パーソナル・ショッパー

劇場公開日:

パーソナル・ショッパー

解説・あらすじ

「アクトレス 女たちの舞台」のオリビエ・アサイヤス監督が、同作に続いてクリステン・スチュワートと再びコンビを組み、第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞した心理ミステリー。

忙しいセレブのために服やアクセサリーの買い物を代行する「パーソナル・ショッパー」としてパリで働くモウリーン。私生活では数カ月前に双子の兄を亡くし、悲しみから立ち直れない一方で、仕事で鍵を預かり他人の家に出入りし、時にはプライベートをものぞき見ることに、欲望をふくらませていた。そんな彼女の隠された欲望が不可解な出来事を引き寄せ、彼女に謎のメールが届き始める。

シャネルが衣装協力として参加し、劇中にではカルティエなど実在するブランドショップが登場する。

2016年製作/105分/G/フランス
原題または英題:Personal Shopper
配給:東北新社
劇場公開日:2025年10月3日

その他の公開日:2017年5月12日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第69回 カンヌ国際映画祭(2016年)

受賞

コンペティション部門
監督賞 オリビエ・アサイヤス

出品

コンペティション部門
出品作品 オリビエ・アサイヤス
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(C)2016 CG Cinema – VORTEX SUTRA – DETAILFILM – SIRENA FILM – ARTE France CINEMA – ARTE Deutschland / WDR

映画レビュー

3.5霊に頬を撫でられたかのような、ジャンル分け不能の異色映画

2017年5月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

アサイヤス監督の描く作品はどれも飛び抜けた個性を持ったものばかりだ。今回はジャンルさえも飛び越え、心霊、セレブ、サスペンス、ヒューマンドラマといった要素を行きつ戻りつしながら、艶めかしい風が観る者の頬を撫でながら横切るのを感じる。依頼者に代わって霊との交信を行うヒロインは、セレブの世界を傍目に見ながら「代理の買い物」を行う者でもある。また彼女は、「あの世」があるのか知りたいと願う一方、セレブが身につけるドレスを身にまとってみたいという変身願望さえも募らせる。代理としての存在。異世界への興味。変身願望。そして、この映画もまた境界線の淵でゆっくりと変わり身を遂げていく。「なぜ?」「どうなった?」。これらの言葉は無意味。わからないことが多すぎる。狐につままれたような・・・とはよく言ったものだが、本作もまさに透明感あふれるこの世界で煙に巻かれる醍醐味をじっくりと味わいたい一本だ。

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牛津厚信

3.5あなたは誰?ではなく、私は誰?

2017年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

死んだ兄の亡霊に脅え、携帯に届く脅迫メールに操られ、まるで別人に豹変したかのような行為に耽るヒロインの職業は、パーソナル・ショッパー。多忙なセレブに代わって買い物を請け負う彼女は、本来なら手の届かない高価な服にこっそり手を通すこともある。つまり、自分というものがない。執拗に追いかけてくるメールの送信者に対して、「あなたは誰?」と問い続けるのだが、本質は「あなたは誰?」ではなく「私は誰?」なのだ。それは、「アクトレス」でその個性に魅了された監督のアサイアスが、クリステン・スチュワート自身に投げかけた問いであり、本人にとっても正直な自問自答ではなかったか?と、そんな風に想像できる興味深い1作である。

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共感した! 3件)
清藤秀人

3.5【”Fade to Grey・・"クリステン・スチュワートの美しさが際立つ、”美しくも奇妙“な異色の心理ミステリー。黒沢清監督がお気に入りという事が良く分かる作品でもある。】

2025年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

難しい

■セレブリティであるにキーラ(ノラ・フォン・ヴァルトシュテッテン)に代わり服やアクセサリーを買い付けるパーソナル・ショッパーとしてパリで働く霊能力があるモウリーン(クリステン・スチュワート)は、数ヶ月前に同じく霊能力があった双子の兄ルイスを自分と同じ奇形の心臓が原因で亡くし大きな喪失感を抱えていた。
 ある日、何とか前向きになろうとする彼女のスマホに奇妙なメッセージが届き、又、不可解な出来事が数々起こり始める。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作は、カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞しているが、受け止められ方は賛否があったようで、確かに分かりにくい部分が多々ある。

・モウリーンは兄の死の喪失感を抱えているが、同時に自分の死も意識しており、且つパーソナル・ショッパーとしての仕事にも満足していない事が、描かれる。

・モウリーンはスマホに届く奇妙なメッセージに誘われるように、禁じられているキーラのために買って来た服を着て自撮りし、それを見ていた何物かに”それの方が良い”と言うメッセージを貰うのである。

■そして、ある日、キーラがホテルで死体となって発見される。
 ここからは、私の勝手な推量であるが記す。
キーラを殺したのは、モウリーンのスマホにメッセージを送って来た悪意ある霊、もしくは人間ではないかと思う。
 そして、再後半にモウリーンが恋人の誘いでオマーンのリゾート地に行った時に、その部屋でも霊が現れる。
 そして、彼女が霊と交流するシーンは、その霊が実は彼女自身が怖いながらも会いたいと思っていた兄のルイスであった事を示唆しているのかなと思ったのである。
 モウリーンはその霊との交流で、今までの閉塞感ある生活から抜け出し、新たな一歩を踏み出すのである。

<今作は様々な解釈が出来る作品であると思う。
 作品の風合は、この作品が”お気に入り”と公言する黒沢清監督作品に通じるものがあると思うが、それによって好き嫌いが別れるだろうし、実際に分かりにくい作品かもしれない。
 だが、私はそれでも、この作品のクリステン・スチュワートの美しさは、際立っていると思ったし、面白く鑑賞したのである。>

■この作品は、「12カ月のシネマリレー」で、2025年10月3日(金)から全国のミニシアターで順次上映予定である。観れるかなあ・・。

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NOBU

1.5便秘のような後味の悪さ

2022年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

いつか理解できるだろうと思い見続けたが最後まで意味不明
はたして作者はこの作品に納得しているのかさえ疑問である・・・

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tico_32