友罪のレビュー・感想・評価
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罪を犯すことの苦しさ
まず初めに、レビューが低すぎる人が多いなあという印象を受けた。殺人を題材にした映画は終始重いものだというのは大前提なので、そこを評価の基準にしているものは全く参考にしてはいけない。
殺人だけでなく、過去の罪に囚われて生きている人の葛藤を描いた本作。被害者が一番苦しんでいるのはもちろんだが加害者も全く別の苦しさを持ち続けている。
殺人や借金、浮気に関しても殺すこと、お金を借りること、腰を振ることは簡単だが生き返らせることはできないし、お金を返すことは簡単ではない。裏切った人の信用を取り戻すことも難しい。それをどう乗り越えるか。友罪は最後まで誰も乗り越えることが出来ていなかったと私は捉えている。
乗り越える、罪を償うことはできなくとも誰かに心を許すことで救われることもある。いじめの一番のケアとして有効なのは話を聞くことだと聞くが、あながち間違いでないと感じた。
長くなってしまったが、本作は良い映画だと思う。レビューを見る際は、起承転結に気づけない、演技力をチープと捉えるような感性の乏しい悪魔のような評価者の意見に惑わされないことが大切だ。
瑛太さんの化け用がすごい。
瑛太さんの、演技力に感無量です。
素晴らしい!
ストーリーは、なかなか理解するのに時間を要する。
何個目?え?
それとそれ繋がる?
繋がらなーーい。
佐藤浩一さん、山本美月さん、富田靖子さん
のストーリーがわからなかった。
観終わって「?」ってなった。
積み込みすぎ満載ではあっても。
中心となっていた少年Aが幼児を殺害するテーマは、2011年放映ドラマ「それでも生きていく」でも描かれたテーマだった。
あのドラマでは被害者家族役だった瑛太がこの映画では加害者の役柄であった。7年後に逆の立場を演じる気持ちを察するがどんな心境だったろう。
このドラマは加害者の少年Aこと鈴木(瑛太)と、程度の差はあるものの、学生時代に友人の自殺を見殺しにしてしまったという罪を抱えた益田(生田斗真)が、町工場で知り合い共に働き同じ寮に住み、次第に友人となり、お互いの気持ちを少しずつ伝えあっていくところの「友情」もテーマになっていた。
ただ、複雑なのは、同時進行で、交通事故で複数の子供を殺した加害者の息子を持つ家族の苦悩(タクシー運転手の佐藤浩市ら)を描き、さらには、少年Aと少年施設で関わったの富田靖子の娘との家族関係も描いていた。また少年Aに助けられ恋をする女性(夏帆)はアダルトビデオに出演し逃げ親や実家近所に映像をばらまかれた過去があり、さらにつきまとわれ、レイプまでされてしまう(僕は正直レイプシーンだけは、いちばん見たくなくて、そのシーンいるのかなと思ってしまう)、いろんな重い内容が詰め込まれていてなんかなあ。映画の枠としては、ちょっと詰め込みすぎである。
テーマがもともと重いのに重すぎ重量オーバーである感がいなめない。
益田と鈴木の2人の関係性を深く濃く描いたほうがシンプルで良かったのではないかなと思いますね。
加害者も被害者も大変。被害者は一生、憎しみや、悲しみ、喪失感にとらわれた人生を送り苦しむし、加害者は罪を一生償い生きていかないといけない。その家族もである。しかし加害者とて更生して、幸せになる権利はある。鈴木の苦悩もよく表現されていました。
益田は純粋に大切な友人の鈴木を理解したくて、少年Aの事件を探り出したが、益田の彼女?彼女の上司?がカラオケ店での写真を雑誌に掲載、勝手に流出させた。怒った益田に対して「みんなが知りたがっていることは伝えなければならない」とか言い放つ。ふざけんなよ、なめんなよである。
益田と鈴木の気持ちを踏みにじっておいて何様なんだよ、罪を償って一生懸命に生きている人間をいつまで、さらし者にするのか。そんな情報なんて私なんかは、全く必要としない。読者が求めているとするなら、興味本位であり、そんなのは、知る権利とは言わない。履き違えている。そして夏帆も離れて行く。鈴木は寮を出る。
ラストシーンは、しかし良かった。
益田が、最後に鈴木に対してメッセージをホームページに載せるとともに、語り始める。過去の学生時代にたすけられなかった友人について真相を告白する。そして、けじめをつけるために自殺現場に赴き、号泣しながら叫ぶシーン。涙が溢れた。益田は純粋な友人想いの優しい人間である。しかし友人の学が死を決意し、助けを求めたとき、送った最後の言葉は「勝手にすれば」だった。それは後悔しますね。
そして、益田が振り向いた時に、そこには鈴木がいた。最後の手紙の鈴木に対する言葉は「生きていて欲しい。友達だから」
だ。なんだかんだ最後に救いがある、
だから、いい映画なんです。
正解なんてないけど、、
加害者や加害者家族の生き方、加害者への対応の仕方に解答はないのだけど、あえて基準を設けるとしたら、罪悪感ではなく加害者の故意または落ち度の割合ではないかと思う。原作を読んでますがだいぶ前なので佐藤浩市と夏帆の話なんてあったかなあということと(映画を観る限り蛇足のような気がします)、ラストシーンの表情(泣き笑い???)の是非を知るべく、他の方のレビュー巡礼に参ります。
えいたは頑張ったと思う。でも、Aの精神障害の問題は、このような枠組...
