ラーヤと龍の王国のレビュー・感想・評価
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悪くはないが少し物足りない、もしくは少し多すぎる
映像◎キャラ◎テーマの響き△
世界を救う為に主人公ラーヤが5つの国を冒険していく本作。
流石はディズニー、5つの国がよく作り込まれているのでロードムービーとして楽しい。
行き先々で仲間になるキャラクター達も良い味を出している。
家族を失った者同士が寄り添い合い、疑似家族のようになる様はなんだかほっこりする。
信じるというテーマも一貫しており、ストーリーにそこまで大きい粗もない。
子供向けアニメとしては十分な出来だとは思うが少し物足りない。
というのも本作の信じるというテーマ。
ラーヤとナマーリの二人の友情の物語として見れば一貫しているのだが、それで5つの国がまとまり龍まで戻ってくるのはご都合主義に感じる。
長の娘同士が和解できたハートとファングの和解はともかく、他の三国はナマーリの母が言っていたようにファングを許さないのではないだろうか。
その為に他の国の長を死なせていたのかもしれないが、ブーン達がそうだったように民衆もファングを恨んでいたし、タロンで盗みや騙しがあったように「わるいおさがいなくなれば人はしんじあえる」というわけでもない。
全てが円満に終わるより、これから良くなる希望が見えるくらいの終わり方のほうが作中で積み上げたものに沿っている気がする。
あともう一点、全体的に言葉で説明し過ぎな気がする。
せっかく映像のクオリティは高いのだから、観客への訴えには言葉だけではなく、もっと映像の力を頼ってもいいのではないかと思った。
この辺は子供向けだから仕方がないのかもしれないが、他のクオリティが高いだけに大変惜しく感じる。
と言っても全体的には楽しめたので、劇場で見ても損はしないレベルの作品だと思う。
もっと笑いが欲しかったかな
コロナの影響で、鑑賞予定の作品が軒並み公開延期になっているので、空いた時間を駆使してやたら評判の良い本作を鑑賞。
やたら公開前に劇場で予告編をたくさん見た映画「ムーラン」の劇場公開をネット配信のみに変更したディズニー社に対するささやかな抵抗の日本の劇場たちの関係で宣伝も少なく公開劇場もほんの少しという曰くのついた作品だが、見てみて思ったのは、なるほど‥‥と言ったところか。
確かには映像は綺麗だが、ストーリーも既視感のあるようなもので、うーむという感じ。
さらには、ネバエンのファルコンに見えてしまい‥‥。
オープニングの子供時代での裏切りのあたりと、トゥクトゥクとか赤ちゃんが活躍するあたりは笑えてよかったんだがな。
個人的にはナマーリがどうしても許せない。 悪い事した自覚あるならま...
個人的にはナマーリがどうしても許せない。
悪い事した自覚あるならまず謝れよ と思う。
そこを除けばストーリー、映像、音楽 どれを取っても流石ディズニー!
素晴らしい内容の映画でした!
ディズニーかストレートに本気を出したこうなるんだ、と。圧倒的な表現力で押し切られた!
あんまり話題にならなかったけどさすがディズニー。面白かった~。
展開もメッセージもどストレート。新鮮さは正直ない。
でもディズニーかストレートに本気を出したこうなるんだ、と。圧倒的な表現力で押し切られた!
ベイマックスやリメンバー・ミーは”相棒”との冒険譚だっけど今回は”相棒”より”仲間”。
世界中で仲間を集めて信頼していく。
世界レベルで混乱が起きている今、”みんな”を巻き込んだ物語を届けてくれたことにグッときた。
世界中の老若男女を元気づけてきたディズニーがいま出来ること。
世界観の説明、世界の改変、仲間集め、世界を救うを2時間でやるからキャラひとりひとりの掘り下げは薄い。物事もスイスイと進んでいく。
そこに物足りなさを感じる人もいるかも。
でも最終的に感動させられるのはディズニーのトップレベルの表現力と絵力。
仲間が集って共闘する姿には胸が熱くなる。”仲間”の熱さはベイマックスの比じゃない。
終盤のあのシーンは……泣くやろ~!
