Fukushima 50のレビュー・感想・評価
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実は、戦後最大の日本の危機
この映画を見ながら、2011年3月11日の後の1週間、1ヶ月の私たちのまわりで起きていたことを思い出す。
東京は、帰宅困難者であふれていたこと。
初めてテレビで見た津波。
その中で、地震より恐怖を感じたのが、原発の事故だった。
テレビも政府もみんなこの後どうなるのかわからなかった。
憶測で、原子力発電について語っていた。
原発事故が起きたことも恐怖だったけど、それ以上にこんな手に負えないものを抱えていたことに
今までそれほど大きな問題意識を口にしなかったことが、不思議でならなかった。
この事故が、原爆以来の最大の被害になることを本当に理解していたのは、現場で体を張って守り抜いた職員の人たちだと思う。
この問題は、まだ全然終わっていないし、同じ恐怖をこれからもまた経験するのかもしれない。
あの時に起きた事態を現場の人たちの責任感と勇気に委ねてしまったことを
また繰り返さないようにするためには、誰が動くべきなんだろうと考え込んでしまう映画だった。
期待していた程では・・・
東日本大震災から10年、映画を製作することに意義があったのだと理解する。
中盤まではまあまあだが、米軍の支援を含め終わりが今一つに感じた。
いずれにしろ、ハッピーエンドはないのだが・・・
毎年テレビで流してほしい
この映画には地震のシーン、津波のシーンがあります。辛い過去であり見られない方も多いと思いますが、個人的にはこの映画を作ってくださった方々に盛大な拍手と感謝を伝えたいです。
震災当時小学2年生だった私には何がそんなに重大なのかわかりませんでした。大きな地震だったけどみんなと一緒にいれたし、壊れたものはあるけれどみんな無事だったので。
月日が経ち、自分も成長してニュースなどでみる震災当時の光景は当時と何も変わらないのに別物のように感じるようになりました。見るだけでこんなことがあったんだ辛かったんだと思えるようになりました。
そんな時に公開されたこの映画を見ました。絶対見ると決めており、劇場にて見ました。
スタートから地震、津波のシーンから始まるこの映画は震災当時の福島で何が起きていたのかを忠実に繊細に描いています。
原発の何が危なくて、何が起きていて、何があって帰れなくなってしまった人がいるのか。全く理解できていなかったんだなと思いました。
細かい表現で子供でもわかるようになっていてこれはぜひ学校の地震、津波、原発教育に生かしてほしい映画です。
コロナ禍で観れなかった作品を遂に!
いきなり大地震から幕を開ける、小細工抜きド直球実録パニック映画。
昨年の公開当時、日本より感染状況悪く映画、ましてや日本映画など観れないはずのアメリカ在住・町山智浩が何故か観もせず悪評を広めていて気になった本作。
実際に観た友人は絶賛していたので、是非とも自分の眼で確かめておきたかった。
結論言うと、日本映画史に残る傑作であり、暴走した原発を食い止める難しさを映像で見せる、半ば教科書のような作品。
震災の数年前、ネットでは有名らしい原発作業員の手記を読み
「電力会社社員と言っても、安全な場所でのうのうと暮らす本社社員と原発現場で日夜作業に従事する最前線社員とでは、環境から考え方、責任感まで、ありとあらゆる面で違う人間」
という認識がそれなりにはあったつもりだが、鑑賞後は
「東電本店社員=上級国民」
「原発作業員=肉体労働者」
という実態が明確に解った映画だった。
本作原作者である門田隆将氏は安倍政権支持者だと一部では言われている様だが、そのせいで冒頭に書いたような「映画評論家とあろう者が作品観もせず動員妨害活動」をしたのだと解るが、内容は安倍も支持していたはずの原発に、むしろ非常に厳しい疑いの眼を持って事故当時の経緯、内情を調べまとめ上げており、リアリティーと緊迫感がスクリーンからヒシヒシ伝わって来る。
ただ、東電本店の隠蔽体質はちゃんと描くべきだったと思う。
首相役である佐野史郎のヒステリックな演技はそれが理由であり、それさえあれば首相のみならず、東電本店社員、放射能流出阻止に従事する東電現場作業員と、三者三様の立場を切り離して考えられる。
