聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのレビュー・感想・評価

全96件中、1~20件目を表示

4.5聖なる“鹿殺し”ではなく、“聖なる鹿”殺し

2018年2月27日
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鑑賞方法:試写会

笑える

怖い

興奮

邦題がややミスリード。メインビジュアルの題字も「鹿殺し」が赤、「聖なる」が黒なので、鹿殺しという行為が神聖であると誤読しそうだが、原題「The Killing of a Sacred Deer」をよく見よう。形容詞SacredはKillingではなくDeerにかかっている。Sacredには「聖なる」の意味もあるが、「生け贄として捧げられる」というニュアンスを含む。本作はいろんな解釈の余地があるタイプの映画だろうが、他の方の自己流解釈の助けになればと思い記しておく。

作品自体は滅法面白い。同じ監督の「ロブスター」は奇天烈な設定に引き込まれたが、本作は一見まとも。しかし、「目には目を」式の呪いをかけられて、家族の関係がじわじわ変容していく様にゾクゾクする。「トゥモローランド」の美少女、ラフィー・キャシディの成長した姿も見ることができて嬉しい。

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高森 郁哉

4.5バスには勝者も敗者も乗ってるんだよ

2024年4月8日
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鑑賞方法:VOD

笑える

怖い

興奮

映像とカメラワークに感動した。圧倒的に白が勝っている病院の廊下やガラスのカンファレンス・ルームが広角で映し出され、人間が無機質な建築物に同化している。ボブとアナ(キッドマン)だけが乗っている長い下りエスカレーターと無人の上りエスカレーターを遥か上から映しているカメラ。下まで降りた途端にボブが倒れ込む。マーティンが上から覗き込んで確認したかのように。スティーブン(コリン・ファレル)とマーティンの散歩。雲が浮かんでいる空の青も雲の大きさもどこか不自然。怖くもあり書き割りのようで可笑しくもあり。

アナもスティーブンも酒を飲まないが(スティーブンは4年前から酒を飲んでいないとパーティーの場で言っていた)タバコは頻繁に吸っている。マーティンの影響か娘のキムも吸うようになった。インテリ富裕層が酒を飲まないのはわかる、と思ったがスティーブンが飲まないのは別の理由だろう。

「死」が目前に迫っているのに家族間の会話に日常と深刻がごちゃまぜになっていて居心地の悪さを感じつつ笑っていいのか?と思った。キムはボブに「自分のプレイヤーが壊れちゃったからあなたが死んだら頂戴ね」と言う。スティーブンは二人の子どもが通う学校に行き、どちらか一人選ぶとしたらどっちでしょうかと校長に尋ねる。アナは、死ぬなら子どもね、私達はまだ若いから子ども作れるし場合によっては体外受精も可能、と言う。寝室でのスティーブンとアナ夫婦も変だ。アナは「全身麻酔?」と尋ねOKを出したスティーブン。ランジェリー姿のアナはベッドに仰向けに横たわる。スティーブンは室内の照明を全灯にしてアナを見ながら・・・。変~?笑っていいのか悩んだ。ボブは自分が死ぬんだってわかってたから一番健気だった。パパに叱られていた長い髪を自分でカットしてパパに見せた。眼科医になりたいというのはママの手前であってパパみたいな心臓外科医になりたい、本当だよとパパに言った。スティーブンはその晩、初めて泣いた。

マーティンは好きなものを一番最後に食べるからポテトは最後。キムはケチャップを真っ赤に垂らしながらポテトから食べた。3人家族のテーブルの様子をカウンター席のマーティンは正確に観察したに違いない。

音楽は知らない曲ばかり。オープニングとエンディングは教会音楽だろうとクレジットをガン見してわかった。最初はシューベルトで磔刑のイエスを悲しむ母マリア、最後はバッハのヨハネ受難曲。

