ヘレディタリー 継承のレビュー・感想・評価
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テンポが悪く退屈、そして結局何って映画
驚愕のラストに言葉も無い
観直すと評価が上がりそうな映画
冒頭のミニチュアからの…シーンで早速「何これ好き!」となる。このミニチュアがまたいい感じに嫌な感じで母ちゃん込みで不穏な空気を作り出している。
話がどの方向へ向かっているのかなかなか分からないまま、嫌な感じだけが増していく。そしてアレヤコレヤでこちらが右往左往しているうちに、あの結末。なんかいいように引きずり回された感じ。まだうまく自分の中で消化しきれていない。
本筋からは外れるが『アリー』『ワールズエンド』に続きまたしてもセルフヘルプグループのシーンに遭遇する。AA以外でもキリスト教的要素があるのだとしたら、なんとも皮肉なことだ。
後日『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』を観て、あまりの落差に苦笑いした。
独特の世界観についていけるかどうか
前半ホラー、後半コメディ。新鮮だけど惜しい作品。
【良かった点】
主人公一家が置かれた状況をミニチュアで比喩的に表していたのは新鮮ですし、とても効果的だったと思います。
舞台となる家がミニチュアに見えるようなカットがあったり、セットの電気を消すように昼夜がパッと切り替わるカットがあったり。
主人公はミニチュア作家ですが、ある者にとって彼らはミニチュアの人形のようなもので、俯瞰から眺めコマを動かすように支配しているという入れ子構造はベタですが映画的でよかったです。
【悪かった点】
ホラーとコメディは紙一重と言いますが、これは紙突き破ってコメディになってました。後半が残念。笑いこらえてる観客チラホラ。
前半の演出は秀逸でしたが、後半はその撮り方したらコントになるよってカット多数。(写真の切り抜きを裏から磁石で動かしてるの?w)
予告にもある舌を鳴らすアレも前半はかなり怖くてアイデアとしても新鮮でしたが、後半になると乱発で慣れてきてあーまたやってるわー程度に。
ホラーのお決まりを避けるあえてのはずし演出も上手く機能してませんでした。見せた方が怖いのにってところは隠して(ボールかい)、怖くならないor説明過剰だから見せなくていいよってところはじっくり見せられストレスフル(うんさっき燃えてたからね)。
娘の顔面が古いビスクドールのようでとにかく怖く、彼女が出てくるだけでドキドキしましたがわりと前半で退場してしまい映画のホラー性も6割減。
母がなんとか娘の穴を埋めるように顔芸等がんばってましたがやりすぎてもはやコメディに。(プリーズどんだけ言うの)
娘役は発掘したとき監督ガッツポーズだったろうなーと想像できるほどの100年に1人系人材だったのに本当にもったいない。
最後まで(不必要に大きなおっぱいでさえ)あの手この手で使いこなせば「エクソシスト」のキリストとファックしてろガールを超えたかもしれない。
プロデューサーの意向でどんどん別物に変えられて監督途中で投げやりになったような仕上がりでした。ミニチュアでさえ最後は逆効果に。
アレをガチで信じてる集団が身近にいるアメリカの人達はむしろどんどん怖くなるんでしょうね。そのへんのカルチャーギャップも再認識です。まぁそんなことの再認識は別に要らないんですが。
前半が良かっただけに、あのシーンもっと怖くできたよねー惜しいよねーと鑑賞後提案談義で盛り上がれる、語れる映画ではあります。映画は語ってこそ!