電源が失われ、核燃料の冷却が不可能になった原発を収束させるのは容易ではなく、その状況下で当時実際に福島原発で起きた爆発などしようものなら、場合によっては作業員は避難を迫られ、やがて放置された核燃料が溶けて放つ高濃度放射能により日本の約半分という広範囲で人が住めなくなる。
死と向き合いながら最後まで残った50人の作業員たち。
半ば福島原発周辺住民を騙して建設された原発の暴走を収束させて映画は終わるが、現実の「終息」は、まだまだ遠い未来の話なのだ。
丁度50人なのか、約50人なのか、ざっくり50人なのか
意外と出オチにはならなかった。緊張感があって良い。
場面の雰囲気の演出が良い。CGはリアル。機材は本物だろうか。
悲惨なシーンや周囲の出来事は抑えてあるため、あっさりしているぶん見やすいだろう。
良い点
・迫真の演技
・桜が綺麗
悪い点
・首相がヒステリー設定
・専門的で何がどう爆発するとまずいのか分かりずらい
論点が違う…
確かに当初3.11で福島原発で困難に立ち向かった人たちが日本のために命をかけて奮闘して頂いたのは本当に感謝しきれない。ありがとうございます。その方々の現実を知れてよかったと思います。
でも原点に戻って地震大国である日本での重要性にスポットを当てて欲しかった。
原爆を落とされた日本。
他国とは違うエネルギーを考えさせて欲しかった。
結局地方で原発がある県に負担がかかることの問題提議にはなってなかったので残念です。
原発いらない
観ようが観まいが自由だが。。
原発がなければこんなことには。。
と涙が止まらなかった。
原発推進してきた日本政府の責任は重い。
クリーンで安価な次世代のエネルギーだと?
南海トラフ地震・首都圏直下型地震が足元に迫る日本で全国の再稼働している原発は即刻停止・廃炉にすべき!!!!!
想定外で逃げ切れると思うなよ。
国民を馬鹿にするのもいい加減にしろ。
全日本人を目覚めさせるために頑張ります!
福島第一原発の悲劇を現場の立場で描く。 命を賭して闘う現場と涼しい...
福島第一原発の悲劇を現場の立場で描く。
命を賭して闘う現場と涼しい所から口だけ出してくる政府と本店本部。どこの世界にもあるふざけた構図。
それなりに見られはしたが、悲劇はまだまだこんなものではなかったと思う。ラストなんか、なんだか良かった体で終了。違うだろ!
これだけの事故が起きていながら、未だに原発を押し進めようとしている現状。頭、どうかしてるの?CO2を出さないとか、挙げ句の果てには人類の叡智とかいう輩まで。もう二度と事故は起こらないとでも…人類の叡智はCO2を出さない他のエネルギーに生かせ!
フクシマ50のその後や如何に?放射線が原因かと疑われるような病にかかっているような人は?実は所長もそうじゃないのか?そんなドキュメンタリーが見たい
語り継ぐのが使命
東日本大震災から10年。実話に基づいた日本を守った50人の物語。佐藤浩市扮する現場の最前線で指揮をとった当直長伊崎利夫や渡辺謙扮する吉田所長は地震の後の津波に備えたが原発の非常用電源が落ちた。メルトダウンの危機に際し吉田所長はすぐに消防車の手配をした。住民を避難させた上で現場では決死の覚悟で危険を犯して原子炉へ突入しに出向いたが、東電の会長、社長はふたりとも出張で留守だった。必死の現地に佐野史郎扮する総理が向かうため現場の作業も止められた。
強調されているだろうが、何も分からずどなりまくる総理の無能さと総理対応の全く無駄な時間に対し、吉田所長の切迫した気持ちがやるせないね。現場で起きた事を語り継ぐのが使命。頑固に頑張った吉田所長や伊崎当直長、結果はともかく死を覚悟し仲間を信じて戦った東電社員と協力企業、辛い過去をリアルに映画化した事に敬意を払わねばならない。
10年という節目に
すみません。少し自分の事を交えて語ります。
震災当時、14歳。山形県に住んでいました。
福島第一原発で思い出した話題があります。
「今日は福島の方から風吹くからヤバいよ」という
根も葉もない悲しい風評被害があったことです。
でも、この映画を観て気付かされました。