おまけ
1)ランティモス監督は目に執着がある。「ロブスター」では近視同士カップル、一方は両目とも見えなくされてしまう。「女王陛下のお気に入り」でアン女王は左目悪くサラも左目を黒のレース布で隠してた。そしてこの映画で妻は眼科医(仕事シーンは無し)。目から血が溢れ出たらステージ4。
2)ランティモス監督の映画に沢山仕掛けられている笑いに毛深いコリン・ファレルは大いに貢献している。「イニシェリン」での彼の困ったちゃん眉毛を思い出す。
3)「哀れなるものたち」も含めてランティモス監督はmasturbationを話題(またはシーン)に必ず入れる。昔、セックスする頻度だか時間が一番なのはギリシャという調査結果を読んだ。当時はギリシャの金融危機、一方で公務員の定年が早いだか給与が高いなどEUの中で可哀想(?)なポジションだった記憶がある。

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talisman

2.0誰も救われず

2024年3月26日
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勧められてみた映画ですが、うーん…
誰しも持っているダークな一面を、見せつけられた感じ。
冷たーいロボットのように会話する4人の家族、どの人も救われず、地獄に落ちた感。
奇妙な出来事の論理的説明がないまま終わるので、オカルト的な話なんだろうけれど、私の好みとしては、なんらかの説明が最後に出てくる方が、むしろ怖い気がしますが。

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Camme

1.0「鹿」に何か宗教的な意味合いが込められているのか・・・私の知識不足...

2024年2月27日
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「鹿」に何か宗教的な意味合いが込められているのか・・・私の知識不足がこの映画の評価を下げてしまっているのでしょうか?

一方で、冷徹な構図とLooks、不安を煽る不協和音、それら演出には優れた点が十分にあるかと思います。

何でもアリが映画、それが映画のいいところだとも思いますが、
しかし腑に落ちないこの映画については、個人的には高評価する気が起きない
(カンヌで脚本賞?)

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よんさま

3.5哀れなる…より好きです

2024年2月20日
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家族関係と言っても他者の集まりですから、いつ何時その関係が狂い始めるかわかりません。

「深淵に臨んで薄氷を踏むが如し」ということで、私はいつもビクビクしています(笑)

この映画は「表面上うまくいっていた家族」もあっという間に狂い始めますよ、という示唆もあり、あながち荒唐無稽な話でもない気がして興味深かったです。

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ほりもぐ

4.5一神教の世界観

Kさん
2024年2月11日
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ランティモス監督の一連の作品の中で、現代社会を舞台としているのが印象的であった。最初のうちは少年の精神疾患やサイコパスを疑っていたのだが、物語の後半で登場人物たちが神の存在を受け入れているように見えるようになって、これは私にはわからない一神教の世界観であり、つまり少年は神であり、彼らにとってこのような神への畏怖は寓話的なものではなく本物なのだろうと思い直した。その視座から眺めると、死を突きつけられる登場人物たちの悩みがとてもリアルなものに感じられた。
一方神の怒り鎮める役である、父であり家長である主人公は、物語を通じて解決に導くようなことを何もできていない。自己中心的な償いで少年を家庭に迎え入れて事態を複雑にし、ついに生贄が避けられないことを認識しても、自ら贄を選ぶことをしない。このような姿を通じて、この作品はキリスト教的な父権や男性中心の社会に対する疑問を表現しようとしているのではないかと思った。

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K

3.5始終不穏な空気

2024年2月8日
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流れる感じ。全く意味は分からん。呪いなのか結局何も不明。最後は生贄の為にロシアンルーレット。バリーコーガンの映画は同じように映画に不穏な空気流れる。ソルトバーンもおなじ。当分バリーコーガンお腹一杯で見たくない。まぁそれだけ見事な演技なのか。

コリンファレルも上手い、最近の映画で沢山活躍してるコリンファレルをもっともっと評価するべき。今回の映画は寡黙ながらそれが怖さをます。

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ken

2.5不協和音

2024年2月6日
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鑑賞方法:VOD

怖い

難しい

哀れなるものたちの監督
ヨルゴス・ランティモスの
ロブスターからの三作めです
…怖かったです
何というか
この監督は不協和音の音が
特徴的に使われています
普通に暮らしていても
不穏な音で怖さを醸し出しています
音の使い方が上手いです
この監督の世界観には必要なアイテム
グロさとかエロさもその一つ

