THE GUILTY ギルティ(2018)のレビュー・感想・評価
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「正義」と「悪」の移り変わり
正義としての職「緊急通報指令室のオペレーター」
にGuiltyという文字、その2つが「音」が使って表現されていて、とても良かった
ジェットコースターのような88分
企業の創業者でカリスマと呼ばれている人は、大抵頭がおかしい。まず一般的な挨拶ができないし、所謂口の利き方を知らない。他人は全部バカで物事がわかっているのは自分だけ、だからバカは俺の言うことを聞けと思っている。こういう社長から電話が来たら大変だ。最初から最後まで怒鳴り散らされる。しかも何を言っているのか分からない。カリスマが頭がおかしいのは非論理的だからでもある。
クレームの電話をしてくる客も同じようなところがあって、事実を自分の都合のいいように捻じ曲げて、だから謝罪しろ、すぐに謝罪しろ、土下座しろ、金をよこせなどとヤクザまがいの文言を平気で言う。客は神様だから上下関係ははっきりしているとでも思っているのだろう。
そういう電話を受ける仕事をしたことがある。カリスマからの電話は、まず何を言っているのかはっきりさせるところからはじまる。質問をしているうちに落ち着いてくる場合もあれば、ますます激高する場合もある。クレーム客からの電話は、主張する内容が事実に即しているかどうかを考えながら対応する。確認して折り返すと電話番号を聞くと、嘘をついていない客はそうしてくれと言うが、嘘をついている客は「オレが嘘をついているというのか」と激怒することがある。
厄介なのは実は嘘をついていない客だ。嘘をついていないことが必ずしも事実を言っていることではない。自分で本当のことだと思いこんでいるから、堂々と確認してくれと言うのだ。それで現場に確認したり、防犯カメラの映像を見たりすると、言っている内容とはまったく違うことがある。電話を折り返して、それをどう説明するか、大変に気骨が折れる作業である。
これまで110番や119番には何度かかけたことがあるが、こちらの状況を告げるだけで精一杯だった。電話の相手が8時間ほどの勤務時間をどのように過ごしているのか、考えたこともなかった。しかし本作品を観て、カリスマとクレームの電話の相手をしていたときのことをまざまざと思い出し、緊急電話を受ける仕事をしている人の大変さを思った。
電話の向こうで何が起きているのか、想像力をフル回転させながら対応するが、情報が乏しいと対応も定まらない。空白を想像力で補おうとすると、事実を思い違うことがある。クレーム客の言うことを信じて現場を叱責すると、思いもよらぬ事実を明らかにされて面食らったことは何度もある。対応は慎重にならざるを得ないし、次第に決まった役割以上のことはしないようになる。
本作品では、まだ緊急ダイヤルの仕事に慣れていない警察官が主人公である。様々な通報に対して、これまでの経験から判断しようとするが、刑事のときの思い込みが逆に客観性を阻害する。そこで気がつくのだ。これまで勝手な思い込みで容疑者を追い詰めてきた。そこに真実はあったのか?
主人公と、同じオフィスにいる数人の同僚を除いて、登場人物はほとんど声だけだが、呼び出し音と出るまでの間であったり、声の調子や話し方、周囲の音など、とてもリアルである。ひとり芝居の舞台を見ているような映画で、観客も主人公と一緒になって電話から聞こえるあらゆる音に耳を澄ませる。展開は緩急があり、断片的だった情報が結末に向けて一気に収斂していく。ジェットコースターのような88分であった。
斬新
セット移動はほぼなく、電話の音声のみでストーリーが進んでいく新感覚な映画でした。
想像がかなり重要です笑。
不思議と音声のみなのにシーンがよくわかり、物語の展開にもついていけました。
しかし、結構重たいストーリー内容でしたので予想外でした。
聴き入るほど、物語に惹き込まれていく作品
かかってきた電話からの音声を頼りに、現在起こっている事件を解決しようとするサスペンス映画。
舞台は、狭いコールセンターみたいなところだけだが、緊張感が伝わり、少しずつ明らかになっていく謎に一喜一憂しながら観ることが出来た。
自分にとって、久し振りの当たり映画だった。
音声でのやり取りによる、二重三重の思い込み
警察の緊急通報受付にかかってきた一本の電話。その電話の音声だけで、誘拐事件の解決を図ろうとする、究極の舞台を映像化した作品。
たった一つのシチュエーションを描いた作品と言えば、最近では、SNSの画面だけを使って映像化した『search サーチ』がありました。また、同じく電話だけを舞台にした作品としては、古くは『セルラー』があり、それよりも最近だと『ザ・コール 緊急通報指令室』もありますね。どちらの作品も、誘拐あるいは行方不明と言った事柄を描いているのは、偶然じゃ無いんでしょうね?