魅せる表現においてディズニーは最強ってのは揺るぎない。
伸縮する剣だったり、舞台が変わるとドーン!と表示される国名だったり、セルアニメ風だったり……ディズニーにしてはオタク的というかゲーム的な演出/要素があるのも面白い。
ディズニーらしさは見失わないまま変わってる。
好きなキャラは赤ちゃんのノイ。笑わせてくれるし、泣かせてくれる。
図体のデカいトングも終盤の表情が素晴らしくて……。
こんな時代、いやこんな時代だからこそ夢を見させてくれる。
これこそディズニーがいま世界に届けられるパワー。
「信じる勇気と信じぬく努力、信じあう心は世界を“結ぶ”」
◎他人を信じる自分を信じろ!
この映画の唯一にして最大のメッセージ、それが“信じること”ただそれだけ。主人公は他人を信じることにトラウマを持つ過去がある。そんな主人公と出会う〈最後の龍〉シスーは人を疑うことを知らない。そんな二人が一緒に旅をしていく中で、シスーはラーヤに信じること、団結することの大切さを教えていく。
今の世の中、SNSなどにより色んな情報が山のように溢れかえっている。しかしそれらは、すべてが正しい情報とは限らない。全部鵜呑みにしていたら、ただただ情報に踊らされメディアにいいように利用されるだけ。何が本当で何が間違っているか、自分で見極める必要がある。だからまず、この情報は本当に正しいのか疑うことから入る。情報社会を生き抜く術ではあるものの、人間の本質としてはどこか悲しい生き方のように感じる。そんな世の中に生きていると忘れがちなこと。それこそがこの映画で言ってる”信じること”。
いがみ合ってたら、憎しみ合ってたら、結局負のジレンマは断ち切れなくて。人に信じてほしければ、まず自分が人を信じること。それで信じることが繋がれば、きっと今よりも、それこそディズニーのような鮮やかな世界になるだろうと、観ていた伝わってきた。
◎少年ジャンプのような設定と愛らしいキャラクターたち
かつて、人間と龍が平和に暮らす理想郷があった。そこに怪物が現れ、恐怖に陥れるも、最後の龍が魔力を石に込め撃破。脅威は去ったが、龍は姿を消し、人々は残された龍の石を巡って争い、国は5つに分断……
石を集めて世界を救う!仲間と一緒に石になった人を救う!
そんなドラゴンボールやドラゴンクエストのような、こんなジャンプでありそうな設定、大好きですわ。
アクションは今までのディズニー映画の中でもかなり本格的だし、主人公が使う剣はBLEACHの蛇尾丸だし←ラーヤが卍解って言いそうだったもんねww
また、今作では数々の魅力的キャラクターが出てくる。
主人公ラーヤの小さいころからの親友トゥクトゥク。ダンゴムシのようなアルマジロのような、その生き物はディズニーアニマルの中でもトップクラスに可愛い。映画を観ている最中、思わず「可愛っ…」ってマスク越しにこぼれちゃった。
そして個人的今作一押しキャラは、半分猿で半分ナマズの変わった生き物オンギの3匹組とそのオンギたちが面倒を見ているノイという2歳の女の子の窃盗団チーム。行動、表情、しぐさ一つ一つがまぁーーどちゃくそ愛らしい。
映像は今までのディズニー映画の中でもかなり綺麗でリアルよりもリアル感強く、ルックが凄く良かった。
ただ、最近のディズニー映画全般に言えるんだけど、女の子もっとアニメ感強めで可愛くてもよくないか。変にリアルというか、良くも悪くも割とどこにでもいるような顔してる子が多い気がする。今作ではラーヤとナマーリがそう。もっとディズニーディズニーしてる顔の方がキャッチーで好感持てると思うのは私だけか。
ストーリーも良く言えばテンポがいいが、悪く言えばルマンド並みにサクサクサクサク進みすぎて、でもメッセージ性は大きいから、どこか説教臭さが否めない。
また、ラーヤとシスーの友情もそこまで深いものを感じないし、伝説の龍の存在でさえ、なんかショボく感じたのは残念。
ディズニー映画という事で、ある程度の面白さが保証されてるっていう前提で、気になる部分がポロポロ出てきたかな。
ちなみに、今作の短編アニメーション「あの頃をもう一度」は思わず目頭が熱くなっちゃった。
壮大な世界観の中で描かれる、龍の世界を救う少女達のお話。もっとじっくり味わいたい気がしました。。
ディズニーの新作アニメ映画なので気になり
何年か前に観た「モアナ」みたいな感じかな、と
勝手に思い込んで鑑賞してきました。
5つに別れてしまった龍の王国クマンドラ。
失われた龍の力。
水晶を守る父と娘。
うん。
設定はいい感じかも。
と思ったのですが。 …。
描きたいストーリーが大きすぎて
108分という枠の中にぎゅうぎゅうエピソードを
詰め込んだ結果
どことなく、ダイジェスト版のような感じが漂う
作品になったような …
というのが、率直な感想です。
決してダメな作品とは思いません …けど
重要なキャラクターが多いかな と。
必然的に
一人一人の描かれ方が短くなってしまっていて
もっともっと
その人の背景を描いてくれれば
作品全体の魅力もアップするかなぁ
などと思ったのでした。
◇
一番印象に残ったキャラ
ナマーリ です
ラーヤとの距離感(?)がいい感じ。
友 と思わせる出会い
やっぱりね の裏切り
数年後の再会
「強敵と書いて友と読む」 的な
そして
まさかの託されるバトン
「世界を救ってね よろしく~」 てか
ラーヤよりも
この子の方が激動の人生を送っていそう
そんな気がしました。
続編の主人公はキミです。
「ナマーリの冒険」 … 無いか
◇あれこれ
■物語の舞台
「モアナ」はハワイでしたが
こちらは中国? 東南アジア?