聖なる鹿殺しは
心臓手術で失敗して患者を死なせた事に
よってその子供からの報復。

心臓外科医
穏やかな主人公が
段々と追いつめられて
徐々に変わっていく精神状態が
見所です

分からないのは
父を心臓手術で亡くして
主人公をとことん追い込んで
家族を巻き込みながら復習していく少年
どうして…
少年の言った通りになっていく
状況がわからない
ラストのオチもいま一つ

これら二作品を見て
今回の映画[哀れなるものたち]は
ファンタジーな作りになっている
と思いました
ベラが可愛いくて愛しい。

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しろくろぱんだ

4.5ファンタジーとリアリティの狭間、緊張感を切り取る力には脱帽

2024年2月6日
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鑑賞方法:VOD

笑える

怖い

『ロブスター』とともにずっと観たくてマイリストに入れつつ無意識に避けていた作品。連続で観ました。
事前にあらすじは目に入っていたが、序盤から嫌な雰囲気に手に汗握る
"ある提案"をするシーンや噛みつきのシーンにはゾクゾクさせられた
そもそもの話、何が病の原因なのかは作中でも専門家から繰り返されていた様にやはり心因性の何かなのだと思う。明言を避けているのは監督の作風であり手癖というか「そこは重要ではない」ということなのだろう。仮に催眠術なのであれば終盤の場面でアナを歩けるようにしたはずだ。そこをはっきりさせないことで得体の知れなさによる恐怖は何倍にもなるし本作のスリラーとしての純度を高めている
一方でその荒唐無稽な要素はある種の悪ふざけのようにもなっており、ホラーとコメディの二面性が見え隠れし笑いも誘う場面もある。とはいえそれは恐怖を薄めるわけではないし、なんなら"そこで笑ってしまう自分"も俯瞰して見せられているようで恐ろしさまである

あとなんと言ってもマーティンの狂気
「バリー・コーガンは素でこうなんじゃないか!?」と思うほどの名演。"怪演"という言葉にずっと腑に落ちない感覚があったが、これを観せられるとこれがまさにだなと思った

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ezio

2.5等価交換

2024年2月5日
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押しつぶされるような罪悪感と、淡々とやってくる等価交換の罰。
復讐のグロテスクさを描いているとは思うけど
見えざる力を持ち出すなら、それは本当に等価なのか?と。
命は命、ひとつはひとつ。それは分かるような分からないような。
説明に頼らない姿勢は素晴らしいけど、
分かりにくさが単にテーマの掘り下げが足りない制のような印象だった。

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mar

4.5◇不穏、不可解、不条理なる鹿殺し🦌

2024年1月25日
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怖い

 古の奈良では、鹿が『神獣』とされて手厚く保護されていました。もし殺してしまうようなことがあれば、その人は死罪。奈良の人は朝起きたら、まず家の前を見てシカが死んでいないか確かめなければならないので「早起きが奈良名物」という言葉まで生まれたと伝えられています。鹿殺しについては、『鹿政談』という古典落語の演目もあります。聖なる鹿🦌を殺してしまったところから始まる顛末噺です。

 この物語は、そんな長閑な語り口でもなく、鹿も登場しません。心臓外科医の男が抱く「罪悪感」、その薄暗く重苦しい圧迫感が物語の底に沈澱していることが、家族との違和感やぎこちなさ、男の冴えない表情の原因です。罪悪感は物語の進行とともに増大、エスカレートして不穏な雰囲気は悲劇の結末へと滑り落ちていきます。

 罪悪感の原因については、心臓外科医の男と父を亡くした一人の少年との不可解な交流とともに紐解かれていきます。男が秘める罪悪感に対して、少年が求める代償は生贄です。命の等価交換ですが、そこには奇妙なネジレがあります。単純な仇討ちではなく、罪悪感をさらに深めて生き続けることを強いる復讐。

