ナラタージュのレビュー・感想・評価
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呼ばれた気がして来てみたよ
お互いが心の助けを感じて
相手に気持ちを差し出すのが
タイミングと的を得ていて、
共感します。
こんな事をしてくれる人が
いたらきっと忘れられない、と。
初めは、
葉山が、
学校生活での居場所を
見つけられなかった泉に
仲間と演劇を。
次は、泉が
教え子が亡くなり、
救えなかった葛藤に
苦しむ葉山の側に駆けつけ
安心と励ましを。
それも裸足で。
小野の行為は、
自分から遠ざかる人へ
残虐な心理で吐いた言葉として
そのまま自分に帰ってくると
思います。
自分が愛した彼女の足を
痛めつけた自分に。
トラウマになって、
恐らく靴職人にはなれない
のではないでしょうか。
さておき
全てのシーンで、
淡いグリーンがかかっているような
色彩が素敵でした。
なにか、
記憶の海のなかで進行する
物語に入り込んだような雰囲気に
包まれます。
観客は、誰もが息をのむように
静かで皆違う世界にいっている
ようでした。
この色調の中で、
最後に葉山と泉の
二人が求め合うシーンでは、
エロさよりも、せつない痛みが
伝わってきます。
ここまでの刹那さを伴う愛し方は
人生でそんなに多くない場面だと
思いますし、
人によっては、経験できないで
終わる人もいるんではないでしょうか。
そんな経験ができるならということで
好奇心が勝るひとや、どうしょうもなく
ストライクな出会いな場合で、
相手が既婚者の場合には、
自らを追い込んでしまって、
不倫にはまってしまう心理が丹念に
描写されていると感じました。
だれでも可能性がある…
でも、この恋愛に共感するのは、
男性と10代の女子ではないかな。
誤解を恐れずに、
感想としては、
実際には、
愛していても、
自分のところに最終的にこない人
よりは、
半ば強引でも自分の事だけを
みてくれる男のもとに身を寄せる
パターンが多いように思います。
20代後半になればそういう
恋愛観になるんではないかなと。
そう。
やさしいだけの優柔不断は
本当に好きな相手からは
選ばれないんだよと。
まぁそんなことを思いながらも、
本編では、
そんなしょっぱいことに
ならない、
前向きなストーリーだったので、
気持ち良く見終わりました。
LaLaLANDみたいな
変な現実突きつけられる
ことなく、
甘い気持ちで、帰れます。
おすすめ。
結局はずるい男
【ネタバレ】
不倫映画ではない。既婚者に恋をした大人しい女の子の話。正直こんなに苦痛だった映画は久しぶりです。かなりスローペースで純情な物語で終わらせてくれたら良かったのにSEXシーンだけ動きが生々しくてみてられなかった。
先入観を捨てて見るべき
松本潤と有村架純の恋愛映画、と聞いて興味を持つ人もいるだろうけど、「よくあるキラキララブストーリー」を連想して敬遠してしまうであろう人にむしろ見てもらいたい作品だと思った。
それに前評判のようにエッチな映画じゃないし、何考えてるのかわからないとイライラもしない。何考えているのかは、手に取るようにわかった。
ダメだとわかっていても惹かれた相手に自分を見て欲しいと思うのも、それでもやっぱりダメだと自分にブレーキをかけるのも当然のことで、細やかな気持ちの揺れを、リアルに描いている作品だと思った。
細やかすぎて、ザ・エンターテインメントな映画が見たい人には退屈なんだろう。断片的で、えっなんでこうなった?とちょっと端折られた感が否めない部分があるけれど、回想録だからと思えばしっくりくるし、想像で補える。
ラストシーンがとても好きで、素直にヒロインのこれからの幸せを祈る気持ちになれた。きっと先生も同じ気持ち。そして、大切な人への気持ちを忘れる必要はない、持ち続けたままでいいんだと…
正直、鑑賞後はモヤモヤした気分になるのを覚悟して見たが、ラストシーンのおかげでむしろ清々しかった。
ハマったらどっぷり浸かる。何が悲しいとかではないのに、エンドロールでは自然に涙が溢れた。野田洋次郎の歌もとても良かった。
退屈な人は退屈かも
かなりイラつくけれど…まぁ恋愛なんてこんなもの。
松本潤と有村架純の濡れ場を始めとした、教師と元生徒の禁断のラブストーリーに注目が集まるが、たいしたことない。リアルに、"水で濡れる"だけ。ついでに坂口健太郎と架純ちゃんのベッドシーンも、程度は言わずもがな。少年少女の妄想にはちょうどいい。