まあ
現実の国ではないとは思うのですが
国と国を移動するシーン
距離感が分かりにくい気がしました。
■黒い霧(?)
触れると石になってしまうやつ。
ぱっと見て頭に浮かんだのが
宇宙戦艦ヤマトで、デスラー総統が使用した
「エネルギー生命体」
ヤマトを食べようとした黒いモヤモヤ。
これは手強かった記憶が。
で
こちらは宇宙はおろか
海があると先に進めない、かなり残念なヤツでした。
「龍と対極に位置する」
というのですが、
この正体は何だったのでしょう。 謎です。。
■もう一度 ナマーリ
第一印象が荒川静香さんに似ているなぁ と。
何となく肩入れしてしまったのは
そのせいかも。。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
「人を信じる事」
今年24本目。
「信頼」がテーマ。
ドルーンが正に「疫病」(コロナと言ってもいい)、そして世界が直面している「分断」も盛り込み、一番大事なのは人を信じる事ではないか。
自分を投げ出し人を信じる。生き方が変わるような映画でした。
ラーヤと水蛇と諸国
アナ雪のようなプリンセスや歌唱などのキャッチー要素を用いずに挑んだ作品、楽しさの最低限度は維持している。結果ヒットこそしないかもしれないが、作品性でいうならば成功を修めているだろう。見れば良作とわかる作品である。
★4.5に届かない理由
・ノーキャッチ
・導入が説明的
・龍が終始こじんまりとしていてタイトルの「龍」のウェイトにそぐわない。大きく化けるなどの工夫が必要であっただろう。また4匹程度ならよいが数出しのせいで小物感が出てしまっている。ボウガンの件についても安易な印象。
・敵の造形がアバウト、そもそも存在自体がアバウト。単なる手抜きにも見える。しっかりと敵にも存在感を持たせたほうがよい。
・短編アニメといい、どこか人種云々感が出てしまっている。作品性を高めるのであればそういうのはにおわせないほうがよいのである。短編おまけ作りよりも本作を詰めてほしかった。
良い点
・感動。そうきたか。
・赤ちゃんLV99 (比較:ポケモンココ赤ちゃんLV50、一般ベイビーLV1~10)
・アルマジロ車
悪い点
・玉の管理がずさんではないか
勧善懲悪ではない
信じるということに根拠はいらない。
相手の善意をただ信じる。リスクは大きい。
しかし、そこからしか始まらない事がある。
目まぐるしいビジュアルについていくのは、ちょっと疲れたが、今のテーマだと思う。
救世主が、どこかからやってきて危機を解決してくれるのではない。危機は私たちの心が創り出した。疑い、自惚れ、嫉妬、怒り、悲しみ…
だからこそ、私たちが自身の弱さ、強さ、助けあい、つながりを信頼することからしか、この危機は乗り越えられない。
画質が良くても見飽きてしまうが、イオンシネマ シアタス心斎橋は最高です。
イオンシネマ シアタス心斎橋に初めて行きました。
コロナウイルス感染予防対策は万全ですね。
詳しくは行って経験してください。
あまりの素晴らしさに入れないです?
