ガラスの城の約束
劇場公開日:2019年6月14日
解説
「ルーム」でアカデミー主演女優賞を受賞し、「キャプテン・マーベル」でマーベルヒーロー映画の主演も務めるブリー・ラーソンが、自身の出世作ともいえる「ショート・ターム」のダスティン・ダニエル・クレットン監督と再タッグを組んだヒューマンドラマ。ニューヨークで自立して暮らす主人公の女性が、関係を絶っていたホームレスの父親との再会をきっかけに、本当の幸せをつかむための人生を再び歩み始める姿を描いた。人気コラムニストのジャネットは、恋人との婚約も決まり、順風満帆な日々を送っていたが、ある日、ホームレスになっていた父親のレックスと再会する。かつて家族のために「ガラスの城」を建てるという夢をもっていた父レックスは、仕事がうまくいかなくなり、次第に酒の量が増え、家で暴れるようになっていった。高校生になったジャネットは大学進学を機にニューヨークへ旅立ち、親との関係を絶とうとしたが……。
2017年製作/127分/G/アメリカ
原題:The Glass Castle
配給:ファントム・フィルム
スタッフ・キャスト
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2019年6月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
『ショートターム』の監督による最新作でありながら、その構成や受ける印象などはだいぶ違う。ストーリーはかなり複雑だし、もしも腕の足りない監督ならすぐさま現在位置を見失い、空中分解してしまう類のものだ。だが、さすがダニエル・クレットン監督は各パーツの手綱をしっかりと握り、巧みなストーリーテリングでこの物語を届けてくれる。
あの口先だけで、自分を妙に大きく見せたがり、だが時々家族を魅了する優しさを発し、かと思えばあらゆる期待を裏切って呑んだくれる父親。
ウディ・ハレルソン演じるこのダメダメな人物の強がりと弱さと、しかし家族のことを心から思っていることだけは確かな人間性が、本当に宝石のように味わい深い。この父親のおかげで、ヒロインも良かれ悪かれ影響されていくのだろう。家族という名の切っても切れない、本当にどうしようもない鎖のような関係性をこれほど光と影を織り交ぜて深く描ききった秀作は久々だ。
2023年2月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
愛憎相半ばする、親子関係でよくあるケースであるが、さすがに自分の親がホームレスになっていたとしたら、子はどういう気持ちになるだろうか。しかし、人生とは不思議なものである。安定した生活というのはしばしば退屈さを生み出し、倦怠に陥りがちである。不安定な生活は恐怖や苦労を伴い、残酷な環境に置かれるが、エキサイティングであり、退屈しない。後で思い出すと、いい思い出になっていることもある。親から受けた影響というのは、一筋縄では括れず、この物語のような親子関係であっても、親を反面教師にして育って成功を掴んだのだから、美談として終わる。人生とは不思議なものである。
2022年11月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
夢追い人の父親が時たまそれらしい名言をのたまうが…いずれもそれほど刺さらず、何よりもいくらなんでも破天荒過ぎるでしょう。理想や夢ばかり追い求めてるというより、その姿は荒くれ者に映ってしまって、いまひとつ共感できなかった。
母親のキャラも一定ではなくちぐはぐな印象で、ストーリーを盛り立てるまではいかなかったかな。
時たま美しい映像にハッとさせられたが、このストーリーではあまり映えなかった。
でも、子役ちゃん達はみんなかわいく、その点ではほっこりできました。
ウディハレルソンのクソ親っぷりがたまりません。
頭はいいけど実績と自信がなくて自分より明らかな弱者にしか威張れず、常に遠吠えをしているようなアル中。
でもこのアル中の言うことは、確信をついていることが多く名台詞がたくさん散りばめられている。
本当にサイテーの父親なんだけど、愛情もすっごく感じられるし、子供たちが彼を愛しているのもすっごく感じられる。絶妙なバランスの上で成り立っている関係。
私なら無理。