むしろ、ラブストーリーの行定勲監督作品として見たほうがいい。よくもまぁ、こんなに何にもない片想いプロットを150分もの長尺に仕立てたものである。
これでダラけないのは、行定監督の繊細な叙情手腕とも言えるし、ヒロインが有村架純だから持ったとも言えるが、延々と続く叶わない恋愛模様に、かなりイラ立つ。とはいえ恋愛なんてこんなもの。当事者にはどうすることもできない、切なさ。
とにかく"男(友人)→女(生徒)→男(教師)→女(別居中の妻)"、完全な一方通行なのである。音楽もない静寂のなかで、セリフだけで構成される間(ま)の長いシーンが続き、恋愛に一途な人間の愚かさや嫉妬深さを、冷静に客観視してしまう・・・。
そもそもタイトルの「ナラタージュ」(narratage)は、映画用語である。回想シーンによく見られる技法で、過去の映像に乗せた本人の語りによって物語が進行していく。ナレーション(narration)とモンタージュ(montage)の合成語である。まさに本作は社会人になった泉が、大学時代の恋愛を振り返るというもの。
また、劇中にモチーフとなる映画がいくつか出てくる。
ヴィクトル・エリセ監督の「エル・スール」(1985)は、忘れ得ぬ恋人への想いをはせる映画だし、成瀬巳喜男監督の「浮雲」(1955)も、妻と別れられない浮気な男への一途な女の情念が描かれている。
教師・葉山と生徒・泉が、その映画について語ったり、鑑賞したりするわけだが、どれも2人の関係性を象徴する特別な意味を持っている。
女性ボーカルの主題歌も印象的で、曲タイトルも同名の「ナラタージュ」。歌っているのは新人で、17歳の現役女子高生シンガー、adieu(アデュー)である。
RADWIMPSの野田洋二郎による作詞・作曲で、TV-CMでも流れているが、サビがひじょうに耳に残る。野田は、夏にも「東京喰種 トーキョーグール」の主題歌を担当していた(illion名義)が、昨年の「君の名は。」以降、映画音楽のオファーが殺到している。
(2017/10/7 /TOHOシネマズ日本橋/ビスタ)
後からじわじわと来る作品
私は恋愛映画は苦手で全然観てなかったのですが、これを観てその深さに引き込まれました。
初めて観た時は、葉山先生はつかめない男だし、小野くんの気持ちも共感できなくて、頭に?が浮かぶ状態だったのですが、帰り道に反芻してて、しばらくずっと頭に残っていました。つまらないわけでもなく、かといって元気をもらえるわけでもなく、だけど心から離れない。じわじわと心に響いてくる作品だと思います。
私は泉の気持ちに共感していたらしく、最後の葉山先生の姿に涙が止まりませんでした。ただ、何故泣いたかは私も分からず、ただ苦しくて切なくて。
皆、複雑でリアルで、キラキラしていない恋愛。
まるでドキュメンタリーを観ているようで、息をするように話が進んで行きました。
大人の恋愛と言われていましたが、皆、それぞれ自分勝手で、でも一生懸命で、人間って恋ってこんな感じだよねと実感しました。
心理劇という雰囲気です。
明るい最後ではないけど、でも前に進んで行こうと思いました。
苦くて甘美な恋の記憶を紡いだ、美しい映画。余韻に浸って下さい。
ヒロインの若い女(泉)を欲し独占したい魅力的な若い男(小野)。しかし女は影のある年上の男(葉山)に惹かれる。年上男は気を持たせつつも女の気持ちに応えようとしない。
恋愛とは、相手の思いを探り、自分の気持ちをぶつけ、距離を図って進めていくゲームみたいなもの。時に苦しく時に甘美で。SEXはもちろん重要なファクター。
時系列前後しながら重層的に3人の恋模様が描かれていく。丁寧にゆっくりと。クライマックスの葉山と泉が過ごす最後の時間が最高に美しい。(濡れ場なんて言葉は似合わない)
行定勲監督が、量産されるキラキラスイーツ映画のアンチテーゼとして提示した、大人の男女向けの濃密なラブストーリー。
また観たいと思える作品
泉が苦しみもがいていた様に葉山先生も苦しんでいたのでは…
泉を愛しているけど奥さんのこともあり幸せにはできない…でも泉に離れていって欲しくない…
こんな狡さって人にはあると思う。
最後には泉にただただ幸せでいてほしい。涙が止まりませんでした。
忘れられない作品
松潤が醸し出す心地よい気だるさに浸る
辛すぎた
つまらない140分の苦痛
終わった後も浸れる映画
静けさが心地いい
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