今、自分が生きているのは、見えない所で
心臓を動かし続ける人達が居るのだという事を。
そして、その人達にも守りたい家族が居る事を。
誰もが悲観的になるあの状況下において心に火を
灯し続けて闘い抜いてくださった方達がいた事を。
「感謝」や「敬意」という一言では足りません。
「語り継ぐ」とか偉そうに言う立場でもありません。
でもこの映画を観て何も思わずにいられません。
だからこそ、3.11には祈りを込めて合掌します。
いつか、帰りたい場所に帰れる日が来るように。
過去10年で一番の傑作
日本人いや世界中の人に観て欲しい映画です。最初から最後まで手に汗握り無駄なシーンがありません。涙無しでは観れません。映画館、自宅、何度も観ました。
地上波で見た
誠に申し訳ない事だが、趣味として
こういうタイプの映画を映画館に見にいきたいとは思わないんだけれど、Amazonプライムで視聴しようとしたら映画館に見に行くより高額なレンタル料でびっくりして、今まで見てなかったのを なんと地上波放送。
録画してゆっくり視聴した。
(原作既読)
実際私たちが体験し新聞記事の裏付けもあり、当時の関係者が皆口を揃えて「この通り」と言うほぼノンフィクションの話。
当時の菅直人首相は、この映画を見る事はないんだろうとおもうけれど、地上波放送されて、どう言う気持ちでいるんだろうなあと、東電側のトップの人たちも現場をこんな風に混乱に落とし入れた自分を描かれてどういう思いで見るんだろうか、と
実際まだ生きてる人たちであって
歴史上の悪役とは違うわけだしね。
可哀想とか気の毒と言ってるのではなくて、もし自分なら死にたくなるかもしれないなあと思うんだけど
その自分のせいで びっくりするくらい大きな間違いが起きていて、なんだか情け無い日本のトップであったと衆人の前で明らかにされて、しかも事実。
菅直人という人は自民党時代に
厚生省の蔵をこじ開けて薬害エイズの事実を明らかにした大臣、という事で 昔は長らく 素晴らしいリーダーシップを持った政治家だと思っていた。
その後 女性とのスキャンダルが報じられて、その時の奥様の言動がまさに器が違うと思わせられるもので、あのエイズ問題も実際は奥様の指導のもとであったことが明るみになるわけです。
あーきっと
菅さんの奥様はこの映画はご覧になったんだろうとおもう。
そして出来の悪い息子の不祥事を見るような目で映画館を後にし、ため息つきながらどこかのラウンジでお茶をされたのだ。
って事を勝手に想像した。
最悪のシナリオ
まず、この映画をどう見たのかお話します。
私はこの映画をエンタメ、ドキュメンタリー、ディザスターとして観ました。
震災後の原発事故を題材にした映画なので、もっとシリアスなドキュメンタリーだと思っていましたが、予想を裏切るエンタメ映画になっていたので純粋にドキドキハラハラしながら観れました。
一方で事実をベースにして作られていたので、10年前のあの事故を思い出しながら、ドキュメンタリーとして観ました。それまで語られなかった原発事故の内情や現場職員の奮闘が描かれており、当時の様子を再認識したドキュメンタリーでした。
そして、この映画は自然災害による原発事故という、いわゆるディザスター映画のようにも見えてしまったのは正直な感想です。
しかし、この事故の本当の原因は、東電幹部達の危機管理能力の欠如が招いた人災であった。
映画ではFukushima50と呼ばれた英雄達のストーリーが涙を誘いましたが、この映画が伝えているメッセージは自然の恐怖と自然を甘くみた人間の愚かさです。
結果的にこの事故による被爆被害はチェルノブイリ事故の1/4で済みましたが、2号機の格納容器が破壊され核燃料が全て出てしまう、いわゆる「最悪のシナリオ」と呼ばれる原子炉の圧力破壊が起きていたら放射性物質が全部出てしまい、東日本は壊滅していたでしょう。
このような恐怖感は同じ頃、総理官邸や吉田所長も共有していた訳ですが、当時の日本人はこの事実を伏せられていたので、その実態を把握しきれていませんでした。
それから10年経った今でも、なぜ2号機が決定的に壊れなかったのかは、十分解明されていないままです。