緊急通報受付を受けた人物が主人公と言う話的には、『ザ・コール 緊急通報指令室』に似ているのかもしれません。ただ、違っているのは、こちらの作品の場合、二重三重に、音声しか使えないことによる思い込みによる、不幸な思い違いがある事。主人公のアスガーももちろんですが、見ているこちらも「え!マヂで!」と思わずにはいられませんでした。
邦題の『ギルティ』は、アスガーの事を言っているんですかね?まぁ、それはそれで、思ったほど悪くはありません。でも、原題の『Den skyldige』は、デンマーク語で“犯人”と言う意味。やっぱりそっちの方が、この映画のタイトルとしては、適切なような気がします。
耳を澄まして映像を見る
耳を澄まして映像を見るタイプの映画です。
ずっと電話をしてるだけのシーンが続き、電話の先の状況を想像してハラハラするというアトラクション的な部分もあります。
難点は、ポップコーンが食べないことかな!?
主役は
「ヒトの声」「環境音」。
音を観る映画。
ワンシチュエーションで予想外の展開をみせる脚本。
エンドの音楽が来て、
そこまで劇伴がなかったことに気付いた。
音楽を使わずに演出だけで持ってきた
斬新な演出が印象的。
映画ってこんなこともできるのか!?
大人向け「セルラー」
声だけを頼りに、誘拐事件を解決する。アメリカ映画の「セルラー」を思い出しました。ただ、比較にならないほど完成度の高い作品だった。
動きはないし、ほとんど音がメインなので、エンタメ性を求める人には退屈かと思います。
しかも、デンマーク人にとっては音だけを頼りに観てるんだろうけど、日本人にとってはむしろ字幕が頼り。なので外国人には2倍疲れる……
これは、映画好きの記憶に残る作品です。
3つのオドロキ!
これは大変な拾い物でオドロキの連続でした(と言っては大変失礼ですが)。3つのオドロキを列記します。
①製作資金300万円という『カメラを止めるな』位の予算で作れたんじゃないかな~と私は見抜いた(笑)。しかしまた同作並みにいやそれ以上に面白い。1時間半の間ずっと同じ場所で同じ人が出っぱなしなんですが全く退屈しないんです。
②基本的に会話劇です。どんでん返しが「2回」あって、いやぁやられちゃったなぁ感あり。脚本上手いです。
③何億円も宣伝費を投入したのに空席が目立った『アリータ/バトル・エンジェル』の後にハシゴ鑑賞したんですけど何とほぼ満席。こちらはレイトショーでした。
製作費や宣伝費の質量にかかわらず映画本編が、西友ブランド商品じゃないけれど(笑)、みなさまのお墨付という「事実」があれば大ヒットに結び付けやすいのかな?
