プレイルーム
劇場公開日:2018年12月8日
解説
女優で、現役ストリッパーとしても活躍する若林美保を主演に、5人の監督が独自の世界観でさまざまな若林を描いていくオムニバス。ライブハウスで出会った売れないバンドマンとワケありOLの恋愛模様を描いた「などわ」(監督:ナリオ)、赤ん坊の頃に何者かに誘拐され、秘密結社の人造人間テロリストとして育てられた女を描く「LION」(監督:松蔭浩之)、路地裏ですれ違った女を尾行する倒錯した「私」が描かれる「熱海の路地の子」(監督:佐々木誠)ほか、「クローンハート」(監督:中村真夕)、「Floating」(監督:福島拓哉)の5編で構成。各作品、渋川清彦、佐伯日菜子、草野康太ら俳優陣が顔をそろえる。
2018年製作/86分/日本
配給:東京想舎
スタッフ・キャスト
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2019年1月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
5人の監督が女優でありストリッパーだという若林美保を描くオムニバス。1本平均17分の短編集。
① などわ(監督:ナリオ)売れないバンドのドラマー(渋川清彦)は長い間つき合っている彼女(若林)との結婚を決意し、彼女の故郷へお父さんに会いに行く。二人の気取らない関係が心地よく、温かい作品だ。
② LION(監督:松蔭浩之)これはSF? 別世界で育ったような女(若林)は人造人間? 日本、そして日本人に毒を吐く。
③ クローンハート(監督:中村真夕)謎の男性とデートを重ねるOLが彼の不可思議な行動について友人のカウンセラー(若林)にアドバイスを求めるが、彼女もまた…
④ 熱海の路地の子(監督:佐々木誠)熱海の路地裏ですれ違った女を尾行した男が、彼女に誘われるままに倒錯した世界に踏み込む。
⑤ Floating(監督:福島拓哉)幼い女児を亡くしたと思われる夫婦の物語。娘の命日を機にギクシャクし冷たくなった関係が動き始める。
それぞれに見どころはあるにしろインパクトはない。若林美保という女(ひと)に出会えたことが一番の収穫だ。
2018年12月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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何故に今作品を観ようと思った動機は不純である。現役ストリッパーがオムニバスで主演するのだから当然『濡れ場』であろう。なにせ、若林美保という女優の存在さえ知らなかったし、尚且つ世間での知名度も分らない。なので前衛的な方向制なのか、それともガッツリのエログロなのか、いずれにせよ何かしら愉しませてくれるであろうと期待したのである。
短い作品が5本も突っ込まれており、上映後のアフタートークでも、テーマは“セックス”であるというとおり、若林美保が5人の監督と代る代る組んずほぐれつ、まるでプロのSM嬢宜しく、色々な役柄や演技をこなすという体裁である。
内容は確かに変化には富んでいるが、お目当ての『濡れ場』は殆どそのシーンがない。前衛的という訳でもなく、一応ジャンル映画の廉価版というイメージで捉えられる。まるで彼女のプロモーションビデオみたいな感覚なのだ。
その作品群の中で、クローズアップするものとすれば、『熱海の路地の子』(監督:佐々木誠)。
相手役の須森隆文の相変わらずのどぎついルックと怪演っぷりが濃すぎるので比較は難しいのだが、他作品の中で一番この役柄がバランスが良いと思う。台詞らしい台詞が無いのも良い。正直、他作品の台詞回しや役柄は残念ながら素人と言わざるを得ない“大根”だったからだ。多分職業柄であろう、男にセックスアピールできる技術、若しくは才能を持ち得ているからこその魔性的オーラ、まるでサキュバスのような、ファム・ファタールを演じることは彼女にとってはそれほど困難ではない筈だ。ストーリー自体も迷い込んだ路地裏というまるで異世界への転送のような一種のダークファンタジーを演出されていて大人のお伽噺としてのプロットは、使い古されていてもやはり面白い。
ラストの作品の『Floating』は、福島拓哉監督作品であり、個人的に注目してはいたが、題材や展開が良かっただけに、やはり彼女の演技力が悔やまれる。
ただ、全体的には、一体誰に向けた企画なのだろうかと、もしかして観客の年齢層を考慮したら、ストリップファンなのかな?それにしても、贅沢なファンサービスだなw