静かに襲い来る恐怖。後味の悪いB級定番ホラー。
【賛否両論チェック】
賛:奇妙な雰囲気の漂う一家に、徐々に忍び寄ってくる恐怖とその正体に、驚かされハラハラさせられる。
否:特に前半は、ただただ不気味なままにストーリーが進むだけで、意外と退屈。ラストも消化不良感が半端ない。
何というか・・・、最近よくありがちな感じのホラーです(笑)。祖母が亡くなるも、どこか違和感のある一家。そんな彼らに少しずつ、不気味な【何か】が忍び寄ってくる様が、静かな中にも恐怖を感じさせます。
ただホラーにしてはかなり淡々と進む方なので、特に前半は気をつけないと眠くなってしまいそうです。結構グロいシーンも多いので、その辺りも好き嫌いは分かれそうなところです。
ラストもかなり強引というか、
「あ、そういう感じになっちゃいますか・・・」
といった印象が否めませんが(笑)、気になった方は是非チェックしてみて下さい。
疲れたー
キリキリ系ホームドラマ
いろんな恐怖、不安がじわじわと蓄積されて行く映画。途中え?って思うようなシーンから想像と違ったいろんな方向へ話が展開していく。と思いきやラストの着地で綺麗に繋がる。
自分が現実的な事、と思っている所謂常識や価値観の違い、また何を正とし何を誤とするか、何を信じて何を信じないか、何を許容し何を許容しないか、それらのせめぎあいが見ていてキリキリしてくる。
咀嚼と補間が必要な作品だとは思うが、そういったせめぎあいや取り返しのつかない出来事、それに翻弄された様な経験が事がある人は誰かに、というより作品に感情移入してキリキリすると思う。
目に見える恐怖というより不安感がずっと持続して行く感覚。
単純なホラー映画ではなくて恐怖家族映画。
よく練られた作品だと思う。
新しいホラーの可能性
この映画は明らかに最初から不穏な空気が横溢しているが、色々な仕込みでむしろホラー映画とは思わせないで物語が進行していく。家長であるお婆ちゃんの死から物語が進行していくのだか、元々上手くいってなさそうな家族のギスギスした感じが観ていて気分が悪い。主人公はドールハウスを作るアーティストで、要所要所でそれが生きている。タイトルの継承は単純なそれではなかった。予告を見て注意深いひとが想像してしまう展開にはならない。ラストは一神教の西洋映画のそれに落ち着くのでヤッパリとかガッカリなんだけど観る価値は大いにあり。現在公開中の日本映画「来る」も色々とテーマが重なっているので観比べると面白い。日本とアメリカの家族への考え方接し方とか神や悪魔の概念がまるで違うことに気付く。
愛されないことは不運であり、愛さないことは不幸だ。
母になる不安と恐怖を抱えたローズマリーであり。
閉ざされた空間でタイプライターに向かうジャックと
恐怖に歪んだ顔のウエンディの娘であり。
抑圧され怒りを爆発させたキャリーであり。
蠢く蟻のダリの死の匂いに、監督の過去が透ける。
早くに亡くなった兄の名前を受け継いで生まれたダリ。
兄の代わりに育てられたダリ。
生きているのに同時に死んでいたダリ。
自分は兄とは違う人間であると奇行を繰り返すダリ。
遺伝的に不運を背負った母。
その不運が子供にいくことの不安、恐怖。
それが母を子供から遠ざける。
そんな母の自己嫌悪が、母自身を追い詰め狂わせる、ダミアンの母となる。
その姿は、亡くなった母と同じ。
母から娘へ、そして孫へ続く負の連鎖。
愛されないことは不運であり、愛さないことは不幸だ。
「きみはいいこ」と同じテーマがある。
これはホラーの皮を被った、児童虐待の連鎖の話だ。
煙に巻かれた気分
まず、恐怖演出の味そのものは超絶品だった。最初は物凄く怖い。キャストも良いし、ユタのど田舎感の嫌さも出ているし、何より舞台となる家のセット撮影がもの凄いことになっている。
ところが、そうしたホラー濃度がラストまで最高レベルで維持されているにも関わらず、途中から全く心に響いてこないのだった。原因はストーリー展開に追いついていけなかった、ということに尽きる。前半に起きる事件に余りにも気持ちが引きずられ過ぎた、というか。
テレビシリーズとかにして、もっと間を置きながら語られれば良かったのかもしれない。2時間でスパッと見せ切って欲しかったが、これでは一旦見終わってからの後付け指差し確認、という楽しみ方しかできない。
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