席数が少なく、会場も狭い。
だから、
直ぐに満席になる😅
こんなに良く出来た映画館を見たことないです。
残念なことは、
先にも行った様に、
席数が少ないのとスクリーンが小さいことです🤐
しかあし、
映画鑑賞の後に、
素晴らしいランチやディナーのお店が満載あることも嬉しいではないですか。
映画は、キャラクターに魅力も少ない、
画質は、
よく出来た作品だが、
何故か見飽きてしまう。
子供との時間潰しには良いかな?
孫のちびっ子は喜んでいます。
カールお爺さんが観るものではなかったですです。
ストーリーも深みがなくなった。
展開性も意外性が乏しい。
冒険がないのだろう。
別に観なくても損した気にならない作品だ。
まあ、ディズニーの現在力の確認か。
あたらしいかたち
とにかく映像が綺麗。髪の毛なんかはモアナあたりから凄かったけど、本物みたい。
背景も合成かと思うくらい。ビジュアルはともかく龍も綺麗だったなー。
あまり期待せずに観たら、後半にかけてどんどん面白くなってくる。桃太郎みたいに仲間がどんどん増えていくんだけど、それぞれ個性があって魅力的。
この手の物語は、鍵となる龍を復活させるまでの道のりにフォーカスしがちだけど、その龍は冒頭であっさり見つかる。(その先にもっと大きな目的はあるものの)ただの冒険活劇ではなくて、目的よりも手段としてどうするべきか、どうあるべきかを重点に描かれていたと思う。
至るシーンでそれを感じさせる。
最後も、主人公が決定打となるのではなく、託すというのもなかなかない新しいかたちだったと思う。その表現の仕方が不覚にも感動させられてしまった。
簡単なようでとても難しいこと。信じること。
まずは相手を知ること。
現実問題、知れば知るほど難しいことも逆にあるかもしれない。
でもそれでも信じて一歩踏み出す。
そうできたらいいなと思わずにはいられない。
※字幕で観たかった…
平和な世界を望むすべての人に観て欲しい。
ファンタジーあふれる冒険物語で、映像の美しさにただただ観惚れました。
実写と見まごうばかりの出来栄えで、キャラも音楽もストーリーも申し分なし。
冒頭からウルウルして、涙腺ユルユル、ドキドキワクワクも存分に味わいました。
私たちの世界も、「ラーヤと龍の国」のようになればいいなと思うものの、龍のような絶対的な力とカリスマ性のある象徴がない以上、道のりは険しく長いよなーと感じました。
まずは、自分の周りから。
ラーヤのように、相手を信じて行動で示すことを実践していきます(*^-^*)
あー、いい涙活になりました!
豊かな描写
舞台になってるアジア、豊かな描写にとても驚いた。
船の上で作る料理のハーブの使い方、美味しそうな果物や街並みの喧騒も雰囲気を堪能出来たし、文化を感じさせるそれぞれの王国の衣装や髪型の使い分けも素敵だった。
なんだか一緒に旅に出た気分。
協力し合うテーマが根底にあり、損得勘定や悪党が出てこないから、平和な気分で観られるのもよかった。
しかし、大人の事情に作品が巻き込まれて、多くの人に観てもらえないのは残念。
モアナ+アナ雪-王子役
3回鑑賞しました。
吹替2回、字幕1回。
満足。
本編前にショートムービーがあって、ディズニー映画はこれがあったなぁとしみじみしました。
女性が男性の顎をすっと撫で上げたあと、カメラが引いてからの一瞬の動きがめちゃくちゃ刺さります。
このワンシーンだけでもう100点。
あんなエモい動きをどうやって思いつくのか。
本編はいつものディズニークオリティで、安心して見られます。
ただ既視感がありました。
モアナをベースにアナ雪足して、東南アジアテイストで仕上げた感じです。
石、水、神もとい龍、ダブルヒロイン。
世界観の説明で出てくる切り絵みたいな表現、気に入ったのかな。
話はわかりやすく、東南アジアのビジュアルと音楽が非常に美しく、戦うダブルヒロインが超かっこいい。
そしてなんとプリンス役がいない!!
