本命で
何をするのかが明確なので
戦争モノが苦手な方や、
戦争に対する知識が乏しい方にも
見易い作りとなってます。
この作品を通して感じた事は
動く事の恐怖と、達成感です。
今回の場合だと《命令》であり
従わないとなりませんが。
私たちにおいては
動くか、動かないかの選択があります。
動かなければ自分は助かるかもしれない。
動かなければ多くの命が消えてしまったかもしれない。選択の恐ろしさを感じました。
そんな中で主人公はヒョーヒョーとしていて
いざという時には芯があり、強く
私好みで好感がもてました。
とても格好良かったです!
ps.日本人版を作れるならブレイク上等兵役には《染谷将太》を想像しました!
【2021.8.5鑑賞】
RPGだと考えれば
確かに没入感はすごいのですが、どことなく作り物めいた世界で、何となくRPG、それも自分では操作できない誰かのリプレイを見ているようでした。最初にクエストと、ヒントやアイテムを渡され旅に出る。それらの小道具は後々、予定調和のように役立っていく。その積み重ねがあるからこそ、クライマックスの緊迫感が上がるのだと思います。つまり、途中で与えられたヒント「指揮官には誰か信頼されている人と一緒に説得に行け」を聞いているから、観客は「先に死んだ友人の兄を探し、彼と一緒に指揮官に会いに行く」のが正しい攻略法だと考え、それとは違う方法を取る主人公にはらはらする、という事です。その線で行けば、主人公は何らかの事情で故郷に帰れないようですが、エピローグでの結論は「旅は終わった。現実に戻って問題と直面すべき時だ」という事なのかと思います。
素晴らしい臨場感
この2人の任務は、最前線にいる1600人の命を救うべく、遠く離れた地へ走り、重要な伝令を命をかけて伝えるというもの。
まず、一言で言うのならば「圧巻」本当に素晴らしい臨場感があり、あたかも自分がその場にいるのではないかと錯覚した。カメラワーク主人公達の近くから、撮され第3人目になれたかのように思った。いつ、どこから敵が襲ってくるか分からない状況で目的地まで走り抜ける状況はとても恐怖を覚えた。時々サウンドがほぼなく、足音だけが聴こえる場面があり、息を殺して見入ってしまった。映像がとても綺麗かつ再現度が高すぎるため、戦争の恐ろしさがよく伝わってきた。目の前で味方が殺されたり、そこら中に死体があったり、「死」というものと隣り合わせで生きいるというのは、生きた心地がしないのではないかと思った。どんなことがあっても、挫けず前へ進み続ける主人公には勇気をもらいました。最後にこの話を後世へ残してくれた方、それを映画という映像にして残してくれた方々、本当にありがとうございます。素晴らしい作品でした。
カメラワークの威力
脚本が面白かったら映画が面白くなるのは当たり前。 いまいち面白くない脚本からすごく面白い映画を作ったらそれは映画監督がすごい。
もし、このカメラマークでなかったら多分退屈で見ていられなかったと思う。多分ハナっから引き込まれなかったであろう。大胆にも映画の始まりからすでにこのカメラワークでスタートするからこそ見るものは引き込まれ、疑問の余地もなく主人公に感情移入していった。・・・「最初から最後まで全編ワンカットで撮る」と言って、この監督は周りからどれほど反対されたことだろう・・・撮影にはとてつもない努力が必要だったに違いない。そしてそれだけの価値はあった。この演出でこそこの脚本は生きる、この脚本はこの演出でなければならないという監督の読みが見事にはまった。
ラストのクレジット画面を見つつ、この映画は何を伝えたいのかよくわからないのだが何かが伝わってくるのを感じた。映画というものはそういうものであろう。 しかし、もしかしたらそのラストシーンの感動は、ほとんどが音楽から醸し出されていたものかもしれない。それはよくわからない。映画とはそういうものであろう。
これを見てカメラワークに興味を持った諸君にはワンカット映画の金字塔的作品、ヒッチコックの「ロープ」をお勧めする。それからカメラワークの意図が輝いている「第3逃亡者」もおすすめする。
リアルタイム故の制限
公開時気になって仕方なかった作品。
予告ではノーカットを押していたので観たかったのだが仕事の関係でパスしていました。
プライムビデオで視聴。
結果から言うと、映画館で本領発揮する作品。アトラクション感覚の方が強い。
過去でいうクローバーフィールドやゼログラビティに近い。
音響や画で力押しするタイプ。
ストーリーはある目的を果たす為に突っ走る実話をベースにした話。
特に捻ったものはありません。
問題はこの作品の1番の見どころ。
ノーカットと言う部分。
観て気づいたがノーカットと言うかノーカット風。
気付いた場所で6〜7箇所カットシーンが入る。
そして気絶シーンで完全なカット。
どちらかというと海外ドラマの24に近いリアルタイム作品。
ただ魅せ方は上手い。
基本数カ所のカットシーンがあるからと言っても長回しをしてるのには変わりません。
大変な現場だったでしょう。
素晴らしい試みだと思いました。
しかしこのリアルタイム調が物語のスケールを小さくしている。
確かにリアルタイムの最大のメリット、臨場感。
これは強く感じられるが、その分画の広がりがなく行動も制限される。
特に行動範囲はかなり狭い。
画は進んで行くが、作品の中での主人公達の疲労感と観てる側の時間感覚に少しずれを感じる。
確かに戦場での移動は大変なものだが、画面からの外を上手く想像できない静かさがある。
さっきのシーンから1分足らずで大きく画面が変化している。
本当にカメラの外側にさっきの人々がソコにいるのか?
