聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア

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劇場公開日:

解説

「ロブスター」「籠の中の乙女」のギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督が、幸せな家庭が1人の少年を迎え入れたことで崩壊していく様子を描き、第70回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したサスペンススリラー。郊外の豪邸で暮らす心臓外科医スティーブンは、美しい妻や可愛い子どもたちに囲まれ順風満帆な人生を歩んでいるように見えた。しかし謎の少年マーティンを自宅に招き入れたことをきっかけに、子どもたちが突然歩けなくなったり目から血を流したりと、奇妙な出来事が続発する。やがてスティーブンは、容赦ない選択を迫られ……。ある理由から少年に追い詰められていく主人公スティーブンを「ロブスター」でもランティモス監督と組んだコリン・ファレル、スティーブンの妻を「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマン、謎の少年マーティンを「ダンケルク」のバリー・コーガンがそれぞれ演じる。

2017年製作/121分/PG12/イギリス・アイルランド合作
原題:The Killing of a Sacred Deer
配給:ファインフィルムズ
劇場公開日:2018年3月3日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第70回 カンヌ国際映画祭(2017年)

受賞

コンペティション部門
脚本賞 ヨルゴス・ランティモス エフティミス・フィリップ

出品

コンペティション部門
出品作品 ヨルゴス・ランティモス
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(C)2017 EP Sacred Deer Limited, Channel Four Television Corporation, New Sparta Films Limited

映画レビュー

4.5聖なる“鹿殺し”ではなく、“聖なる鹿”殺し

2018年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

怖い

興奮

邦題がややミスリード。メインビジュアルの題字も「鹿殺し」が赤、「聖なる」が黒なので、鹿殺しという行為が神聖であると誤読しそうだが、原題「The Killing of a Sacred Deer」をよく見よう。形容詞SacredはKillingではなくDeerにかかっている。Sacredには「聖なる」の意味もあるが、「生け贄として捧げられる」というニュアンスを含む。本作はいろんな解釈の余地があるタイプの映画だろうが、他の方の自己流解釈の助けになればと思い記しておく。

作品自体は滅法面白い。同じ監督の「ロブスター」は奇天烈な設定に引き込まれたが、本作は一見まとも。しかし、「目には目を」式の呪いをかけられて、家族の関係がじわじわ変容していく様にゾクゾクする。「トゥモローランド」の美少女、ラフィー・キャシディの成長した姿も見ることができて嬉しい。

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高森 郁哉

1.0「鹿」に何か宗教的な意味合いが込められているのか・・・私の知識不足...

2024年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「鹿」に何か宗教的な意味合いが込められているのか・・・私の知識不足がこの映画の評価を下げてしまっているのでしょうか?

一方で、冷徹な構図とLooks、不安を煽る不協和音、それら演出には優れた点が十分にあるかと思います。

何でもアリが映画、それが映画のいいところだとも思いますが、
しかし腑に落ちないこの映画については、個人的には高評価する気が起きない
(カンヌで脚本賞?)

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よんさま

3.5哀れなる…より好きです

2024年2月20日
PCから投稿

家族関係と言っても他者の集まりですから、いつ何時その関係が狂い始めるかわかりません。

「深淵に臨んで薄氷を踏むが如し」ということで、私はいつもビクビクしています(笑)

この映画は「表面上うまくいっていた家族」もあっという間に狂い始めますよ、という示唆もあり、あながち荒唐無稽な話でもない気がして興味深かったです。

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ほりもぐ

4.5バスには勝者も敗者も乗ってるんだよ

2024年2月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

怖い

興奮

映像とカメラワークに感動した。圧倒的に白が勝っている病院の廊下やガラスのカンファレンス・ルームが広角で映し出され、人間が無機質な建築物に同化している。ボブとアナ(キッドマン)だけが乗っている長い下りエスカレーターと無人の上りエスカレーターを遥か上から映しているカメラ。下まで降りた途端にボブが倒れ込む。マーティンが上から覗き込んで確認したかのように。スティーブン(コリン・ファレル)とマーティンの散歩。雲が浮かんでいる空の青も雲の大きさもどこか不自然。怖くもあり書き割りのようで可笑しくもあり。

アナもスティーブンも酒を飲まないが(スティーブンは4年前から酒を飲んでいないとパーティーの場で言っていた)タバコは頻繁に吸っている。マーティンの影響か娘のキムも吸うようになった。インテリ富裕層が酒を飲まないのはわかる、と思ったがスティーブンが飲まないのは別の理由だろう。

「死」が目前に迫っているのに家族間の会話に日常と深刻がごちゃまぜになっていて居心地の悪さを感じつつ笑っていいのか?と思った。キムはボブに「自分のプレイヤーが壊れちゃったからあなたが死んだら頂戴ね」と言う。スティーブンは二人の子どもが通う学校に行き、どちらか一人選ぶとしたらどっちでしょうかと校長に尋ねる。アナは、死ぬなら子どもね、私達はまだ若いから子ども作れるし場合によっては体外受精も可能、と言う。寝室でのスティーブンとアナ夫婦も変だ。アナは「全身麻酔?」と尋ねOKを出したスティーブン。ランジェリー姿のアナはベッドに仰向けに横たわる。スティーブンは室内の照明を全灯にしてアナを見ながら・・・。変~?笑っていいのか悩んだ。ボブは自分が死ぬんだってわかってたから一番健気だった。パパに叱られていた長い髪を自分でカットしてパパに見せた。眼科医になりたいというのはママの手前であってパパみたいな心臓外科医になりたい、本当だよとパパに言った。スティーブンはその晩、初めて泣いた。

マーティンは好きなものを一番最後に食べるからポテトは最後。キムはケチャップを真っ赤に垂らしながらポテトから食べた。3人家族のテーブルの様子をカウンター席のマーティンは正確に観察したに違いない。

音楽は知らない曲ばかり。オープニングとエンディングは教会音楽だろうとクレジットをガン見してわかった。最初はシューベルトで磔刑のイエスを悲しむ母マリア、最後はバッハのヨハネ受難曲。

おまけ
1)ランティモス監督は目に執着がある。「ロブスター」では近視同士カップル、一方は両目とも見えなくされてしまう。「女王陛下のお気に入り」でアン女王は左目悪くサラも左目を黒のレース布で隠してた。そしてこの映画で妻は眼科医(仕事シーンは無し)。目から血が溢れ出たらステージ4。
2)ランティモス監督の映画に沢山仕掛けられている笑いに毛深いコリン・ファレルは大いに貢献している。「イニシェリン」での彼の困ったちゃん眉毛を思い出す。
3)「哀れなるものたち」も含めてランティモス監督はmasturbationを話題(またはシーン)に必ず入れる。昔、セックスする頻度だか時間が一番なのはギリシャという調査結果を読んだ。当時はギリシャの金融危機、一方で公務員の定年が早いだか給与が高いなどEUの中で可哀想(?)なポジションだった記憶がある。

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