スパイダーマン スパイダーバースのレビュー・感想・評価
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ここでの平均評価ほどでは・・・
映画を観に行く前にこちらのサイトで皆さんのレビューを少し参考にさせてもらってるのですが。
映像がすごいとか高評価の方が多くちょっと期待しすぎちゃったのかな?
映像のすごさもさほど感じられず。
ただ元々スパイダーマンの世界観は好きなのでまずまず楽しめました。
スパイダーマンかっこいい!!
ピーターのスパイダーマンが主人公の成長を「息子っていいね」(子供っていいねだったかな?)っていうところが凄くいい表現だなって思いました。
危ない戦場にまだ戦えない主人公を連れていけないと突き放す役をかって出たピーターが「やっと隣に来たな」と言わんばかりの言葉に感動しました。
そうか、これって子供を見守る父親みたいなんだなって。
1人で戦って来たピーターの隣で相棒のように戦う主人公の成長がとても感動的で、もう一度隅々まで見たいと思った作品でした。
誇示
さすが本家と言うべきか。
圧倒的なコマ割りに息を飲む。
漫画原作の映像化はアニメが至高なのかと思わせてくれる。
アメコミよろしく、大胆なアングル、鮮烈な色彩、明確な輪郭…それらが動く!
コミックの原紙さえも投影されてるような作画にアメコミのプライドさえ感じてしまう。
今までとは次元が違う。
進歩も進化もしてるかのようだ。
この作品以降、これが基準になるのかと思うとそら恐ろしい。
日本には日本の良さが勿論あるんだけど、それから脱却しようとする意思が明確にあったような気がする。
原作は知らないものの、十分楽しめる。
なにやら続編もあるらしく…期待が高まる。
単純に面白い。
笑うし、ワクワクするし、ドキドキする。
アクションの面白さ、空を舞う爽快感、壁を歩く意外性…現状、これ以上のアニメーション作品はないのではと思える。
オスカー受賞の説得力が十二分にある。
進化しつつも、その方向性が原作への飽くなき追求に思え、観てて気持ちが良かった。
スパイダーマン愛を感じる
スパイダーマンの映画やアニメをある程度見てきて、好きな人であれば間違いなく楽しめる。
描画表現がとにかくすごく、ストーリーをうまく表現しているし、どことなくアメコミ感、紙のマンガ感、スパイダーマンワールド感をすべてうまく表現している!素晴らしい!!
音楽もいいし、ストーリーも面白いし、テンポよくて気持ちよく見れるんだけど、主人公がいきなり強くなりすぎて、残念。
もうすこし葛藤と努力が観たかった。
異なるデザインが共存する、ハイブリッドアニメに目を見張る
実写版をたくさん見てきたが、ご存知コミックが原作なので、(映画では)"初アニメ化"という事実が意外すぎる。アカデミー賞の長編アニメーション作品賞はダテではない。スピード感ある映像と音楽、まるでコミックのページをめくるかのようなコマっぽい展開と、アニメでは珍しい"吹き出し"のセリフが素晴らしい。
パラレルワールド(同時に存在する異次元世界)をつなぐ、ワームホールから複数のスパイダーマンが現代のニューヨークに飛ばされてくる。
主人公は「アルティメット・スパイダーマン」(2012-2017)の2代目スパイダーマンである黒人少年マイルス・モラレス。初代ピーター・パーカーが戦いに敗れて亡くなった設定で始まる。
もともと原作の"スパイダーバース"自体が雑誌をこえた、世界各国にまたがる壮大な企画なので、100人以上の世界中のスパイダーマンが出てくる。これをどうやって映画にするのか!
映画版では全部で6人(5人と1匹)のスパイダーマンが登場する。それぞれのキャラクターデザインが異なり、グラフィックイラスト的なものや日本アニメ的なものなど、それを同フレーム内で動かすというハイブリッドなテクニックは、目を見張るものがある。
先行限定上映でIMAX字幕版を鑑賞。そのあと4DX吹替版で再確認したので、細かいところまで実によく計算されていることがわかる。
スパイダーマンの"ウェブ・スイング"の動きがあるので、もちろん4D系のほうが楽しい。また先に述べたようにマンガのような"吹き出し(セリフ)"があるため、吹替版でセリフを耳で聞いたほうが、作品全体の世界観が楽しめる。もちろん"吹き出し"は日本語に翻訳されている。
さて、スパイダーマンの生みの親、スティーヴ・ディッコが2018年6月に、また11月にスタン・リーが立て続けに亡くなったため、両者に捧げられた作品でもある。公開中の「キャプテン・マーベル」にも、"Thank you Stan"と添えられている。
いつものスタン・リーのカメオ出演は、主人公のマイルスがスパイダーマンの仮装スーツを買う、スパイダーマンショップのオーナーとして本人役で登場している。
エンドロールでの、オマケは異次元を越えられる装置を腕に付けているシーンだったので、スパイダーバースはシリーズ化していくのだろう。
また最後にスタン・リーの言葉が流れる。
"That person who helps others simply because it should or must be done, and because it is the right thing to do, is indeed without a doubt, a real superhero."