当時、菅直人総理大臣は、最悪の場合に何が起きるか具体的なイメージをつかむため、3月22日、近藤駿介原子力委員長に「最悪シナリオ」の作成を要請した。3日後の25日、『福島第一原子力発電所の不測事態シナリオの素描』と題する資料が細野首相補佐官に提出され菅総理に報告された。この資料は閲覧後回収されて存在自体が秘密に伏されたが、2012年2月初めに、内閣府の情報開示で公開された。
この資料で示されたシナリオでは、1号機で再び水素爆発が発生した場合、放射線量上昇により作業員が全面撤退を余儀なくされ、他の号機への注水も止まり、4号機の使用済み燃料プールの燃料損傷が発生、使用済み燃料プールでコアコンクリート相互作用(溶融燃料コンクリート相互作用、MCCI)が発生する。この場合、4号機の使用済み燃料プールからの放射性物質の放出量が最も多く、避難規模を大きく左右することになる。その結果、チェルノブイリ事故で適用された基準を当てはめると、170 km圏で強制移住、東京を含む250 km圏で避難を求めることが必要になることが示されている。
菅直人も2013年11月8日、ハフィントン・ポストにて、最悪の場合、東京を始め首都圏を含む5000万人の避難が必要となる可能性があったと述べた。
このような世界史上、類を見ない大事故が起きていた事がリアルに描かれた映画であり、最悪のシナリオを奇跡的に回避したドキュメンタリーです。
映画の完成度は高く日本映画としては楽しめましたが、再三の指摘がありながら福島第一原発の脆弱性を無視し続けた、東電幹部の危機管理能力の低さが招いた人災であったという事を改めて強く認識しました。
原子力エネルギーに頼った我国は、今もそのリスクが残り続けており、自然再生エネルギーへの転換の中でジレンマとして抱え続けている。
制御仕切れない原子力という、いわば神の力と人間の欲望が対立するのか共存するのか、日本の未来はその答えをまだ見出していない。
この教訓を日本はどう活かしていくのだろうか。。。
残念な事に安倍政権から菅政権になってからも、杜撰な危機管理は変わっていない。
東電の廃炉計画もだんだんと緩んできて、原発事故の恐怖と危険性を本当に理解していたのは当時の吉田所長と現場で悪戦苦闘していた作業員たち位であり、遠く東京の空のもとで身の安全を保障されていた政治家・官僚・東電幹部はそのリアルを理解していない。
それは10年たった現在でも大きく変わらず、デブリの最終処理や汚染物質の処理方法も決められない連中が、早くも原発の経済性やCO2排出対策で原発の復活を臆面もなく言い出す始末。
再び同じような事故が起きてもおかしくない。
富岡町を住めないようにしてしまったと所長が避難所の皆に頭を下げて、...
富岡町を住めないようにしてしまったと所長が避難所の皆に頭を下げて、泉谷しげるがそれをかばう場面があるが、ブワッて急に記憶が甦ったのがRCサクセションのサマータイムブルース。キヨシローが「電力は余ってる」と歌うバックで泉谷しげるが「欲しくねぇだろ!」と叫んでいた。いらねーだろ!だったかもしれない。いま手元にCDないから聴き直せない。
自然災害の津波から救ってくれて、ありがとうならわかるのだけれど。
完全な被害者なのになと思った。
全国の学校で義務教育として子供達に観せるべき映画だと思います
素晴らしい映画だと思います
そして勇気を持って映画になさった事に深く敬意を示したいと思います
日本人として絶対に映画に残さねばならない事故でした
風化させてはならないことです
永遠に何があったのかを伝えなければいけないことなのです
しかしどう撮っても、どのような態度で製作しても、如何様に工夫しても批判されるのです
それでもなお、そんなことを百も承知で敢然と受けて立って映画化したその勇気こそ尊敬されるべきことです
左右どちらからも、何かしらの政治的志向で、見えかたが全く違うようです
そんな政局の為に本作を云々して欲しくないと思います
もっと沢山の作品がこの事故を取り上げられなくてはなりません
そうすることでより立体的にこの事故のことが見えてくるのだと思います
このような事故を二度と起こさない為にこの事故をリアルタイムで経験した私達が為さねばならないことです
