ポルトガル、夏の終わり

劇場公開日:

ポルトガル、夏の終わり

解説

「エル ELLE」のイザベル・ユペールが主演を務め、ポルトガルの世界遺産の町シントラの美しく幻想的な風景を舞台に描いた人間ドラマ。ヨーロッパを代表する女優フランキーは自らの死期を悟り、「夏の終わりのバケーション」と称して一族と親友をシントラに呼び寄せる。彼女は自分の亡き後も愛する者たちが問題なく暮らしていけるよう、すべての段取りを整えようとしていた。しかし、それぞれ問題を抱える彼らの選択は、フランキーの思い描いていた筋書きを大きく外れていく。共演に「ロンドン、人生はじめます」のブレンダン・グリーソン、「スパイダーマン」シリーズのマリサ・トメイ、「2重螺旋の恋人」のジェレミー・レニエ。監督・脚本は「人生は小説よりも奇なり」のアイラ・サックス。2019年・第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

2019年製作/100分/G/フランス・ポルトガル合作
原題または英題:Frankie
配給:ギャガ
劇場公開日:2020年8月14日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第72回 カンヌ国際映画祭(2019年)

出品

コンペティション部門
出品作品 アイラ・サックス
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(C)2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions

映画レビュー

4.0人生の黄昏を象徴するラストショットが美しく味わい深い

2020年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

知的

これも「グッバイ、リチャード!」と同様、死期を悟った主人公をめぐる物語。ただしリチャードが自らの生き方を変えた結果として周囲の人々に影響を及ぼすのに対し、本作のフランキーは家族らの今後に積極的に関与しようとする。この対照が興味深いし、自分が終活するならどっちだろうと考えてみるのも一興。

イザベル・ユペールが演じるのは自身に重なるようなフランスの大女優で、ゴッドマザーよろしく欧米に散らばる家族と親友をポルトガルの風光明媚な避暑地シントラに呼び集める。国際色豊かなキャストのアンサンブルが楽しく、フランキーの思惑通りに事が運ばない皮肉っぽさも悪くない。

世界遺産に登録された地域だけあって、ロケーションのあちこちが魅力的。とりわけ、登場人物が一堂に会する山頂と夕陽で黄金に染まる大西洋をロングショットの長回しで見せるラストは、美しくも物悲しく、感傷的な気分とともに脳裏に残像が焼き付くようだ。

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高森 郁哉

0.5往生際の悪い尊厳死なんかもっての他のカトリック様々映画だった。

2023年12月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 1件)
共感した! 1件)
マサシ

4.0情景美

2023年6月9日
iPhoneアプリから投稿

景色が美しく、
それを邪魔しない会話量

説明が多く情報量が多いエンタメが増えてる中、
これくらいの受け取り手を信頼した情報量は
とても心地よく感じた。

夏が終わる切なさと
誰かが居なくなることの寂しさ
そしてポルトガルの空気の美しさが重なり

美しかった

冒頭の 日差しとプール
太陽と水色
泳ぐ音と タイトルの入り

海のブルー
家の構図 キッチン

ラストの夕陽

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cris

1.0最後まで何も起こらない

2023年4月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

退屈なのだけれど、不快でもないから最後まで見てしまった。最後に何かが物語があると思ったが、結局なかった。

フランキーは自分の恋人から子供たちの恋人選び、家族仲良くなることと何もかも自分の思い通りにしようとしてきたのかもしれない。
今回、家族や友人(アイリーンだけだが)をポルトガルに集めたのも全て自分がいなくなった後も、彼らが自分の思うような人生を歩むため。
ここに出てくるフランキーは口数も少なくて、物静かで、観ている側には何を考えているのか分からない人物に映る。そのキャラクターと、何もかも思い通りにしようとするところとが何ともミスマッチで違和感。

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カメレオン