 少年が求めていたのは、父親を失った喪失感を埋め合わせ、自分だけに降り注がれる父性かもしれません。悩み深く自己嫌悪に陥りつつ、少年を畏怖しながら守り続ける父性。勝手な後日談としては、娘と少年が結ばれて、再び父親を得ることとなる姿です。

 聖なる鹿殺し、収束しない物語。罪を被せられないように、明日は奈良名物の早起きです。

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私の右手は左利き

3.0聖なる鹿

2023年11月26日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

難しい

殺し。
英語を直訳するとこうなる。鹿を殺すことが聖なる行為なのではなく、”聖なる鹿”を殺してしまう、というとニュアンス全然違う。ポスターの字の色変えないとよー。

心臓外科医のスティーブンは手術の腕前は一流、美しい奥さんのアナと二人の子供との完ぺきな生活を送っていたが、スティーブンが度々会っている謎の少年マーティンを家に招いたことから始まる、家族を襲う謎の症状。程なくしてマーティンが口にした謎の症状の秘密とそれを回避するための条件とは?というお話。

カンヌ映画祭で絶賛、というところでもうお察しなんだけど非常に難解。謎が謎のまま終わる部分も多し、だけどこの映画で語りたかったのはそう言う事ではないと思う。
症状が何で起きるの?とかではなくて、純粋に人間が究極の選択を迫られたときに、選ぶ側、選ばれる側になった人間がどう感じ、どう行動するのか、これが主題なのだと思う。

その対象は3人。それぞれ性別、年齢、関係性が違う。しかもそれぞれが必死に考えて道を模索している。それも綺麗ごとなど言っていられない状況なら、打てる手は全て打つし、なんならゲスい発言も飛び出してくる。

それを審判する側の人間はどう捉えるか。審判側の人間もまた完ぺきな人間ではなく、情もあれば気の迷いもあればいろんなファクターが入り乱れて、判断なんかできるか!ってなる。
しまいに取った手段が…あのねぇ。
でも、聖なる鹿って何なのかな。すごく清らかで純粋なイメージなんだけど。
となると、聖なる鹿殺しはあんな手段を取りつつも、実はその前に決まっていたりして。

エンタメ度低め。私はモヤーんとする映画は嫌いではないと思っていたけど、最近あんまり得意じゃないのかも。映画ぐらいはスキっとして欲しいと思う、ストレスMax.インド生活なのです。

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ハルクマール

4.5怖いよう。みんな怖いけどラストのお姉ちゃんがいちばん怖いっつーの。

2023年11月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖いよう。みんな怖いけどラストのお姉ちゃんがいちばん怖いっつーの。

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まるぼに

4.0人間非讃歌。

2023年11月13日
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鑑賞方法:DVD/BD

どんな内容なのか全く知らなくて、コリン・ファレル主演だから「ロブスター」みたいなちょっと意識高いっぽい映画なんじゃないか?とか冗談で話していたら、まさかの「ロブスター」と同じランティモス監督の作品だった。
観る直前にこの情報を仕入れられたので、覚悟は決まったというか、作品のトーンの方向性だけはわかったのですんなり入ることが出来た。終始テンション低いだろうなと。

ランティモス監督は、非現実的な雰囲気の中で、教科書に書かれているような人間味のないセリフと静けさで、愛ってこうだよねとか人間ってこうだよねとか、そういうことを表現する監督かなと思うんだけど、まあこれが少々極端な演出をする人で、彼の伝えたい「人間」ってものに対して、なんかどっか違うんじゃないかという気持ちが芽生えるし、怖さとか不気味さが先に来ちゃうのはモヤモヤするものがある。
本作「聖なる鹿殺し」は明らかに恐怖を煽るような、効果音ともBGMともいえないような奇っ怪な音を使っているのでホラーのようにしたかったのだろうとは思うけど。
それで、サスペンスというよりは、人間の内面をえぐるオカルトホラー的な作品で面白く観れたのだけど、やっぱり心の奥にある引っ掛かりは残ってしまうんだよな。それが良さなのかもしれないけどね。

もしかして監督は、人間とは怖いものだと考えているのだろうか?ああ、なんかそんな気がしてきた。間違いない。
私はそうは思わないから、作品との共感度がやけに低いんだな。多分そう。
面白かったけどモヤる原因がわかったな。

