愛がなんだのレビュー・感想・評価
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甘酸っぱい想いが・・・。
物凄く自然に昔の自分を思い出してしまう
とても普通の男女の、その辺にありそうな恋愛のお話。等身大でナチュラルなので、自分の過去の経験や思考回路を思い出し、共感とはまた違うけど、物凄く登場人物たちを近くに感じながら観ていました。
テルコの行動や思考を通して昔の自分を見ているようで、懐かしくもあり、恥ずかしくもあり、羨ましくもある。客観的にマモルを見たら、「そんな奴やめておけ、酷いやつじゃん」と思うし、「何がそんなに好きなの?」と理解できないのも分かる。それにテルコ本人だって分かってる。それでも、抜け出せないやめられないのが、こうゆうタイプの恋愛なんだよなぁという感じが絶妙に表現されておりました。
仲原のように自分から断ち切ろうとしても、相手が少しでも構ってくれる以上、結局ズルズルまた戻ってしまう・・・。そうゆう心理描写がとてもリアルに生々しく描かれていて良かったです。台詞の一つ一つが自然で逆に突き刺さりました。
反面教師にするべきだけど…きっとみんな出来ないんだろうなぁ。でもこんなにも大好きで、他の人は全部どうでもいいと思えてしまう程の恋が、羨ましいと今は思います。
ちょっとずつ重なる思いがある
恋でも愛でもなくていい!
ちょいおばさんですが、若いときに散々不毛恋愛をしてきた私にはピッタリすぎる作品。出演者は魅力のある方々、今後に注目な俳優さんばかり。好きという気持ちは程度が軽ければ好意ですが、重くなっていくと好意を超えて不毛な感情へ。両思いになることなんて奇跡。
守ちゃんが連絡をしなくなり新たな人物が登場、おまえといるより楽、発言にはじんわりと涙が。嫌ならはっきり言ってもらいたい思いも、やはりはっきり言われるとガーンなんです。女同士の言い合いにもじんわり。恋愛に対する考え方は様々、ときには対立することもあります。ライバルにムカついたときに口に出してラップ風に唄うシーンが好きです。もう唄いたいことたくさんあった。自分の過去を思い出しながら、イマドキ若者を応援したい気持ちで鑑賞しました。
なんだなんだなんだ
なかなか面白い。
他愛ない会話や、間がなんとなく心地よい。だけど、登場人物の関係は普通ではなく、意外にハード。このギャップが良いのかな。
真っ直ぐな性格のテルコ(岸井ゆきの)の、マモちゃん(成田凌)に対する一途な恋の話かと思ったら、だんだん話は変な感じになってゆき、テルコの一途さも形を変えてエスカレートしていく。親友の葉子も、彼氏ではないが葉子を一途に想う便利な存在のナカハラくんと不思議な関係。なんか変な関係の人々が、普通に感じられる空気感が不思議だ。
親友である葉子からの「あんた不思議ちゃん超えて、不気味ちゃんだよ」とか、葉子の恋人未満の便利な存在ナカハラくんの「幸せになりたいっす」とか、テルコの「あたし達ストーカー同盟の反省会みたいだね」とか。普通じゃない状況にすんなりハマるセリフに、なぜか安心感を感じる。
画面も、不思議な関係の四人での線香花火のシーンは、妙に笑えて好きだ。マモちゃんの片思い相手のスミレさん(江口のりこ)をディスったテルコの、ラップのシーンも見せ場かな。
岸井ゆきのの演技も良い。ファンには怒られるかもしれないが、なんかカメっぽく見える。可愛らしいカメだけど。
絶妙な塩梅で、映像とセリフが絡み合う。変な例えだが、流れてきた白いソーメンを、綺麗にすくって、スルッと胃袋に収まった爽快感というか、スッキリさ感じられる面白い映画だ。
報われない
原作が読みたくなった。20代女子向け
スタイリスト:馬場恭子
映像がきれい。女性がきれいに撮れている。
世田谷代田
豪徳寺商店街
今の二十代の中目黒ってあんなイメージなの?西麻布っぽい
角田さんのイメージ?