この作品を生み出したスタッフの皆様には全く頭が下がる思いです
よくぞ映画になさって頂きました
途中で涙が止まらなくなりました
メルトダウンを起こした原子炉に向かうために決死隊を募るしかなくなる場面
行かなければ、生まれ育った故郷は二度と住めない、それどころか東日本壊滅まで現実的だったのです
しかし、行けば死ぬかも知れない
それも悲惨な死に方で治療方法もない
ただの一技術者に過ぎない普通の民間人です
だから誰もが尻込みする
誰一人押し黙って手を上げるものはいない
当然のことです
それをみて現場の更に最前線にいる当直長が、自分と一緒に行ってくれるものと、自ら手を上げたとき、
あなたはここに残り指揮を執らねばならないと口ぐちに自分が代わりに行くと我先に手を上げます
自分が行くのは怖い
しかし絶対に何とかしなければならない
自己を犠牲にすると覚悟を決めた人達の思い
このような人々です
あれは戦争だったのです
メルトダウンを起こして放射能を撒き散らした
だから敗戦です
しかし、その敗戦の悲惨をそこまでで食い止め、険しくとも復興する道を彼らがが残してくれたのです
どんな人々が役立たずで無能どころか邪魔で被害を拡大させたのか
どんな人々が最前線で自己を犠牲にして故郷を家族を日本を守ってくれたのか
それを私達は知り後世に伝えなければならないのです
子孫への責務です
現地対策本部に詰めている吉田所長以下大勢の人々
原子力技術者のフロントだけでなく、下請けに入っている人々、総務の女性は停電で水洗トイレは流れず、排泄物が山のようになったものを清掃してみんなを支えています
消防の人々、自衛隊の人々
あの時、あの場所に踏みとどまり、日本を救った英雄達であるのは間違いのないことです
Fukushima 50
世界が賞賛して当然の人々です
数年前、いわき市に何度か行くことがありました
市内のあちこちには放射線モニタリングポストが立っています
東京で一時期よく見掛けた光化学スモッグのオキシダント濃度の表示器のように普通にあるのです
商業施設の中にはその施設には大き過ぎるような屋内遊技場があり子供達が遊んでいました
なるべく外であそばせたくないのです
だから東京の商業施設にある同種のものよりどこもかなり大きいのです
しかしそれをのぞけば、あんな事故があったことは分からないほどです
終盤の立ち入り制限区域内の満開の桜並木、道路沿いの無人の商業施設、無人の住宅街
現実にあったことなのになにか非現実
夢幻のような
彼らがこの程度でなんとか食い止めてくれたからなのです
本当は帰還困難地域が厳然としてあり、いまだに故郷の街にも家にも帰れない人々が大勢います
農作物も水産物も風評被害は大きいのです
風化させてはならないのです
夢幻のように忘れ去られてはなりません
何があって、そのとき誰がどう苦闘してそれを食い止めたのか
永遠に伝えて行かなければならないのです
全国の学校で義務教育として子供達に観せるべき映画だと思います
危機管理とは・・
未曽有の原子力事故に携わった現場の方々の必死の努力には頭が下がるが格納容器破損の最悪の事態を人為的に防げたのは1、3号機のベントまでである。
そもそも緊急事態マニュアルにもSBO(全電源喪失)は想定されておらず非常用冷却のイソコン作動時の排気口の蒸気確認すら全員が未経験、電源車が来ても電圧が合わず使えない、消防車による注水も配管の把握ができておらず炉心に水が届かなかったという失態。
2号機はベントできず、圧力低下は容器の蓋のボルトがたまたま緩んだことによる漏れと見られている、ただ容器から直接放射性物質が漏れた為ベントとは桁違いの汚染をもたらすことになった。次のクライシスは4号機の使用済み燃料プールの大量の燃料の熱崩壊だが、すぐに露出しなかったのは建屋の水素爆発で貯水ピット、原子炉ウェルとプールの仕切りが割れてプールに水が流れた為であるが炉内の隔壁交換工事が遅れていたため原子炉ウェルの水抜きをしていなかったという偶然に救われた。むしろ建屋が損壊したことで外部からの注水ができ最悪の事態を免れた。確かに自然災害が主因だが対応の不備は人災なのである。
