デイアンドナイト

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解説

俳優・山田孝之がプロデューサーに専念し、「善と悪はどこからやってくるのか」をテーマに描いたオリジナルドラマ。山田と同じ事務所に所属する俳優の阿部進之介が企画・原案から携わり、長編映画に初主演。山田は俳優として出演はせず、プロデューサーに専念したほか、脚本にも名を連ねている。明石幸次は父の自殺で実家へと戻ってきた。明石の父は大手企業の不正を内部告発したことから自殺にまで追いやられ、家族も崩壊寸前となっていた。そんな明石に手を差し伸べたのは北村という男だった。北村は児童養護施設のオーナーとして、父親同然に孤児たちを養いながら、「子どもたちを生かすためなら犯罪もいとわない」という清濁を共存させた道徳観を持っていた。児童養護施設で生活する少女・奈々は、北村に傾倒していく明石を案じていたが、復讐心が次第に増幅し、明石の中の善悪の境界線が瓦解していく。主人公・明石役を阿部、北村役を安藤政信、奈々役を清原果耶がそれぞれ演じる。監督は「青の帰り道」などを手がけた藤井道人。

2019年製作/134分/G/日本
配給:日活

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(C)「デイアンドナイト」製作委員会

映画レビュー

3.5絶対の善も絶対の悪もない

ローチさん
2019年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

自動車の安全データの偽装をめぐる人間ドラマ。不正を告発したら村八分にされ、自殺に追い込まれる主人公の父。閉鎖的な社会では和を乱す奴が悪人扱いされてしまう理不尽。実際、この映画の舞台の地方都市は、大手自動車メーカーによって経済基盤が成り立っているようなので、もし不正が世間に暴かれ、倒産したら多くの失業者が出てしまうのだろう。不正を隠蔽する自動車メーカーの幹部が、家では良き夫、良き父であるのも興味深い。悪事を働く人間も、1人のちっぽけな人間にすぎない。

主人公は養護施設存続のために車の盗難に身を染める。善の目的のために悪の手段を用いる。絶対の善も絶対の悪もなく、2つはないまぜになり、それぞれの人間に矛盾を背負わせながら社会が営まれている。
同じく安全データの偽装を題材にした『七つの会議』と合わせて観ると一層面白くなると思う。不正は告発しただけでは終わらず、むしろその後の方が大変だと思い知らされる作品だった。

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ローチ

4.0山田孝之プロデュース作は意外にも社会派な人間劇

AuVisさん
2019年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

興奮

日本独特の閉鎖的な地域社会の舞台設定が効いている。豊田市とその周辺を思わせる自動車メーカーの企業城下町、三菱自動車のリコール隠しを想起させる不正の組織的隠蔽。登場人物の善と悪、昼の顔と夜の顔に目が向きがちだが、私たち日本人のパーソナリティーには、実はそんな日本の組織やコミュニティーの閉鎖性、倫理観より力関係が物を言う環境が大きく影響していることを痛感させる。表と裏の顔を使い分ける社会で育ち働くようになれば、おのずとそういう人間になる宿命か。山田孝之の出演作のイメージからユーモアや不条理の要素を予想したが、このテーマは意外だった。

主演の阿部進之介は強度のある演技が印象的な俳優で、今後の躍進が期待できる。「ユリゴコロ」でも闇を抱えたキャラクター(ヒロインの十代の役)で短いながらもインパクトある存在感を放った清原果耶は、奈々役でさらに演技の幅を広げた。若手女優の中でも最注目株だと思う。

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共感した! (共感した人 7 件)
AuVis

4.5叶うなら、彼らに救いを―

2019年12月27日
Androidアプリから投稿

今年、「新聞記者」で話題を呼んだ藤井道人監督が「人間の善悪」を問う作品。

主演の阿部進之介が企画として関わり、山田孝之が出演せずにプロデューサーのみに専念して製作したそうです。

新聞記者も素晴らしかったのですが、これはまたしても素晴らしい映画でした!
いや、新聞記者よりも好きです!

ストーリーは、父を自殺で亡くした青年が安藤政信演じる北村と出会い、やがて復讐に身を投じていく物語であり、「スリー・ビルボード」のようなクライム・ドラマに「万引き家族」や「ドライヴ」を彷彿とさせる要素を入れ込んだ内容です。

一人一人の登場人物達が人間味に溢れていて、本当に興味深いです。
なので、キャラクターの魅力重視である自分としては非常に合っていました!

主人公を演じた阿部進之介は「キングダム」で山の民の一人として出演していたそうなのですが、物凄い存在感でした。
体付きや佇まいといい、こんなに主人公然とした人なのに何故ブレイクしないのか疑問に感じます。

また、安藤正信は児童養護施設の管理人でありながら、裏で犯罪グループとして暗躍している北川を演じていますが、最初は安藤正信の台詞回しが人間味を感じなくて違和感があったのですが、ストーリーが進むにつれてそうなった理由が理解できましたし、一番興味深いキャラクターでした。

そして、今作のMVPはヒロインを演じた清原果耶です!
彼女の演技力はNHKの朝ドラで把握済みでしたが、人と積極的に関わろうとしない孤児を見事に演じていました。
(*^ー゚)b グッジョブ!!

また、この映画は映像面も良かったです。
このての社会派の映画は映像面に拘らない事が多いのですが(特に邦画は)、今作はカメラワークやショットが非常に綺麗で、それでいて一個一個の場面に合っているものになっていました。

藤井監督は今後もこういった映像面でのアプローチもし続けていって、今後の邦画も映像が美しい作品が増えていってほしいです。

ただ少しだけケチを付けてしまうと、
何度か台詞回しが臭いように感じました。
とある場面で「人間の善悪」について直接語るシーンがあるのですが、直接過ぎて少し臭かったし、あえて直接言わなくて良かった気がします。

また、犯罪のシーンも警察が全然動かないところに突っ込みどころはありますが、ドラマ性が強くて素晴らしいのでそんなに気になりませんでした。

この映画では冒頭でも触れた通り「人間の善悪」がテーマですが、「万引き家族」と同様に「犯罪は何故起こるか」というのにも焦点が当てられております。
こういった犯罪に目を背けてただ否定するのではなく、彼らの境遇に視点を向けた方が良いとつくづく思います。

あまりこの映画は有名では無いので、埋もれていくのは寂しいです。
なので、興味をもった方は是非とも観てほしいです!

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さうすぽー。

4.5これは今年の邦画1位だな

2019年11月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

と観賞直後(2月)に思った。
なぜなら、去年はカメ止め、万引き家族がダントツに注目され、きみの鳥はうたえるみたいな作品が、静かに評価されるような年だったけど、今年は違う!という思いがムクムクともたげたのだ。

山田孝之の匂いは直接はしなかったが、まじめで本気で熱かった。

田中哲司がやったような奴はホント苦手。田中哲司、ああゆう役本当にドンピシャ。これはもちろん褒め言葉です。

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カールⅢ世
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