洗骨

劇場公開日:

洗骨

解説・あらすじ

「ガレッジセール」のゴリの監督・主演で、数々の映画祭で好評を博した2016年製作の短編映画「born、bone、墓音。」を原案に、ゴリが本名の照屋年之名義で監督・脚本を手がけた長編作品。沖縄の離島・粟国島に残る風習「洗骨」をテーマに、家族の絆や祖先とのつながりをユーモアを交えて描いていく。新城家の長男・剛が母・恵美子の「洗骨」のために故郷の粟国島に帰ってきた。母がいなくなった実家にひとりで暮らす父の信綱の生活は、妻の死をきっかけに荒れ果てていた。さらに、長女の優子も名古屋から帰ってくるが、優子の変化に家族一同驚きを隠せない。久しぶりに顔を合わせ、一見バラバラになったかにも思えた新城家の人びと。数日後には亡くなった恵美子の骨を洗う大事な洗骨の儀式が迫っていた。父・信綱役を奥田瑛二、長男・剛役を筒井道隆、長女・優子役を水崎綾女がそれぞれ演じ、筒井真理子、大島蓉子、坂本あきら、鈴木Q太郎らが脇を固める。

2018年製作/111分/G/日本
配給:ファントム・フィルム
劇場公開日:2019年2月9日

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(C)「洗骨」製作委員会

映画レビュー

4.0未知の文化を知る面白さ

2019年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

沖縄の離島にこんな風習が残っていることを知らなかった。映画はたくさんの未知の文化を教えてくれる良いモノだと改めて思った。数年経った死者の骨を洗うというのはすごい。ここでは、死んだらそれで人生が終わりではない、死の世界と生の世界が地続きになっている。島の地理に死の世界があるというのが面白い。この島では死が、ここではないどこかではなく、我々が生きている世界の一部なのだ。そう考えると、死が怖いものではなくなる。死んでも自分はこの世界の一部で、どこかで何かをつながっていられるのだ。

それにしてもラストカットがすごい。新しい生と死が向き合うあのカットが、この島の死生観を見事に描写していたと思う。あのカットを観るだけで1800円の価値がある。照屋年之監督は、ただのタレント監督ではない。本当の実力を持った映画作家だ。

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杉本穂高

4.0命を繋ぐ

2025年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

厳かな気持ちになりました。
出産ーンの神々しさ、
頭を垂れて、言いたくなる。
「あかあさん、ありがとう」

この映画の司令塔である信子おばさんの言葉、
「女は命をつなぐんだよ」
「女は命を懸けて子供を産む」

そして本テーマである
「洗骨」
沖縄の離島・粟国島(アグニ島)に残る風習。
葬儀は土葬で、火葬せずに小さい箱に身体を折りたたんで入れる。
4年後に、(風葬と言っていましたが・・・肉が溶けて骨になるまで)
4年待って、
墓(岩場にある壁面の入り口に小石を積み重ねている)を、
今度は、小石を一個、一個取り除くと、棺と言えないほど粗末な、
木箱の蓋を開ける。

衝撃なのは、お骨が、そのエミコ・オカアの頭蓋骨が、
本物にしか見えないんですよ。
黄身色がかった頭蓋骨には頭髪がくっ付いていて、
オトウがその縮れた短い髪の毛を
指の腹で優しく優しく洗い流しのです。
驚くほど小さい頭蓋骨。しゃれこうべ。
考えてみれば娘の優子が臨月近い大きなお腹を抱えて、
フェリーで粟国島に帰ってくる。
父方の妹である信子オバサンに会いたがらず、
ブランコに乗り時間をつぶす。
優子はオバサンに会うのを引き伸ばしている。
理由は優子が一人で出産してシングルマザーになる決心を
しているからです。
お腹の子の父親は分かってはいるが、
“逃げられた“と告げる。
この波乱の幕開けが、伏線で、
洗骨の儀式、
洗骨の場で産気づいて、青空の中、汗まみれの、
家族7人が
立ち会いもとで行われる開放的な出産。
数々見てきたはずの出産シーンの中でも、
えーっ‼️と、思う、なんとも、原始的で、かつ感動的な
出産シーンでした。
「オカア、ありがとう」
「オカア、産んでくれて、ありがとう」
そして、映画は、感動と共に余韻を残し、
ブツリと終わる。

(ここで終わりたいのですが、)
吉本のお笑い芸人であるガレッジセールのゴリさん。
本名の照屋年之の名前で初監督。
日本映画監督協会新人賞に輝いた秀作。

「洗骨」
あゝ、あゝ、あゝ、
沖縄はやはり本土とはまるで違う。
この映画に出てくる2人の子どもたち、
元太8歳)と、小鳥(6歳)
元太がゴリさんで、
ゴリさんが幼い頃経験した洗骨の儀式が、
ベースになってるのかな?
と、勝手に想像したけれど、
いい映画でした。

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琥珀糖

5.0砂浜の涅槃仏

2025年2月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

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笑える

幸せ

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カールⅢ世

3.5家族とは…死とは…

2023年10月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:試写会

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