永遠に僕のもの
劇場公開日:2019年8月16日
解説
1971年のアルゼンチンで12人以上を殺害した連続殺人事件の犯人である少年をモデルに、スペインの名匠ペドロ・アルモドバルが製作を務めて描いたクライムドラマ。1971年のブエノスアイレス。思春期を迎えたカルリートスは、子どもの頃から他人が持っている物を無性に欲しがる性格だった自分の天職が、窃盗であることに気づいてしまう。新しく入った学校で出会ったラモンという青年にたちまち魅了されたカルリートスは、ラモンの気をひくためにこれ見よがしな対応を取り、2人はいとも簡単に殺人を犯してしまう。次第にカルリートスとラモンの蛮行はエスカレートし、事態は連続殺人へと発展していく。本作が映画デビューとなる俳優ロレンソ・フェロが主人公カルリートスを演じる。
2018年製作/115分/R15+/アルゼンチン・スペイン合作
原題:El Angel
配給:ギャガ
スタッフ・キャスト
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2021年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
野生の獣の美しさというものがあると思う。
この映画の主人公にもそういう類の危険な美しさがある。実際に顔が美しい。実在の人物がモデルだが、そのモデルとなった人物も、本作の登場人物もその美しさをマリリン・モンローに例えられる。
外見の美しさというものは、どうしようもなく人を惹きつける。どう取り繕っても、どう綺麗事を言っても惹かれるものは惹かれる。彼がとんでもない殺人鬼であっても、その美貌ゆえに気になってしまう。映画を観ていて、こんなやつに惹かれてはいけないと思いつつ、絶対に惹かれてしまう。
犯罪、というのもある種の魅力がある。やってはいけないことだと知っているが、だからこそ、たやすく犯罪に走れる人間はどういう考えをしているのか知りたくもなる。犯罪映画は数多く作られるのは、犯罪に生きる人間に魅力を感じてしまうからだ。
いろいろな点で、この映画は非常に挑発的だ。惹かれてはいけないものに惹かれてしまう気持ちを観客に抱かせる。そして、そのつかの間の背徳感は実に心地よかったりもするのだ。
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この作品が実在の人物がもとになっていると知って驚き。
調べてみると、本当に美形。ロレンソ・フェッロは甘いベビーフェイスだが、モデルになった人物はTHE・美青年って感じで、どこか『ベニスに死す』のビョルン・アンドレセンを思わせる。
予告に惹かれて見てみたが、作品には予告ほどスピード感がなく、ラモンがスター街道を駆け上がっていく様子も、えっいきなり?ってなった。
それでも宝石店での一幕は、2人の友情を超えた何かが見えた気がしてドキッとした。
残酷だけど無邪気で、自分の欲望に忠実なカルリートスはっ魅力たっぷり。
ワイルドでハンサムなラモンとのコンビもよかった。
もっとストーリに深みと整合性があれば、より面白かったと思う。
個人的には結構好き。
2022年11月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
アルゼンチン、ブエノスアイレスに実在した カルロス・エドゥアルド・ロブレド・プッチという幼顔の少年(と言って良いのか……)の事件をベースに描かれた作品と言うことで、観てみたいなと思い続けてましたが…
やっぱり、本人も終身刑で存命だし、被害者の身内の方達にとっても、忘れることの出来ない事件だと思います。
実際に観てみると、前評判は良さげだったから見応えあるのかなと思ってたけど、全然そんなことなかった。
だから何?って印象しか残らなかった。
彼は本当に ただ単に物が欲しいから盗む、そこに居て邪魔だったから殺す、もう用無しだから殺す…って言う、特に深くは考えずに行動してる印象がある。所謂ソシオパスではないかと。
一つ間違えれば、美化しがちな実話。
昔、快楽殺人やシリアルキラーなんかの本を良く読んでたけど…今思うと、例えどんな理由が有ろうとも 人に手をかけることは許されることじゃないよなーって。
つい最近配信されてた「ダーマー」もそうだけど、凄い複雑な気持ちになるよなー。
この作品で殺された人でも、モブ的な人居るけど、その人にも家族や友人が居るんだよねって思いを寄せると 複雑です(実話ベースだからですよ)。
因みに、彼のことをシリアルキラーと言ってる人見たけど、彼はシリアルキラーでは無いよ。
2022年11月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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めっちゃ綺麗な顔立ちなのかもしれないけど、若い頃のレオ様とかブラピレベルかな?と期待して見ちゃったからか「神様に愛されて作られた顔!?」ってなった。
捕まった後の新聞の見出しも面白かった。
ブロンドの天使が〜とか女の顔した〜とか時代だなって感じ。
顔が綺麗なのに犯罪をするなんて!?みたいな。
顔の良し悪しなんて犯罪に関係無いのにね。