えいたは頑張ったと思う。でも、Aの精神障害の問題は、このような枠組みでの描きかたには限界があり、全体に、センチメンタルで、クールでないというか、人間の描きかたとしてはダメだと思う。俳優の演技は悪くなかったけど。だから、原作と脚本と監督がダメ。
タイトルなし
元猟奇的殺人犯、親友を助けず自殺させてしまった元記者、息子が交通事故で3人の子を殺し、息子の結婚妊娠を許せず、被害者家族に謝り続ける父親、田舎から出て来て男に騙された女など登場人物が多く、回収し切れていない。犯罪者は生きていけない?幸せになってはいけない?心に闇があるもの同士は分かり会える?被害者の立場になったら決して共感できない。
賛否両論あろうが
そもそものモチーフが、あの酒●薔薇だろうから、被害者意識を考えると、この作品を素直に評価できないだろうことは理解できる。
しかし現実問題として、死刑になっていない殺人犯は、今も大勢生きていて、この世に存在し続けていることを考えると、その犯人たちが今何を考えて生きているのか?ということも知りたいと思ってしまうような
また少なからず誰でも過去の小さな過ちを抱えながら生きていて、逃げ出したいと思うこともきっとあるだろう。
そういう意味においてもこの作品はとても考えさせられ、演技や演出によってとても深みが出ていたように感じた。
リアル過ぎて気分が悪い
端役にもかなり実力ある俳優使ってて豪華
忍成修吾は最近いつもこんな役しかしなくなったな
生田斗真の演技力に合わせての山本美月感
登場人物が揃いも揃って腐ってる
罪悪感に酔ってるだけで本当に自分勝手
事件については詳細説明なく匂わせ
台詞はぼそぼそ小さいのに
BGMとか叫び声が大きい
一帯の周波数の音がやけに大きい高い
耳が痛くなる疲れる
サカキバラ事件を連想させる安易さがかなり不快
瑛太が更生してることだけが救いだった
更生はしても
本来学校や社会でコミュニティーに属して培われる
精神的な成長がないあたりは、
うまく描かれてたと思う
罪を犯した人は幸せになっちゃいけないの?
なっちゃいけない、ことはないけど、
何を言われても仕方ない立場だし、
命奪っておいて
人並の生活したいとかすごい神経してるな、と思う
無免許の交通事故で小学生2人殺した人間が
未婚で避妊せずに子供作るとか舐めてるでしょ
社会人になってるのに
親に賠償金払わせるほどの経済力しかないのに
さらに子供持って
どうやって賠償金捻出するの?
もし子供がお前んちの親殺人犯じゃん、
とかいじめられたら、
その子に結婚したい人ができたら、とか考えても
子供作れる?
佐藤浩市、子を持つ親としては
あのくらいの心情になって仕方ないとは思うけど、
結婚式で喚き散らすのは行き過ぎてたし
通帳での振込名義見るだけでしんどいって言ってる
遺族のもとをわざわざ訪ねるとか
自己満足すぎて見てるのがキツかった
生田斗真は偽善者、短気、悲劇の主人公、
なにもかも全部くそ最低で本当にひどかった
自分だけがみんなと違うことをして
仲間外れにされたくない精神何も変わってない
どれもリアルなのかもしれない
夏帆みたいな女の子も悲しい話だけどかなりいる
頭良くない、将来のこと考えられない、
何をしたいか分からない、優しくしてくれる人に懐く、
言われるがままにヤバいことに手出して、
いい歳して派遣でテレアポや夜に落ちる
一般社会に馴染んでるようでもう脱落してる人たち
リアルかもしれないけどリアル過ぎて
ただただ胸糞悪い話延々観させられた感じ
みんなが切り込まないところに切り込んで
こんな映画が撮れるんですよぼく!
を観せられた、みたいな印象
何を伝えたかったのか、私にはちょっと分からなかった
詰め込み型
気になってはいたが評価があまり高くなさそうだったのでスルーしていた。
生田斗真と瑛太のダブル主演でその2人にフォーカスしてるのかと思いきや、群像劇でした。
いろいろ盛り込みすぎでは?