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つとみ

4.0あまりの痛さに悴然とする。

2023年10月11日
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鑑賞方法:DVD/BD

因果応報というのか、運命のいたずらとでも言うべきなのか。しかしながら、そのあまりの痛さに悴然たる思いが拭えませんでした。評論子は。本作を観終わって。

確かにスティーブンの所為は、医者としては、絶対に行って良いことではなかったことでしょう。
しかも、心臓外科という、危急の場合には微妙な手技が要求される手術を緊急に施行しなければならない立場にある者としては、なおさら。そして、スティーブンの内面に重く重く、重くのしかかる反省、悔悟、後悔、斬鬼の念が、ますます彼を狂気へと駆り立ててゆく…。
そんな「怖さ」が、全編にわたって溢れている一本だったと思います。

また、映画作品としても、いかにも不安げなBGM や、スティーブンスが勤務する病院のシーンがでは、カメラの構図の取り方が何とも不安定というのか…気持ちの悪いくらい歪(いびつ)で、それがまた、作品全体に広がる不安感を強く醸し出していたと思います。子供たちをが罹患してしまったという謎の奇病の不可解さとも相俟って。
(本作のように、画面の構図の取り方で、観ていて不安に駆られるというのは、評論子には初めての体験でした。)

本作は、レンタル店の店頭で見て、邦題に惹かれて、何の予備知識もなく観ることにしたものでしたが、こんな作品だったは。
(これも、映画を観ることの醍醐味のうちでしょうか。)

「元々は自分が蒔いた種子なのだから、自分で刈り取れ」と言ってしまえば、それだけの話なのかも知れませんけれども、人間は、誰だって「常に完璧」と言うわけではないもの。
しかし、本来が人の命を預かる立場の医師であったスティーブンスには、そんなご託は、最初から通用しなかったと言うべきなのかも知れません。
(もう一歩進めて考えると、実はマーティンは、スティーブンス医師自身の良心の呵責の化体だったと考えたら、それはやはり、評論子の独りよがりというものでしょうか。)

本作は、ギリシャ神話の「イピゲネイアの犠牲」を素材としているそうですが、いずれにしても、これもストーリーとして「犯した罪の償い」という意味では、秀作では、あったと思います。評論子は。

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talkie

4.521世紀のルネサンス運動を期待!

2022年8月4日
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まずは基本情報。

監督:ヨルゴス・ランティモス(1973年生、公開時44歳)
脚本:ヨルゴス・ランティモス
   エフティミス・フィリップ(1977年生、公開時40歳)

製作会社:フィルム4
     ニュー・スパルタ・フィルムズ
     ハンウェイ・フィルムズ
     アイリッシュ・フィルム・ボード
     エレメント・ピクチャーズ
     リンプ

制作国:アイルランド、イギリス

配給:A24(米)
   カーゾン・アーティフィシャル・アイ(英)
   ファインフィルムズ(日)

出演
・コリン・ファレル(1976年生、公開時41歳):スティーブン(父親)
・バリー・コーガン(1992年生、公開時25歳):マーティン(少年)
・ニコール・キッドマン(1967年生、公開時50歳):アナ(母親)
・ラフィー・キャシディ(2001年生、公開時16歳):キム(姉)
・サニー・スリッチ(2005年生、公開時12歳):ボブ(弟)
・アリシア・シルヴァーストーン(1976年生、公開時41歳):マーティンの母親
・ビル・キャンプ(1961年生、公開時55歳):マシュー(麻酔医)

すっごくインパクトのあるキャスティング!