これは大変快適でした。
あと、ダブルヒロインともさりげなく母子父子家庭です。
いない親への言及は一切ありません。
ディズニーすごいな、と改めて思いました。
人が石になった時点でジャンプ漫画のDr.ストーンを思い出しましたが、あっちが科学なのに対してラーヤはファンタジーです。
どこで知った??なんでそうなる??って突っ込みたいところはノータッチで話が進むので、ちょっと物足りなかったです。
「相手を信じるのが大事!」とゴリ押しされて、初見時はスッと引いてしまいました。
3回見た結果、「相手を信じることは正しいと"知ること"」からの「一歩目を自分が踏み出すこと」を説いてるんだな、というところに落ち着きました。
本国らしいですが、現状だとブーメランになりそう。
ドルーンと感染症、敵国とアジア。
国が5つ出てきますが、尺の問題なのかほぼ深掘りされないので、もったいなかったです。
特徴と名前だけつらーっと述べられて、印象づかないまま話が進みます。
3回見てようやく国ごとの味わいみたいなのが感じられました。
入国するときの、国名がバンッて出てくるカット大好きです。
ところで、白人が出てきません。
「相手を信じる」にあたって最も根強く高い壁は人種だと思うのですが…。
ラーヤが巡ったのは東南アジアの大陸なのかな。
手に持ってたのは世界地図じゃなくて大陸の地図?
モアナといい、その文化圏内だけで話が終わってしまうので、窮屈さを感じました。
吹き替え版と字幕版で、大きな違いはなかったように思います。
モアナとアナ雪は意訳強めでニュアンス変わってましたが、ラーヤはどっちかを見れば十分楽しめます。
エンドソングも同じでした。
全体として素晴らしかったです。
自分でも複数回見たし、人にも勧めたい。
安心して・いつでも・さくっと見られる作品でした。
これこそ今、万人に観てほしい! 新時代のアジアヒロイン冒険譚
久々のアジア系ディズニーで、今はエヴァもあってかそんな話題も聞かんけどとりあえず…とナーメテーターら、
いやいやこれこそ今劇場で、全世界の人が観るべき新時代のハートフルファンタジー名作だった!!
特に”主人公が言い伝えによる1つ1つのミッションを達成してくことで、ゴールへ近づくと同時に、世界や真実・仲間も更に広がり、EDには自身の成長と共に序盤と違う選択肢を選ぶ冒険譚”
といった世界観や展開・そして全曲キャッチ―にして美しい音楽の数々は、
ゼルダやワルキューレの冒険などのアクションADVや、比較的王道RPGなどのゲーム好きにも、終始ワクワクと高揚・鑑賞後には余韻や夢想が止まらなくなる作りではなかろうか!(中盤の赤ちゃんたちとのアクションは、クラッシュ・バンディクー味が凄い笑)
勿論ゲームに疎い人や、純粋に映画を楽しみたいという人たちにも、
侮れないファミリームービーとして、女性が活躍・進出する今日的な設定が、ごく自然に入りつつ、
先述したような古き良き冒険譚の構成も踏襲しつつ、現段階では”今、これこそが次のヒロイン・ヒーローたちに求められるべき選択”という、現在の子供…いや大人も含めた全ての現代人たちへ向けた理想像やメッセージもしっかりアップデートされた、
やっぱり万人に勧めたくなる一作ではなかろうか…!
ただ、そんな魅了された自分でも、
ここは目を瞑るに瞑れない弱点だな…というところもある。
それは『これだけ可能性を感じさせ、魅力も壮大に秘めてるはずの世界を、この映画一本でまとめるには”尺不足”なのが否めない』ということだろう。
共に冒険していく仲間たちの掘り下げや、
各ステージ…ぃゃスポットでのミッション達成に至る緊張感、
そして主人公が最後・感動的に成長する場面を、
よりリアリティを持ち、力強く我々を号泣させるため…などなど、
とにかく全体が『もっと味わえるのに…!』とか『もっと作り込まれたであろうものを見せてくれたら、より好きになるのに…!!』という、
単純に物理的な”時間がかけられたことによる厚み”が足りないゆえ、
厳しく言えば、多くのカタルシスがあっさり削られ、そんなことはないと確信させる作り込みながらも、しかし場合によっては”ご都合的”ともとれる、特に後半になるほど忙しない畳みかけになってしまっていたように感じた。
なので、結論としては、
『今作は映画でやった内容まんまでいいので、改めて連続物(1話30分等)のアニメ化や、なんなら腰を据えて何十時間やるのは必至の”大作ゲーム化”すべき傑作!!』と、
言わざるを得ないのが現状!(某師匠風)
そしてそんな応援すべき今作も、結局何かしらの新作ができるかどうかは、
今回の映画の興行収入もかかわることは間違いないので、
未見の方はとにもかくにも是非、とりわけお子さんをお持ちの全親は、
今すぐ子供と劇場へ駈け込んで、劇場ならではの”シスーの水面昇龍”を、
情操教育として体感させてあげてください!!