"それが行われるべき、または行われなければならない、正しいことだという理由で、他の人を助けてくれる人こそが、間違いなく本当のスーパーヒーローなのです。"
スタン・リーありがとう。合掌。
(2019/3/2/TOHOシネマズ日比谷/IMAXシネスコ/字幕:佐藤恵子)
(2019/3/17/ユナイテッドシネマ豊洲/シネスコ/吹替翻訳:小寺陽子)
OK! もう一度だけ説明するね!
アメコミの自由度の高さには羨望しかない
今回のスパイダーバースに原作があるのかどうかすら知らないアメコミ無知勢ではあるけれど、スパイダーマン自体に関してはもう何回も同じストーリーラインが映像化されていてこれはもうある意味伝統芸能だとすら思える
それでいて今回の話がぱっと見では公式のパロディのようでありながらそういう事でもない
原作真理教の方々なら気になる時系列どこ?や、誰のタイムラインなのか?などもうそんな次元のハナシじゃなくてもうこういうハナシ( ^ω^ )
(OK! もう一度だけ説明するね!)
だから"みんな知ってるよね?スパイダーマンだよ"からの"スパイダーマンならこう立ち振る舞うよね?"が典型的にというか結果的に描写されていて、今回の主役も結果的に"それ"を踏襲する
別次元からの複数のスパイダーマンのキャラの掘り下げはいささか足りなかった気がするんだけど結局スパイダーマンはスパイダーマンなんだよね
(今回、タイミング的に吹き替えで見れなかったんだけど、クモロボに乗ってた日本人少女は字幕版でもちゃんと日本語で喋ってた)
で、その他のスパイダーマンを元の世界に返すわけだけど、焦点として当てられてるのはマイルスの奮起、そして成長
でもこれ不可抗力でわざわざ集まったスパイダーマンを結局戻す作業をしなくてはいけないのだから面倒くさい
複数のスパイダーマンが登場するアイデアは破天荒だけどそれ自体は奇をてらっただけで個人的には歓迎しない
ピーターBパーカーと、グウェンだけで良かったし、今回のマイルスの立ち位置からは今後の展開があまり見えない
つまり主役のようでいてスパイダーマンシリーズとしては脇役の立ち位置…というかやはり通常運転でスパイダーマンをするのならもうこれ切りのないハナシだな( ^ω^ )
(運命を受け入れろ)
でもこの切りのないハナシにゲンナリしてるわけではなくてほんとに伝統芸能として感じる事は、別に選ばれてスパイダーマンになったわけじゃないしクモに噛まれたのは偶然だけど、"親愛なる隣人"となり、"大いなるチカラに責任を持っちゃう"のは必然…そういう意味ではスパイダーマンのスポットライトって序盤なんだよねってとこ
だから今作で脇役として登場したくたびれた中年のスパイダーマンが、新米スパイダーマンのマイルスを指導するってのは合点がいく
スパイダーマンには
"可能性として未知数で、これからの成長を予感させる段階"
に強く魅力を感じる
それが脚本として確りと描写されていたのが最終的な満足感だったと思います
ちなみにアニメーション描写としてのクオリティは雰囲気こみで完璧な見応えでした( ^ω^ )
夢想ですが…
これ実写でやったとして、序盤で死んじゃうスパイダーマンをアンドリュー・ガーフィールドが演じて、その意思を継ぐのがトム・ホランドで、中盤出てくる中年のスパイダーマンをトビー・マグワイアがやるって画もみて見たかったり^^;
3D素材を間違って見たのかと思った
2D吹替で見たのだが、上映開始から3D映画をメガネなしで見たような色彩のブレがあって、3D素材が間違って上映されているのではないかとの疑念でいっぱいだった。最初のクライマックスが終わったところで通路に出てスマホで確認すると、俺が見た映画館では2D上映しかないと分かって席に戻った。しかし、その後もだとしたら3D素材が素材が間違ってあてがわれていたのか、それもとこれが正式な2D素材なのかという疑念をぬぐえず内容に集中できなかった。そのせいか分からないけど、大絶賛されているほどの感動も興奮もないまま終わってしまった。
ピーター・B・バーカーの悲哀たっぷりなところは素晴らしかった。近いうちにIMAXシアターで3Dでもう一度見てみようかと思った。
(追記)
