光(河瀬直美監督)

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解説

「萌の朱雀」の河瀬直美監督が「あん」に続いて永瀬正敏とタッグを組み、「ユダ」の水崎綾女をヒロインに迎えて描いたラブストーリー。人生に迷いながら生きてきた女性が、視力を失いゆく天才カメラマンとの出会いを通して変化していく様子を描く。視覚障がい者のための「映画の音声ガイド」の制作に従事している美佐子は、弱視のカメラマン・雅哉と出会う。雅哉の無愛想な態度に反感を覚える美佐子だったが、彼が撮影した夕日の写真に感動し、いつかその場所に連れて行って欲しいと思うようになる。そして、視力を失っていく雅哉の葛藤を間近で見つめるうちに、美佐子の中の何かが変わりはじめる。共演に「日本のいちばん長い日」の神野三鈴、「るろうに剣心」シリーズの小市慢太郎、「龍三と七人の子分たち」の藤竜也。

2017年製作/102分/G/日本・フランス・ドイツ合作
配給:キノフィルムズ

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受賞歴

第70回 カンヌ国際映画祭(2017年)

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(C)2017 “RADIANCE”FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、Kumie

映画レビュー

4.0音声ガイドを通じて、誰しもに降り注ぐ光を描き出した秀作

2017年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

以前、音声ガイド上映会に参加し、その鑑賞の形に固定観念を覆されたことがある。まさに「映像世界の内部へ足を踏み入れる」感覚。河瀬監督も自作の音声ガイド制作に際し同様の驚きを抱き、そこから知られざる舞台裏に光をあてたストーリーが構想されていったのだとか。

音声ガイドの脚本を手がける主人公は、皆の意見を参考にしながら、少しずつ的確な表現力と言葉を獲得していく。それは同時に、彼女の中で「観る」の定義がグッと広がり、作品が描いているものをより精神的なレベルで理解できるようになったことの証左とも言える。

誰もが大切な人のために何かをしたいと願い、あるいは懸命に何かをしているつもりになっている。ヒロインがぶち当たるのもその壁だ。誰もが同じ目線で光を見つけ、その輝きを共有できているだろうか。その次元へ到達するにはどうすればいいのだろう。 河瀬監督の視座は音声ガイド、障害、老いという枠組みを超え、世界全体を貫く普遍的なテーマさえ描いているように感じた。

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牛津厚信

4.0音声ガイドという仕事の描写が、世界を認識する行為の本質に迫る

2017年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

テレビには視覚障害者向けの副音声があるが、映画にもそれに近い「音声ガイド」があるのを、この映画で初めて知った。音声ガイドのテキストを作る人は、登場人物の表情や動作、背景となる屋外や室内の様子など、通常の音声だけでは分からない視覚的要素を、自らの言葉で伝えようと試みる。

音声ガイド制作者と、モニターとして協力する視覚障害者たちのやり取りから、視覚を使わずに認識する世界はどのようなものだろうかという想像を促される(先天性の場合と、後天的に視力を失った人とでは当然異なるだろう)。そこからまた、私たちが映画を見て解釈する行為、さらには、人が知覚を使って世界を認識する行為についてさえ、改めて考え直す機会をもたらしてくれる映画だと感じた。

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共感した! (共感した人 2 件)
高森 郁哉

4.0この女優は永瀬に惚れている。

2021年2月2日
iPhoneアプリから投稿

夕陽の逆光。
この迷える新人女優は本当に永瀬正敏に惚れているのではと思わす迫力がフィルムに焼き付いている。
映画に最重要な映像を差し引く「怖さ」を感じさせられた。
劇場で観たかった。
観客を信用した力作。

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きねまっきい

3.5光のあてかた

JYARIさん
2020年12月17日
iPhoneアプリから投稿

映画業界に携わる人が、
映画の音声ガイドというものに
焦点を当てていることがまず素敵だ。

河瀬直美監督らしい、
マイノリティの救い方。

そして本当にリアリティを感じるのは、
例えば弱視のカメラマンの彼の
堕ちてくところを見せるとこ。
生々しすぎる現実を見せられると、
否が応でも印象に残り続ける。

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JYARI
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