地味目なのは分かっちゃいるが、個人的には今年暫定ベストな一作。
作中の様々な要素が「刺さった」という全くもって個人的な理由により、「今年の暫定ベストワン」作品となりました。
明確にカラーコントロールされた画面はどのシーンも非常に美しく、特に緑と水、そして砂漠の黄土色は強烈に印象的です。登場人物の現実感も尋常ではなく、これはCG技術の飛躍的なアップグレードに加えて、重力と筋力の物理的制約を盛り込んだ所作も大きく影響していると感じました。要するに、従来のフルCGアニメのキャラクターが見せるような、軽やかでメリハリの効いた動きに代わって、むしろやや鈍重とも言えるような動作なのです。しかしこの「重み」を感じさせる所作のため、ラーヤの持つ剣の切れ味、格闘する際に手や足にかかる衝撃が、画面外にも伝わってきます。
『アナと雪の女王』のような、荘厳かつ華やかな中世ヨーロッパ的な世界観に代わって、森と水、そして砂漠に囲まれた本作の世界は一見地味な印象を与えます。一方であるお姫様がハーフモヒカンだったりと、現代のモードもしっかり取り入れており、この辺りはポリネシア文化を前面に出した『モアナと伝説の海』(2016)とはやや異なり、バランスを重視した美術となっています。
物語の舞台が5つの王国に分かれていることも、作中に様々な文化的要素を混在させることができた要因となっています。それぞれの王国は明確なカラーと文化を持っているので、ヴァイキングの文化とモダンアートのような文化を並列してもあまり違和感を感じさせないのです。この辺りの美術設計は見事と言わざるを得ません。
一方で、舞台を5つに分割することは、作品に利点と不利点をもたらしました。利点としては、ラーヤが旅の途上で仲間を得ていく、という、ロールプレイングゲームのように明確でテンポの良い構成となった、という点です。一方、本作の上映時間を踏まえると5つの舞台はどう考えても多すぎていて、じっくりと雰囲気を楽しむ余裕が少なくなっています。特に、作中でラーヤとその仲間達は、「家族」に対して何らかの問題を抱えていることが示唆されているのですが、ごく短い説明以上には掘り下げていません。この点は、それぞれのキャラクターが魅力的に描かれているだけに、やや物足りなく感じました。風景描写も素晴らしいのに、それをじっくり鑑賞する余地が少ないことも残念でした。
要するに本作で数少ない欠点を上げるとしたら、「上映時間が短すぎる」ということに尽きます。
最後に、ラーヤは冒頭である「技法」を用いていたのですが、なかなかマイナーな「それ」を本作で取り上げてくれた監督に、「ありがとう!」と密かに心の中で感謝を捧げました。
予定調和、ストーリーに捻りがない
もう少し話に動きと奥行きが欲しいところ、
見終わったあと物足りなさを感じる。
キャラクターに深みがなく、作り物の域を出ない。
コンプライアンスが厳しい現在、多方面に配慮しすぎて逆にあからさますぎてうるさすぎるような印象を与える登場人物の設定とその関係性。
前座のショートムービー然り。
(ディズニーはなぜこうも両親が揃った主人公を描かないのか。意識しすぎてるところが逆に差別的で偏見がすぎる。
王子様に守ってもらうだけが女の子じゃないのよ感がハンパない、あからさますぎる強烈アピール。今作に至っては描写の余地すら与えないという。
その他、これでもかというほど見えすぎる製作者の意図が散見され、その都度興醒めしてしまう。
もっとナチュラルに描いてもらいたいところ。)
子ども向けとしては充分。
しかし動きやアクションシーンは非常に見応えがあり、その点だけとってももう一度劇場に足を運んでもよいレベル。
最近流行りの、自分の命をないがしろにすることを美徳かのように扱う他作品に辟易していた自身としては、
本作ヒロインの自分への誓いは心地よく響いた。
自己犠牲の美しさを謳うのではなく、まず自分を大切にする。
そうして初めて本当の意味で他者を大切にすることができる。
それが健全な精神の本来の姿。
また、トランプ政権を皮切りに米中をはじめ世界中がいがみ合い不審に満ち溢れ、コロナ禍でさらに拍車がかかってる現在にぴったりな、
非常にわかりやすいメッセージ性のある作品に仕上がっている。
ぜひこれからの時代の子どもたちはこんな世界観で生きていっていただきたい、とエンディングロールを観ながら漠然と思った。
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