この「事実」とは客観的なデータのことで、例えばチラシのコピー「ロッテントマト驚異の満足度100%」(本当ですよね、信じています)のことです。
【想像力と聴力。脳内フル回転で観た映画 しかし脚本の勝ち! ワンシチュエーションサスペンスムービーの秀作である。】
- 観客に与えらる情報を極端に削ぎ落した設定が斬新である。 ー
・緊急情報指令室のオペレーターの苦悩する表情。息 背後の音まで聞こえる電話でのやりとり。
・ミスリードされないように観ていたつもりだが・・・。いやあ、面白かったなあ。
・推理力には自信があるという方は是非。
(昨秋公開の”イト・カムズ・アット・ナイト”よりもソリッドな映画であった。)
<こういう作品を地方都市のシネコンの大劇場で観れたのは僥倖であった。
(というかよくかけてくれました。でも多くのお客さん、満足気だったですよ。)>
<2019年2月23日 ユナイテッドシネマ岡崎にて鑑賞>
危急存亡
緊急通報センターのオペレーターをしている警察官が誘拐されている最中だという女性からの電話を受けて対応する話。
外勤だったがトラブルを抱えてオペレーターをやらされているものの、その仕事も後数時間で終わり。翌日法廷で証言をした後、元の仕事に復帰するという主人公。
電話の向こう側の状況把握能力はなかなかだしそれなりに責任感は強そうだけど、職場に馴染んでいなかったり独断で動いたり直情的だったりというところもみえてくる。
全編通して映像はオペレーションルーム内のみで、同部署の人物達とのやり取り少々以外は全て電話でのやり取りで展開していくが、隠すところやリードの仕方と落としどころが絶妙で、読める部分も結構あったけどハラハラドキドキ最後まで楽しめた。
ミステリー好きにお勧めです
歌野晶午さん「葉桜の季節に君を想うということ」
乾くるみさん「イニシエーション・ラブ」
あのような驚きを映画で試すとこんな作品もできる。
そんな感じでしたが、残念ながら「実験的な新しさ」以上の衝撃はありませんでした。
もしかしたらあまりに衝撃的な『アリータ』を観た直後だったのがいけなかったのかもしれません。
面白かった!!これは新感覚の作品。
少し前に観賞したパソコンの画面だけで作り上げた「サーチ」の電話バージョン。
終始、救急コールセンターに移動になったアスガーが電話で会話するだけの作品。
撮影場面もコールセンター内だけ。
かなりの低予算と見た(笑)
途中で飽きるかと思ったけど最後まで引き込まれました。
そして最近観た「ファーストマン」より場内は静かです。
ポップコーンを食べる音が場内に響き渡る程、観客は前のめりで作品に集中しています。これは凄いです(少し誇張してますw)
ストーリーも良く出来ていてラストは予想も出来なかった💦
唯一、観客が笑う場面で場内に一体感が生まれましたね( ´∀`)
電話音だけで臨場感が味わえる所が凄い!
『THE GUILTY /ギルティ』字幕版
※「アリータ バトル・エンジェル」見た後に鑑賞。
*主演*
ヤコブ・セーダーグレン
*感想*
やっと観れました!これを観るだけに渋谷まで行って来ました!
過去に衝撃を受けた「セッション」「search/サーチ」が受賞した若き映画監督の登竜門と呼ばれるサンダンス映画祭 観客賞。その2作品に続き見事に受賞したんですから絶対に観に行こうと決意しました!ちなみにアメリカのレビューサイトでは、満足度が100%!これはどうしても観に行かなければ!と思い、わざわざ遠い映画館へ足を運びました!(笑)
ストーリーは、「search/サーチ」と同じくワンシチュエーション型の映画。主人公のオペレーターが電話の音だけで誘拐事件を解決するというシンプルなストーリー。
画面に映るのは、警察の緊急オペレーターの主人公と電話音のみ。これだけで、物語の背景がほぼ解るし、臨場感が味わえます。演出面に関しては物凄く評価したいです。
でも、期待値を上げすぎてしまって個人的にはそんなに衝撃を受けなかったな~まだ「search/サーチ」の方が上かな。(^^;
衝撃度はちょっと低いけど、電話音だけで警察の動きや誘拐された被害者と加害者、主人公の相棒、上司といった関係性が頭の中で整理ができるし、想像しやすい。←顔まではわかりませんが、、(笑)
あと、個人的に笑ったのが、主人公がたまに映る顔のドアップとイライラするシーンとどうでもいい通報者に対して冷たい態度を取る所w
総じて、賛否両論はありますが僕は、面白かったと思います! 衝撃度はちょっと低いし、背景が一部だけ分かりづらい所もあったけど、斬新で良かった!
電話音だけで映画が作れるとは…凄い!!
タイトルなし
聞く聞く言うけど、どちらかというと何を見せて(見た気にさせて)何を見させないかっていう映画だと思う。
音だけじゃなくて、そりゃ映画なので色とか汗とか主演のちょっとかっこいい所ジョージの視線、汗、手etc.観て楽しむところもいっぱい。
ジャンル映画から飛び越えたメッセージがある感じは、今っぽいし、リメイクしたらもっとハネるんじゃないかなとか思った。
絶対ないけど、日本でやるとしたら電話の向こうは日本人妻とカタコトアジア系夫ですね。
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