片想い、一方通行がぐるぐる
金麦
ボルダリング
にいた人がかんばやし君では?
酔の助 神保町本店は他の映画でも見た気が
テルコは西荻窪なのか
葉子の実家は高井戸ね、納得
好きな人が
自分を同じく好きになってくれる。
それはとても奇跡なのだ。
改めてそれを思い知らせてくれる。
マモちゃんも葉子もそれぞれ想いを寄せる人にはみんな同じ気持ちになるのだ。
この映画において、誰もが人を思う気持ちは平等に備わっているということを示してくれていることに救われる。
恋愛においてどちらか一方の想いの強さが違うだけでうまく行かなくなってしまうのである。
そしてその想う気持ちが人間の原動力になっているということが
とても上手に描かれていて、みんながみんな旨くいかないのだけれども
なんだか愛おしいと感じることができるのは、この脚本力につきるのだと思う。
特にテルちゃんの即興ラップシーンとセブンイレブンを背にしてテルちゃんとナカハラくんが話すシーンは秀逸でした。
例え想いが成就しなくても、そんな風に人を好きになれる人は
とても幸せなんだよ。
その想いがその先に進む力になるし、生きる希望にもなる。
そんな大切なことを教えてくれる映画でした。
「良質な映画、ありがとうございます」
愛よりも深い
周りの全員が絶賛する映画。台風と呼んでも差し支えないような雨の中、遅延した電車の遅れを取り戻すためヒールを鳴らして猛ダッシュ。なんとか上映ピッタリに駆け込みセーフ。
貴重な平日休みなのに髪もくしゃくしゃで靴擦れさえできたけれど、それでも観に行って良かった。
帰りにはまんまと原作を買ってしまった。
主演のテルコの目線の使い方と随所に出てくる食べ物、服装、彩度、すべてに監督の情熱が感じられる、そのくらい力のある映画だ。
巡る季節は少なくないのに、テルコはいつでもどの季節でも一貫して鮮やかな色を身に纏っている。
どこか浮いて見えるそれが私には曲げない彼女の信念と、彼女自身の「愛」を示しているように見えた。
適当にくすんで、それなりの馴染み方で、うまくやったらいいのに。
鮮やかすぎる色は目に痛いくらいで、シルエットは古めかしくて尽くす女(それこそお妾サンみたいな)を想像させる「いい子ちゃん」な格好なのに、あまりに馴染まない鮮やかさ。
重ね着することで身体のラインを、彼女の芯を隠して隠して、それでも「異端さ」が隠しきれない。
ヒールを履かず化粧もほとんどしていない彼女は背伸びなんてしてなくて、跳ねた髪の毛さえそのまま。自然体のままイカれてる。彩らない唇から出る言葉はどれもが本当だ。
逆に、仲原くんは全然色を持たない。ぼやけた色ばかり。どこか凡庸な彼は、だからこそ耐えきれない。テルコと同じようなのに、同じでいられない。
それでも最後、分からないけれど、「青」い彼はもしかしたら、変わってしまうのかもしれない。
真っ白な部屋に写真を飾る彼がこれから染まるのかもしれないし、凡庸なままかもしれない。
私は凡庸だから、痛いくらいに仲原くんの言っていることが分かった。
ダラダラと言い訳をして、綺麗事を述べて、魔法の言葉は「向こうのため」、なんとかして自分自身を納得させる術を探してる。誤魔化して誤魔化して普通から逸脱しないようブレーキをかける。
テルコに話す彼の姿に、思わずひとり泣いてしまった。
最後、ヒールで背伸びをして、真っ赤なワンピースで飾り立てたテルコは誤魔化すこともなく狂った自分を認めている。
認めた上で迷わないし、認めた上であることを理解して化粧という嘘をつく。嘘をついていることさえ忘れるくらいに、鮮やかな唇で嘘をつく。
付き合うとか、付き合わないとか、愛とか、好きとか、そんな普通の話はもういいのだ。異常さに普通を重ねて隠す必要はもはやない。
