ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた

劇場公開日:

ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた

解説

2013年のボストンマラソン爆弾テロ事件で両脚を失う被害を受けた実在の人物ジェフ・ボーマンの実話を映画化。テロ事件の犯人特定に一役買ったことで一躍脚光を浴びるも、両脚を失うという大きな傷を追ったボーマンが、恋人や家族に支えられ、困難を乗り越えて再生していく姿を、「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホール主演、「スモーキング・ハイ」「セルフィッシュ・サマー ホントの自分に向き合う旅」のデビッド・ゴードン・グリーン監督のメガホンで描いた。ボストンで暮らしていたジェフ・ボーマンは、元恋人エリンの愛情を取り戻すため、彼女が出場するボストンマラソンの応援に駆けつけるが、ゴール地点付近で発生した爆弾テロに巻き込まれ、両脚を失う大ケガを負ってしまう。意識を取り戻したボーマンは警察に協力し、ボーマンの証言をもとに犯人が特定されると一躍ヒーローとして脚光を浴びるが……。

2017年製作/120分/PG12/アメリカ
原題または英題:Stronger
配給:ポニーキャニオン
劇場公開日:2018年5月11日

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(C)2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork (C)2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

映画レビュー

3.5皮肉な邦題をどう評価するか

2020年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

邦題からイメージするものとは程遠い作品だ。本作は、テロ事件で生き残った青年が、望んでいないにもかかわらずヒーローに祭り上げられてしまう物語だ。PTSD的な症状に苦しみ、母親さえもメディアやイベントに売り込もうとやっきになる。その孤独から人生に絶望する青年の姿を描いている。 しかし、駄目な邦題なのかというとそうではないかもしれない。非常時にヒーローを求めてしまう気持ちは誰にでもある。こういう映画を見に来る観客はまさにそれを期待するかもしれないし、邦題はそれを煽っているのかもしれない。観客が映画に求めているものが主人公を苦しめていることになる。その意味で、この邦題は強烈な皮肉になっている。まさにヒーローを期待して見に来た観客自身が、主人公を苦しめているようなものなのだから。 少なくとも自分はこの邦題だからこそ、自分の中のヒーローを求める気持ちについてより深く考えることになったと思う。

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杉本穂高

3.5より強く。

2018年5月30日
PCから投稿

悲しい

怖い

幸せ

『パトリオット・デイ』と同じボストンマラソンでの爆破テロの話だけど、むしろテロに遭った個人と元恋人の物語で、意外や『ビッグ・シック』と印象が近い。 邦題の「ボストン・ストロング」は、ボストン市民同士がテロに負けずに団結しようと呼びかけあうスローガンだが、実際に映画がフォーカスしているのは、「ボストン・ストロング」の象徴として英雄に祭り上げられてしまった主人公の葛藤だ。 原題は「Stronger」。「ボストン・ストロング」という標語でも「英雄」でもなく、ひとりの個人として悲劇を乗り越えるための「より強く」。その等身大な視点がこの映画の魅力だと感じているので、もし自分みたいに「感動を呼ぶテロの実録もの」という先入観を持っていたとしたら、その印象は一旦捨ててプレーンに観てほしいところです。

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村山章

4.0また君と2人で歩きたい

2024年7月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

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カズユキ

3.5人は誰かに支えられて人となっている。

2022年5月27日
iPhoneアプリから投稿

辛いときは自暴自棄になり、「もうどうになってもいい」 「自分なんて大切じゃない」 となる気持ちは痛いほど分かる。 どうになってもいいと思っているから、周りの人を大切にすることもできない‥ そうなった時に自分を正してくれるもの、自分を導いてくれるものは「こんな自分でも誰かにとって価値がある」と知ること。 僕自身、格闘家でありながら試合前の身体の痛みや減量の苦しみに何度も心が折れそうになる‥ さらに追い討ちをかけるように首が難病を発症し恐怖が常につきまとい、さらにさらには嫁に子供を連れて出ていかれて離婚するハメに‥ こんなに沢山の人がいるのに、とても孤独を感じる 全てを掘り投げて「いっそ楽になりたい」と何度思ったことか それでも前に進めているのは、懸命に生きようと、懸命に自分の使命を全うしようと思えるのは、僕の姿勢をみて希望を感じてくれる人達がいるから 誰かが僕を見て希望を感じてくれることが、僕の希望にもなっている。 僕はこうして救われている。 救われた僕だから、誰かを救いたい。 誰かの、仲間の、子供の希望になりたい。 懸命に前に進むだけでいい。 進んだ距離ではなく、"前に進む姿勢"に人は希望を感じるのだから。

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Daichi Kitakata