アメリカン・アニマルズ

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アメリカン・アニマルズ
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解説

2004年に4人の大学生が時価1200万ドル(約12億円相当)のビンテージ本強奪を狙った窃盗事件を映画化。ケンタッキー州で退屈な大学生活を送るウォーレンとスペンサーは、くだらない日常に風穴を開け、特別な人間になりたいと焦がれていた。ある日、2人は大学図書館に保管されている時価1200万ドルを超える画集を盗み出す計画を思いつく。2人の友人で、FBIを目指す秀才エリック、すでに実業家として成功を収めていたチャズに声をかけ、4人は「レザボア・ドッグス」などの犯罪映画を参考に作戦を練る。作戦決行日、特殊メイクで老人の姿に変装した4人は図書館へと足を踏み入れ……。エバン・ピーターズ、バリー・コーガン、ブレイク・ジェナー、ジャレッド・アブラハムソンの4人が犯人の大学生役で出演。監督は、ドキュメンタリー映画「The Imposter」で英国アカデミー賞最優秀デビュー賞を受賞したバート・レイトン。

2018年製作/116分/G/アメリカ
原題:American Animals
配給:ファントム・フィルム

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(C)AI Film LLC/Channel Four Television Corporation/American Animal Pictures Limited 2018

映画レビュー

3.0Docu-Heist on those Who Hath Sewn the Seeds of Evil

2020年12月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

American Animals is an Americana tale with rightful fascination into Audubon's picture book, The Birds of America. As a lesson on morality, choosing right from wrong, the film toes within the line by integrating interviews with the actual criminals of the film's library heist. Perhaps moving these to the film's end would shake the overwhelming TV documentary aura, but there is one clever splice.

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Dan Knighton

3.5未知の野生動物のような米国の“新人類”を、斬新な手法で立体化

2019年5月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

興奮

2004年にケンタッキー州の大学生4人組が起こした窃盗事件を題材とする劇映画。ただしドキュメンタリー出身のバート・レイトン監督は、俳優を使って事件を再現するだけでなく、本人たちが回想する姿を収めた映像も挿入し、ハイブリッドな手法で“真実”の再構成を試みる。とはいえ、本人たちの言い分が食い違ったりして、映画と真実の関係が一層複雑になる。

「レザボア・ドッグス」を手本に、13億円もする骨董本を大学図書館から盗もうとする若者たち。おバカな犯罪と片付けられそうだが、その軽いノリは“バカッター”や“バイトテロ”などと揶揄された日本の一部の若者と共通点を感じさせもする。従来の常識、良識が通用しない点で断絶をうかがわせるし、20世紀までの文脈で理解するのは不毛かも。彼らはアメリカの(新しい)動物なのだ。バリー・コーガンが「聖なる鹿殺し」に続き独特の存在感を放っている。

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高森 郁哉

4.0バカげた事件にこそ宿る真実を探る

村山章さん
2019年5月28日
PCから投稿

笑える

悲しい

知的

なんでアメリカという国は、一般の人がテレビに登場して自分のバカげた愚行を嬉々として晒すのか。アンディ・ウォーホルが言った通り「誰でも15分だけ有名になれる」のだとしても、その「有名」って悪名でも構わないのですか?

そんなことをずっと思っていたが、ニュースなどを観る限り日本のYoutuberなんかも似た類の名声欲に取り憑かれているように見える。この映画もそんな「15 minutes of fame」の誘惑に魅入られた若者たちが起こしたバカげた強盗事件の顛末を描いている。そして例によって、本人たちもカメラの前で嬉々として自分語りをしている。

本作の秀逸さは、彼ら自身のなんでもなさを描けば描くほど、ショボいはずの事件が神話性を帯びてくること。呆れて笑うしかないはずなのに、彼らと自分たちとの間にどんな違いがあろうか。日常から抜け出したい、でもその術がわからない。現実という牢獄からの脱出という意味において、愚かであるか否かはもはや本質とは関係がないのである。たぶん。

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村山章

4.0カメラワーク、色彩感覚、若者たちの演技、すべてが渾然一体となって新鮮に突き刺さる

2019年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

無軌道な若者たちが無計画な犯罪に手を染める————そういった物語には過去にも数多く出会ってきたように思うが、本作はそのいずれとも異なる独自の魅力を放つ。

私にはなぜ彼らがこのような犯罪に手を染めたのか、一向にわからない。彼らの頭が切れすぎるわけでも、逆に脳みそが腐るほど馬鹿なわけでもない。恐らく自分達にも理解できていないのではないか。そんな天然記念物的かつ突然変異的な彼らが、よりにもよって「歴史的に貴重な動物画集」を強奪しようとする。ある意味、ミイラ取りがミイラになるような、皮肉なアイデンティティの末路がそこには横たわっている。

ともあれ、カメラワーク、独特な色彩感覚、本人へのインタビュー手法、若者たちの息のあった演技・・・すべてが渾然一体となって新鮮に突き刺さる。この監督の手腕あってこそ、本作はこれほど光り輝く存在と成りえたのだろう。何度も見直したくなる中毒性すら兼ね備えた快作だ。

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牛津厚信
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