瑛太の演技はすごい。
面白くない
Amazonプライムビデオの
おすすめの所にいつも出てくるので
見てみました
モヤモヤが残る映画ですね
見る人によって解釈が変わりそうです
「勝手にすれば」
この言葉が心に残りました
映画としては面白く感じませんでしたが
犯罪や、それを償う事について考える
ことができました
罪は償ったからといって、きっと永遠に許されるものではない
瀬々監督の楽園を観てからの、友罪だったので、重いこの陰湿な空気が似ているなと感じた。
登場人物のほとんどが、それぞれ何かしらの罪の意識をもっていたり、実際に殺人、事故、自殺、DV…などは許されない過ちを犯している。
その中でも1番身近でありそうなのが、佐藤浩一演じる父親の息子が犯した、自動車の死亡事故だ。罪を犯した者は幸せになっていけないのか。一生1人で結婚もせず、ただ生きるだけの生活をしなくてはならないのか。
でも、その疑問は全ての罪を犯した者に共通するであろう。
瑛太の猟奇的な演技はいつも感心する。目に生気を感じないのだ。でもその瞳の奥に何か鋭さを感じる。何をしでかすかわからない恐さを感じるのだ。
また、奥野瑛太のやさぐれ感はやはりたまらない。頭にすぐ血が上って、あの下品で低俗的な態度、彼ならではですよね。
無宗教であるが故の感情
個人評価3.7
ハリウッドなどには無いが、邦画ではよくあるジャンルの題材だと感じる。殺人を犯した罪の掘り下げ。キリスト教では罪を犯した者は、赦しを乞うのは被害者ではなく神に赦しをもらう。無宗教の日本人は神ではなく、被害者に赦しを乞う為、つぐないの感情が生まれる。
つぐないは誰の為にあるモノなのか。被害者か、それとも自分自身に課したルールからの呪縛か。
この手の作風は非常に邦画的であり、日本人的だと感じる。
友罪
いろいろな死に直面する人、関わる人、
被害者、加害者、この家族、友人、知人
なぜこの様な事が起こってしまうのか?
なくなった人のお悔み
生きている人の辛さ
それぞれの思いを描いた
とても良い作品だと思いました。
罪と。人と。
自分の手で「人」を殺したひと、
自分のせいで「人」を自殺という死に
おいやってしまったひと、
事故で「人」殺めてしまったひと、
自分の家族が、事故で「人」を殺めてしまったひと、
罪を犯した子どもに寄り添うひと、
犯罪の被害にあうひと、
犯罪を犯した「人」と、夫婦になろうとするひと。
人と罪の関わり合い。
色んな立場でのそれぞれの想いが描かれる。
なんとなく、意図せず、やってしまったことが、
人を傷つけたり、人を殺してしまうのだと、
そう思った。
それは、興味であったり、暇つぶしであったり、
不注意であったり、
心ない一言であったりするのかもしれない。
いじめやSNSの誹謗中傷が頭に浮かんだ。
何の気なしに言ったことが、きっかけとなる。
誰しも人を傷つけてしまったことはあると思う。
誰かを嫌って悪口言ったり、殴ったり、喧嘩したり。
それが大きくなった場合は、
誹謗中傷、暴行、殺人となる。
殺すつもりはなくても、
誰にでも加害者になる可能性はある。
罪は、一生付き纏う。
忘れられない。
逃れることはできない。
自分の子どもが、車の事故によって人を殺めてしまった、その親の話。
被害者側からは何年経とうが許される事はなく、
子供に代わってずっと頭を下げ続ける。
頭を下げることすら否定され、
でも、それでも謝り続ける。
自分の子どもが殺めてしまった人たちは
どうやっても帰ってこない。
だから、申し訳ないと謝罪し続ける。
謝り続けるしかないと思っている。
できることは謝るしかない、と。
そして、誰よりも自分が
罪を犯した自分の子どもの事を許すことができない。
結婚・出産も祝福することができない。
お前たち、俺たちは幸せになってはいけないと、
否定する。
反対に、被害者の人たちの気持ちもよく分かる。
いくら謝られたって、いくら土下座されたって、
死んだひとは戻ってこない。
そんなことされたって、意味ない。
謝られれば謝られるほど、惨めになる。
謝罪の姿すら見たくない。もうこないで欲しい。
犯した罪は謝罪し続けなければならないし、
やったことは、絶対に許されないこと。
でも、罪を犯したひとは絶対に笑ったらいけないのか。幸せになったらいけないのか。
生きていてはいけないのか。
友だちがいたらいけないのか。
赦しては、赦されてはいけないのか。
この映画に、そう問われた気がした。
重い。
救いはない。
答えは出ない。
考えさせられる映画だった。
さいごの瑛太の笑い泣き。
凄かった。
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