洗骨

劇場公開日:2019年2月9日

洗骨

解説・あらすじ

「ガレッジセール」のゴリの監督・主演で、数々の映画祭で好評を博した2016年製作の短編映画「born、bone、墓音。」を原案に、ゴリが本名の照屋年之名義で監督・脚本を手がけた長編作品。沖縄の離島・粟国島に残る風習「洗骨」をテーマに、家族の絆や祖先とのつながりをユーモアを交えて描いていく。新城家の長男・剛が母・恵美子の「洗骨」のために故郷の粟国島に帰ってきた。母がいなくなった実家にひとりで暮らす父の信綱の生活は、妻の死をきっかけに荒れ果てていた。さらに、長女の優子も名古屋から帰ってくるが、優子の変化に家族一同驚きを隠せない。久しぶりに顔を合わせ、一見バラバラになったかにも思えた新城家の人びと。数日後には亡くなった恵美子の骨を洗う大事な洗骨の儀式が迫っていた。父・信綱役を奥田瑛二、長男・剛役を筒井道隆、長女・優子役を水崎綾女がそれぞれ演じ、筒井真理子、大島蓉子、坂本あきら、鈴木Q太郎らが脇を固める。

2018年製作/111分/G/日本
配給:ファントム・フィルム
劇場公開日:2019年2月9日

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(C)「洗骨」製作委員会

映画レビュー

4.0 未知の文化を知る面白さ

2019年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

沖縄の離島にこんな風習が残っていることを知らなかった。映画はたくさんの未知の文化を教えてくれる良いモノだと改めて思った。数年経った死者の骨を洗うというのはすごい。ここでは、死んだらそれで人生が終わりではない、死の世界と生の世界が地続きになっている。島の地理に死の世界があるというのが面白い。この島では死が、ここではないどこかではなく、我々が生きている世界の一部なのだ。そう考えると、死が怖いものではなくなる。死んでも自分はこの世界の一部で、どこかで何かをつながっていられるのだ。

それにしてもラストカットがすごい。新しい生と死が向き合うあのカットが、この島の死生観を見事に描写していたと思う。あのカットを観るだけで1800円の価値がある。照屋年之監督は、ただのタレント監督ではない。本当の実力を持った映画作家だ。

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杉本穂高

2.5 命のバトン

2025年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

今年2月に観た「かなさんどー」がとてもよかったので、同じく照屋年之(ゴリ)監督・脚本の本作をDVDで観賞しました。美しい奥さんに先立たれたダメ親父と残された子供達との不和と和解っていうあらすじは似てますが、作品の雰囲気はかなり違った印象でした。個人的には、「かなさんどー」の登場人物の方が魅力的で、クスッと笑えるシーンもたくさんあって好みでした。洗骨という風習は、今作で初めて知りました。今は、一部の離島を除いてなくなったようですが、なかなか強烈な文化だと思いました。こういう儀式を通じて、否が応でも死を直視し、自分の命が先祖から受け継がれ、子孫へバトンを渡すものであることを肌で感じられるんだなと思いました。

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赤ヒゲ

4.0 神々しいカメラ

2025年5月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

驚く

癒される

沖縄が好きなので良く旅行をしてますが、洗骨のことは昔読んだ本で知っている程度でした。今まで洗骨をテーマにした映画ってあったのだろうか?

確かに、火葬場で直ぐに骨にするより、4~5年かけて骨になった身内の洗骨の方が、同じ骨でも死者との繋がりが強く感じられると思います。それに、人は生まれ死ぬのだという当たり前のサイクルを身体で理解できるようになるのではないでしょうか。

内地では明治時代でほぼ皆が火葬になったらしいので、日本人の庶民が遺骨を大切する文化は結構最近なんですかね?

チベットでは鳥葬、インドでは水葬、世界では土葬が一般的な場所も多いことから、日本も沖縄も遺体を骨にできる燃料や場所があり、更に綺麗に保管ができる環境・風土があるから、遺骨を大切にする文化が生まれたのだと思いました。火葬だとゾンビという概念も出てこないですね。

奥田瑛二さんの雰囲気が、沖縄出身の義理の叔父に似ていました。個人的に大好きな古謝美佐子さんが出演していて嬉しかった。そして、ゴリの作品をこれからも観たくなりました!

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ミカ

3.5 「あの世」と「この世」が交じりあう世界で

2025年3月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

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ごましお