ボンジュール、アン

劇場公開日:

解説

フランシス・フォード・コッポラの妻エレノア・コッポラが80歳にして初めて長編劇映画の監督・脚本を手掛け、自身の体験をもとに描いたロードムービー。子育てを終え、人生のひと区切りを迎えた女性アン。映画プロデューサーの夫マイケルは仕事では成功を収めているが、家庭には無頓着だ。ある日、アンはマイケルや彼の仕事仲間と一緒に、車でカンヌからパリへ向かうことに。たった7時間のドライブのはずが、美しい景色や美味しい食事、ユーモアと機知に富んだ会話を楽しむうちに、人生の喜びを再発見するかけがえのない旅になっていく。「トスカーナの休日」のダイアン・レインが主演を務め、「ブルージャスミン」のアレック・ボールドウィンが夫マイケル役、「メトロで恋して」の監督・脚本を手掛けたアルノー・ビアールがマイケルの仕事仲間役をそれぞれ演じた。

2016年製作/92分/G/アメリカ
原題または英題:Paris Can Wait
配給:東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
劇場公開日:2017年7月7日

スタッフ・キャスト

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(C)American Zoetrope,2016

映画レビュー

3.0これはダイアン・レーンを再生する女性史ドラマ?

2017年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

幸せ

誰もが知る巨匠、コッポラと公私共に関わった妻、エレノアが、夫の全盛期に思いを馳せつつ、映画製作と、ついでに夫婦生活の裏側を、自らの演出で詳らかにしていく。「地獄の黙示録」をリアルで観た世代にとって、それは楽屋落ち的楽しみに満ちた時間なのだが、エレノアの主眼は、セレブ夫の影に隠れていても、それなりに人生を謳歌した妻の時間の再生にあると見た。リベンジとまでは言わないが。夫の仕事仲間である粋なフランス男の運転で、映画祭に沸いたカンヌからプロヴァンスを経て、パリへと向かうロードは、アバンチュール一歩手前の、何かが起こりそうで起きないもどかしい時間。そんな半端な空間に、ダイアン・レーンの美しく歳を重ねたことで生まれる余裕が見事にハマる。これはコッポラの妻というより、むしろ、ダイアン・レーンを再生する女性史ドラマ。目尻の皺がこんなにも愛おしい女優がほかにいるだろうかと思う。

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清藤秀人

4.0心の旅・・・

2022年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

「ボンジュール・アン」

フランスは、カンヌからリヨン
そして、パリへ向かうロードマップ

カンヌ国際映画祭で
バカンスを楽しむ予定の
アンと、その夫マイケル
映画プロデューサーのマイケルに
仕事が入り、急遽別行動に・・・。
マイケルの仕事仲間のジャックが
アンを車でパリへ送り届ける事になり
寄り道の旅が始まります。
名所を巡る毎に
アンの気持ちが少しずつ揺れ変化してゆく

趣味のカメラ撮影シーンが
あちこちに 散りばめられていて
楽しく美しい映像です。

アンは、その美しい景色の中で
忘れていた感情
自分が、求めていた物を
再発見するのです。

ヒロインアンを演じる
ダイアン・レインさんは
昔から大好きな女優さんで
上手に年を重ねられていて憧れです。
そして、あの コッポラ監督の奥様
エレノア・コッポラさんの
実体験が元になっている作品です。

2024年 4月12日
映画監督
エレノア・コッポラさんが
逝去されました。

心より 哀悼の意を表します。

2024 04/14

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LaLa

3.0フランスの観光ロードムービー

2020年6月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 パリからカンヌへと向かうロードムービーとしては『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』があった。ジャンルは違うがMr.ビーンの方がお勧めだ(笑)。オシドリ夫婦とも評判のあるマイケルとアンの夫婦。ある事情からビジネス・パートナーのフランス人ジャックがアンをカンヌからパリまで車で送り届けることになった。

 どこにも寄らず進めば1日で到着するものの、タバコ休憩に入ったり、あちこちの観光名所を案内したりで全然到着しない。夫婦間のトラブルなんてのもない(ロレックスの件くらい)のに、フランス人だからという理由で心配するマイケル。米仏の文化の違いや、女性観といったものを改めて知るかもしれません。仕事上のこともあるのでアンも安心しきっていたが・・・

 レストランの食事というシーンが何回登場したのだろう?美食家でもあり、ツアーガイド並みの知識も持っているし、何かとジャックに惹かれていくアンだったが、やっぱり互いに秘密を打ち明けることで一気に加速。かといって、無理強いはしない。あぁ、これだな。今度使ってみよ!となるかもしれません。

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kossy

4.0巨匠映画監督を夫に持つ女性がフランス男性と美食と名所旧跡巡りをするうちに、自分の有り様に向き合うまでをコート・ダジュール地方の美しい景色を背景に映し出す

2019年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

萌える

ダイアン・レイン(撮影当時51歳とは信じ難い程のエレガントな美しさ)演じるアンがひょんな事から人生を謳歌する食通のフランス人男性アルノーとカンヌからパリへ予期せぬ旅をすることに。

車で7時間で到着する程度の小旅行だが、プロヴァンス地方の美しい風景の中、徐々に開放的な気分になっていくアン。

品のあるホテルで美味しいランチを食べ、ローマ水道橋を観たりする内、一日目が終わりヴィエンヌ地方のホテルに宿泊することに。ここでも、美味しい夕食(勿論、ワインも)を取る二人。アルノーのちょっとした失言もあるが、そのまま旅を続ける。

川のほとりでピクニックをしたり、リヨンに入ってからも「リュミエール研究所」や布地好きのアンが惹かれた「リヨン織物装飾芸術博物館」そして、アンが自分から寄りたいと口にした「サント・マドレーヌ大聖堂」へ。

結局40時間近くかけてパリに到着。
旅を続けるうちに、ダイアン・レイン演じるアンがどんどん美しく笑顔の時間が増えていのが印象的であった。

人生には時には、旅と美食は必要なんだなあ、と思った小粋な小品である。

<2018年1月5日 旅先のミニシアターで観賞>

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NOBU