2回目は字幕でIMAX3Dで見たいと思っていたのだけど、そんな機会は訪れそうにないので同じ吹替2Dで見た。これは間違った素材ではないと確信して見るとそれほど赤と青のにじんだような色は気にならなかった。そして何より物語がとても面白くて、特に一人ずつ別次元に旅立っていく場面は感動して涙が出た。なぜ1回目で集中して見れなかったのかとても残念だった。やっぱりピーター・B・バーカーが素晴らしかった。
リブート リブート リブート 、、、
観るべきものはドラッギーでスピーディで混沌のアクション。(IMAX 3D)
ケイジ、ハム、萌えの各スパイダーのその他大勢感が残念。
オーラスの指指バトルは笑ったwww
最後は一人でも
字幕版でドルビーで観ました。
面白い!と素直に言える映画でした!
コミックをそのまま映画にしたようなテイストはあまり他では見ないので新鮮でした。
ちょいちょい背景を独特なボカし?をしていたところは見づらさを感じましたが、マイルスの気持ちが吹き出しになっていたり、何かを感じた時の演出とか、スパイダーズのタッチがそれぞれ違ったりするところは映画を全く飽きずに楽しめました!
個人的なスパイダーズのお気に入りはハムです。
BGMがそれっぽかったですが、展開やセリフのリズムやテンポが速くてヒップホップのMV見てるみたいな感覚になりました。サントラ欲しいです。
ストーリーはマイルスの成長物語なので色んな人の協力があって壁を乗り越えていくのですが、最後は一人で解決する所が良かったです。
人生でも本当の勝負の時は一人のことが多いと思うので勇気をもらえた部分でした。
多様化したスパイダーマン
同じマーベル作品のアベンジャーズ もうそうだけど、今の時代は多様化したヒーローがだいじになるんだろうな。
この作品も色んな力とバックグラウンドをもったスパイダーマン達が協力してヴィランを倒す。
一括りするのであればみんなスパイダーマンに変わりないが、外から見たら一緒に見えるスパイダーマンでも生き方や生きた時代が違えばそれぞれ異なる力を持つ。
各々の異なる力を知恵を使い協力することで、どんなヴィランにも立ち向かうことができる。
あきりたりのヒーロー映画だけど、そんなありきたりなことが現実では中々できない。
だからヒーロー映画は実写でもアニメーションでも多くのファンの心を惹きつけ続けるのであろう。
スパイダーアニメーション・アートが満載です!
鑑賞した方の評価がかなり高い事もあり、観るならIMAXの3Dがお薦めとの事でIMAX 3Dで鑑賞しました。
で感想はと言うと、面白いです。
クールでポップ。スタイリッシュ。スパイビーな人達のスパイダー愛に溢れる作品です。
とにかくビュンビュン動いてシーンの切り替わりが早い。
なので、迫力を楽しもうといつも通りに少しだけ前の席で観たのが失敗。
目が追いつかないですw
観るなら少し後ろの方が正解です。
ストーリーはピーター・パーカーが死んで、2代目となるマイルスのスパイダーマンと他次元のスパイダーマンが集められて、世界を破滅に導くキングピンの野望を打ち砕くと言う割とシンプルですが、ストーリーよりもビジュアルを楽しむ作品なので、これくらいの方が良いですね。
アニメーションの表現方法の得意な良さが活かされてるし、エンタテインメント感とアトラクション感があるので、USJのスパイダーマンのアトラクションの様な面白さと格好良さがあります。
ただ、観ていて思うのは、本家ハリウッドの実写スパイダーマンはアニメーションに負けず劣らずにグリングリン動いていたので、改めて今までの実写のスパイダーマンは凄かったなぁと感心しましたw
ですが、その倍以上にグリングリン×2以上に動き回るスピード感には圧倒されます。
特に叔父のアーロンのキングピンの手先として、マイルスを追いかける様は圧倒的なスピードと有無を言わさぬ怖さがあります。
カートゥーンと呼ばれるアメリカンアニメーションにジャパニメーションの良さを融合して、進化した感じなのが良いですね。
日本のアニメ作品では良い意味でここまでバタ臭くは作れないですw
あえて難点を言えば…やり過ぎ感は否めないかなと。
スパイダーグウェンはクールで可愛カッコいいけど、後に出てきた、ノワールとSP//drのペニー・パーカーとスパイダー・ハムはいるのだろうか?w
百歩譲ってもノワールまでで良いのではないかな?
