アンソニー・ロビンズ あなたが運命を変える

解説

ビル・クリントン元アメリカ大統領や故ダイアナ妃、名優アンソニー・ホプキンスら多くの著名人をクライアントに持つアメリカの自己啓発作家アンソニー・ロビンズを追ったドキュメンタリー。ビル清掃のアルバイトをしながら2年間で700冊もの本を読み、独学でコーチング技能を取得したというロビンズは、これまで世界100カ国以上で5000万人以上の人々にセミナーを行ってきた。「メタリカ:真実の瞬間」などのドキュメンタリー作家ジョー・バーリンジャーが手がけた本作では、毎年フロリダで6日間にわたって開催されるロビンズの大規模な自己啓発セミナー「Date with Destiny」に完全密着。大音量のロック音楽をBGMに参加者を叱咤激励するロビンズのダイナミックで型破りなコーチングスタイルとその舞台裏を映し出していく。

2016年製作/116分/アメリカ
原題または英題:Tony Robbins: I Am Not Your Guru

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映画レビュー

3.0異常な熱気に酔っ払いそうな集団の力。

2024年7月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

怖い

難しい

内容は、2014・12・10にアメリカで行われた自己啓発セミナーdate with destinyの6日間に及ぶ内容の一部を密着したドキュメンタリー映像。主催のアンソニー・ロビンスは世界を股にかけるセミナー講師で投げかける問いかけと巻き込む熱量が異常な程です。
 印象的な台詞は『欲求・飢え・愛・思いやりを持って集まり、恐れ・限界・不満・そして過去を置いて帰るんだ。それがこのセミナーだ』の言葉で言い尽くせないほどのあの熱量にはTV画面上でも若干寒気すら感じます。
 印象的な立場は、自身の生い立ちを赤裸々に語るアンソニーも凄いですが、一人一人の本音を聞き出す雰囲気と共感力には驚きました。2メーター近い大男が観客の悩みに共感し涙する姿は、凄い集中力と冷静さと情熱を同時に持ち得る珍しい人なんだなと感じました。
 印象的な場面は、やはり観客の1人であるブラジルの神の子供達と言われるカルト教団に囚われる女性の話です。インパクトのあるキツイ話は聞いている方まで病んでしまいそうです。あらゆる問題に真摯に向き合いその場で解決する台本の無い舞台演劇やコンサートを見ている様で面白かった。自分のスイッチを入れる動作やプライベートの開示など舞台裏が見えた所に興味を持ってしまいました。
 最後の特典映像に、このドキュメンタリーの目的をアンソニーが語っていましたが、それも印象に残ったので書いて最後にしたいと思います。『人は何に満たされるのか?何に生かされて何が変化をもたらすのか?変化を起こしたらどう持続させるか?その変化が何故瞬時に起こせるのか?それは真実なのか?触ったり味わったり出来るのか?それを知る方が、自分を知ってもらうより面白い。』自己承認欲求を通り越した冷静な視線は魅力の一つかもしれません。
 胡散臭く思えるかもしれませんが観て損のないドキュメンタリーです。話の内容が分かりづらいのが難点ですが、観る人により大きく感想が分かれるとは感じました。確かに、これを観る時点で偏見は多分にあるのです。

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コバヤシマル