先月の福島の地震では肝を冷やした、幸い損傷は無かったようだが地震計の故障の放置などのニュースを聞くと疑心暗鬼に苛まされる。未だ廃炉までの道筋すら見えないのが現実だ。これだけの災害大国でありながら危機管理の意識、能力に欠けている日本人の資質、風潮は何なのだろう。
あの未曽有の事故を風化させないための映画化の功績は買うし現実的に想定が不備だった中で精一杯の努力を尽くした現場の人々に敬意と謝意を払う気持ちは変わらないが内容がややドラマチックに寄せられ感動物語風に作られてしまう映画人のメンタリティには背筋に寒いものを感じざるをえない。個人的には亡き大杉漣さんが吉田所長を演じたNHKスペシャルの再現ドラマの方が事象に正確で学ぶべきことも多く印象深かった。
もっと知らなければ
映画としてというよりも、あの時何が起こっていたのかを知るきっかけとして見ておくべき作品だと思ったので、採点はつけていません。
震災から10年が経ちましたが、今回この映画を観て初めて、現場で起きていた事や東日本全域に起こるかもしれなかった最悪の事態の事を知りました。
原発で働いているわけでも福島に住んでいるわけでもないので、軽々しく語る事はできませんが、私が呆然と立ち尽くす事しか出来なかったあの時、現場では地域や日本を守るために命懸けで戦っていた人達がいて、その方々の努力のおかげで今の暮らしができているのだと思うと言葉では言い表せない気持ちになってきます。
被災した方々や現場で動いていた方々はこの記憶は残り続ける事と思いますが、そうで無い方々の記憶は遠くなりつつあるかもしれません。でもそうであってはなりません。私たち全員が記憶を残し続けていかなければなりません。
この映画を見て原発や震災について自分が色々と知らな過ぎていた事にも気付きました。もっと知らなければ。もっと考えなければ。遠くで起きた過去の出来事ではなく、これからの未来どこにでも起こりうる事について私たち一人ひとりが考えていかなければならないのだと思いました。
震災10年の節目に見れて良かった
この話は取材形式の原作を元に作られており、かなり端折った部分はあったものの、よくぞ映像化したなぁと言う気持ち。
何よりも当時被災地にいた私は、福島の原発に何が起きてるかなんて情報すら得ることができなかったが、今回ドキュメンタリーを見ているかのようにヒシヒシと原発に立ち向かっていた現場の戦闘員がいたんだと感謝の思いです。
ただ、原発と戦っていた人たちはまだまだ沢山いて自衛隊や一般の人達も忘れてはならないので、そこも丁寧に描いて欲しかった。
そして最後オリンピックに結びつける必要はなかったし、復興がまだまだ遅れてる地域が多いのが事実で少し冷めてしまった。
でも吉田さん、今の日本があるのは貴方のお陰です、本当にありがとうございました、お疲れ様でした。
電気のない生活はもう無理
福島原発を守った50人。ちょっと英雄的に描きすぎと思うが、現場の緊迫感は伺える。現場の彼らを持ち上げるためには、本店と政府は下げなければならない。まあ、首相は誰だろうと、あの状況をハンドリングできなかっただろう。やはり、人の手に余る代物なのだ。よくあの程度で収まったと感心する。
あの震災を機に、自家発電ができないものかと、ぼんやり考えた。でも、具体的にどうしたらいいかわからなかった。そのままずるずるしてたら、2019年台風19号により、我が家も停電した。電気がないと、現代社会は生活がままならない。冷蔵庫に入ってた食材はダメになるし、暑くてもエアコンは使えず、お風呂もわかせない。期間は短くて済んだが、けっこう辛かった。この時も東京電力は批判されたね。
電気は本当に便利だ。今やあるのが当たり前で、江戸時代のような暮らしに戻ることは不可能だ。だけど、泉のように湧き出るものではない。誰かが作らなくてはならない。自分が使う分を自分で作れればいいが、それも難しい。家一軒分の電力まかなうには、かなり大容量の蓄電池がないと無理。いろいろ調べてみたけど、完全オフグリッドはできそうにない。なので、電力会社から買うしか仕方ないのだが、いつか、電柱から自由になれたらなーと、夢見ている。
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