ニコール・キッドマンの圧倒的な美貌は息をの飲むレベルだし、繊細で儚い印象の子役たちもキュート。アリシア・シルヴァーストーンの起用も話題性抜群です。

そんな中でもバリー・コーガンは決して忘れられない存在感!まだ若いのにちゃんと自分でコントロールしてこんな表情や仕草をしてるの?えも言われぬ不気味さは他で見たことない。

アメリカではA24が配給しているので、なんだかA24映画として扱われていることも多いですが、アイルランド・イギリス映画で、アメリカ以外の配給にはA24は絡んでいませんね〜。

そして、監督さんのこれまでの作品と違ってシュールギャグが廃され、非常にシリアスな作品。終始緊迫感が凄いです。

例えば序盤のうち、コリン・ファレルとバリー・コーガンは同性愛カップルなのだと思わせてますよね。そういうミスリードとか目眩しをやる監督さんなので、惑わされないようにしないとね。

さてこの作品が「アウリスのイピゲネイア」を翻案したストーリーというのは割と有名な話ですね〜。

ギリシャ神話悲劇を現代を舞台に表現するということで、欧米のキリスト教的価値観とかヒューマニズムでは割り切れない理不尽さとか不条理さがあるのは当然ったら当然。

そもそもギリシャ神話…ヘレニズムの宗教の規範である「ヒュブリスへの諫め」がある意味独特な考え方なのに、それを現代で再現すれば見てる方はそれだけで違和感を感じちゃいますよ。

それからギリシャ神話で描かれる「サクリファイス」という精神構造も、個人的には日本人的自己犠牲とは微妙に違うもののような気がしています。

そんなこんなをサスペンス仕立てで現代劇で再現したら凄いモノができちゃいますよ。

今思えば同じ監督・脚本家で作った『ロブスター』(2015)もそうですけど、この映画も最初から、見た人によって解釈が異なるように作ってあって、もはや作り手の意図はあまり意味がないんじゃないかな。

ギリシャ神話の翻案と言っても、アルテミス神に相当する存在や属性も出て来ないし、何ならイピゲネイアも出て来ない(強いて言えば弟のボブ君か、お姉ちゃんのキムと役割を分担?)し、バリー・コーガンの役所は強引に解釈すれば神託を受けた巫女?
なのかなぁ…。アガメムノン王とイピゲネイアのエピソード自体、複数のバージョンがあって、「聖なる鹿殺し」というタイトルが目眩しの1つになってる。

個人的には、終盤、自分が置かれている状況を受け入れた家族4人がどう振る舞うかって所がめちゃめちゃエグくて、ギリシャ悲劇の翻案作品として見事。このレベルでギリシャ神話をやってくれるなら、もっと他のも見たいです。

ギリシャ神話なんて映画だけじゃなく文学・絵画・演劇等々、今あるアートの大元の大元だし、天文学や占星術に限らずさまざまな学問分野の大元でもあるし、スポーツの分野でもオリンピックは切っても切れない縁があります。とっくの昔から欧米人に限らず東洋人であれ誰にとっても絶対的な王道。ルネッサンスな取り組みはもっともっとやって下さい!

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ケンイチ

3.5設定がおもしろい。

2022年5月14日
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悲しい

怖い

YouTubeであらすじを見て観たくなったのだけど全体を観てさらによかったです。
少年の不気味さと役者が合っていてよかった。
家族全員が保身に走る感じも辛辣でよかった。

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スベスベマンジュウガニ

4.0異なる倫理観

2022年4月4日
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倫理観の違いがここまで不快なのかと感じるでおじゃる。
何故アメリカが世界を民主主義国家で埋め尽くしたいのか
不思議であったが、この倫理観の違いが恐怖や不快に繋がり、
延いては戦争に繋がると、この映画を見直して再認識したでおじゃる。
まろ的に再評価でおじゃる。

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おじゃる丸

1.5うーん、何だろう

2022年1月30日
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ファレルさんもキッドマンさんもコーガンさんも
みんな好きな俳優さんなので演技は堪能できたけど
なんか抑揚なく終わってしまって残念な感じ。
ラストの演出はすきだけど
娘と息子をあの状態に陥れた手段を知りたかったけど
それを描くのは邪道なのかしら?

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けはえ

2.0見始めてから後悔

2021年12月26日
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クリスマスイブに見るやつじゃなかった…笑

ロブスターと同じで
気持ち悪いが先行して作品を楽しめなかった

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mamagamasako