ウインド・リバーのレビュー・感想・評価
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映画館で観たらもっと楽しかっただろうな
物語、進行、展開、すべて終始楽しめました。唯一の違和感は防寒対策をしてこなかった捜査官のちょっとした着替えシーン。なんなんだこのムンムンの色気はと、鑑賞後調べてみたらなるほど納得のお方。しかし今作ではそれを封印し極寒地での熱演に全フリ。ハンターの男ぶり、無敵っぷりも痛快。ただ、根底のテーマに人種差別が孕んでいるぶん、手放しで楽しんではいけないものなのかも。
無法地帯ってあるよね。
実話に基づくお話となっています。
今でもアメリカではネイティブアメリカの失踪事件があるものの、
正確にその数がどの位あるのか、分かっていません。
おそらく出生届も出さない地域もあると思われるので、居なくなっても分からないと思う。
私自身もネイティブが経営するレストランへ行ったことがあるのですが、
その周りには電気がまだ来ていない住宅もありました。
ガイドさんの話ではその地域の若者が都会に行き、
自分達のコミュニティに絶望し自殺するものが多いとか話していました。
自分も同じだったら、浦島太郎みたいで恐怖とか絶望とか恐ろしいものを感じると思う。
そんな地域で起こった事件、色々と考える。
正義
ネイティブアメリカンの悲しい歴史を立ち向かう事で昇華させている素晴らしい作品。
銃弾戦のアプローチの仕方は、鳥肌物。
敢えて「インディアン」と白人女性に言わせている所なんかは
ほんと上手いなぁと思います。
歴史など知らなくてもこの雰囲気で教えてくれる感じは
なかなかないのではないでしょうか。
雪深い地方でのネイティブアメリカンの悲哀
僻地に蔓延る偏見、差別。アメリカの闇を描く映画は次から次へと出てくるがワイオミング州のウインドリバーが舞台の映画は聞いたことがない。この地もアメリカ先住民の保有地とされていて治安も守れていない無法地帯のようで病死より殺人が多い地のようだ。雪深く農業すら儘ならぬこの地が抱える闇を描いたクライムサスペンス。なかなかの見応えでした。
静かな怒りと哀しみ
某ラジオでお勧めのインディアン関連映画として紹介されていたことで視聴。タイトルのウインド・リバーとはインディアン居留地のこと。レイプされ逃亡する最中に凍死した若いインディアン女性の遺体が発見されるところから物語は始まる。全体のトーンは静か。しかし物語が佳境に入るにつれ、いつの間に両手を握り締めている自分に気がついた。アメリカ社会の抱える歪みを描いた佳作だと思う。主演のジェレミー・レナーとエリザベス・オールセンのアベンジャーズ組が好演。
アメリカの深い闇
監督、脚本はボーダーラインなどで脚本をつとめたテイラーシェリダン。
ネイティブ・アメリカンの保留地で少々の死体が発見され、第一発見者のハンターと新人FBI捜査官が調査を開始する。
ハンターのコリー役にはジェレミーレナー。
新人FBIのジェーン役にエリザベスオルセン。
どちらもアベンジャーズで有名なお2人ですね。
舞台はかつて白人によって追いやられた辺境の地ワイオミング州のウィンドリバー。
ネイティブ・アメリカン保留地は白人に対する強い嫌悪感もあり、星条旗を逆さまになっていたり、白人の新人FBI捜査官にも敵意を隠すこともなくあらわしています。
それもそのはずで、事件として成立しなければ死亡者数や行方不明者数もカウントされず、FBIものこのこ引き返さなければなりません。
その為、保留地では無法地帯と化しているところも多々ありガン患者が亡くなってしまうより殺人事件の死亡率の方が高いそうです。
しっかりとメッセージを残してくれている映画ですが、エンターテイメント性も高くハンターのジェレミーレナーがホークアイのような超人的な活躍を見せる場面あり、FBI捜査官のエリザベスオルセンの魅力もたっぷりです。
また、ストーリーもただのサスペンススリラーではなく娘を亡くした父2人のドラマにも焦点をあてられ見応えたっぷりです。
しかし、ナタリーもいつかはウィンドリバーを後にして白人が作り上げた都会に行く事を夢みていたのでしょうね。
恐らくコリーの娘さんも。
オススメです。
実話故の…。
最初は犯人探しに意識をもっていかれて観ていたんですが…(よくあるやつか…と)
気になるシーンが、ネイティブアメリカンの居留地に入る所で星条旗が逆さまに掲げられていて、何だろ?と思って調べると…生命と財産の危機を知らせる為だとか。
犯行現場で何が起きたのかのシーン…。あぁ 伝えたい事は犯人云々ではないんだなぁ と思いました。
今なお続く差別と現代の闇、孤立した土地が抱える問題。そこなんだと気付かされました。
手つかずの自然の中で野生動物から身を守る事の厳しさを伺わせるセリフの数々や銃の威力。
遺された者の心情が痛いほど伝わってくるとても辛い実話でした…。
飽きずに観れた
アベンジャーズの二人の共演は良かった。知ってる人が出てるとなんかホッとする。名前覚えられないけど女優さんの声が好き。
ウォーキングデッドに出てた俳優さんもいた。もっとムキムキになってた。
プライムビデオでミステリーで検索したら出てきたので観賞してみた。
狩りのシーンは当たり前に出てくるけどちょっと苦手。後半の展開はびっくりした。そこまで皆でやらなくてもいいのに。
可哀想だった。
みんな血の気が多いというかストレスたまってる感じ。
ミステリー要素はあったけど主人公の娘さんの犯人が分からないのが残念。
実話ということだったがネイティブアメリカンのこと良く知らないからあまり感情移入出来ず。もう少し分からない人にも分かるよう描写があったら良かったなと思った。
久しぶりに良い映画に出会えた!
