映画レビュー
救いがない
「ハーメルンの笛吹き男」と実際に起きた差別による事件が重なっているストーリー。排他主義や人種差別、病気や思想への差別などが重なり合って、親子を凄惨な悲劇へ向かわせてしまう。
主人公の男は笛を吹きながら薬を売る仕事。日本で起きた福田村事件を連想させる。息子の病気が治せる唯一の病院の住所だと米軍兵士に渡されたメモを頼りに、息子とソウルに向かって旅をしているが、米軍兵士が書いた紙には「 kiss my ass! monkey」と書かれているだけ。この悪質な悪戯が、親子の悲劇の始まりになってしまう。
支配的な村長と怯えて暮らす村民は、カルト団体の教祖と信者のようである。
社会問題を凝縮しているようなストーリーにオカルト的な要素もある、よく出来た作品。
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