どう考えてもペニー・パーカーとスパイダー・ハムはジャパニメーションの変な所を勘違いしているのと悪ノリしている様にしか思えない。
他次元に様々なスパイダーマンがいるのは分かるが、アニメーションの表現方法の数だけ他次元のスパイダーマンがいると言うのはちょっと違うかな。
あと、主人公のマイルスのスパイダーマンはカッコいいけどちょっとチビッコしているのでノレないw
エンドロールの後のあの件はいるんでしょうか?
伏線を張っているよりも悪気の無い悪ふざけにも思えます。
と言うのが個人的な感想。
あと、CGアニメではない、2Dアニメーションはやっぱり吹き替えの方が良いかなと思うので、吹き替え版で観たくなりました。
とにかく、スパイダーマンが大好きな人が作っている感じが満載で、特にコミック版のスパイダーマンが好きな人にはたまらないかなと思います。
アニメーション・アートな作品が楽しめるので興味があれば是非!
すごい!のはわかるけどいまいち乗り切れなかった
前提として私はスパイダーマン原作未読、映画はサムライミ版、アメージング、ホームカミング、あとMCUしか観てません。一応どんな奴らがいるかネットで調べて知っていました。
今回は原作要素が多かったので(ですよね?)=ほぼ真っ白の状態で観たことになります。
以下感想。
結論から言うと、凄まじい映画体験でした。
3DCGに輪郭線をプラスしたようなコミック調のヴィジュアルに、コミックのような線のエフェクト、鮮やかなカラーエフェクト、単純に動く絵が楽しい!音楽がかっこいい!という体験です。
視覚や聴覚にドーーーンときます。
また、何より一番すごいと感じ入ったのは、他の次元からスパイダーマンが来ました!別の次元ではグウェンがスパイダーマンだったり、白黒だったり、二次元アニメ調だったり、豚だったりします!っていうのが許されるアメコミの土壌!とヴィジュアルの力強さで無理やり成立させているところ!
これは凄まじいと思いました。
個人的な人生観の問題から「IF」の話が嫌いで、アイアンマンとキャプテンアメリカが結婚してます!とか「うわ~……」ってなっちゃうんですが、そんな私ですら受け入れられる豪腕っぷりたるや!
感服してしまいました。
別のピーターパーカーが出てきた時、それじゃ何でもありだよ……と冷めてしまったのですが、まさかそれを受け入れさせられるどころか再び熱を入れて見事に調理されるなんて。
すごいものを観た、という感じです。
いいところは他の人が書き尽くしているでしょうし、気になったところを書いていきます。
といっても点数を見ていただければわかるとおり映画の出来の前には些細なことで、評価が下がるようなものではありません。
更に極々個人的な好みの話になるので、スパイダーバースサイコー!!文句なし!!という方は読まないことをお勧めします。
サイコーです。異論はありません。
観てない方は是非劇場で観てください。
ここからネタバレ有りです。
吹き出しについて
私は映画内の吹き出し否定タカ派なので、少し台詞を文字起こしされることに違和感を覚えてしまいました。かなり少数派だと思います。実際アレルギーの私でも、あそこまで絵や演出をコミック調に寄せられると、流せてしまうレベルでした(正直全部言ってるんだからいるか?とは思ったけどまあコミックに寄せる遊び心として許せる)。
脚本について
これは大作であり失敗できない点と、登場キャラクターが多い点から仕方ないとも言えますが、あまりに工業脚本的というか、対称性が綺麗すぎてしまっていた点です。映画をよく観る方は共感頂けるのではないでしょうか。
シドフィールド的なあれです。
悪役かな、と思ったら悪役。
おじさんってことは……と思ったらドン!
