アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち

劇場公開日:

アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち

解説

エドガー・アラン・ポーの短編小説「タール博士とフェザー教授の療法」を、ケイト・ベッキンセール、ジム・スタージェス、ベン・キングズレーら豪華キャストで実写映画化したサイコスリラー。19世紀末のイギリス。精神医学の治療法に疑問を抱く医学生エドワードは、監禁療法ではなく鎮静療法を行なっている精神病院があることを知り、興味を抱く。早速その病院を見学に訪れるエドワードだったが、院内の様子がどこかおかしい。やがて、この病院には恐ろしい秘密が隠されていることが判明する。「マシニスト」のブラッド・アンダーソンがメガホンをとった。新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2016/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016」(16年7月16日~8月19日)上映作品。

2014年製作/109分/アメリカ
原題または英題:Eliza Graves
配給:「アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち」上映委員会
劇場公開日:2016年7月21日

スタッフ・キャスト

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フォトギャラリー

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(C)2013 Eliza's Productions, Inc.

映画レビュー

4.0精神の崩壊と開放

2024年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

興奮

19世紀末のイングランドを背景に、ゴシック色が全面に感じられる、エドカー・アラン・ポーの短編小説原作の、サイコ・スリラー。スリラーと言っても、ゴーストやモンスターが出てくるのではなく、山奥深くのホーンテッド・マンションの様な精神科病院を舞台に、怪しげな医師と管理者、そして、入院している様々な症状の精神患者の醜態が、怪しさと不気味さを煽ってくる。 ラストには意外性のあるオチが用意されており、誰もが「エーッ!」と騙されると思う。その布石は、ちゃんと前半部分にあるのだが、多分、その部分を見抜ける人は、なかなかいないだろう…。それだけに、クライマックスに来て二転三転、そして四転と立場が入れ替る展開は、最後まで見応えのあるミステリーと言えるだろう。 精神科医の医学生であるエドワードは、現在の監禁治療方法に疑問を抱き、より質の高い医療方法を学ぶために、山奥のストーンハースト病院を訪れる。そこでラム院長の指示の元、自由な生活環境の中で、投薬もしない患者への治療を学ぶ。そんなある日、地下から物音がするのが聞こえたエドワードは、音の出所を確かめに行くと、地下牢の中に多くの人が閉じ込められ、助けを求めていた。そこからは、この病院に隠された仮面が徐々に剥がされ、ラム院長や閉じ込められていた人々の正体が明らかになった時、恐ろしい闇の世界が露になっていく。 その中で、エドカードと入院患者の1人である美しい女性・イライザとの恋愛模様が、実は本作の大どんでん返しキーポイントとなるのを注目して観て欲しい。また本作には、戦争現場での忌まわしいトラウマが、深層心理に刻み込まれている事が、重くのしかかってくる。 主演のエドガードを演じたジム・スタージェス、個人的にはあまり馴染み無いが、英国紳士らしい振舞の中で、実は難しい役どころを演じていた。脇役には、『アンダー・ワールド』のケイト・ベッキンセール、『ハリーポッター』シリーズのデビッド・シューリン、『ガンジー』でアカデミー賞を受賞したベン・キングズレー、そして、『バットマン』の執事役でもお馴染みのマイケル・ケインと言った豪華俳優陣が務めている。

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bunmei21

4.0良い終わり方

2024年5月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ストーリーも映像も暗いけど引き込まれる。 誰が真実を言っているのか分からなくて疑心暗鬼。終盤まであっという間に時間が経ち、1番最後もどんでん返しありつつの暗いハッピーエンド。 100%曇りのない幸せなハッピーエンドより、断然こっちの方が面白い。 嫌な奴はみんな死んだし、納得できる終わり方だった。

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かっちゃん

3.0聞くものは全てを信じるな。見るものは半分だけ信じろ

2024年4月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

ネタバレ! クリックして本文を読む
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近大

4.0【”想いを抱いた女のために青年が行った事。そして、哀しくも恐ろしき戦争によるPDSD。"エドガー・アラン・ポー原作の19世紀末の精神病院を舞台にした、捻りの効いたサスペンス・ミステリー。】

2023年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

幸せ

■1899年イギリス。  オックスフォード大の学生エドワード(ジム・スタージェス)は、精神科医としての実習を積むべく、辺境の地にあるストーンハースト精神病院を訪れる。  この病院ではサイラス・ラム院長(ベン・キングズレー)の下、患者も医師と一緒に食事をし、投薬もされず自由に生活していた。 ◆感想<Caution! 思いっきり、内容に触れています。> ・今作には幾つもの捻りが仕掛けれている。詳細には記さないが最初の捻りは、サイラス・ラム院長の診療方法である。  今作でも言及されているが、当時の上流社会に属していた精神病患者は、今作のイライザ・グレーブス(ケイト・ベッキンセイル)のように夫の仕打ちに耐えられなくなり夫を傷つけたような夫人を”家の恥”として、精神病院に入れる事もあったそうである。 ー 更に言えば、当時の精神病院の治療方法は今作でも描かれているように、可なり酷いモノであった・・。  つまりは、本来の院長であったベンジャミン・ソルト(マイケル・ケイン)の治療方法に対し、”精神病患者”達が反発したのであろう。  そして、サイラス・ラム院長がベンジャミン・ソルト元院長に施した治療・・。シニカルである。- ・サイラス・ラムの哀しき過去も、彼らの秘密を知り囚われたエドワードが、ベンジャミン・ソルト元院長から教えられた彼の処方箋を読んだ事で、電気ショックを受ける前に”或る写真”を彼に見せた事で、ラムの自我が崩壊するシーンで明らかになる・・。 ー 戦争のPDSDの恐ろしさ・・。- ・一番驚いたのは、矢張り誠実で篤実な精神科医エドワードの本性が分かるラストであろう。イライザ・グレーブスの愚かしき夫と共にやって来た精神鑑定医(ブレンダン・グリーソン)の名前・・。 <今作は、ラスト、エドワードとイライザ・グレーブスがストーンハースト精神病院を抜け出し、別の精神病院で楽しそうに踊る姿も印象的な、捻りの効いたサスペンス・ミステリーである。>

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NOBU

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