異常な執着を鮮やかに身に纏って、この先もずっとテルコは守の側にいるんだろう。
白いトップスに黒いズボン、いたって「普通」な男の子を好きですよ、みたいな顔をして。
理解できない異端者だとは思えない。
自分とどうなるかなんてどうでもいいのだ。
ただ自分が側にいることが大切で、それが彼の当たり前になればいい。
きっとテルコはもう寂しくない。
いい映画だった、いいハッピーエンドだったと、赤いヒールの私は思う。これから私も鮮やかになるのかもしれない。
感じることの多い映画だった。
ただ、エンディングの曲が合ってなくて気に入らないからそこだけだめ。
視野が狭い
岸井ゆきのの不思議な魅力
恋愛映画なのに主要な登場人物それぞれの想いは一方通行で通い合うことがない。ヒロイン、テルコさんにも共感できない。テルコさんが想いを寄せるマモちゃんは救いようのないクズ男だし、テルコさんの周りの人たちにも愛すべきひとはひとりもいない。バーや湖畔の別荘で彼らの恋愛ディスカッションや駆け引きが何度か行われる。それぞれの想いどころか会話も視線も噛み合わない。観ている側は居心地悪くて仕方がない。第一テルコさんは基本他人の話なんか聞かないでマモちゃん一筋まっしぐら。観客の共感や感情移入を拒絶する映画は幾らも観たが恋愛映画では初めて観た。
この不思議な恋愛ドラマに強く惹かれてしまうのは主演の岸井ゆきのの魅力に尽きる。ほとんどパラノイアのテルコさんの一挙手一投足、表情、視線がドラマになっている。ビジュアルは小柄でキュートな岸井ゆきの。見た目は可愛いけど実は凶暴な小動物みたいだ。ラストシーンのテルコさんには少し寒気を感じた。彼女みたさに2回劇場に行った。不思議な魅力の女優さん。
他の俳優陣も充実している。特に成田凌のマモちゃんのクズっぷりが記憶に残る。
Do you really want to hurt me~
愛ってなんだ
このテーマでここまでさわやかな作品にできちゃうのかって感動。
見終わった時、その日がすごくいい一日に思えて気分が良くなった。
どうしてこんなにもさわやかにあの男女関係を表現できているのか
ってずっと考えていたのですが
おそらく登場人物が全員恐ろしいくらいに(いい意味で)アホすぎるから。
現実にありそうというかよくある男女関係だと思うんですが、
ただ一つ登場人物の能天気さが故に限りなく現実に近いフィクションになっている。
と、勝手に結論づけてみました。
唯一本当に現実にいそうだなと思ったのは最終的に考えると
すみれとナカハラだけかなあと思う。
最後らへんのシーンでテルコがマモちゃんへの思いは愛じゃなくてただの依存って言い切る場面で
この映画の全てが報われた気がした。
本当にその通りだと思って感動した。
本当に素敵な作品でした。
終始微笑ましい気持ちで見れました。
好きになった方が負け
恋愛観に惑わされる123分。
一緒の時間を過ごしたい
↓
共に生きたい
↓
同化したい
いろんな片思いを集めて
そんな願いを映像化したお話。
隷属的な恋愛の先にあるものに
共感するか軽蔑するか
評価がわかれそうです。
いまの世代によくある
風景というコメントを
何回かみるので
こういうのを受け入れている
人はわりといそうですね。
世の中、突き詰めれば
みんな片思い。
両思いの方が少数派。
だから、少ない両思いに
憧れ、そうなりたい。
ではなく、
片思いのまま
幸せになりたいなぁと
いう気持ちをただ表現してました。
ユルい自虐が
すこし気持ち悪いけど、
そうなってしまったら
客観的にみたらこういうことです
と教えてもらえます。
気をつけよう。
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