スパイダーマンたちが揃うまでは原作を知らない私からすれば、登場自体が予想外なのでそこまででもないのですが、出揃ってしまってからの畳み方があまりに直線的で予想の範疇を超えてきません。
特に「顔を見ずに手を見ろ」と「ハァイ」に関しては皆さんほとんど使いどころがわかってしまったのではないでしょうか。
私はマイルスと一緒に口に出しそうになってしまいました。
しかしこれは悪い点ではなく、お約束通りやってくれるのはいい点でもあります。ただ、使い方を少しずらしてくれればな、というくらい。
Bパーカーに縛られたのと同じやり方で彼を送り返す、とか、ビルから落ちる演出と覚醒後に昇る演出、キングピンがスパイダーマンを殴る時に家族に見られる、とか、前は引っ張られた電車を、覚醒後は逆に利用するとか、例は挙げきれないくらいですが、本当に開いた本を閉じるように前半と後半で対称になっていたのでオチの付け方までわかってしまうと。
こういうのは少しだと気がきいてるくらいなんですけど、やり過ぎると逆に作り物臭が強烈にしてしまうのが残念です。
材料に関してはどれだけ現実離れしても想像力はついていけるが、構造が現実離れしすぎると、はたと夢から覚めてしまいます。出来過ぎだな!と。
最後に加速器が閉じる時に豚が敵の頭に落とした謎の置物(原作読めばわかるのかな?)がカンッと詰まった時は笑いました。あれくらいさりげないといいのですが、全てがあからさまだと鼻についてしまいます。
とはいえこれも好みの範疇と言っていいでしょう。そういうのが好きな人は好きでしょうから。
マイルスが成長しましたというメタファーに感動する人もいれば、やり過ぎ、やり過ぎっていう人(私)もいるという話でした。
マイルスについて
マイルスが好きになれませんでした。
「てめぇの問題だろ!」おっしゃる通りです。
ピーターパーカーが亡くなったときのMJの台詞やラストでのマイルスの台詞にもありましたが「ピーターは普通の人でした」「誰にでもマスクを被れる」ということが繰り返し言われていたので、文字通りそれがテーマの一つであるから、マイルスは普通の少年でなければならないのでしょう。
「君もヒーローになれる」或いは「どこかの世界のあなたもスパイダーマンかもよ」かもしれません。
ですが私はマイルスが「普通の少年だけどいいやつ」とか「普通の少年だけど賢いやつ」とかに見えず本当にモブみたいな「普通の少年」にしか見えなかったのです。
好きでも嫌いでもないです……最後まで観ても。
「テストに受かっていい学校に入った」と説明されるだけで、アインシュタインを引用したから賢そうに見えるでしょ?って権威を利用した観客に対する「知の欺瞞」では?
その裏ではグラフィティを描いてたりというよくわからん、中身がいまいち伝わってこない奴でした。情報はあるけど実感が伝わってこなかったです。
悪役について
またこれは悪役も同じなのですが……。
体や顔はいいとして、ただの大男が強すぎません?
原作で理由が説明されているのでしょうか。
スパイダーマンと戦う理由も、皆の前で演説するってどんな立場の奴だってのも、家族への執着も全てわからなかったです。
まあなんとなく、大物?みたいなもんでした。
細かく施設の名前とか聞いとけばわかったのかな?二回目は注意深く観てみます。
フランケンシュタインみたいなやつはオクトパスに首掴まれたり、何もしないまま最後に逮捕されてるし。あいつ何だったんだ?