上手く想像できない作り。
写っている場面だけの世界が広がる妙な雰囲気に感じる。
特に終盤。
戦線でバタバタ攻撃されている場所から1〜2分歩いた場所に広々とした平地に休憩所。
これはかなり違和感を感じた。
そんなわけ無いだろと突っ込まずにはいられない。
これがリアルタイム故の弊害かなと感じました。
なのでアトラクション感が強い作品になっています。
戦争映画とは。
戦争映画見たことがあまりない。
映画好きの女性に勧められた映画のごく一部だけど見ました。
僕、戦争映画って。。
よくわかりません。
いちばん、最初に会った隊長みたいのに、最初に伝令を伝えたから、もう伝令いきなり終わったのかと思って、どういう意味なのかなと思い見たけど、あの最初の隊長みたいのは、別の部隊の違う人なんだね。序盤からひっかかってしまった。
兄を助ける意味あいもあり、共に向った仲間が直ぐに死ぬ。あっけない。
顔が真っ白になっていた。悲しかった。それも敵を助けたのに刺された?なんなんだよ。わけわからない。
だいたいそんなすぐ仲間が死んで仲間と主人公のドラマが全くないのか。
死にそうになりながら、相手を殺さないと死ぬみたいな状況乗り越えて、命からがら、大佐に伝令したら、攻撃をやめたけど、失せろとか言われて。は?
誰のために命かけてきたんだよ。
戦争はまた続くわけで、命をかけた伝令がなんの意味があるかが全くもって意味不明。それが戦争なんだね。
戦地で負傷した人を野戦テントで治療してるんだけど、また死ににいくのが戦争。
中佐のお兄さんに弟の死と生き様を伝える。いい奴でしたと。こっちの伝令の方が間違いなく価値があったんじゃないのか。
戦争映画は、わからない、まず、それが、わかりました。
反戦メッセージが色濃く出てる戦争映画はよく見てます。簡単に共感したりはするんだけど。
技術あっての没入感
ワンカット風作品として興味を持っていましたがアマプラに出ていましたので視聴しました.
ワンカット編集という技術視点でプロモーションされていた映画だと思いますが,無駄遣いや技術への固執ではなく,必要性をもって技術が使われている点に大変感銘しました.
情報が断絶した下で情報の伝達に命をかける主人公たちを描く際に,ワンカット編集は観客側にも情報の制限をもたらし,共感と没入感を演出することができています.
というのも現代社会に生きる私たちにとっては,情報伝達の不自由は普段あまり実感することのないことです.そして私たちは情報を粗末に扱いがちです.
そうした観衆を主人公たちと同一の位相に引き摺り込むためにワンカット編集が必要不可欠であったのだろうと思いました.
加えて余談ですが,近年流行りのTPSやFPSゲームプレイヤーにも相性の良い視覚効果だったのではないかと思います.
それにしても水の上を跨ぐシーンなど,どう撮影したか想像もつかない映像の連続です.素晴らしいですね.
劇場で見たかった
これをやり遂げたのは本当すごい
わかりやすく臨場感もあった、
ムダに時間をさかのぼるとか違う場所のシーンに移るとかの構成もなく、ずっと主人公の「彼ら」を追っての流れはよかった。
敵が撤退したあととはいえ、普通に立って歩いてて大丈夫なの?、って気が気ではなかったけど(笑)
途中の、塹壕でのネズミ1匹でそこまでなるか、とか、墜落する敵機がちょうど彼らのとこに落ちてくるか、それでいて仲間が亡くなった時にあんだけの味方の人数が来てて音もなく気づかないものか、ってのはあったし(笑)、そこからひとりで無謀に奔走するのも長かった。
それにしても、刺された相棒が痛がって嫌がってるのに、あんなにムチャして立ち上がらせなくてもよかろうに。
ワンカット
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