オン・ザ・ミルキー・ロード

劇場公開日:

オン・ザ・ミルキー・ロード

解説

「アンダーグラウンド」の名匠エミール・クストリッツアが9年ぶりにメガホンをとり、「007 スペクター」のモニカ・ベルッチをヒロインに迎えて描いた人間ドラマ。クストリッツァ自らが主演を務め、戦争の混乱の中で運命に翻弄される男の波乱万丈な人生を描く。戦時中のとある村。ロバに乗って銃弾をかいくぐりながら兵士たちにミルクを届ける牛乳配達人の男は、村の美しい女性に愛されて幸せな毎日を送っていた。ところがある日、謎めいたイタリア人美女と恋に落ちたことで、男の人生は一変する。イタリア人美女の過去が原因で村が襲撃され、2人は危険な冒険の旅へと身を投じる。

2016年製作/125分/G/セルビア・イギリス・アメリカ合作
原題:On the Milky Road
配給:ファントム・フィルム
劇場公開日:2017年9月15日

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映画レビュー

4.0クストリッツァ初洗礼!に立ち会う 。

2017年11月20日
iPhoneアプリから投稿

やっぱり観たい、どーしても観たい…の気持ちが抑えられず。予告を観せたら一気にその気になった6歳児と、キホン付き合いのよい1歳児を引き連れて、久しぶりの「監督」クストリッツァを観に行きました。
時間も時間だったので、1歳児はお昼寝タイムで前半熟睡でしたが、6歳児は意外というかやっぱりフル参加。クストリッツァ監督の洗礼をばっちり受けたのでした。ワシだ!いやオオタカだ!ヘビが大きくなった!等ヒヤヒヤするほど多弁になったかと思うと、耳をふさいだり、手で顔を覆いながらも指の間から凝視したり。…ほほー、と余裕の構えでチラ見していたら、突如「あれ何?」「どうして?」という質問が。こちらも油断できず、どこまで・どんなふうに返すか?にも頭を使いながら観ました。(ちなみに、1歳児も、後半は目覚めてじーっと凝視…。)
ガヤガヤ歩き回っていたかと思うと、屠殺された豚の血を浴びて赤く染まるガチョウたち。乱れ飛ぶ銃弾をかい潜りながら喋りまくり、卵を割り続ける兵舎の村人。冒頭からクストリッツァ・ワールド炸裂! これだけでわくわく。主人公に続いて美しいヒロインが現れ、テンポよく恋模様が繰り広げられ、皆が入り乱れて歌い踊る酒場のシーンになだれ込むと幸せな気持ちは最高潮に。…その一方で、絶頂の先にある不幸の気配に、心中穏やかではいられなくなるのでした。
戦争が終わっても銃撃は止まず、逃避行の終着は見えない。それでも、随所に驚きと笑い、スカッとする驚きやふっと温かくなるやり取りが織り込まれ、どこまでも目くるめく体験。どこを斬っても映画そのもの。美しさも残酷さも、やっぱり最後まで凝視せずにはいられませんでした。
6歳児は、本作で初めて「地雷」というものを知りました。私は、予告ではジャッキー・チェン映画的な笑いの材料と思っていた大時計が、生身の人間に牙をむく「歴史」の表れとだったと気付き、ぞわぞわとしています。思い返すほどに気付きや実感があり、これも良作の愉しみです。
そして勿論、クストリッツァ監督と言えば、ウンザ!ウンザ!とぐいぐい前のめっていく音楽。本作の余韻を味わいながら、ウンザウンザと口ずさみ、足を踏み鳴らせば、大抵のやり切れなさは乗り越えていけそうな気がします。ウンザ!ウンザ!

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cma

5.0こんな映画、クストリッツァにしか作れない

2017年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

宗教画のような厳粛さを持ちながら、スラップスティック・コメディが始まり、動物たちと人間が共存によるシュールな世界が展開する。戦争中の小さな村には悲壮感はなく、溢れんばかりの生のエネルギーが充満している。
舞台となる架空の村では、戦闘行為をしながら食事を準備し、銃弾の飛び交うなか雑談する。生活の中に戦争があり、戦闘行為がまるで人々の生活の一部であるかのようだ。
戦争終結をが宣言されてもヒロインの花嫁(モニカ・ベルッチ)は、終われ続け、終わったはずの戦争はずっと終わらない。遂には主人公と逃避行に出るが、どこまでも行っても戦争の影。
狂騒的な結婚式、迫力のウンザミュージック、笑いと涙と怒りが渾然一体となったクストリッツァらしい作品だ。

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杉本穂高

5.03つとは、昔戦争があった事、戦争が終わった事、蛇がミルクを飲む事

2024年1月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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マサシ

3.0モニカ・ベルッチとラブシーンしたいから作った

2023年12月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

…訳ではないと思うが。
初めてのクストリッツァ。日常の中の戦争/戦争の中の日常、ということでコメディタッチなのもあってどこか某アニメ作品を連想したりしなかったり。
シリアス部分もあるけど、全編に漂う緩さを楽しめるかどうかで、本作の評価も違ってくるだろう。

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なお

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