性別や姿が知ってるのと違うのはアメコミあるあるなので、女のオクトパスがいるのを知らなかったのはラッキーと思いました。
ちゃんと驚けた。
こっから先は更に理不尽な愚痴になります。
書かなくていいとも思いますが、人口比にして約2%の私と同じひねくれ者のために書きます。
この映画で素直に笑えたファンの方は気分を害する可能性があるのでもし読まれていたらここまででお願いします。
完全にいちゃもんなので。
「スタンリー」がカメオ出演したら笑ったり、今回で言えば亡くなってしまったので泣いたり、なんらかのリアクションを取らなければファンじゃないとでも言わんばかりのあの劇場の空気が苦手です。
ファン同士の共感作業というか。
私は漫画などで原作者が登場したりする演出が嫌いなので特にそう感じます。
あと、観客が設定された笑い所でちゃんと笑うとことか。
自分がギャグ滑ってんなーと思って観てるから、みんな義務みたいに無理やり声出して笑ってるように感じます。
「この笑いがわかる私」みたいなものをあの人工的な笑いから感じてしまいます。
いや素直に笑ってるんだと思います、穿ちすぎ、ひねくれ過ぎなのはわかってるんですけど。
書いてていちゃもん過ぎて自分でもどうかしてると思いますが、ただ自分が笑えないだけでそう感じてしまうのです。
「デッドプール」でもあった感覚でした。
ただこれはもう劇場という装置と自分の性格の相性としか言えません。
どうもあの一体感が自分にとっては疎外感に転じてしまって苦手なんです。
もしかしたら私が一人で隣がカップルだったから楽しそうなのがむかついただけかも。
その程度のことです。
映画どころか劇場体験の理不尽な愚痴まで色々書いてしまいましたが、この映画が物凄いものであることは確かです。
今度は原作も読み、スタッフも勉強して、二度目、三度目、繰り返し観て、Blu-ray買って、この映画を楽しみ尽くしたいと思います。
いやーまじで本当すごかった。
すごい映画だった。
少年の成長譚
二代目スパイダーマン事マイルズ・モラレス君が堂々たる主役を張ってます。
話のベースと成ってるのはコミックのスパイダーバースとモラレス君が主役のアルティメット・スパイダーマンをミックスした物です。
登場するヴィランたちはアルティメット版をベースにしてます。
平凡な少年が偶然手にしたパワーに最初は戸惑いつつも周りの人達に助けられたり時には大きな試練を乗り越える事によって、男の子から一人の男へと成長します。
物語としては王道のストーリです。
師匠役として別次元から来たピーターが結構いい加減な事を言いつつ締めるとこはキチっと締めて、やっぱりあんたスパイダーマンだよって思いました。
誰でもマスクをかぶれる。
この春休みの映画において、いや2019年の映画において、いや全アメコミ映画においてベスト級の作品が来てしまった!!スパイダーマンを扱った他のどの作品よりも、本作はぶっちぎりのNo.1ということを断言しておく。
まずは何と言っても映像面における“革命”だろう。冒頭のSONYのロゴから映像の乱れによって観客がアメコミの一コマに入り込んだかのような演出を取れ入れている。お馴染みのピーター・パーカーが颯爽と活躍し、その後にマイルス・モラレスの日常が進んでいく。このOPシークエンスだけで最高の映像体験だ!!こればかりは観て体験してもらうしかないのだが、IMAX3Dで鑑賞した筆者はどこを切り取っても一枚絵として成立する圧巻の映像にかじりつくようにして見入っていた。
さらに物語とそれを彩るキャラクターも見事だ。主人公のマイルスは黒人の血を引くと同時にハーフで思春期のティーンエイジャー。別次元のピーターはくたびれた中年でグウェンはクールビューティの女性ドラマー。終始白黒のノワールやジャパニメーションバリバリのペニー、動物のハムに史上最強との声も多いメイおばさん。皆とてもフレッシュな人物像で、手垢のついたスパイダーマンユニバースにおいてとても活き活きとしている。そんな彼らが元の世界で感じていた孤独を互いに理解し、力を合わせて世界を救う。言うなればスパイダーマンだけのアベンジャーズ!!そして、陳腐になりがちなパラレルワールド設定も、息もつかせない物語と『誰でもマスクをかぶり、ヒーローになれる』という多様性を訴える強いメッセージで上手くカバーされている。
何より主人公マイルスの成長譚が素晴らしい。憧れの叔父の正体を知り、失い、無力感に苛まれる。そんな彼を支えるスパイディーチームと両親の絆には涙が止まらなかった。もちろん、ヒーロー映画としての“アガる”演出もおさえている。師匠の教えをとてつもないスピードで吸収し、強くなるマイルス!光学迷彩に電撃パンチ!!各スパイダーマンもユニークな能力でヴィランズを蹴散らし、クライマックスも盛り上がる!!!
アクション、アニメーション、ユーモア、涙。全てが詰まった究極のスパイダーマン映画に喝采を送る!!
誰もがスパイダーマンになれる!
