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映画「蜷川幸雄シアター「ジュリアス・シーザー」(彩の国シェイクスピア・シリーズ)」 蜷川幸雄シアター「ジュリアス・シーザー」(彩の国シェイクスピア・シリーズ)
劇場公開日:2017年5月13日
解説
日本を代表する演出家・蜷川幸雄の一周忌追悼企画として、厳選された名舞台をスクリーンで上映する「蜷川幸雄シアター」の第1弾。高潔なローマ人ブルータスが友人である英雄シーザーを倒すまでの葛藤とその後の運命を描いたシェイクスピア悲劇「ジュリアス・シーザー」を収録。ポンペイを破った英雄シーザーの権力が強大化することに恐れをなしたキャシアスは、市民からの信望が厚いブルータスを仲間に引き入れて暗殺を決行する。市民たちはブルータスの演説を聞き一度は英雄の死を受け入れたかに見えたが、シーザーの腹心アントニーの弔辞によって状況は一転。市民たちの心は反ブルータスに翻り、ブルータスとキャシアスは追い詰められていく。阿部寛がブルータス役で主演をつとめ、藤原竜也がアントニー役、横田栄司がシーザー役、吉田鋼太郎がキャシアス役をそれぞれ演じた。
2014年製作/175分/G/日本
配給:東急レクリエーション、ホリプロ
スタッフ・キャスト
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芝居で観る時とシネマで観る時の大きな違いは、役者の表情と相手役との空気感が伝わってくることだと思う。シネマで観ると役者同士のやりとりの絶妙さや表情などがよくわかるのだ。
その点では吉田鋼太郎の演技は秀逸だった。阿部寛に対して色々仕掛けるけど阿部ちゃん、ちょっと受けきれてなかったかもしれない。
そして藤原竜也の演説シーンで彼は一気にこの芝居の中心人物になってしまった。民衆をあれよあれよと巻き込み洗脳して味方につけていく。まさに彼らとの空気がどんどん熱くなっていくのだ。
演説を聞いてあっという間に考えを変えてしまう民衆は悲しいかな現代も一緒かもしれないなぁ。
え??藤原竜也さん、主演のシーザーなんじゃないの??アントニーって誰だよ??ってくらい、前知識も何もなく見に行ったんですが、途中から、納得。
シーザーが死んでからが本筋だったんですね。
アントニーの弔辞のシーン、「しかしブルータスは公明正大・・・」って、この四字熟語、高校受験の時くらいしか聞いたことないけど、この演説シーンの中だけで、私は一生分聞いたぞ(笑)この難しくて長い台詞、さすがにこれは鳥肌もんで、アントニーがブルータスより、一枚も二枚も上手だったということが、よく伝わりました。このための藤原竜也さんだったんですね。
でも、ローマ人に似せるために、藤原竜也さんがメイクバリバリなのに、阿部寛さんの方は素っぽくて、顔の濃さだけは、ブルータスの方が上手だなって、内心思いながら見てました(笑)