ネタバレ! クリックして本文を読む
主人公の正体を驚かせたかったのだろうが、正直最初からバレバレ。これでもかとカードを見せてこない時点で、あの子が村人なわけがない…。
人狼、その他役職についても、最初は兄弟+相馬くんが人狼かと思ったけど、主人公が守られた時点で相馬くんの用心棒はほぼ確定。(なんなら名前マモルだしね)
結局、いかにも怪しかった男が人狼でしたということで、役職はもう少し練って欲しかった。
また、人狼を吊るときも、そのとき1番強い人に周りが流されるだけ。一回でも論理的判断で吊ったことがあったか。主人公もあれだけ犠牲を少なくしたいとか言っといて、お前も強い方に流されるのかよ、と、ちょっと悲しくなった。まぁこれはこれでリアルだけど。
ただ、ミステリーにも人情モノにもなれないその中途半端さに嫌気が差す。事実、人狼ゲーム1、ビーストサイドと違い、今回はミステリーにかなり力を入れたつもりで作っていると思う。個人的な好みだが、私は人狼ゲーム1、ビーストサイドの、いかにも自由に役者が演じてますよ感が好きだった。なんなら途中で噛むし、なに言ってるのかわからないけど、そこがよりリアルに私たちに迫ってくる。しかし今回の作品は、決められたセリフを忠実に読んでいるのがひしひしと伝わってきた。もちろん悪いことではないのだが、その分、非現実味、うさんくささを感じさせる部分が多かった。(特にメガネ女と兄の喋り方)ミステリーに力を入れる分、説明口調が多くなるのは致し方ない。しかし、ミステリーに力を入れておいて、投票は強者に流れちゃいます〜はないだろと。もっとみんなで話し合った上で吊ってくれ。
とはいえ、終盤の主人公のカミングアウトからの盛り上げはかなりよかった。特にラストは、リアル鬼ごっこを彷彿とさせられる懸命な走り。あの2人が生き残れる確率は限りなく0に近いだろうが、青春はそういうことじゃないし…もしかすると生き残れたかもしれないし。結局殺されるんだろうなと思って観てた側としては、可能性を残してくれてとても嬉しかった。そこが、人狼ゲーム1より評価が高い理由。