原作は未読。予告編を見ただけではどんなストーリーになるのか全く想像できず、「別の次元から来た」だとか「時空を歪める」といったワードから、「形而上学SF?」と不安を胸に抱きながら劇場に足を運びましたが、ストーリーの大筋はいたって王道の成長物語で、シンプルにとても楽しめました。
そして、本作は何と言っても映像が凄すぎます! 2019年の2月、3月は『アクアマン』、『アリータ』、『移動都市』と映像面で目を見張るような作品が相次いで公開されましたが、映像の衝撃度でいうと、本作は頭一つ抜けているのではないでしょうか。とにかく最初から最後まで“生まれてはじめて見るような”映像のオンパレードなのです。
ただし、映像面での凄さについては、他のレビューでもみなさんが書いておられますし、文章であれこれと説明するよりも、実際の映像をご覧いただくのが一番だと思いますので、割愛させていただきます。本レビューでは、本作のテーマに沿いながら「実はストーリーもちゃんとよくできていて面白い!」ということを述べたいと思います。
1.王道の成長物語──「誰もがスパイダーマンになれる」
本作のあらすじをまとめると「放射性のクモに噛まれ、スパイダーマンの力を発現しながらも上手く能力をコントロールできずにいたマイルスが、別の次元から来たスパイダーマンたちと出会い、ともに戦っていく中で、真のヒーローとして目覚めていく」(100字)という王道の成長物語です。
途中、挫折や悲しみを味わいながらも、何度でも立ち上がり、マイルスが真のスパイダーマンになっていく姿からは、「誰だってスパイダーマンになれるんだ!」という熱いメッセージを読み取ることができます。
また、別の次元からやって来たスパイダーマンたちが、➀うだつの上がらない中年のおっさん ➁マイルスと同年代の女の子 ➂白黒の時代からやって来たハードボイルド風の探偵 ➃遥かな未来からやって来た萌え系(?)美少女 ➄カートゥーン風のブタのキャラクター……と、大変個性豊かなのですが、これだけいろんなタイプのスパイダーマンが登場することからも、「誰もがスパイダーマンになれる」というテーマを感じ取ることができると思います。
2.大切な人の死を乗り越える──「大いなる力には、大いなる責任が伴う」
しかし、その一方で本作は「誰もが簡単にヒーローになれる訳ではない」という厳しい現実も描いています。クモに噛まれたマイルスは“力”を発現しますが、はじめは思うように能力を制御することができません。しかも、一応の師匠にあたるピーター・B・パーカーからは、スパイダーマンとしての心得も戦闘の技術も何も教えてもらえず、終盤までマイルスはほとんど成長する機会に恵まれません。
では、なぜマイルスは最後にスパイダーマンとして覚醒することができたのでしょうか? 実はここでシリーズを通してくり返し描かれてきた大きなテーマが浮かび上がってきます。
個性豊かなスパイダーマンたちですが、彼らにはある共通点があります。それは、「大切な人を亡くした経験がある」ということです。ベンおじさん、親友のピーター、ベンジャミンおじさん、実の父親……彼らは大切な人を亡くした経験から自らの力に伴う責任を自覚し、ヒーローとして目覚めました。そして、本作のマイルスもまた、物語の終盤である大切な人を喪うことになるのです。
「誰もがスパイダーマンになれる」という希望にあふれたテーマを掲げながら、シリーズを通して語ってきた「大いなる力には、大いなる責任が伴う」というテーマをも組み込んで、夢物語としてではなく、マイルスの成長をきちんと描いている──だからこそ、本作は紛れもなく『スパイダーマン』なのであり、マイルスという新しいスパイダーマンの誕生に心から喝采を送りたくなるのだと思います。
アニメ・スパィディ最高!
ストーリー・多次元のスパィディ!やはり、アカデミー賞取った感、すごいです。
新しいスバイダーマンのストーリーは、最高です。
多次元からきたスパィディたち、個性が強い連中ばかり、吹替版を観ましたが声優さんもとにかくあってます。
さあ、次は実写版ヤングスパィディだ!
結局はアメコミ
まあ、映像としては良かったとは思いますが、そもそも落書きを受け入れられない古い頭なんで、というのも置いといて、
あんな、言わば溶鉱炉の中みたいなところに、USBさして操作する操縦盤みたいなの作るかな?。それに、最後、完全にパネルとして壁から外れていたのに操作できる?
お父さんも、最後だけ見て新しいスパイダーマンが味方だってわかるのかな?
おじさんが悪の道に走ったのもなんで?
などなど、結構な数の疑問が引っかかって、そんなには楽しめませんでした。
まあ、そういうのも飲み込んで楽しむのがアメコミなのかもしれませんが。
あまりにも高評価ばかりなんで、こういう意見も書いときました。
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