まずミステリー映画ではない。
ジャンルとしてはスリラーサスペンスかな。
インディアン保留地で雪という閉鎖的な空間のお陰で、何気ないシーンもなぜかハラハラした。
ホークアイとスカーレットウィッチの共演が見られるけど全然違う感じで引き込まれる演技だった。
久しぶりに考えさせられる映画に出会って良かった!
狼
山にあった腐乱死体は、恋人だったの?。
現実にあった話らしいけど、FBIの捜査方法が稚拙で涙目になった。
話の展開は置いといて
そこに生きる人達はとても上手く描写されて素晴らしい!。
白い大地
白い大地は、不毛で何もない。
そんな場所に、インディアン居留地が作られ、彼らはそこに押し込められたのだ。
これは、紛れもないアメリカ合衆国の歴史だ。
そして、そんな場所に資源が見つかれば、我が物顔で、所有権を主張する。
シェール石油やガスのブームに乗って、あちこちを掘り起こそうとしている現代アメリカ社会の様子も伺える。
この事件の背景は、ここまでがセットだ。
生まれた人種や民族、国や地域、場所によって行われる苛烈な差別や偏見。
これは、何もアメリカに限った話ではないだろう。
中国のウイグル人に対する苛烈な差別や、自治区でレアアースなど貴重な資源が見つかると漢民族が大挙してやってきて、大地を掘り起こしていくのもそうだ。
日本でも、北海道の開拓では、アイヌを迫害し、狭い地域に追いやったし、すこし前に、アイヌ女性に対して、開拓者がレイプをしていたというようなことを伝えるドラマを見た覚えがある。
この映画を観て、したり顔で、アメリカの暗部・闇の歴史、法の及ばない場所がある、など言うのは簡単だ。
レイプしたり、人を簡単に殺してしまうような連中には憤りを感じるし、そんな奴らが、猟銃の弾丸で撃たれ、吹き飛ぶ様を見ると、ざまみろみたいな感覚にも囚われる。
この映画は実際にあった事件をベースに作られたものだが、彼らインディアンは、復讐に囚われて生きているのだろうか。
暴力には暴力しか手立てはないと思っているのだろうか。
白人が持ち込んだ薬物の中毒になってしまった息子を一時は見放したものの、迎えに行くつもりだと話すインディアンの父親の気持ちを考えると、そんなことはないのだと改めて感じる。
そう、ここまでが、この映画のストーリーなのだ。
悲しみは時が癒すというが実際は違う。 痛みには慣れる。 良い知らせ...
悲しみは時が癒すというが実際は違う。
痛みには慣れる。
良い知らせと悪い知らせがある。
悪い知らせは決して元には戻れないこと。
良い知らせは事実を受け入れ苦しめば故人と
心の中で会えること。
痛みから逃げてしまっては駄目なんだ。
逃げると失う、思い出の全てを。
とことん苦しんで、事実に向き合え。
やりきれない
マイノリティというか見捨てられた土地というか、
あの広大な地域に警官が6人しかいないっていうのもアレだけど、
そんなんなら自警主義が強くても納得だよねって説得力にもなってる。
今回のコロナ騒動で銃弾が品薄になってるなんて話があるくらい
アメリカ人は自警意識が強いらしいけど、
それってどうなのかと思う部分は正直あったんですよ。
だってそれって憎悪犯罪につながりやすいじゃん、と。
だけどこの作品を見ると、法の裁きじゃ生ぬるいってこともあるよなと。
法治国家に住む現代人として、かなり野蛮な思想だとは思うけど
やっぱり人間とは呼べない、駆除すべき犯罪者ってのが存在するよねと。
西洋人なら宗教を拠り所にしがちな、神の裁きとか言いがちなこういうところを
しっかり個人に焦点を当てた本作は、それだけでも傑作というか
そうとう深い思慮のうえでつくられたんだろうと感動した。
けっきょくは、人。どう生きて、どんな人間と関係を築くか。
古くは自然の脅威が生死に直結したように、
現代では他人との関係が最大のリスクなのかもしれない。
一人の親として、大きな問題提起をされた気分。
公開時に渋谷の劇場で観てから2年半
たまたまテレビ放映されていたので、観てみた。
ストーリーどうこうよりも、この映画が事実に基づいていること、そして、いまだにそのこのような性差別や人種差別、地域差別が横行していることに驚く。
ま、差別が現存するからこそ、「差別はいけない」と叫ばなければいけない。皮肉だが。
非常に満足度は高かった。 分かりやすいラストだし アカデミー候補に...
非常に満足度は高かった。
分かりやすいラストだし
アカデミー候補になってもよかったんじゃないかな…
この映画が初監督作品らしい…
今後が楽しみな監督ですね。
2017年 ハリウッド映画賞 - ブレイクスルー監督
2017年 カンヌ国際映画祭 - ある視点部門 監督賞
静かな雪の世界で
シリアスな映画です。犯人の最後の一人は 一気に始末できたと思いますが、あえて逃がして ゆっくりとという感じですね。雪の中の映画って、だいたい外さない。配役も 良かったと思います。
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